2009年12月21日

天気予報は当たるのか?(12月21日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨夜、一杯やったら急に眠くなってバタン・・・・・・・
4時に目がさめちゃったんで、外を見ると長野駅周辺は薄っすらと雪・・・でも、空には雲の切れ間が見えています。




 レーダーを見ると午前1時前後から3時頃まで雪雲が長野市内まで流れ込んでいたようです。
さらにアメダス積雪データを見ると、長野市で午前1時から3時までで3センチ白馬では昨夜20時から今朝4時までで8センチの降雪、信濃町でも7センチ





 昨夜、長野県を寒冷前線が通過しましたが、そのタイミングの雪だったんですね。




前線の後ろには、弱い前線が隠れていますから、もうしばらく降ったりやんだりするかもしれません。

 雪道の運転も、この週末で感覚を取り戻しつつあると思いますけど、県内全域で氷点下で、薄い積雪の下はバリバリですから、運転気をつけなくちゃね。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 天気マークの配列にも冬型がゆるむ兆しが見えてきました。

 昨日まで九州西部も雪や雨でしたが、今日の九州は回復
雪エリアは山陰から北海道にかけての日本海沿岸中心になっています。

 九州や四国の太陽マーク、明日には長野県付近までやってきそうですよ。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 中・南部は、「時々 晴れ」マーク。
予報文に、所により「昼過ぎ まで 雪」「朝 まで 雪」って書いてありますけど、これは冬型解消のタイミングの目印になりますね。

 一方、北部の雪・・・「所により」がついていませんから、北部全般に雪の可能性あり・・ということを意味しています。
 ただ、「昼過ぎ から 時々 くもり」って書いてありますから、こちらでも冬型がゆるむ傾向
 いつも雪が降りやすいところ・・・白馬や黒姫、飯山・菅平方面が中心で、平地ではせいぜいチラチラ程度と考えておいてよさそうです。

 天気マークだけじゃなくて、予報文(電話の177と同じですよ)を読めば、かなり突っ込んだことまでわかるっていうことが、今日の予報文によくあらわれてますね。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。





 冬型は北日本中心に変化しています。

 等圧線が混んでいる場所は東北・北海道方面だけ。
大陸から張り出してくる高気圧が、九州方面から等圧線の間隔を広げています。

 今日、長野県中部・南部で広がる晴れ間が明日には北部まで拡大傾向です。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 で・・・・今日の予報の怪しそうな点は?

 中部・南部については、曇り時々晴れの予報ですから、基本的に曇りベース
予想に反して太陽マークの比重が多少多くなったとしても、ハズレという感覚までは至らないでしょう。

 ということで、まず中・南部の予報は当たる・・・と考えます。

 さて、北部




 降水エリアの予想ですが、雪になる十分な寒気が残っていますから、今日正午の段階で、北アルプス、新潟県境、飯山・志賀エリアは雪
 もちろん、降ったりやんだりというイメージです。

 そこで、こんな時は、天気分布予報を見ます(気象庁HPクリック
雨や雲の計算値を統計的に処理したもので、テレビでも良く見るメッシュ予報ってやつです。




 上で見た降水が予想されているエリア以外はかなり広い範囲で晴れるようです。
メリハリのある天気分布。
 こういうときは、スキー場でも雪が止むと晴れ間がパッと出たりするんですよね。

 ということで、北部の予報・・・このエリア分布をイメージして、スキー場の多いエリアほど雲が多くて雪も降りやすい、そして長野市内や千曲市内は結構晴れ間が出ると考えておけば、ハズレという印象はもたないでしょう。
 
 ということで、予報ユーザーがキチンと予報を理解しているという条件付きで当たると考えます。
最悪は、「雪の予報なのに晴れちゃったぞ」というイメージを持ってしまうことです。

 ただ午前6時30分現在、長野・中野飯山・大北地域に大雪注意報が出ていて、夕方までに40~50センチの降雪が予想されているわけですから、甘くは見ないでくださいね。

  


2009年12月20日

長野の雪を肴に千曲錦



 昨日の大雪はKasayanの住んでいる長野市内でも20センチ以上になりました。
一転して今日、長野市内は青空も広がって、穏やかな冬晴れ。




(今日飯綱高原にて)


 そこで・・・・今夜は久しぶりの雪見酒とばかり、千曲錦の熱燗を・・・・・

 ところで、北アルプス方面では引き続き雪が降り続いていて、今夜、東北の日本海沖にある低気圧が東北上空を通過するタイミングで冬型の気圧配置が強まり、大北地方ではまとまった雪が予想されています。




 19時48分発表の注意報によれば、大北地域で明日朝までに山沿いを中心に50センチの降雪の可能性あり。

 また、昨日の大雪の時ほどではないにしろ、県内上空には並雪があってもおかしくないだけの寒気が入っています。




 そうなると、長野市内をはじめ、中部では松本や諏訪地方、南部では飯田・伊那地方への雪の拡大が心配になってきます。

 そこで、雪のエリアをイメージするために、今朝の記事と同じプログラムの最新の計算値を確認。




 最も降水(雪)のエリアが拡大すると思われる今夜24時の降水(雪)のエリアがこれ。
北アルプス方面や新潟県境付近でまとまった雪が予想され、木曽地方や南アルプス方面でもそこそこの雪が予想されています。

 もっとも、北アルプスの東側・・・松本や諏訪方面、そして長野市付近の降水(雪)は少ない・・・・。

 このところずっとその理由を考えていました

まず誰でも思いつくのが、「3000m級の山が雪雲をブロックするから」ということ。

 でも、昨日の大雪の際も北西の風が吹いていましたから、それだけで降雪が少ない理由とするわけにはいきませんよね。

「なぜ、似た気圧配置や寒気で、県内部まで雪雲が流れ込む場合と、そうでない場合があるんだろう?」

 今日、ひとつのストーリーをイメージできたので、備忘録がわりにここにまとめておきます。

 ここからはちょっとアルコールの入ったオジサンの理科の自由研究の発表ですので、、興味のある方だけ読んでいただければかまいません
(長野県民は議論好きだから・・・)

 この図は、昨日の大雪のフィナーレにあたる朝9時の上空の風向・風速。
下層1500mから上層5200m付近までを並べています。




 長野県に吹きつける季節風の目安になる輪島の風は、上層から下層まで、強い西~北西の風が吹いていました。

 次、この図は今夜24時の同じ高さの風の様子。




 上空1500m付近の下層では、北西の風が予想されていますが、上空3000m付近では南西の風、さらに上ではやや南よりの西風が予想されています。
 下層と上層で、風向が異なっているわけです。

 二つの図の比較から、こんな仮説を考えてみました。

 19日の大雪のとき、日本海で発生した雪雲と、日本海の水蒸気を含んだ空気は西~北西の方向で、富山県・岐阜県側から北アルプスに吹き寄せられていました。
 吹き寄せられた雪雲は、北アルプスにぶつかって強制的に上昇、発達し、長野側へ。
 このとき、上空の風も下層と同方向、それも上層ほど風速が速い風が吹いていたので、綺麗な山岳波(十数キロ周期で発生する空気が上下する波)が発生し、雪雲は波動に乗って東へ進み、湿った空気は山岳波によって連続的に上層の寒気中を上下して雲の帯を作り、長野県東部まで雪雲に覆われる状態に。

 一方、上空の風が下層と異なる風向である場合には、標高3000mの北アルプスの稜線まで吹きあげられた雪雲は、同高度の異なる風向で四散。
 また、稜線を乗り越える風と上空の風の方向が異なるため、綺麗な山岳波が発生せず、湿った空気は下降流となってせいぜい大北地域のみに雪を降らせる。

 ところで、長野地方気象台のHPに掲載されている、長野県北部の大雪パターンの中に、「下層から上層まで北西の風」であること、という一節がありました。

 どのような根拠で書かれているのかは、いずれ気象台を訪ねてうかがってみたいと思いますが、その理由はこんなところにあるんじゃないでしょうか?
(いまさらこんなこと気付いたのかよ!といわれるかもしれませんけど)


  


Posted by kasayan at 20:36Comments(0)雑記

2009年12月20日

天気予報は当たるのか?(12月20日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 今朝の出張雪かきは、軽く雪をなぜる程度・・・楽勝でした。

 このところ、日の出が遅いですから、午前7時前後が一番寒いですね。
今朝の長野市内は-3.4℃
 松代方面の千曲川を見ると、川霧が一段と濃く見えました。




 昨日、北信各地は一日を通して氷点下の所ばかりでしたが、気象庁発表の今日の予想最高気温は4~5℃

 昨日の予想より、寒波は足早に遠ざかって行ったという感じですけど・・・・
昨夜、北アルプス方面だけ雪雲が残ったようですが、これは寒気が逃げる際に屁をこいた?みたいなもの(午前9時現在、大北地域には大雪注意報は出てます)。
 今夜は、ちょっとだけ寒波の仕返しがあるかもしれません。
どれだけ長野県内に雪雲が流れ込むのか?月曜の朝が気になりますよね。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 日本海側雪パターンはあいかわらず変わりませんけど、東北では太平洋側でも雪マークがついています。
 太平洋側に太陽マークがつく典型的な冬型にちょっと変化があることを疑わせます。

 また、鹿児島の雨マークは、寒気が北上していることを想像させてくれます。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。






 マークじゃわからない風の様子も書き込んでおきました。

 県内ローカルのどの天気予報番組を見ても、風の予報は全くやっていません
これ、全般に風の弱い長野県ならではの特別な番組構成なんです。
 海に面している県や関東・近畿近県の天気予報では、どんなに穏やかな日でも地図上に矢印を表示して、風向や風速を伝えています・・・・知ってました?

 本題にもどって・・・・日中の県内は全般に南風
ただ、北部はやがて北に変わり、中部は南風が次第に強くなる傾向。

 これ、前線が通過するときのパターン。
日中、気温が上がるのもこの南風のためです。
そして、北風に変わる北部では急激に気温低下

 前線通過に伴って天気が急に変化する可能性があるわけですが・・・北部の予報・・・「夜 雪」がついています。
 どの程度急な変化なのか?・・・月曜日の朝、雪雲はどれだけ県内に入るのか?が一番気になるところです。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 天気が急激に変化する場合には、今がどうなっているのか?、これからどうなるのか?という流れで天気チェックをします。
 そうしないと、何が起こるのか?が、良く見えてこないんです(予報を出す人はどんな時でもこの流れでチェックしていますが)。

 ということで、今朝のひまわりの映像と、同じ時間の実況天気図から見ておきましょう。




 テレビの天気予報で、最初にひまわりの画像を見せるのは、一目で雪(雨)雲の様子がイメージできるから。「筋状の雪雲が・・」っていうコメントは、「雪雲が日本海でバンバンわいていますよ!」と言いたいわけですが、「筋状の雲が見えます」とコメントしただけじゃ、「だからどうなの?」と思っちゃう人がいるんじゃないかといつも気になっています。




 次に実況天気図を見せる場合があります。
ひまわりの画像で見た雲が、どういう理由で発生しているのか?を伝えるためなんですけど、「実況」天気図を見せる天気予報番組は、長野の場合NHKの正午前と午後6時50分の天気予報だけ。
 いきなり「予想」天気図を見せてしまうのは番組時間がないからですけど、今日の場合は、いきなり何だ?という感じになっちゃうかと思います。

 今朝の実況天気図・・・相変わらず西高東低の冬型の気圧配置。
ただ、良く見ると、日本海の等圧性は縦に並んでいても、東西にウネウネと波打っています。
 弱い気圧の谷と、弱い気圧の尾根が並んでいるわけですが、日本海の雲もこのウネウネに対応して「筋状」になっていますが、このウネウネが天気にイタズラをします。

 もうひとつ・・・冬型の気圧配置の場合、「等圧線の間隔が混んでいて・・」という解説を良く耳にしますが、北日本の等圧線の間隔が開いているのに対して、西日本の等圧線の間隔が混んでいるのが特徴的です。

 ここから、今日の南風、西ほど強いんだな・・・と考えることができます。

 それでは、この状態がこれからどうなるんでしょうか?




 ありゃ?東北太平洋側に低気圧。おまけに寒冷前線が北陸日本海側へと延びています。
ひまわり画像を見せつけられて、いきなり何だ?のパターンですよね。

 こうなる途中、何が起こっているのか?をアニメにしてみました(ゆっくりアニメにしてあります)。
左側が等圧線と降水(雪)エリアの変化。右側が上空5400m付近の天気図と寒気の中心の様子です。




 日中、日本海の等圧線のウネウネ部分に低気圧が発生して、東北を横断
低気圧からのびる寒冷前線が次第にはっきりしてきて、夜には日本海沿岸に南下してきます。

 前線の南側は南西の南風ゾーン。
昨日と比べて気温は急上昇です。

 そして寒冷前線、朝までには太平洋側に抜けるので、深夜、長野県は急激に前線北側の北風ゾーンに逆戻り。
 北風ゾーンには寒気が流れ込んでいますから・・・・明日、また寒くなるわけです。

 それと同時に、日本海の雪雲が再び活発に発生し、北風にのって北陸、そして長野県へ。
水色の降水(雪)の帯がだんだん近づいてくるのがわかりますよね。

 で・・・雪雲がどれだけ長野県に流れ込むのか?ですが・・・




 時間ごとの降水(雪)をチェックして、県内に一番雪雲が流れ込んでいたのが深夜1時前後
北部はほぼ全域で長野市内はチラチラか薄っすら、中部は松本付近でチラチラか薄っすら程度?南部木曽谷も薄っすら程度で伊那谷でチラチラ程度でしょうか?

 計算値がちょっとずれただけで、県内への雪雲の侵入は大きく変化しそうですから、夕方5時以降の新しい計算値による予報で再チェックが必要です。

 このところ、Kasayanは雪雲の侵入の程度と、地上付近と上空の風向と風速の関係についてデータ集積中。
 この冬でなにかしらの傾向が見つかれば良いのですが・・・・・
 文献を調べたり気象台に行ってレクチャーも受けてみようかと思っています。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 日中暖かくなる傾向という点については問題なし。

 ポイントは、今夜の前線通過のタイミングと、雪雲が流れ込み始めるタイミングと程度です。

 このあたり、前線通過のタイミングは、気象庁HPの時系列予報(クリック)の風向予想で、南から北に変わる時間をみると簡単にわかるのですが、北部で夕方を予想しているようです。

 今日の日中の活動が終わったあとですし、前線通過のタイミングが多少遅れたとしても、夜に雪が降りだすことは間違いないでしょうから、「夜 雪」のタイミングは当たると考えます。

 そして雪の程度ですが・・・・昨日の大雪ほどにはならないにしても、今朝のように楽勝な朝ではありません。
 正直なところ、長野の雪は教科書以上の経験のないKasayan.
 問題の北部・・・長野県北部の大雪注意報(クリック)が発表される基準は、

中野飯山地域  40cm以上 
長野地域 20cm以上
 山沿い 40cm以上
大北地域  20cm以上
 山沿い 40cm以上


 ですから、夜の天気予報で注意報が発表されていたら、この基準に照らしてお住まいの地域の積雪をイメージしてみてください。

 発表されなかったら・・・北部の中でもエリアごとに、かなりバラツキのある降雪になると思います。




 日曜日・・・・これから戸隠あたりまで、久々の大量の雪でも見に行ってくるかな・・・・・・

 そうそう・・・年末寒波・・・ありそうで・・・なさそうで・・・・????です。
  


2009年12月19日

大雪情報の終わりに(12月19日)

 
 17日(木曜日)の夕方から、一日3回発表され続けてきた「大雪に関する長野県気象情報」も第7号をもって終了(「多いところで40センチ・・・と気象台は注意を呼びかけています」ってヤツです)。
 まだ雪の降りやすい状態は続きますが、長野地方気象台も大雪の峠は越えたと判断したようです。

 とはいっても、明日の昼まで長野地方の平地でも多いところで20センチの降雪が予想されていますから、気は抜けません。
 この内容は、ニュースや天気予報でも放送されているはずですが、ネットを使っているなら放送時間を気にせずにいつでも見ることができます。

 原本が掲載されている気象庁のHP、以下のURLをブックマークされることをおすすめします

         http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/322_index.html




 今朝は早くから、車に乗って実家の雪かきへ。

 老々介護状態になってしまった親は自分たちでまともに雪かきができないので、女房と二人でひと汗かいてきました。
 これも、Uターンで長野に帰ってきた理由の一つ。
ご近所の一人暮らしのご老人のお宅の玄関もついでに雪かきを・・・。
 昔は当たり前のことだったけど、30年ぶりに老化して長野に戻った身体には、なかなかの重労働でした。

 帰宅してから雪景色の写真を掲載しているブログを拝見しながら、県内各地の方々の雪の受け止め方を興味深く読ませていただきました。
 大雪を予想していなくて驚かれた方、首を長くして待っておられた方々・・・様々ですね。




 正直なところ東京で全国の天気予報を担当していたころは、長野の雪は多くの天気マークの中のほんのひとつとしか考えていませんでした。
 また、東京の雪とはことなり、長野の積雪が10センチや20センチ予報と違っても、長野県民はびくともしないなんて勝手に思い込んでいました。

 長野に帰り、今は日本地図にちりばめられた多くの天気マークの中の、たった3つの天気マーク(北部・中部・南部)だけを見続けています。
 それも、放送時間の締切なく、枠時間の制限もなく。

 この3つの天気マークだけを見ている人は、仮想ではなくて現実に存在し、そのマークでどれだけ多くの方々の生活が左右されているのか・・・・・・帰り道、あちこちで雪かきをしている方々を見ながら、あらためて考えさせられました。
 
 毎朝、東京のキー局から美人キャスターが全国の予報を伝えてきます。
私が担当したことのある朝の番組も、ときどき長野の情報カメラで長野の光景を映しながら長野の天気マークを画面に表示し、長野の予報を伝えています。




 そこで伝えられるコメントには想いが込められているのか?
私と同じであってほしくはないと思っています。

 ・・・・明日も出張雪かきかな?
   


Posted by kasayan at 16:30Comments(2)雑記

2009年12月19日

大雪のピークは過ぎても(12月19日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言




 長野地方気象台の塔の上にある風車型風向風速計

 氷点下の気温と雪で凍りつかないよう、肉屋のローストチキンのように四つのランプで温められていました

 今朝5時の現在、長野地域、大北地域に大雪警報が発表されています。

 今朝が大雪のピークと思われますけど、北部は今週末ずっと雪の傾向
新しい情報でチェックしてくださいね(注意報・警報の原本が読めるページ

 追記:10時
[19日05時現在の積雪の実況]
( )内は前24時間降雪量
 白馬     :74センチ(68センチ)
 小谷     :65センチ(46センチ)
 長野市鬼無里 :62センチ
 野沢温泉   :49センチ(53センチ)
 飯山     :46センチ(48センチ)
 信濃町    :40センチ(36センチ)
 大町     :37センチ(35センチ)
 上田市菅平  :34センチ(23センチ)
 長野市箱清水 :23センチ(24センチ)
 南木曽    : 8センチ
 木曽町開田高原: 7センチ( 8センチ)
 軽井沢    : 5センチ( 7センチ)
 安曇野市穂高 : 5センチ
 上田市大手  : 3センチ



2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 昨日の引き続き、日本海側雪パターンですけど、鹿児島に傘マークがついています。
予報文は「雨か雪」ですけど、昨日が雪マークでしたから、南から寒気が抜けつつあることが想像できます。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 北部は「昼前 から 夕方 くもり」ですから、雪は日中小康状態、夜からまた雪
明日もくもりベースで夜には再び雪が予想されています。

 一方、中部や南部は「所により 雪」がついているものの、回復傾向
明日の予報文には「晴れ」がついています。

 中・南信の雪が上がってくるということで、強い冬型は並の冬型にもどりつつあるんですね。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。





 今日のポイントは二つ

大雪の原因の一つ、-36℃の寒気が北上するとともに、大量の雪雲を北陸・長野へ送り込んでいた日本海の弱い気圧の谷(シアーラインに対応)が消えること。

、雪雲を活発化させる上空5400m付近の気圧の谷が西から接近して、再び雪をふらせること。

 いずれにせよ、今日日中はいったん回復傾向です。


 さて・・・いつもなら、これらをさらに詳しくチェックしてみるところですが、今朝のKasayan、ちょっと忙しいので、ときどきお見せする短期予報解説資料という予報の虎の巻をそのまんま引用します。
 手抜きでごめんなさい

 難しそうなコトバで書いてありますが、内容に対応した「それなりの図」を添付してありますので、雪の週末おヒマな方は、予報官になったつもりで今日・明日の予報を検討してみてください。

 で・・・気になる「雪はいつやむのか?」ですが、北部は月曜日までは・・・降る・・止む・・を繰り返しながら続くと思います。

 気象庁発表短期予報解説資料全文引用
初期時間は日本時間18日午後9時。FTは世界標準時。日本時間換算は+9時間

短期予報解説資料1 2009年12月19日03時40分発表
気象庁 予報部

 
1.実況上の着目点
①日本付近は寒気移流が強く、日本海や黄海、東シナ海には筋状の雲域が広がる。
②日本海西部にあった日本海収束帯に伴う帯状雲は南下し、活発な対流雲は山沿いが主体。東北・北陸・関東甲信・東海の山沿いで雪が3 時間20 センチ前後と強い。
③寒冷渦が通過中の北海道でも、3 時間に10 センチ前後の雪を観測。
④水蒸気画像では55N135E 付近(シベリア)に寒冷渦対応の循環があり、南下中。






2.主要じょう乱の予想根拠と解説上の留意点
①明日にかけて冬型が持続。1 項③の寒冷渦に伴う強い寒気はFT18 には日本の東に抜ける。
このため、北日本の日本海側の大雪は今夜には一旦弱まる。
しかし500hPa5400m付近の渦移流が続く北陸周辺では、明日にかけても山沿いを中心に降雪量の多い状況が続く。








②今日は大気が不安定で雲頂高度が高い。このため、太平洋側にも雪雲が流れ込みやすく、北・東日本の太平洋側では積雪となる所がある見込み。


③1 項④の寒冷渦はFT48 には日本海北部まで南下。
寒冷渦周辺の寒気先端にあたるシアーラインがFT48 にかけて日本海を南下する。
このシアーラインの通過後、北日本では寒気移流が再び強まり大雪となるおそれがある。また、シアーライン近傍では落雷や突風に注意。















④FT24~36 に寒冷渦周辺をまわるトラフのひとつが北海道を通過、上記とは別のシアーラインの通過も予想されている。北海道ではこのタイミングでの降雪の強まりにも注意。


3.数値予報資料解釈上の留意点
 上記のとおり。最新のGSM を基本とする。


4.防災関連事項[量的予報と根拠]

①大雪ポテンシャル(06 時からの24 時間:地点最大)、北陸70、近畿北部・東北日本海60、北海道・東海(岐阜)50、関東甲信(長野県・群馬県)・中国(山陰)30~40 センチ。
②波:波浪モデルを基本。北陸~山陰・伊豆諸島5m、東北日本海側・九州・南西諸島4m。


5.全般気象情報発表の有無
5 時までに大雪に関する情報を発表予定。

量的な予報については、今後の状況により変化する場合がありますので、注意報・警報や全般気象情報等に記述する数値を利用願います。

  


2009年12月18日

大雪情報第4号(12月18日)



 これ、今日午前10時長野地方気象台の超音波式積雪計
ちょいと抜けだして写真を撮ってきました。




 雪の積もった横棒の先っぽ、下に向いているラッパから雪面に向けて超音波を発射し、その反射を利用して積雪を観測しています。

 今日午前10時、まさにこの写真を撮った瞬間長野の公式の積雪は2センチ
公式発表の積雪のイメージができますよね(意外と少ない?)。

 さて、長野地方気象台、今日は6時、11時、16時と、3回「大雪に関する長野県気象情報」を発表しています(原本はここをクリック)。
 これ、ニュースの中で、アナウンサーが「・・・と気象庁(長野地方気象台)は注意を呼びかけています」という項目の元ネタです。

 これを引用添付すると、古い情報で誤解を生む可能性がありますから、警戒情報ということで、予想降雪量などは、上のリンクをクリックして原本を確認してください

 ここでは、本文中の「気象状況」を噛み砕く・行間を読む・補足する、というコンセプトでコメントしてみます(このブログはKasayanの気象解説能力低下のリハビリでもあるので)。

 同じ現象でも試行錯誤で、できるだけ異なる図を使いながら細かくコメントしてみるつもりなので、大雪が気になる方、興味がある方、忘年会もなくてヒマな方は、お付き合いください。興味のある図だけでもわかるように書いてみますので・・・・。

(16時05分、長野地方気象台発表 大雪に関する長野県気象情報 抜粋)
[気象状況]
 長野県の上空約5000メートルには、氷点下36度以下の寒気に覆われており、冬型の気圧配置が強まっています。
 19日にかけて、氷点下39度以下の強い寒気が流れ込み、強い冬型の気圧配置となる見込みです。
 このため、19日にかけて、北部や西側の地域をを中心に断続的に強い雪が降り、大雪となる所があるでしょう。
(積雪の実況・予想降雪量 略)
 なお、19日夕方以降も、北部を中心に断続的に強い雪が続く見込みです。

 
 気象台の解説は、いたってシンプルですから、ちょっと補ってみます
 文字ばっかりじゃつまらないし分かりにくいので、まずはじめに、天気予報や大雪のニュースのにも出てくるであろう解説コメント明日朝の予想天気図上に全部書き込んでおきました。




(1) まず、長野県気象情報にある「強い冬型の気圧配置となる」ということは、いわゆる西高東低の気圧配置になること、そして、西と東にある高気圧と低気圧の気圧の差が大きいということを意味することはご存じだと思います。

 気圧の差が大きくなると、高気圧から低気圧に空気が流れ込む風が強くなります
そして、等圧線が縦に並ぶ形になると、強い風の風向は北西になります。

 「強い冬型の気圧配置」という文章からは、北西の風が強くなるということをイメージするわけです

 もっと詳しく冬型が強まる様子をみるために、今夜9時と明日9時の専門の予想天気図をならべてみました。
 



 比べてもあまり変わり映えがありませんが、よく見ると、本州上にある等圧線の数が、今夜5本に対して明日朝には6本になってます。
 今夜でも十分に冬型が強まっているので微妙な比較ですが、少なくとも明日朝までは北西の風が弱まらないということだけは確かなようです。

 また、日本海上で等圧線が大陸側に少しだけ曲がっている場所・・・ここが弱い気圧の谷ですが、ここでは大陸から吹きだす北西の季節風が集まる傾向にあります。
 ホースの先をつまんで洗車することを思い出してください。

 この場所の延長線上に北陸、そして長野があります。

(2) 次に、天気予報やニュースでも聞きあきた上空の寒気
 長野県気象情報では「氷点下39度以下の強い寒気が流れ込み」と書かれています。上の天気図では寒気の中心の-42℃の位置を示しておきました。

 この寒気、まず日本海と関係があります。
 この季節、日本海の水温は、南から流れ込む暖かい対馬海流の影響で、15℃もあります。




 こんなに暖かい日本海の水の上を渡って冷たい空気がやってくるわけですから、長野の川でもよく見かける川霧のように、海水が蒸発して雲が発生します。

 このとき、日本海上の空気が冷たければ冷たいほど海水の蒸発が活発になって雪雲が多くなり、海水に暖められた空気はより上昇しやすくなって発生した雪雲がますます成長することになります。

 この雲が、大陸から吹きだす季節風に流され、天気予報で何度も耳にする「筋状の雲」になって、北陸から長野の流れ込むことになるわけです。

 特に、日本海に上で説明したような弱い気圧の谷がある場合には、そこに集まる風に雪雲が流され、雪雲が北陸、長野に集中的にやってくることになります。

 では、その寒気、今夜から明日にかけてどうなっているんでしょうか?
テレビの天気予報で使われる寒気の図の元ネタの専門天気図を使います。




 一番強い寒気のコアが今夜日本海を通過して北海道方面へと進みます。
そして、雪雲が特に活発に成長するといわれる-36℃以下の空気は長野県の上に居座り続けることが見てとれます。

(3)これで、長野県気象情報に書かれていた「寒気」と「強い冬型」が、なぜ大雪の原因になっているのか、それが今夜から明日にかけてどうなるか?について説明が終わりました。

 この二つは別ものではなくて、両方があいまって大雪をもたらすわけです。
テレビで寒気だけを示して、「大雪になります」といっても、本当は理由のほんの一部しか説明していないんですね。

 でも・・・これだけではテレビとちがって時間制限のない文字情報のブログとしてはまだまだ物足りません。

 一番重要な「なぜ冬型の気圧配置が強まるのか?」という理由も解説してみたいところです。




 これは、上空5300m付近の天気図
上でみた地上の天気図と同じ位置に上空の低気圧もあることが分かります。

 そして、上空の低気圧の南側U字型に等圧線(正式には等高度線といいますが等圧線と同じに考えてかまいません)が折れ曲がっています。
 赤の点線で示したところですが、ここが上空の気圧の谷

 上空の気圧の谷がやってくると、地上では低気圧や弱い気圧の谷が発生し、空気の動きが活発になります。
 まるで皿回しの皿を手のひらでこすって皿の回転を速くするように、上空の空気の流れから地上の空気にパワーが伝えられるわけです。

 この谷が、今夜日本の上空を通過することがわかりますよね。

 ですから、北海道付近の低気圧や日本海にあった地上の弱い気圧の谷活発化して、冬型が強まることになります。

(4)これで長野県気象情報のコメントは終わり。
 短い文章ですけど、その奥には深ーい理由が詰まっているんです。

 ところで、今日もずいぶん長文になりました。
 テレビやラジオでは、放送時間が限られていますから、これをおもいっきり削らなければなりません。
コメントで置き換えられるなら図を省きますし、そこまで必要ないと考えればそのまま省略します。
 また、最近ではCGを使って、画面上の天気図にお絵かきをして解説をする場合もあります。

 でも、どんなに長くても天気予報は3分程度。
限界があります。

 ブログはこの点、時間の問題はないんですが・・・・
 かといって、このブログみたいに長文すぎるものはどんなもんだか??

 ネットで伝える天気予報・・・・Yahoo天気をはじめとする情報を並べただけの天気予報じゃなくて占いのフローチャートのように知りたい人にはとことん詳しく、簡単に知りたい人には簡単に伝える良い方法はないもんですかね?
 
  


2009年12月18日

大雪情報第3号(12月18日)

 「大雪に関する長野県気象情報 第3号」が、長野地方気象台から発表されています。




 原本は、こちら(ここをクリック)ですので、必要な方は最新の情報で確認してください。

 ”積雪の実況”と、”予想降雪量”のみ、抜粋して以下に引用しておきます。

18日10時現在の積雪の実況]( )内は前24時間降雪量
 白馬     :27センチ(34センチ)
 小谷     :26センチ(14センチ)
 上田市菅平  :16センチ( 4センチ)
 信濃町    :12センチ(13センチ)
 野沢温泉   : 5センチ( 5センチ)
 大町     : 4センチ( 4センチ)
 飯山     : 3センチ( 3センチ)
 長野市箱清水 : 2センチ( 2センチ)
 木曽町開田高原: 1センチ( 1センチ)

予想降雪量
 19日12時までの24時間に、いずれも多い所で、

 北部 大北地域山沿い   :50センチ
        平 地   :20センチ
    長野地域山沿い   :40センチ
        平 地   :20センチ
    中野飯山地域    :50センチ
 中部 乗鞍上高地地域   :20センチ
    松本地域の聖高原周辺と
     上田地域の菅平周辺:15センチ
    その他の地域    : 5センチ
 南部 木曽地域      :15センチ
    その他の地域    : 5センチ
の見込みです。
 なお、19日朝以降も、北部を中心に断続的に強い雪が続く見込みです。

補足事項
 次の「大雪に関する長野県気象情報」は、18日16時頃に発表する予定
です。


 16時発表の情報は、今夜のニュース・天気予報の元ネタになります。

 詳細解説今朝の記事をご覧ください。
  


Posted by kasayan at 14:52Comments(0)雑記

2009年12月18日

大雪今夜ピークへ(12月18日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 Kasayanの住む長野市内も明け方からチラチラ・・・あっという間に・・・シンシン?と降り始めました。
ライブカメラを見ると、午前7時現在で、北信一帯と諏訪地方の一部で雪になっていますが、松本方面や南信ではまだのようです。




 昨日の朝の長野市内の気温は-0.7℃前後で、アスファルトの道路はぬれていましたが、今朝は-1.3℃で、まだ下がる傾向。
 道路上にも積もり始めていますから、この冬初の雪道走行・・・気をつけてくださいね。

 今朝も新しい「大雪に関する情報」が、長野地方気象台から発表されています
警戒情報ですから、天気予報の当たりはずれを検討するのは不謹慎!
 情報の内容をできるだけビジュアルにまとめ・・・・られるといいな?

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 昨日に引き続き、日本海側は雪エリア。
といっても、北陸はただの雪マークじゃなくて風に吹かれる雪だるまマークです。。
予報文を見ると、マーク番号(テロップ番号っていいます)406=「風雪強い」がついています。

 今日の雪エリア・・・特に北陸は、風雪日本海!ですね。
お隣の長野県も、どれだけ影響を受けるのか?というところです。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 北部は、午前中止み間がある感じですが、一日ほぼ雪
中部は、午前中中心で、南部、伊那谷方面は全般にちらつく・・・ないしは薄っすら・・・木曽谷そこそこ積もるくらいの雪というイメージでしょうか?
 
 あとで、詳しく見てみましょう。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。





 必要なことはアニメに書き込んでおきましたが、ポイントは3点セット
①冬型の気圧配置が強まり、西よりの風も強まる。(風速風向)
②雪雲を大量発生させる強力マイナス36℃の寒気に覆われる。(上空寒気)
③雪雲が集中発生する弱い気圧の谷(シアーライン)が北陸付近にある。(気圧の谷)

  ・・・・です。

 この3点セットが絶妙?に組み合わさったタイミングに雪がドバッと長野県内に流れ込みます。
このタイミングが今日から明日にかけて何回か訪れます。

 もっとイメージがわくように、降水(雪)のエリアと風の様子をアニメにしてみました。
テレビのようにアニメだけでは、なんだか分からないうちに終わってしまいますから、ちょっとした傾向をコメントとして書き込んであります。




 だいたいこんな感じですが、断続的に雪が拡大して、今夜がピーク
南信でもそこそこ積雪のエリアが拡大すると思われます。

 降雪の量は、長野地方気象台発表の気象情報を引用しておきます(原本はここをクリック)。

[18日5時現在の積雪の実況]
( )内は前24時間降雪量
 白馬    :13センチ(19センチ)
 小谷    :21センチ(12センチ)
 上田市菅平 :16センチ( 7センチ)
 信濃町   : 5センチ( 7センチ)
 大町    : 3センチ( 4センチ)

[予想降雪量]
 19日6時までの24時間に、いずれも多い所で、

 北部 大北地域山沿い   :50センチ
        平 地   :20センチ
    長野地域山沿い   :40センチ
        平 地   :20センチ
    中野飯山地域    :50センチ
 中部 乗鞍上高地地域   :20センチ
    松本地域の聖高原周辺と
     上田地域の菅平周辺:15センチ
    その他の地域    : 5センチ
 南部 木曽地域      :15センチ
    その他の地域    : 5センチ


 最後に、今回の寒波の様子・・・・広い視点で確認しておきましょう。




 これ、日本付近の上空の寒気。明日午前9時前後が南下のピーク(寒気の底)と予想されています。
このタイミングで、大陸は中国東北部に、今回の寒気の中心、マイナス42℃の寒気が顔を出します。

 これがどれだけ強い寒気かといえば・・・・




 これ、昨夜の北極付近の上空の寒気ですが、マイナス42℃といえば北極付近でも寒気のピークとして成立するだけの寒気です。
 日本海に北極がやってきてるんですね。
  


2009年12月17日

大雪に関する情報(12月17日)

 今夜も晩飯あとに、一杯飲むのをヤメにして・・・長野の天気予報のトレーニング!
さて・・・・・・と・・・・・

 長野地方気象台・・・ついに今年はじめての「大雪に関する情報」を発表しました!

 それなに?って方もおられますよね?
 テレビの大雪のニュースや天気予報の中で、雪かきをしている人の映像をバックにして、「○日△時まで 多い所で ○○地方××センチ」なんていうスーパーが出ることがありますが、そのスーパーの元ネタです。




 これ、テレビ局の記者(東京では局駐在の予報士)が、元ネタの情報を簡略化してスーパーにしたりするのですが、ネット社会なんですから、原本を読まなければもったいない

 気象庁のHP(クリック)で見ることができますが、とりあえずこちらにも引用しておきます。
 ずいぶん長い文章ですが、時間がなければ「予想降雪量」「防災事項」だけ読んでおくだけでOKです。

大雪に関する長野県気象情報 第1号

平成21年12月17日16時15分 長野地方気象台発表

(見出し)
県内では、北部の山沿いや西側の地域を中心に、17日夜遅くから20日にかけて断続的に強い雪が降り、大雪となる所がある見込みです。路面凍結などによる交通障害、電線などへの着雪に注意して下さい。

(本文)
[気象状況]
 日本の上空には、強い寒気が流れ込んでおり、冬型の気圧配置が強まっています。県内上空約5000メートルにも、すでに氷点下30度以下の寒気が流れ込み始めており、北部の山沿いや西側の地域を中心に、断続的に雪が降り続いています。
 今後、19日にかけて、県内上空は氷点下36度以下の強い寒気に覆われ、日本付近では冬型の気圧配置がさらに強まる見込みです。
 このため、17日夜遅くから20日にかけて、北部の山沿いや西側の地域を中心に断続的に強い雪が降り続き、大雪となる所があるでしょう。また、北部の平地でも積雪となる見込みです。
 
[予想降雪量]
 18日18時までの24時間に、いずれも多い所で、

 北部 大北地域山沿い   :50センチ
           平 地   :20センチ
     長野地域山沿い   :30センチ
           平 地   :10センチ
      中野飯山地域    :30センチ
 中部 乗鞍上高地地域   :20センチ
    松本地域の聖高原周辺と
      上田地域の菅平周辺:15センチ
      佐久地域      :10センチ
      その他の地域    : 5センチ
 南部  木曽地域        :15センチ
      その他の地域    : 5センチ

の見込みです。
 18日の夕方以降はさらに強まり、降雪量が多くなるでしょう。

[防災事項]
 雪による視程障害、積雪や路面凍結などによる交通障害に注意して下さい。また、電線や架線、樹木への着雪などにも注意して下さい

[補足事項]
 次の「大雪に関する長野県気象情報」は、18日06時ころ発表する予定です。


 本文中の「気象状況」の部分を読むと、なんだか天気予報のキャスターが言うコメントと同じだなぁ・・なんて気がしませんか?
 手抜きのキャスターは、解説用の天気図に専門天気図から寒気のエリアだけ書き写して、この情報と同じ内容をコメントするだけだったりします。

 この文章を読んだら、①氷点下30℃以下の寒気が入っていて、さらに氷点下36度の寒気まで入るってことはどういう意味があるんだよ?とか、②北部の山沿いや県の西側の地域って具体的にドコだよ?とか、③断続的ってどういう意味だよ?ってことが疑問になりますよね?

 ブログは読み飛ばすことができるから・・・いつものように情報テンコ盛りで・・・・
面白そうな図や、気になる情報だけ拾い読みしていだだけでも、気象庁発表の大雪情報の理解も多少深まる・・・・はず・・・だといいな・・・・

 まず、テレビの天気予報でもご覧になったはずの上空の寒気の様子から確認しておきます。




 上空の寒気といえば、紺色の寒気のエリアの動きを見せるのが定番ですけど、自分の住んでいるエリアの寒気の位置はイマイチわかりにくい・・・そこで、長野付近だけ大雪の目安の氷点下36度のラインを赤の点線で目印してあります。

 18日まで、ゆっくりと南下していますよね・・・まだ底を打っていません

 まず、大雪情報にあった①氷点下30℃の寒気が入っているという意味は・・・・なにが降っても落ちてくるものは雪になる温度の寒気が上空に入っているということです。

 上空に寒気が入ってくれば、地上付近に暖かい南風が吹きこんでいない限り、地上の気温は低くなって、落ちてきた雪が融けずに地上に到達することになります。
 また、西高東低の冬型の気圧配置で発生する雪雲は、冷たい空気が暖かい日本海の海水が触れて発生する水蒸気のカタマリですが、より低い空気が流れ込めば、雪雲もより活発に発生することになります。
 ですから、天気予報では、雪になることを示すために、儀式のように上空の寒気の様子を天気図に重ねて見せたがるわけです。

 そして、特に大雪になりやすいのが②氷点下36度以下の寒気
雪雲がじゃんじゃん発達しますし、落ちてくるものは乾燥したサラサラの雪になる可能性が高くなります。

 明日午後6時までアニメにしましたが、明後日19日にかけてもまだまだ南下する傾向。
 大雪のモトになる雪雲が次々と生まれ続けますから、明後日からの週末の天気・・・明日もう一度チェックが必要ですね。


 ただ・・・・寒気が南下したとしても、それだけでは大雪になりません
長野県は、高い山に囲まれていますから、日本海で発達した雪雲をドンと山越えさせるポンプポンプを置く正しい?位置が必要になります。

 それが、日本海のシアーライン




 これ、午後5時30分の衛星雲画像
シアーラインが発生するメカニズムは、図に書き込んでおきましたが、今日夕方の段階では山形県と新潟県の県境あたりに発達した雪雲を送り込んでいます。
 このシアーライン、今朝は能登半島付近にあって、長野県に雪を降らせていました(今朝の記事)。

 シアーラインは、衛星を見なくても、天気図上の弱い気圧の谷としてチェックすることができます。
衛星画像とほぼ同じ時間帯・・・午後3時の実況天気図




 高気圧側に等圧線が折れ曲がっている部分が弱い気圧の谷
今日日中、シアーラインの南端には渦まで発生して、渦は低気圧にまで成長していました。
 山形県が大雪になるはずです。

 では、雪雲のポンプ・・・シアーラインはこれからどこへ進むんでしょうか?




 明日朝9時の予想天気図
今朝と同じように、能登半島付近まで再び南下しています。
さらに、上で見たように強い寒気が南下していますから、今朝より雪雲はたっぷりと発生するはずです。
 大雪に関する情報が発表されてもおかしくないですね。

 もっとイメージが沸くように、シアーラインと降水(雪)の様子もアニメにしてみました。




 シアラインが上陸する地点と、県内の雪のエリアを書き込んでおきました。
寒気の南下と同じタイミングで、シアーラインが長野県の西・・・能登・金沢方面から雪雲を送り込みます。
 ですから、大雪情報も県の西側のエリアを中心に大雪を予想しているわけです。

 さらに、西側を中心とした県内部の具体的なエリアは・・・明日のミニチュア版が発生した今朝の雪について検討した今朝の記事に書いてあります。
 それに、大雪情報の降雪予想エリアを読めばそれなりにわかりますよね。

 これで、①氷点下30℃と36℃の寒気の意味と、南下の様子、そして、②雪が降るエリア・・とその理由がわかりました。

 じゃ・・なんで③断続的に雪になるの?
かなりオタッキーな内容になってきましたけど、これ、お天気キャスターは誰も説明してくれません
メンドウですし、知りたがらない人も多いから・・・・。
 でも、ネットは読み飛ばせるから・・ということであえて書いてみます

 地上付近の空気の活動は、上空の空気の流れと密接にかかわっています。
上空の川(風)急カーブの下には地上の低気圧があります。

 そして、上空の川(風)のカーブが急なほど・・渦が強く巻いているほど・・・地上の気圧の谷や低気圧は活発になります。




 これ、上空の天気図。
点線が上空の気圧の谷・・・いわば上空の川(風)の急カーブ
そして、赤丸で囲ったところが、上空の川(風)の小さな渦の場所
 小さな渦は、不規則にならんでいて、川の流れ(上空の西風)に流されて、日本の上空にやってきます。

 そのたびに、地上の弱い気圧の谷や低気圧が刺激を受けて、位置を変えたり、活動を活発にしたりするわけです。

 ですから・・・・雪雲も上空の渦がやってくるタイミングで強まったり弱まったりするんですね。

 かなり端折ったけど・・・まあこんな感じです。

 これで、大雪情報の疑問点①~③をまとめ終わりました・・・強引だけど。
少しは、情報の理解が深まれば嬉しいです。

 なんだかんだと書いてきましたが、これから明日、明後日にかけて、どんどん雪が降りやすい状態になってくる!
これだけで本当は良かったりして?


(あとがき モドキ)
 ところで・・・ブログでこれだけ書くのは、かなりモノ好きだと思われそうですけど、これも一種のリハビリ

 このところ、天気予報番組の制作とはちょっと違う方面のことに専念していたので、長野に帰ったのをきっかけに天気予報番組を作っていたころのカンを取り戻しているっていう感じです。

 ただ、毎日こうして書いていると、ネットの天気予報情報が多いだけで、状況に応じた効率的かつ正しい使い方の説明をしてくれていないことを実感します。

 せっかくネットを使うなら、面白い読み物として、流れでわかる天気予報を提供すればよいのですけど。

 という私も、ネットの天気予報が始まったころ、その企画に加わっていたこともあるのですが、その頃は、見やすい情報を沢山盛リこめば良いと思っていました
 今では、ウェザーニューズのHPで、視聴者参加型のネット放送のようなこともしていますけど、地域に根差した天気情報には至っていないんですよね。

 今日も記事を書きながら、ネット天気予報の今後のあり方・・・なんかを色々考えちゃいました。
 
  


Posted by kasayan at 21:08Comments(2)雑記

2009年12月17日

天気予報は当たるのか?(12月17日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言





 朝起きて・・・カーテンを開けると白い!・・・どれだけ積もった?って一番気になりますから、まずはアメダス積雪深から。 私事ですが、週末にスタッドレスに交換したのはジャストタイミングでした!




 多い少ないは別として、ライブカメラを見た感じでは、県北部と西部を中心に広い範囲で積雪になっているようです。
 ただ、気象庁が公式に観測しているデータではこんな感じ・・・まだまだ序章程度の雪ですね。
 新潟県境や志賀・菅平方面を中心に積雪が多くなっています(昨日かなり融けていましたから、菅平を除いて降雪量もほぼ似たようなものだと思います)。

 今朝は、ちょっと早起きして、昨夜(今朝)の雪の降り方を簡単に考えてみたので、一通りいつもの天気チェックをしたあと、ざっとまとめてみました。

 今夜から明日以降にかけての雪のクライマックス?を検討する良い情報になれば・・・と思うのですが・・・どうなるやら?

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 その昔、ニュースステーションという番組を担当していたとき、日本地図の日本海側に雪マーク、太平洋側に太陽マークの二つだけを並べて「冬型!」とやらかしたことがありました。

 シンプルでいい!という評判でしたが、今日もその傾向
ただ、そんな単純な図は出せません。

 北陸は大雪って気象庁は言ってますけど、金沢マーク。東シナ海に面した鹿児島も冬型の影響を受けていますが、やっぱりマーク。

 無難に、二つのエリア分けパターンとコメントしておく場面です。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 こういうときは、天気マークの予報にたよらず、しっかりと予報文(クリック)を読むのがお進めです。

 北部は「昼前から夕方くもり」ですから、朝のうちまで雪が残るところはあっても日中は曇りベース
中部・南部は雪のちらつくところはあっても晴れベースに回復するようです。

 問題は、今夜から明日・・明日の予報文も添付しておきました。

 北部は「明け方から朝くもり」ですから・・・ほとんど一日雪
中部・南部昼前後から「所により」がついていない広範囲の雪

 なんで、周期的に雪が降るんでしょう?
この原因がわかれば・・・・そして、その兆候が一目でわかればとっても役立ちますよね?
 今朝は、そんなことをまとめてみました。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 今朝3時の実況天気図と、今夜9時の予想天気図を並べてみました。




 西高東低の気圧配置ですけど、あんまり変わり映えしませんよね?

 実は、図に書き込んだ赤点線・・日本海の弱い気圧の谷・・・ここで雪雲が大量生産されているんですけど・・・日中は東北まで北上。
 今夜から明日にかけて再び富山・石川県付近まで南下してきます。

 24時間周期で雪雲の噴射口が動くわけですから、周期的に雪が降るわけですね。

 もう少し詳しく見てみましょう

 今朝の雪、日付の変わった深夜1時頃から本格的になって、5時ころにはほぼ終息
降り始め頃と、終わり頃の衛星画像を並べてあります。




 特に雪雲が発達したところ・・・ここが天気図上で弱い気圧の谷になっていたところ。
季節風が線状に集まるところで、シアーライン(収束線)といいます。

 この南端が、降り始めの頃は石川県付近に激突?していましたが、雪が終わる5時頃には若狭湾付近に方向を変え、全体としては北上しています。

 もっと詳しく、季節風が集まる(収束する)様子を計算値で見てみると・・・・




 赤い線のところで、季節風が線状に集まっていることがわかります。
集まった風は上に行くしかありませんから上昇気流が発生して雲が沢山できるわけです。
 そして、正午にかけて山形付近まで北上するわけです。

 今日日中、長野県は回復傾向

 じゃ・・・長野県内の雪の降り方・・分布はどうなんでしょうか?
風の様子を長野県付近にズームしてチェックしてみました。




 降り始めは富山県側で西南西~西の風が北アルプスにぶち当たる方向で吹きこんでいました。

 これが、雪が終わり始める午前3時になると・・・




 北アルプスの南側を迂回して松本方面へ。

 これをレーダーで見た雪雲でチェックしてみると・・・




 シアライン(風の収束線)が南へ移るにつれて北部の雪雲は東西の帯状から団子になって東へ流れて消滅。
 一方、シアラインがぶち当たるようになった中央アルプスや八ヶ岳方面で雪雲は発達しています。

 そして、雪が上がる5時過ぎ、シアラインは弱まりながら北上。
(追記:シアラインが北へもどってくる午前中、もう一度チラッとあるかも)

 北部の雪は、北アルプスを越えた雪雲と、糸魚川から戸隠方面に回り込む風がぶつかるところで発達した雲が原因のようです。

 また、南部の雪は、北アルプスの南端と御嶽山の間の比較的標高の低いところから雪雲が流れ込んで降る傾向にあるようです。

 なんだか、傾向が見えてきました。
今夜、再びこれと似たようなことが起こる可能性があるわけです。

 昨夜の記事で、長野市上空に二本の雲の帯ができたことを書きました。
午前1時50分のレーダー画像には、北部に東西に延びた二つの雪雲が観測されています。
 昨夜の記事で書いた仮説が本当なら、長野市内では二本の帯状の雲が見えたら雪の前兆?・・・と考えることもできるかもしれません。

  またまた超長文になってしまいましたが、いずれにせよ、今夜から明日にかけて、再びシアラインがやってきて、さらに強い寒気の南下とあいまって、昨夜以上の雪雲がやってくる可能性があります。

 スタッドレス交換が遅れちゃった方は、今日日中にサッサとやってしまいましょう。

 ちなみに昨日の予報・・・「夜 雪」でしたが・・・・「夜遅く」が良かったかも
でも、長野地方気象台の予報官、計算値では非常に微妙なところでしたが、さすがにサジ加減が良かったと思います。
 勉強させていただきました!