2010年01月31日

天気予報は当たるのか?(1月31日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨日、戸隠の奥社に行ってきました

 駐車場から奥社までは約2キロ。
 夏場なら心地よい参道ですが冬場となれば・・・・今はやりのスノーシュートレッキング(今風の軽金属の「かんじき」で雪の上を歩くスポーツ)で賑わっています。
 もちろんKasayanはスノーシューなど持っていませんからゴム長靴でズボズボ・・・・・




 汗をかきながら杉並木の参道を歩き、たどり着いた奥社は半分以上雪に埋もれていました
埋もれた鳥居をはいつくばってくぐり参拝。
 そのあとは、お湯を沸かして、近場ハイキング定番のインスタントラーメン

 思い立って家を出て1時間半後にこうやって昼飯を食べられる環境・・・・子供のころは意識したこともなかったのですが・・・・長野ってリゾートだったんですね!!

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 昨日に比べて「西から下り坂エリア」が南に下がっています。
西からやってくる低気圧や前線の進むコースが若干南に下がっているから。
 
 一方、北から下り坂のエリアはほぼ同じ。
今日はお隣の新潟県上越・中越地域までは影響しないようです。

 県内はなんとか救われる感じがしますが、西から下り坂エリアに近い南部だけが気になります

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 こちらもちょっとだけ予報が変化しました。

 一番大きな変化は南部
昨日は「晴れ のち くもり」マークでしたが、今日は「くもり 一時(時々) 晴れ」マークです。
 午前中晴れベースの予報から曇りベースの予報に変化・・・悪くなっています。
 もっとも、昨日の予報文には「所により 夕方 雨」がついていましたが今日はありません。
・・・良くなっています。

 雨がなけりゃイイやという感じもしますけど、予報が変化しているということは安全マージンをしっかり見極めなくてはいけないので、後で詳しくチェックしてみましょう。

 北部と中部・・・こちらも「のち 曇り」から「一時(時々) くもり」に変化しています。
予報文では「昼過ぎから夕方 くもり」ということですが、夕方以降いったん回復するということですから昨日の予報より良くなりました

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 高気圧が東海上に抜けつつあって・・・・西と北から前線や低気圧がやってきます。

 天気マークだけ見ればなんの問題もなさそうですけど、こうやって天気図を見るとホントにラッキーな長野県の日曜日
 観光立県?の経済効果に大貢献ですね。

 ただ、低気圧や前線の影響・・・ホントに大丈夫?って感じもしますよね。
ここでも安全マージンをチェックしておこうという気になります。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 気になる午後の雨域の変化から・・・・




 午後3時頃から、長野県のギリギリ・・・・本当にギリギリ南側を大きな雨域が通過していきます。
上の天気図で見た低気圧の全面の雨雲ですね。

 今日の予報文・・・北部中部の「昼過ぎから夕方 くもり」のタイミングと一致
この雨雲の北側の雲が、午後北部と中部を通過します。
 まず、雨の心配はなさそう。

 北部と中部の予報は当たると思います。
むしろ、晴れ間が多い場合だってあるかもしれません。

 一方、南部ですが・・・・この雨域の通過の位置と、昨日の計算値より南下した傾向から、予報官は「所により 雨」を考慮しなくても良いと判断したのだと思います。
 でも、雨域が通過する際に南西の風が南部に吹き込み、流された雨雲が中央アルプスや南アルプスの南西斜面で雨を降らせる可能性はまだまだ残っています。




 結局、傘マークがついている静岡県の隣の木曽地方や飯田周辺で夕方パラリとある可能性もあることを理解したうえで南部も予報は当たると考えます。

 今日も県内は北ほど青空が広がりやすいと思いますけど、前線より早めに上空の雲がかかってきますから、白っぽい青空になるんじゃないかな?

 で・・・・今日はどんなリゾートを体験ましょうか?

 昨日は戸隠の帰りに野尻湖にも行っちゃったし・・・・・





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  kasayangw@yahoo.co.jp
までメールしてください。
 可能な限り返信いたします。




  


2010年01月30日

週末の予報は当たるのか?(1月30日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨夜の県内各局の天気予報・・・梯子して見ちゃったんですけど、どの局も「週末はまずまずの天気」なんてやっていたんですけど、ホントにいいのかよ?と思っていました。

 予報がハズレるから・・・というわけじゃなくて、予報が変わる可能性があるからです。
「今のところ、まずまずの天気が予想されますが予報が変わる可能性があります。日曜日の天気は明日土曜日の天気予報でもう一度確認してください」の一言が欲しかったんです。

 こんなコメント聞いたことがないと思いますが、予報の計算値がアヤシイときには、心ある予報士が出演する番組では時々あるんですよ。
 気象庁発表の予報を棒読みで伝えるだけなら解説の意味がまったくありませんよね?

 ・・・・ということで、今日のお天気チェックはここでサラリと終わらせて、明日日曜日の天気を考えてみたいと思います。




 今日は、北海道や東北の日本海側を除いて、その他のエリアは日中基本的に晴れ。
 県内は晴れエリアの中心ですが、新潟県に太陽マークはなし
回復が遅れるようですから、県内への影響がちょっと心配。
 また、九州北西部に傘マークがついていますが、予報文を読むと「夜から」
こっちは、明日の県内に影響がないかが心配です。




 県内にズームしても、今日の予報は文句なしの晴れ
 ただ、北部県境付近・・・・新潟県の曇りマークの影響。
計算値を見ると、県境付近、午前中中心の影響のようです。
 このあたりをキチンとわかっていれば、今日の予報は当たりです。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。


 さて・・・これは日曜日の予報です。




 なんと、長野県は下り坂エリアにはさまれたアヤシいエリアに区分けされます。
「明日も晴れ」というよりは「明日日中は大丈夫」という表現がピッタリですよね。

 これで、「週末の天気はまずまず」なんて伝えられたら困りませんか?
誰が見ても、土日のどちらかに出かけるとしたら土曜日のほうが安全だな!と思いますよね。
 それを伝えるのが天気予報の役目だと思うんですが・・・・・

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 赤の点線で囲んだ所は傘マークと傘マーク登場の時間帯。
そして、南部の天気マークは「晴れのち曇り」ですけど、予報文には「所により 昼過ぎから夕方 雨」がついています。

 また、北部や中部「昼過ぎ から くもり」

 県内は下り坂と見るべきですし・・・午前中の晴れマークにしても、綱渡りですよね。

 もちろん、天気予報は可能性を伝えるもの。可能性が一番高いものをマークや予報文にして伝えているわけですから、これはこれで良いのですけど・・・・・それが変化する可能性があるのならキチンとその旨を解説してやる必要があるわけです・・・今日はブツブツが多くてごめんなさい。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 ブツブツはやめにして・・・今朝は、明日日曜日にかけてのアニメにしてみました。
 今日は高気圧に覆われて晴れ。
 明日は高気圧が東へ抜けて・・・・西からは南岸を進む前線や低気圧、北からは寒冷前線が南下・・・・天気を悪くする二つの原因に長野県ははさみうちにあっています。

 この二つの原因の速度がちょっとずれたら・・・そして二つの原因の相互作用も・・・・予報が変化する可能性が高い状況です。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 繰り返しますが、今朝は明日日曜日の天気予報をチェックしています。

 ときどきご紹介していますが、今朝発表の短期予報解説資料という予報を作る人のための資料には・・・・
低気圧や前線の予想については初期値変わりがあり不確実、今後の動向に留意。

 なんて書かれています。
 主に北から下りてくる寒冷前線のことを指していますが、これは実況にもとづいて未来を予測する計算をするたびに計算値に変化があるということを意味しています。
 ここからも明日の予報が変化する可能性がわかります。

 一応、今朝の段階でわかっている明日午後3時・・・県南部に雨雲が接近すると思われる時間の降水量予測を見てみましょう。




 長野県は風前の灯という感じです。

 この通りになるのか?がハッキリするのは今夜の天気予報から。
新しい計算値で作った予報が発表されるのは午後5時ですから、明日予定のある方はそれ以降の天気予報で確認してください。

 また、今日か明日出かけたいという方なら、今日土曜日に出かけることをおすすめします。
そのほうが絶対に確実ですよね。

 もっとも、結果的に明日日中はずーっと晴れという可能性だってありますけど、こうやって天気予報を使ってリスク回避をするならば、天気予報はもっと役立つものになるはずなんですけど・・・・。

 どう思われます?

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2010年01月29日

今日の天気予報は?(1月29日)


 例のよってKasayanの備忘録兼、今日の天気予報のおさらい
時間がないので、図だけ並べます。
 今朝のお天気放談・・・悩みに悩みましたが・・・結果は以下の図のようになっています。





















  


Posted by kasayan at 20:54Comments(0)雑記

2010年01月29日

天気予報は当たるのか?(1月29日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言




 長野駅周辺、午前6時過ぎから雪が降り始めています。
降りだしがこんなに遅くなるとは昨日の朝の時点では予想できませんでした(Kasayan反省)。




 そして、これが午前6時の気温




 昨夜の天気予報では、「雨でぬれた道路の凍結に御注意ください」というコメントが多かったようですが、氷点下に下がったのは県東部と標高の高いところ
 冬も真っ盛り、この時期にことさら注意を呼び掛けるほどの冷え込みではありませんでした。
 むしろ湿気の多いところに寒気が急激に入り込むことによる濃霧への注意喚起のほうがよかったかもしれません(濃霧注意報が出てます)。
追記:7時25分濃霧注意報解除・・・早い!

 さて、週末の朝にこんな天気になると、1月最後の週末・・天気大丈夫?という気になりますが、すくなくとも明日土曜日はOK




 明日はバッチリ高気圧に覆われます(ということは日曜日・・・覆われない?)。

 ということで、明日に向かっての天気変化をチェックしていきます。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 
 長野県は基本的に晴れベースエリア
朝雪が降っていても、天気マークは「一時 雪」

 おとなりの北陸はエリアの境目でぐずつき気味ですが、気象台は強気に晴れエリアに長野県全部を押し込んでいます。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 北部の雪だるまは、予報文の「朝 一時 雪」を表したんですね。
「くもり 後 晴れ」ですけど、天気マークは太陽マーク優先ですから、「くもり」の部分はオマケ程度。




 予報文と一緒に発表される時系列予報を見ると・・・昼頃には晴れてくるんですね。

 そして中部や南部・・・こちらは霧が晴れればそこは晴れという感じでしょう。
 上で見たレーダーやアメダスの降水量からすると、西風があたる中央アルプス以西の木曽谷あたりが「所により雪」の場所だと思います。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 書き込みだけで、特にコメントすることもないでしょう。
このアニメの流れに続いて、今日の一言に掲載しておいた明日の天気図になるわけです。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 ここまでの天気チェックで、県内の雪は午前中いっぱいで終わり晴れ間が広がる
一方、北日本の日本海側中心に夜雪になる・・・という二つの流れがありました。

 天気図のアニメでは、晴れてくるという点については簡単にわかりますけど、北日本の日本海側の「夜、雪」がわかりにくいと思います。
 これが影響しないか?一応理由だけは先にチェックしておきます。




 上空5400m付近の天気図のアニメですけど、日中、北陸から関東にかけて気圧の谷が抜けていきます。県内は昼前後に抜けるので、このタイミングで回復へ(関東が夕方以降曇りなのはこの影響)。
 一方、北海道方面には次の気圧の谷がやってきます。
 こいつが北日本の夜の雪の原因ですけど、北陸までは大きく影響しないようです。

 で・・・・・
 これを見ると、県内が晴れてくる傾向は確かだと思うんですけど・・・・




 今日日中の降水の予測ですが、少なくとも午前中は北部県境付近や西部を中心に雪や雨
 ただ、午後3時になっても、北部の雪の多い地域にはまだ降水(雪)が・・・。

 こうなると、北部まで晴れベースにしちゃって良かったの?ということが気になります。
 昨日からの流れから、ちょっと遅れ気味に寒気が南下
 さらに、雪雲を押し流す西寄りの風も強め・・・・

 雲量の計算値もあわせてみると、降水(雪)エリアの縮小とリンクして中層雲と下層雲のエリアも縮小しますが、ちょっと尾を引く傾向。
 一方、昨日すっきりと晴れなかった理由・・・高層の雲はサッサと遠ざかる傾向。
 西寄りの風も方向がちょっとズレると、これをブロックする北アルプスの影響が違ってくるし・・・

 ということで・・・すごく悩ましいんですが・・・
中部・南部の予報は当たるのはいいとして・・・・・

 北部・・・平地を除いて、晴れベースはちょっとアヤシイ
時系列予報の12時以降晴れについても曇りベースで晴れ間がのぞく程度に考えておいたほうが良いと思います。

 地域の平均的な天気傾向が天気マークであり予報文ですけど、晴れについてちょっと強気すぎるような気がします。

 あ~あ、Kasayanも強気に書いちゃった・・・・
 正直なところ、五分五分な感じでもあるんですよね・・・・はずれたら反省します。

 
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2010年01月28日

今日の天気について(1月28日)


 Kasayanの備忘録を兼ねた、今日の天気についての考察を記事にしておきます。
 正直なところ全然面白くないと思いますので、今朝の記事をお読みになって、実際はどうなったのか?という興味をお持ちの方だけお読みいただければと思います。

 まず、実況天気図を確認。




 12時~15時に南岸前線上の低気圧が東海沖を北東進。

 次に、今朝の記事に掲載した雨のピークと考えた計算値と実況(レーダー)との比較




 計算値とほぼ同じ降水域になっています。
 南部、特に南西斜面の降水が多くなるという点もOK。
東海沖を通過した低気圧本体の雨雲が南部に強い雨を降らせたと考えられます。

 一方、北部長野市付近計算値は0.1ミリ以下の雨量が予想されていますが、レーダーでは雨雲が観測されていません
 少なくともKasyanの目が届く長野駅付近では完全に雨が上がっていました。

 念のため、12時~13時の一時間の降水量をチェック。




 大町・白馬・小谷方面、および上越県境付近で雪ないし雨が降っていたと考えられます。

 したがって、今日の場合0.1ミリ以下の計算値であれば「くもり」と判断しても良かったと考えられます。
(雪の場合は0.1ミリ以下の計算値でレーダー画像に雨域が観測されていない場合でも降雪が観察されることが多い)

 この点、今朝の気象庁発表の時系列予報では、12時~15時の時間帯に傘マークがついていました。
 アメダスにでは北部県境付近で降水が観測されていましたが、人口の多い市街地で雨が上がっていたため、時系列予報を見た人には若干回復が早かったという印象になったと考えます。

 その後の回復については、15時に善光寺方面に出かけたついでに撮影した空の様子を・・・

 まず、旧市街地北の空




 中野方面、野尻湖方面で青空が顔をのぞかせていました。
正直なところKasayanは、冬型の雪雲とのバトンタッチがもうちょっと上手くいって、もっと雲が多いと考えていました
 このパターンの青空は、範囲が少なくても強烈に「晴れ」のイメージを与えるので要注意です。




 今朝の天気チェックでは、下層に関してはそこそこの寒気が南下してくる予想になっていたのですが、上層の寒気はイマイチ。降水量がそこそこ予想されていたので、標高が高いという理由のみで雪雲の発達と県内への流れ込みをイメージしてしまいました。
 北日本を通過する寒冷前線と背後の寒気の中心の動き、そして日本海上の風との対応という基本的な部分をちょっと軽く見ていたようです。




 一方、長野市南部、千曲市方面はが多く、時々太陽が覗く程度。
 むしろ、こっちのほうが回復が早いと思ったのですが・・・ダメダメです。




 同時刻の雲量の計算値は、前線に近い南部ほど上層雲が厚くなっていたようです。
したがって、山岳による影響をあまり受けないまま県内に広がって日中十分な晴れのイメージに至らなかったんですね。

 いずれにせよ、今日の反省点は相当温位図(雨のモトの濃さの図みたいなもの)の検討が浅かったということに尽きそうです。

 結局今朝のお天気チェック・・・雨の上がり方はイメージ通りでしたが、回復のイメージの作り方が不十分でした。
 メンドウだけど、こうやって記事を残したことが今後に生きる・・・とイイんですけど

【メモ】





  


Posted by kasayan at 20:18Comments(0)雑記

2010年01月28日

天気予報は当たるのか?(1月28日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 県内朝から雨や雪・・・・・
昼前後からあがってくるようですが、
 
 こういうときって、「いったいどの範囲で雨(雪)になってんだ?」とか「雨(雪)雲はまだ抜けないの?」なんて気になりませんか?




 キー局が担当する関東ローカルの天気予報では、こんなときにはレーダー画像を使って「あと3時間ほどで雨は上がりそうです」なんて解説をしますが、長野ローカルでこんな解説を見たことありますか?

 何度か書きましたが、早朝の地方の放送局は最低限の人員で運用されています。
エッこんなに少ないの?と思うほどですから、朝のニュースを作ったり、キー局とのお天気カメラ操作の打ち合わせなんかで大忙し
 天気予報のメニューを変更するヒマなんてありません。
(慣れない人がCG画面の変更操作したりすると放送事故の原因になったり・・・・)

 ですから、よほどのことが無い限り、自動で送出される天気画面を使い、気象台の予報文や気象会社から送られてくる原稿を読み上げるだけになります。

 ネットの充実化、多チャンネル化の中で、地方ローカル局が生き残るする道の一つとして朝の天気予報の見直しも必要だと思うんですけど・・・・
 26日の記事に書いたように、予報のエリアを細かくするという方向にしか進んでいないのは、ちょっと方向を誤っているような気がします。

 ニーズに合った天気予報・・・ニーズとは何か?を問い直すべきでは?
(ちょっと偉そうに語っちゃいました・・・・お天気「放談」なんで・・・・)

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 本当は回復するタイミング毎にエリア分けしようと思ったんですけど、複雑になっちゃうんで、大ざっぱに分けておきました。

 近畿より東は日中前線や低気圧の雨雲が通過するタイミングで刻々と天気が変化します。
その様子は後の天気図アニメなどでチェックしますが、県外へお出かけでしたら、上のリンク先で各地の予報文を読んでみてください
 県内の予報と同様、「昼過ぎから」とか「夕方から」など、天気変化のタイミングがコンパクトに書かれています。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 北部の天気変化のタイミングは「後 北の風」になったとき。
予報文には「夕方 から 晴れ」と書いてありますが、午後のどこかで雨が曇りに変わります。

 一方、中部や南部・・一日を通して南風の予報ですが、南風が強いのは前線が通過する直前によくみられること。
 この風がおさまってくるタイミングで雨も上がります。こちらも「夕方」
 教科書的には、前線通過とともに中部や南部も北よりの風に変わるはずなんですけど、そうならないのは気圧配置が複雑なのと・・・高い山々の多い長野県の特徴です。

 このあたり、気象庁HPの時系列予報がわかりやすいので、チェックしてみてください。
    http://www.jma.go.jp/jp/jikei/322.html

 そうそう・・・書き忘れてた・・・ 岐阜県や富山県で「のち くもり」なのに、長野県は「のち 晴れ」になっているのも、北アルプスが雲をブロックしているから。ここでも山の影響がわかります。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 天気を悪くする3つの原因があるのがわかりましたか?

 一本の寒冷前線が通過するならもっとシンプルになるんですけど、原因ごとの微妙な相互作用があって特に北日本の天気変化は複雑です。

 もっとも長野県に一番影響するのは一番西側の前線と前線上に発生する低気圧。
南西の風に乗って湿った暖かい空気が県内に流れ込みますから、25日の記事で書いたように南部の山の南西斜面付近では一時的にドバッと降る可能性があります。

 午前7時現在、県内各地で融雪・なだれ注意報が発表されていますからご注意を。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 こういうときには雨雲の様子から・・・・あくまで計算値ですから、安全マージンをとって見てくださいよ!




 県内はすでに雨が降っていますから、ここでは、「昼前後が雨のピークだな」「遅くとも夕方には回復ね」「でも新潟県付近には別の雨(雪)雲ができるんだな」という判断をします。

 次は県内にズーム。




 ピークと思われる昼から夕方まで3時間毎にチェック。

 やっぱり南部ではちょっと多めの降水量が計算されています(黄色のところ)。
ただ午後3時頃には回復しそうですね。
 そして、新潟・富山県境付近に別の雨(雪)雲が発達してきています。
・・・・冬型の気圧配置になって・・・雪雲ができてくるんですね。

 午前11時45分追記:北部の雨雲は消散傾向。南部雨ピーク。今後雪雲の拡大に注目。11時気圧1008hpaいまだ下降傾向。北部風向南傾向継続?レーダー監視が効果的。

 一応・・雪に変わるのか?をチェック。




 上で見た雨(雪)雲の範囲には、降るモノが雪になるだけの寒気が南下しています。
午後3時までは雨でも、遅くとも夕方以降は雪


 ・・・ザクッと今日の天気変化をチェックしてみましたが、今日の予報がハズレるとしたら・・・・
「のち 晴れ」になるタイミングが遅くなるという点でしょうか?
(のち 曇り 夜 晴れ・・という予報じゃないんですよね・・・今日は)

 今日の雨・・・・冬型の気圧配置にバトンタッチするパターンですから、夏場の前線通過とは異なりスパッと回復しません(特に西や北のエリア)。
 そのあたりを考慮したかどうかはわかりませんが、県内全域「晴れ」になるのは「夕方 から」
すでに日が落ちる頃ですから、晴れのハズレを感じることはないでしょう。

 天気マークだけ見て「のち 晴れ」だから午後には晴れんだろう!なんていう誤解をしなければ天気予報は当たるはずです。

 そうそう・・・雨の降り方も一様じゃないので、降ったりやんだり・・・南部ではドバッもあるというイメージ。
気になる方は、気象庁HPや携帯電話でレーダー画面を見るのがイイですね。
  http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

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2010年01月27日

天気予報は当たるのか?(1月27日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 今朝も放射冷却で冷えていますねぇ・・・・・
菅平は午前5時40分に-23.1℃を記録して、この記事を書いている時点では全国で一番冷え込んでいます
(昨年末、菅平のアメダスを訪ねたときの記事はココ
 9時追記:6時31分に-24℃を記録。これで今日の日本一確定でしょう・・・




 でも、日中の県内平地は10℃前後・・・暖かくなるんですねぇ・・・・

 ところで、気象庁の報道発表資料を読んでいたら、「大雨や洪水などの気象警報・注意報の改善について」というものがありました。
 気象庁では大雨や洪水などによる災害への警戒・注意について大雨警報などを、都道府県をいくつかに分けたあらかじめ定めた複数の市町村で構成された地域を対象に発表していました。
 これを、平成22年5月から、「●●市に対して大雨警報を発表」など、個別の市町村を対象として発表する改善を行います。
 これにより、警戒の必要な市町村が明確になるなど、効果的な防災対応につながるものです。

 ようは、中野飯山地域とか大北地域など地域単位で発表されていた大雨や洪水の注意報や警報が、ズバリ「飯山市に大雨警報が発表されています」とか、「大町市に大雨注意報が発表されています」というように市町村単位に変わるらしいですね。




 このように改善することで「警戒の必要な市町村が明確になる」ということですから、注意報や警報が発表されるたびに「俺のトコロは大丈夫か?」とドキドキしていた市町村の防災担当者はニッコリでしょう。ずるい人だったら、注意報や警報で名指しされなければ責任逃れの口実なるな・・・なんて考えているかもしれませんけど。

 また、市町村単位の発表になると・・・・注意報や警報の発表地域は、地震の速報のようにテレビ画面にズラズラと並ぶようになるんでしょうね。
 まあテレビなら「ご覧の地域に・・」でごまかせますけど、ラジオだったらどうするんでしょう?
 従来の市町村をまとめた地域の名称を引き続き使用できるようですから、これで対応するんでしょうけど、情報が二重になる点、台風などで他の注意報・警報が沢山発表されているときにどう対応するのか・・・報道担当者のウデの見せどころ・・・楽しみにしています。

2、全国の予報
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天気の変化は他県からやってきます。





 今朝の天気予報では・・・
 「全国的に晴れる所が多くなりますが、北海道や東北の日本海側では曇りや雪の降る所も・・・」
 「日中晴れますが、夜からは下り坂・・・雲が広がって・・・西日本では雨が・・・」
という内容が多かったと思います。

 昨日天気が回復したところは、日中いっぱい晴れて夕方以降下り坂。
昨日まで冬型の気圧配置の影響が残っていたところは、今日日中一時的に回復ということでこんなエリア分けになりました。

 もっとも、北日本の日本海側の回復はイマイチです。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 天気が時々刻々と変化していくときには、風向や風速の変化が天気変化の目印になるので、風の予報も書き込むようにしています。

 今日いっぱい県内は南風「晴れ」「夜 くもり」ですけど、天気変化のスタート地点に過ぎません。
明日北部は北風に変わり、中部は「日中 やや強く」がついています。
 これが天気変化のタイミング

 この天気変化の傾向は、一昨日の雨と同じです。
ただ、一昨日は昼過ぎから雨が降りだしましたが明日は朝から
 Kasayan・・・・女房に「洗濯の外干しは今日しといたほうがイイね」と言う場面です。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 今夜、北と南に前線が迫ってきて、明日日本を通過というのがポイントです。
前線通過後は西高東低冬型の気圧配置・・・また北部は雪モードに。

 今度の雪モードはちょっと長めになりそうです。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 今日の予報も突っ込みようのないほどガチンコです。
しいていえば、昼前後から雨や雪を降らせない上層の薄い雲が広がってくるということでしょうか。




 曇りのイメージを強くする中層や下層の雲は、安全マージンを多めに考えてもまったくかかってきません。
 ちょっと早めに曇る可能性を考えるのもあまり意味がないのでやめておきます。

 ということで、明日の下り坂のスタートライン・・・雨や雪の降りだしをチェックしておきます。




 明日朝6時・・・西から進んでくる前線の雨が県の西のエリアから拡大
一昨日(25日の記事)に書いたように、南西の風にのって湿った空気が流れ込むので、まずは南部で雨域が拡大します。

 今日、寒気が抜けてしまうので雪は標高の高いところだけで雨が中心

 明日のことは最新の実況にもとづいた新鮮な予報で確認するべきですから、午後5時に発表される新しい予報をチェックしてくださいね。

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2010年01月26日

天気予報は当たるのか?(1月26日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 ここ10年、ローカルテレビの天気予報ではポイント予報とか時系列予報という名前で、市町村単位の天気マークの表がズラリと並ぶ構成が増えています。

 「ローカル局は地元の天気を詳しく伝えたいんだ!」「ライバル局と同じポイント予報をやりたいんだ!」
 全国各地の放送局の天気予報担当者の方々にお会いしましたが、みなさんこうおっしゃってこの予報を導入されていきました。




 昨夜発表の長野県の予報を、北部=北部町・・・に置き換えて似たようなものを作ってみましたが、どの放送局もこんな形式ですよね(古い予報ですから使えませんよ)。

 これを見て「オッ、北部町は9時から晴れるんだな!」なんて判断してませんか?
・・・これは間違い!
 正しい見かたは「オッ、北部町付近は9時前後からだんだん晴れてくるんだな!」です。

 どうしてかって?

 全国や県内を20キロとか5キロのマス目にして時間毎の天気変化を表示したメッシュ予報とか分布予報って呼ばれている予報もご覧になったことがあるはずです。




 この予報を見るとき、頭上のマス目付近が曇りでも、周囲のマス目がほとんど雨だったら、傾向的に自分のいる○○地域は全般に雨というように判断するはずです。
 また、周囲の雨のエリアが大きくなっていくときは、たとえ頭上のマス目が曇りのままでも、「だんだん」雨になりそう・・・と判断しますよね?

 上で見たポイント予報は分布予報のマス目を一つとりだして時系列の表にしたもの
表にして天気マークに置き換えると、なんだかもっともらしく見えてしまって、平面的な天気分布や時間的な移り変わりを忘れてしまうんですよね。

 本来アナログに変化するはずの天気をデジタル的に切り取ってしまったのがポイント予報。
一見わかりやすく見えますが、キチンとその「エリア」の天気「傾向」をコメントで伝えなければ誤解を生じる恐ろしい予報です。
 だって、お隣のマス目を時系列にしてみたら・・・・全時間帯で雪や雨かもしれませんよ?

 この予報の放送の方法については、放送局の担当者の方にずいぶん説明したんですけど・・・・この話の続きはまたいずれ書くことにします。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 昨日はエリア分けできないほどの全国的な下り坂でしたが、坂を下りきったら冬型の天気分布が待っていました。
 例によって日本海側は雪
よく見ると新潟県下越地方の雪だるまは風に吹かれて斜めになっています。
 新潟では風雪注意報も発表されていて、荒れた日本海の海に横殴りの雪が降る景色が目に浮かぶようです。
 ということは・・・・県内も新潟県境ではしっかりとした雪を考えておく必要がありそうですね。

 ただ、日本海側のほとんどのエリアは「のち くもり」マーク。
冬型の気圧配置がゆっくりと回復に向かっているようです。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 やっぱり北部には雪だるまマークがついています。
でも、「のち 晴れ」
 「のち」は何時かな?ということで電話の177と同じ気象庁発表の予報文を読んでみると・・・・「朝 から」(予報の用語集には午前6時~午前9時と書かれています)・・・結局、一日を通して晴れるってことです。
(予報文のHP: http://www.imoc.co.jp/yohou/yhd_2.htm )
 でもこれは北部の平均的な天気傾向

 お隣の新潟県や富山県は「のち くもり」ですから、北部県境付近では一日晴れない可能性があるということです。
 この傾向を確認するためにあるのがポイント予報なんですが・・・いきなり表をいっぱい見せられたって天気の分布なんか分ったものではありませんよね?

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 今日はシンプル。
冬型がゆるんで県内は晴れ間広がる・・・ということだけ。
 ちょっと北を見ると北海道や東北はまだまだ冬型。
新潟県以北の回復が遅れる理由はそんなところです。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 こういう天気傾向では予報がハズレるとかアヤシイなんて考える余地があまりありません。

 雪が続く北部県境付近の方も、気象庁発表の「予報は地域の平均的な天気」ということをわかっていればハズレたと思うこともないですよね。

 しいて重箱のスミをつつき破るようなことを考えれば晴れの予報のはずが晴れないということですが・・・・一応チェックしておきますか・・・・。




 このアニメ、MSMという気象庁の天気のシュミレーションデータ
右側は下層雲と書いておきましたが、ようは曇りと感じやすい低い雲の分布です。

 一日を通して北部県境・・・特に飯山地方で雪の降りやすい状態が続きます。
このエリア、このような気圧配置の場合には新潟県中越地方の天気予報を見たほうがよいかもしれませんね(ポイント予報もイイかも)。

 一方、それ以外のエリア・・・富山県や岐阜県にかかる雪雲は北アルプスがバッチリとブロックしてくれます。
 山の上を通り過ぎる上層の薄い雲はかかると思いますが、晴れのイメージを崩すことはないでしょう。

 ということで・・・今日の天気予報は当たる!です。

 最後に、今日日中の最高気温と寒気の様子を掲載しておきます。




 冬型はゆるんできますけど寒気の北上はノロノロ
大雪の目安にもなる上空1500mで-9℃以下の寒気は、日中長野県上空を覆っています。
 晴れても気温は低めですけど、日差しと風次第で暖かく感じるかも?

 この天気、明日まで続きますけど明日の夜から・・・・まあ明日は明日の風が吹く・・・・・


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 可能な限り返信いたします。


  


2010年01月25日

天気予報は当たったの?(1月25日)



 例によって、今夜もKasayanの備忘録を兼ねた今日の天気メモをアップします。
こうやってブログにするなら・・・書く”ずく”がわくんですよね・・・・・

 今朝発表の長野地方気象台発表の予報は、
  中部  晴れ 昼過ぎからくもり 所により 夕方から雪
  南部  晴れ 昼前からくもり 所により 夕方から雪

 でした。

 で・・・・実際は・・・・・




  これ、正午から14時まで30分毎のレーダー画像(国土交通省HPから引用掲載)。
 正午の時点で、県内にかなりの広さで雨雲が拡大していることがわかります。




 次に、今日正午の実況天気図
 寒冷前線新潟県沿岸を南下中で、長野県にはまだかかっていません。

 今日日中の雨や雪は、暖かく湿った空気が前線の南側に流れ込んで発生した雨(雪)雲が降らせたものですが、いつもながら県内の雨(雪)雲の発生が地形に依存していることを実感させられます。

 北アルプスにぶつかった暖湿流が岐阜県側に発達した雲を発生させ、北アルプスをかろうじて乗り越えた雲が大町や安曇野方面へ。長野盆地までは到達していません。
 一方、中部や南部では、中央アルプスや南アルプスにぶつかった暖湿流によって雲が発生し、県内奥深くまで雲域が拡大しているのがわかります。

 また、近畿地方で雨雲が拡大していますが、岐阜県や愛知県の雨雲は少なく、近畿地方から長野県に雨域がジャンプしていることもわかります。




 ホント・・・・長野県の雨って複雑ですね。
 これだけ立体的に入り組んだ長野県の予報を、予報文という濃縮された一行にまとめている長野地方気象台は本当にすごいと思います。

 で・・・・今日の中部や南部の予報はハズレた?・・・ですが・・・
正午からの雨や雪、アメダスの降水量的に見れば、ほとんど観測されない程度の弱い雨でしたから、データ的には曇りと言えるかもしれませんが・・・・・
 Yahoo天気にある実際の天気の投票コーナー「みんなで実況!」を見ると、一般の人の体感では”そこそこ”雨や雪が降ったと感じていたようです。

 当たったような・・・ハズレたような・・・・?????

 
 話はかわりますが・・・・今夜のNHK長野の天気予報・・・・・
「今日の県内は穏やかでしたね・・」「そうですねぇ・・」なんて会話でホッコリした雰囲気をかもし出していましたが、今日の中南信では結構強い南風が吹いたりして「穏やか」というイメージじゃなかった方も多いのでは?

 スタジオのある長野市周辺の天気だけで広い長野県を語るのはかなりお粗末!!
全国ネットのワイドショーを担当している某局の女性アナウンサー(今も現役です)は、番組開始前に必ずウェザーセンターに電話をかけて「全国的に暖かって言ってもイイですか?」と確認してきました・・・さすがです。

 長野県内のことなんだからもうちょっと考えろよ!!!とブツブツ・・・・
 まあ・・・現役離れりゃなんでも言えますから・・・ハイ

   


Posted by kasayan at 19:51Comments(0)雑記

2010年01月25日

天気予報は当たるのか?(1月25日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言




 長野市内、煙突の煙を見る限り南風
 長野の風向を観測している長野地方気象台はご存じのように市内城山にありますけど、どうも長野盆地の平均的な風向とは異なるようです。

 北に地附山が迫り、その後ろには飯綱山・・・その影響があるのかもしれません。

 そこで、盆地のほぼ中心部・・・ゴミ焼却場の煙突の煙をチェックするようにしています。

 今日は南風が北風に変わるはずなんですが・・・・

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 今日は天気マークのエリア分けをするのはやめました。
全国的に「のち」悪化傾向
 西日本は「時々(一時)」マークがついていますけど、予報文を読むと「昼前」とか「昼過ぎから」など、時間指定で天気の悪化傾向が書かれているところが多いので、悪化の程度が異なるだけで、「のち」と似たような天気傾向です。

 ということで、今朝の天気チェックは、全国的に天気を悪化させる原因が中心になりそうです。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 全国的に「のち」天気が悪化する傾向になので、ここでは県内の「のち」は何時なのか?悪化はどの程度なのか?をチェックしていきましょう。

 まず天気マークを見ると、北部は「のち」に雪
さらに予報文をしっかり読むと、北部の天気は晴れ→曇り→「夜」雪という流れのようです。
 夜から雪というのはわかりますが、いつから曇るんでしょう?

 何度も書きましたが、そんなときは気象庁発表の時系列予報をチェックします。
   http://www.jma.go.jp/jp/jikei/322.html
 どうやら昼前後には曇ってきてしまうようです。

 次に中南部・・・・「のち くもり」マークがついていますが、予報文によれば中部は「昼過ぎ」、南部は「昼前」から曇ってしまうようです。
 
 おまけに天気マークには表示できない「所により 雪」が書かれていますが、「所により」じゃ範囲が広すぎるので、せめて傾向くらい知りたいですよね?

 そのために気象庁は分布予報を発表しています。
   http://www.jma.go.jp/jp/mesh20/207.html?elementCode=0
 チェックしてみると・・・県西部中心のようです。
 でも、エリアがおおざっぱ過ぎてイマイチわかりにくくありませんか?・・・ということで、あとでもうちょっと詳しく見ておきましょう。

 あと・・・北部は南の風が北に変わり、中部では南風が強く吹く傾向。
そして明日は県全域で北風。
 天気変化の目印になるので書き込んでおきました。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 ポイントは、全国的に気圧の谷の中に入ってしまう・・・ということです。
 地図で見る山の谷間には急斜面や緩斜面があり、沢があったり崖があったりしますけど、天気図の気圧の谷も同じです。
 寒冷前線は急流の谷川みたいなものですし、停滞前線は谷川のよどみ、等圧線が混雑しているところは崖。
 今日の気圧の谷は、そんな要素がいっぱいの谷・・・それが一日で日本を通過するわけです。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 様々な要素がある気圧の谷が通過するわけですから、長野県に関係する寒冷前線の通過に着目しながら県内の天気の変わり目をチェックします。




 このアニメ・・・ここ10年テレビでおなじみになりましたけど、当初はデータがリアルすぎて、「雨ぎりぎりセーフ」なんていうように、一般の方が誤差を考慮しない誤った解釈をするのでは?と懸念されていました(特に台風などでは大問題とされていました)。
 ところが・・・某放送局がいきなり使い始めてからなし崩しのように使われるようになってしまいました。
 県内でもSBCなどでは毎日使われているようですが、「あくまで傾向を見るための道具」として見ることをおすすめします(もちろんこのブログの図やアニメも同様です)。

 横道にそれましたが、今日の県内の天気傾向は前線通過がメインですけど、通過後に冬型の気圧配置になるということも考慮する必要があります。
 前線通過後には寒気が南下してきて、日本海側に雪雲発生
夜になると太平洋側と日本海側に二つの降水エリアができているのがわかります。

 日本海側の雪雲といえども雪雲を流す風向によっては長野県中部南部にも雪を降らせますから、前線本体の影響と冬型の影響をダブルで受けて天気変化は複雑

 こんなとき、天気予報はかなりアヤシくなりますから、安全マージンを大きくとる必要がでてきます。

 そこで、県内をもうちょっとズームしてチェックしてみましょう。




 午後3時前後、寒冷前線が県内を通過すると思われます。
それまでは前線に吹き込む南西の風中心。
 このようなとき、北アルプスが壁になって北部はそれほど強風になりませんが、中南部では南風が強くなります。
 そして、南風にのって湿った空気が県内に流れ込みやすくなりますから、南部ほど雲が広がりやすく、この風がぶち当たる南西斜面中心に雨(雪)の可能性あり。
 前線通過前にもポツッと雨があるかも・・?

 そして、寒冷前線が完全に通過した午後9時・・・・風は北西に変わって、日本海の雪雲を運んできます。
 そうなると、今度は北部に雪雲のエリアが拡大して南部は回復する傾向になります。

 もっとも・・・・今日の場合は、二つの天気変化が非常に早く切り替わります。
前線が通過しても、南部に残った暖かい空気の上に寒気がなだれ込んできますから、雲が発生しやすい状態が持続して南部もスパッと回復しません
 また、今日、南部の南風は西寄りに吹く可能性が高いので、岐阜県側から木曽地域中心に雪雲が流れ込む可能性も高くなっています。

 結局、午後3時以降は、県西部や北部を「中心」にして、県内の広いエリアで雪の可能性があるということです(もちろん、西側のエリアの可能性が高いですけど)。

 ということで、北部の予報はまず当たると思いますが、中南部の予報は可能性は低いものの、昼過ぎに早くもポツリとあるエリアもあるという点でアヤシイと思います。
 あと、中南部の「所により」が思った以上に広いのでは?という点でもアヤシイ感じがします。

 まあ、アヤシイといっても安全マージンをとるためのものですから、石橋をたたいて渡る必要がある人だけ注意しておけばよいですけど・・・・・

 最後に、寒くなる原因・・・の寒気が南下する様子と、が変わる様子をチェックしてあるので、天気図だけ掲載しておきます。








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