2009年12月09日

高い雲の下で


 午後、気象庁の予報は当たって太陽は姿を隠し、気温は上がれど体感的には寒かった・・・・
この季節、たいした寒さじゃないんだけど、30年ぶりに長野で”越冬”する身には、長野らしさを思い出させてくれました。




 でも、日没まで美ヶ原まで見通せるだけの澄んだ空気
今日の曇り空、どんな雲かいな?・・・ちょこっと調べてみました。
 適当に画像をダウンロードしたのですが、ごみ箱行きはもったいないのでブログにアップしておくことに・・・。




 まず、衛星の赤外画像・・・雲の様子といったら誰でも見るのがこれ。背の高い雲ほど白く写ります。
衛星盗撮画像?といった同僚がいたっけ・・・

 でも白い雲・・・背の高い雲の下に隠れた背の低い雲(下層雲)の様子はわかりません。
 計算値で見てみることに。




 右二つの計算値の図をあわせると・・・衛星画像と同じですね・・・わかっていてもコンピューターの能力には驚きます。

 長野県・・・下層の雲はぜんぜんありません
これなら、美ヶ原まで見えたっておかしくないですね。
 衛星画像の雲は中層(2000m以上)の雲と高層(5000m以上)の雲がほとんどでした。

 標高2000m前後の美ヶ原が見え、3000m級の槍ヶ岳が見えなかったことも合わせ考えると、中層の雲も3000m前後の高さだったようです。

 昼前、上空の飛行機雲・・・なかなか消えませんでした。
午前中から雲が広がる上空はそこそこ湿っていたんでしょう。




 雲が広がってくれば、雨雲がどこまで迫っているか気になります。
今朝の記事で書いた、日本海の空気の流れによってできる雨雲・・・午後3時には、能登半島付近に接近していました。
 今夜、新潟県との県境付近にパラリ・・・地上付近の気温が少々高めなので、雨が中心でしょうけど、標高が高くなるにしたがって、チラチラと雪が舞うかもしれません。

 ところで、ここまで見てきた情報・・・誰でも見ることができるんですよ
全く同じ情報ではありませんけど、URLを紹介しておきますので、興味のある方は昼休みのヒマつぶしにでもチェックしてみませんか?

 気象庁HP http://www.jma.go.jp/jp/yoho/

 ウェザーリポートHP http://www.weather-report.jp/com/professional/msm/kosui/japan.html

  


Posted by kasayan at 19:31Comments(0)雑記

2009年12月09日

天気予報は当たるのか?(12月9日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨夜、雪は降るのか?なんて書きましたが・・・・少なくともむこう一週間は期待できそうもありません

 じゃ・・・いつ雪が降るのか?・・・神のみぞ知る・・・ではあまりに無責任なので・・・
最新ではないけれど、手元の資料をザッと見ると・・・今月中旬以降は、平年並みの寒さに戻ってくる可能性が高いんですよね。
 そうすれば、降ってくるのは・・・・

 シベリアの大陸が、寒気をためておくのに疲れて?そろそろ冷たい空気を吐き出す?




 週末には、詳しく検討してみたいと思います、
でも、それなりにバラツキのある計算値なので、断言は・・できませんけど。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 いつものエリア分けをして、傾向を見ると・・・新潟は「のち 雨」で、秋田は「のち 晴れ」
日本海側のご近所で、天気傾向が正反対です。
 こりゃ不思議?
 こういうときは、シャープな雲による、細かな天気変化があるってことが想像できます。
これはあとでチェックしときます。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 全県「のち 曇り」マーク。
マークで安心できませんよ・・・北部では、予報文に「所により」がついています。
 「夕方から雨」
 新潟県は「のち 雨」ですから、こいつが影響すると考えるのが自然ですね。
いつものように北部県境付近が「所」なんじゃないかと想像できるはずです。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 シャープな天気変化・・・まずは、答えから見ちゃいましょう。




 今朝9時の雨の予想と、夕方6時の雨の予想を並べてみました。
北日本には、寒冷前線もどき?の細い雲がかかっていて、雨や雪が降っていますが、夕方にはこの雲、東海上へ抜けちゃいます。

 一方、九州方面には雨雲のかたまりがあって、夕方には日本海方面へ広がって、日本海側にかかっています。

 この2ステップの天気変化で、日本海側、シャープな天気変化があるんですね。

 これを予想天気図でみてみます。




 高気圧を山に、前線もどき・・・ちがった性質の風が吹き込む場所を空気の川にたとえてみました。
水が集まるところで雨と考えると・・・・なんとなく天気変化がイメージできませんか?

 本当は、北日本を東に抜ける空気の川の最下流も北陸に影響しているんですけど、こんなイメージで十分だと思います。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 今日の天気予報のあやしいところ・・・・もうおわかりだと思いますけど・・・・ワンパターン気味の北部県境付近

 昨夜の北部の予報は「のち くもり」で「所により」はついていませんでした
今朝になって「所により」がついてきたのは、県境あたりの計算値が微妙だってことです。

 北部は、北にいくにしたがって、あやしい
そして、今朝は太陽が見えている北部も、思ったより早く雲がひろがっちゃう可能性もあります。

 太陽マーク のち 雲マークですけど、太陽マークのイメージを少々減らして考えておいたほうが吉。

 そうそう・・・南部の曇り、「昼前から」・・・9時から12時の間ってことですけど、案外早く曇るかも?
 上の天気図・・関東沖の低気圧から流れ込む雲の広がり具合次第ですね。

 まあ、当たるのか?とわれれば、当たる・・・という部類に入るとはおもいますけど・・・