2009年12月26日
天気予報は当たるのか?(12月26日手抜き版)
昨夜、晩飯にカキフライを食べ・・・・・胃もたれがひどくて寝付かれず・・・・・
ようやく眠りについたのが明け方。
カキだけに大当たり!にならないでよかったものの、せっかくの週末土曜の午前中は消えてしまいました。
というわけで朝のブログ更新は、ブログ開始約2カ月で中断。

昼の志賀高原・・・Kasayanの胃袋のようにモヤモヤの中・・・・
朝の天気チェックのリハビリに書いているブログだからよかったものの、テレビの早朝の天気予報を担当していたときには考えられない失態でした。
10年以上前、部下のお天気キャスターの仲人をするために九州は福岡に行ったときのこと・・・帰りの飛行機が羽田の大雨で出発延期になってしまったことがありました。
翌朝、午前3時には迎えのハイヤーが来るというのに、午後10時にまだ福岡空港の出発ロビー。
まだ飛行機が飛ぶ見込みもありません。
どうなることかと気をもみながら、夕方枠の担当者にバックアップを依頼する電話。
なんとか11時に飛行機は飛び、自宅についたのは午前2時過ぎでした。
あわてて服を着替えてハイヤーに飛び乗り、そのまま局入り。
原稿を書き上げると同時に机に突っ伏してグーグー・・・・午前6時。
元気だったよなぁ・・・
もう、現役にゃ戻れんなぁ・・・・・・
さて、いまさら今日の天気予報をチェックしても意味がないので・・・・・
気象庁午前11時発表の予報をながめて・・・・

まずまずね・・・北部曇りベースの晴れ、山沿い雪。
中部南部は、晴れベース。
全県、北風になる傾向・・・・・
でも・・・今日は暖かいね・・・・県内は・・・12時の段階で長野8.2℃、松本11.6℃・・・軽井沢も8.9℃・・・暖かいねぇ・・・
なんで?
今朝9時の実況天気図をチェック。

日本海に寒冷前線を伴った低気圧。
低気圧と前線に南から暖かい風が吹き込んでいるんですね。
11時の予報では、北部はすでに北風、中部も「後 北の風」ですから、寒冷前線は昼前後に北部を通過ということらしい。
これから北風に変わったタイミングで、ちょっとずつ寒くなってくるかも。
一応、テレビの天気予報で、予想天気図に「湿った暖かい空気」といって矢印を書き込むときの元ネタの図をチェック。

太平洋の暖かく湿った空気が、日本海まで北上。
ただ、そのエリアは東へ抜ける傾向。
明日朝は、今朝よりは寒くなるかなぁ・・・・
ということで、もうちょっと寝ていたいけど・・・散歩にでも行くことにします。
2009年12月25日
未来予想図(12月25日)
夕方、長野市内から見た槍ヶ岳。

夕焼けの中、上層の雲が広がり、槍の穂のシルエットが一段とシャープに見えました。
長野市内でもKasayanの実家は善光寺の近くでしたから、子供のころは北アルプスの山々とは縁がなく、西にはオッパイの形をした旭山が屏風のように立ちはだかっていました。
同じ長野市内でも住む場所で景色が一変。
Uターンしてあらためて長野を再発見する日々です。
ところで、今朝の記事の中で、今夜9時の曇りのエリアの予想をしてみました。

天気予報の勉強をするとき、必ずマスターしなくてはならない天気図の一つ。
気温と露点温度(水蒸気が水滴になる温度)の差を表示したものです。
灰色に塗ったところが、くもりと感じるエリア。
そしてこれが今夜8時の衛星画像。

雲のエリアの形が天気図のくもりエリアとほぼ同じ形をしています。
精度の高い計算値ですから、雲の様子をここまで予測できるのは当然なんですけど、予測を実況で検証するとき、熱力学の方程式によって未来の地球を予測できることに、いつも新鮮な感動をおぼえます。
2009年12月25日
天気予報は当たるのか?(12月25日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
ここ3カ月、出かけるときには必ずデジカメをポケットに入れています。

空の撮影をするときは、あとで方向がわかるように必ず目印になるものを写し込むのですが、長野は何を写し込んでも絵になります。
ところで、ここ数年、天気予報を作る際に使う元ネタになる情報がインターネットを通じて誰でも見ることができるようになりました。
「雨のエリアの変化」なんていうのはその典型です。
ただ、そんな時代になっても、天気予報を作る人が必ず手にしている6枚の専門天気図があります。
皆それぞれのノウハウを持って赤鉛筆と青鉛筆で色を塗って未来の天気のシナリオを考えるのですが、教科書に出ていないノウハウをなかなか公開してくれません。
Kasayanは現役じゃないので、今日はこの専門天気図を使って予報をチェックしてみます。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

ここ数日のエリア分けと大きく異なっています。
西日本が下り坂・・・・今日はその原因をチェックすればよいことになりそうですね。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

全県で、風向や天気が一致するのはブログを書き始めてはじめてじゃないでしょうか?
日中は晴れ。
朝のくもりは良いとして、西日本が下り坂ですから、夜の曇りが気になります。
夜はくもりで済むの?雨まで進んでしまうのでは?
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
西日本が下り坂の理由が天気図チェックのポイント。

日本海と太平洋の二つの低気圧が西から迫っています。
ありゃ・・・という感じですけど、こういうとき、二つの低気圧の雨域が長野県をはさむ形で進んで、あんがい雨にならないこともありますけど・・・その検討は明日ですね。
今日の県内の風・・・はじめの北風は北から覆う高気圧の吹きだしの風、その後に吹く南風は日本海の低気圧に吹き込む風。
南風に変わったら天気の変わり目です。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
まず、雨は長野県に来ないのか?。
いつもご紹介しているコンピューターの生データじゃなくて、専門の天気図を使って確認してみます。

この図は、上のアニメで使った天気図の元ネタになる天気図。
点線で囲まれたエリアは、12時間の降水量が予測されているところです。
今日、日本に関係しそうな雨のエリアを点線で囲みましたが、この範囲で雨!と言ってしまうと大失敗。
一つ内側、青で塗ったところ・・・ちょっとだけ降水量が多く計算されているエリアが、感覚的に雨と感じるエリアです。
今夜の段階では、どんなに雨のエリアがずれても長野県に影響はないですね。
じゃぁ日中に曇って洗濯物が乾かなくなっちゃわないの?という点を確認。

これ、上空3000m付近の湿り気の多いエリアが縦線で塗られている天気図。
教科書では縦線で塗られているエリアが雲域にあたる・・・って書いてあったりしますが、それじゃ予報がハズレます。
縦線で塗られているエリアの一本外側の、やや湿ったエリアの内側を塗ると・・・曇りのエリアになるんです。
今夜の衛星画像を見ると、日本上空はこんな形の雲のエリアになっているはず・・・・ですよ。
これらの天気図は北海道放送のHP(ここをクリック)すると誰でも見ることができますから、興味のある方は試してみてください。
全国ネットの天気予報番組で、この方法を使って動く天気エリアのアニメの原図を作ったりしていたのですが、なかなか評判も良かったので、ノウハウとしては悪いものじゃないはずです。(冬型では使えませんのでご注意を!)
今夜の曇りのエリア・・・夜9時の段階で長野県西部まで接近しています。
低気圧や前線に近い南部が早めに曇る感じがしますが、日差しのある時間帯に雲がかかってくることはなさそうです。
ということで、今日も天気予報は当たると考えます。
あやしいエリアを上げるとすれば、湿った南風が入りやすい南部・・・・早めに雲が広がる可能性があるといったところでしょうか。
湿った南風が長野の山でどのような挙動を示すか?は今日のKasayanの宿題です。
2009年12月24日
自由研究は空の色!(12月24日)
今朝の記事で、今日の県内の青空の色を予想してみました。
となると・・・・どうなったかが気になって仕方がない。
カメラ片手にちょっと外へ。
長野県北部の予報は、「昼前から 晴れ」でしたが、長野市内はやや遅れて午後1時過ぎから青空拡大。
最も青空が拡大したと思われる午後3時の長野市内の空の色がこれです。

薄ぼんやりとしてコバルトブルーの青空というわけではありません。
また、西の空には戸隠方面から一本の雲の帯が延び、わずか20分ほどで千曲市方面に雲の橋をかけていました(長野市内、北西風が吹くと雲が帯状に発生することが本当に多いです)。

昨日は、青空の色と上空の湿度との関係を考えてみましたが、逆に湿度の予想がわかれば空の色が予測できるはずですから、今日も引き続き、湿度と青空の色の関係について考えてみることにしました。
備忘録みたいなもんですから、おヒマな方だけお付き合いください。
クリスマスイブ?・・・・善光寺のおひざ元・・・オジサンにはあまり関係がないので・・・・・・

(上空9000m付近?は乾いてるようです。飛行機雲が短い・・・)
で・・・・写真を撮った時間の上空の(相対)湿度の計算値と、コバルトブルーの青空が見えた一昨日(22日)の計算値を並べてみました。

今日の上層5400m付近の湿度は、一昨日のコバルトブルーの空よりやや高くなっていますが、3000m付近の湿度はむしろ乾燥しています。
他方、1500m付近の湿度はほぼ変わらず。
空の青さは上空5400m付近の湿度と最も相関があるのか?
これだけじゃなんともいえません。
じゃ・・・他のエリアの空はどうだったの?
この時間、松本・諏訪方面の上空5400m付近の湿度は長野上空より高くなっています。
そこで、松本方面のライブカメラを見ると、コバルトブルーとはいえない空が見えましたが、イマイチ色がわからない。
また、伊那のライブカメラを見ると、いくつかあるカメラによってコバルトブルーに近い空や薄ぼんやりとした青空が見えて、こちらもイマイチ判断がつかない。
上空の湿度が高いエリアとそうでないエリアの境目だから????
カメラの方向がよくわからないのでなにも分からず・・・・・。
結局、検証はうまくいきませんでした。
身体が3つあって、北部・中部・南部の代表的な空を見ることができれば・・・・・・・
もっと、地域差がハッキリ出る場面で、もう一度比較してみることにしました。
ただ、湿度以外にもう一点、コバルトブルーの空と、そうでない空との違いを見つけました。
それは上空1500m付近の風向・風速。

コバルトブルーの空の時は輪島で西南西、東京で南西の風。
一方、今日の輪島は西北西で東京は西南西。
同じ西風でも、コバルトブルーの空のときは南より。
一方、今日は、すくなくとも北部は北よりの風。
このあたりも影響があるのかもしれません。
湿度が高いほど、視程が悪くなり、空が白っぽくなるのは既知の事実。
長野県を吹く風が山を乗り越えるときの風の流れの波動は、3000mの北アルプスのはるか上の5000m付近まで影響していることはKasayanの知人が行ったシュミレーションでわかっています。
あわてないで、コツコツデータを蓄積することにしました。
ところで、今日午後3時の県内の風の流れの計算値がこれ。

南部では南よりの風、中部北部は北よりの風。
北アルプスの南北を迂回する風や乗り越える風。
北信五岳を越える風に東側を迂回する風。
盆地に沿って風が集まり、盆地に沿って流れていく風が良く分かります。
こんな風の流れが、空気の波を作り、上に掲載した写真のような雲の帯を形成するのでしょう。

衛星から見た雲の様子も長野県の地形と同じ形をしています。
一方、衛星で見る関東の冬は全く雲がありません。
30年間も冬の雲がない関東で過ごしてしまったので、長野の冬の雲をこんなにまじまじと見たことはありませんでした。
ヨットのために入った気象の世界。風ばかりに目が向いていたKasayanですが、ここにきて山岳地帯の空のメカニズム・・・俄然面白くなってきました。
冬休みの理科の自由研究にしたいと思います!
2009年12月24日
天気予報は当たるのか?(12月24日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今朝の県内、プラスの気温・・・・氷点下の所は少数派になってます。

昨日吹いた南風で太平洋の暖かく湿った空気が県内に流れ込んで雲が空を覆ったこと・・・雲が毛布の役目をして地面付近の熱が上空に逃げなかったこと・・・が、その理由だと思います。

で・・・・今日の天気、毛布になった雲がいつ消えて、青空がどれだけ顔を出すか?がポイントになりそうです。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

今朝は3つのエリア分け。
長野県は「のち 晴れ」エリアに入っています。
「のち」が付いているっていうことは、天気を悪くする要素が遠ざかる、消えるっていうことですよね。
次に、お隣のエリアが接近している場所に住んでいるのなら、隣のエリアの天気の影響があるんじゃないか?と疑ってみます。天気はデジタルに変化しませんから。
「のち 晴れ」エリアのちょっと北側の北陸は、弱い冬型エリアで太陽マークは見当たりません。
県北部の回復がちょっと心配・・・このあたりを気にしながらチェックしていきます。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

上で見た「のち 晴れ」エリアに入っている長野県内をズームすれば、南部は「のち」じゃなくて初めっから太陽マーク一発。
中部は「くもり」からスタートして晴れへ。
北部は「所により朝 まで雪」からスタートして晴れへ。
北部ほどスタートラインが悪条件。
だから、中部で晴れ間が出るのは「朝 から」で、北部が晴れてくるのは「昼前 から」。
上の全国の天気予報で見た「のち 晴れ」の傾向が、予報文を読んでちょっと具体化してきました。
やっぱり弱い冬型エリアのお隣、北部の回復がアヤシイ・・・・本当に昼前(9時~12時)に回復するの?晴れまで回復するの?あたりがチェックポイントになりそうです。
もっとも、中部や南部は、南へいくほど予報はガチンコ。
お隣の県の天気マークも基本的に晴れベースですから、”日中は!”あまりアヤシさを感じません。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
で・・・予報のアヤシサをチェックするために、天気図で天気を悪くする原因が何かをチェックします。
まず、テレビの天気予報の解説に出てくるであろう内容をまとめておきます。

本当は実況天気図と予想天気図を、専門天気図で見比べて考えるんですけど、今夜9時の予想天気図に天気を悪くする要素の変化を書き込んでいます。
アニメを見てのとおりですが、予報のスタートライン・・・今朝県内を覆っている雲の一つは、低気圧から延びる寒冷前線の雲。
ただ、前線といっても本体は太平洋上で、その延長線上の雲ですから、たいしたものではありません。
むしろ、低気圧が東へ進むタイミングで一時的に西高東低、冬型の気圧配置になって、日本海に発生する雪雲が県内に流れ込んだものがくもりの原因と思われます。
この雲の動向が、今日の予報のアヤシさのチェック項目。
オマケですけど、西日本の太平洋側の低気圧と前線の雲・・・・東へ進んでいます。
これが今夜遅くから明日にかけて南部に影響してきそうです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。

予報のアヤシさの原因は日本海で発生する雪雲。
今日の北部、予報では太陽マークがついていますが、その出番は「昼前 から」。
そこで、気象台の予報官も使っているMSMというプログラムの降水予測の計算値をチェックしてみます。

昼にはすっかり降水(雪・雨)エリアが消えています。
この降水エリア、低い所にある雲に対応していますから、どんよりした雲は昼前にはまず消えそう。
じゃ・・予報どおり晴れるのか?・・・・それって青空になるの?なるとしてどんな青空?
これを確認してみたくて、昨日の夜の記事で上空の湿度と空の色の関係を調べてみたわけです。
これが今日正午の県内上空の(相対)湿度。

青いところほど湿度が高いところ。
中層、北アルプスてっぺん付近の空気は乾燥。下層の空気も一昨日のコバルトブルーの空のときと比較して湿っているというほどではありません。
ただ、上空5400m付近の空気はそれなりに乾燥していますが、矢印の方向で次第に湿ってくる傾向。
昨日のデータと見比べると、晴れといっても良いと思います。
どんな青空になるの?・・・これは、まだまだ情報の蓄積をしなくては予想などはできませんが、あえて無理をして考えてみると・・・上空の湿度は南部から次第に高くなる傾向ですから・・・・コバルトブルーの青空までは回復せずに・・・県内南ほど太陽の輪郭がぼんやりするような感じに・・・・なるんじゃないかな?
ということで、今日も予報は当たると考えますが、スカッとした晴れまでは期待しない・・・と考えます。
もしはずれるとしたら、北部がくもりで終わるという程度でしょう。
どうなるのかな?・・・・空の色・・・
1、今日の一言
今朝の県内、プラスの気温・・・・氷点下の所は少数派になってます。

昨日吹いた南風で太平洋の暖かく湿った空気が県内に流れ込んで雲が空を覆ったこと・・・雲が毛布の役目をして地面付近の熱が上空に逃げなかったこと・・・が、その理由だと思います。

で・・・・今日の天気、毛布になった雲がいつ消えて、青空がどれだけ顔を出すか?がポイントになりそうです。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

今朝は3つのエリア分け。
長野県は「のち 晴れ」エリアに入っています。
「のち」が付いているっていうことは、天気を悪くする要素が遠ざかる、消えるっていうことですよね。
次に、お隣のエリアが接近している場所に住んでいるのなら、隣のエリアの天気の影響があるんじゃないか?と疑ってみます。天気はデジタルに変化しませんから。
「のち 晴れ」エリアのちょっと北側の北陸は、弱い冬型エリアで太陽マークは見当たりません。
県北部の回復がちょっと心配・・・このあたりを気にしながらチェックしていきます。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

上で見た「のち 晴れ」エリアに入っている長野県内をズームすれば、南部は「のち」じゃなくて初めっから太陽マーク一発。
中部は「くもり」からスタートして晴れへ。
北部は「所により朝 まで雪」からスタートして晴れへ。
北部ほどスタートラインが悪条件。
だから、中部で晴れ間が出るのは「朝 から」で、北部が晴れてくるのは「昼前 から」。
上の全国の天気予報で見た「のち 晴れ」の傾向が、予報文を読んでちょっと具体化してきました。
やっぱり弱い冬型エリアのお隣、北部の回復がアヤシイ・・・・本当に昼前(9時~12時)に回復するの?晴れまで回復するの?あたりがチェックポイントになりそうです。
もっとも、中部や南部は、南へいくほど予報はガチンコ。
お隣の県の天気マークも基本的に晴れベースですから、”日中は!”あまりアヤシさを感じません。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
で・・・予報のアヤシサをチェックするために、天気図で天気を悪くする原因が何かをチェックします。
まず、テレビの天気予報の解説に出てくるであろう内容をまとめておきます。

本当は実況天気図と予想天気図を、専門天気図で見比べて考えるんですけど、今夜9時の予想天気図に天気を悪くする要素の変化を書き込んでいます。
アニメを見てのとおりですが、予報のスタートライン・・・今朝県内を覆っている雲の一つは、低気圧から延びる寒冷前線の雲。
ただ、前線といっても本体は太平洋上で、その延長線上の雲ですから、たいしたものではありません。
むしろ、低気圧が東へ進むタイミングで一時的に西高東低、冬型の気圧配置になって、日本海に発生する雪雲が県内に流れ込んだものがくもりの原因と思われます。
この雲の動向が、今日の予報のアヤシさのチェック項目。
オマケですけど、西日本の太平洋側の低気圧と前線の雲・・・・東へ進んでいます。
これが今夜遅くから明日にかけて南部に影響してきそうです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。

予報のアヤシさの原因は日本海で発生する雪雲。
今日の北部、予報では太陽マークがついていますが、その出番は「昼前 から」。
そこで、気象台の予報官も使っているMSMというプログラムの降水予測の計算値をチェックしてみます。

昼にはすっかり降水(雪・雨)エリアが消えています。
この降水エリア、低い所にある雲に対応していますから、どんよりした雲は昼前にはまず消えそう。
じゃ・・予報どおり晴れるのか?・・・・それって青空になるの?なるとしてどんな青空?
これを確認してみたくて、昨日の夜の記事で上空の湿度と空の色の関係を調べてみたわけです。
これが今日正午の県内上空の(相対)湿度。

青いところほど湿度が高いところ。
中層、北アルプスてっぺん付近の空気は乾燥。下層の空気も一昨日のコバルトブルーの空のときと比較して湿っているというほどではありません。
ただ、上空5400m付近の空気はそれなりに乾燥していますが、矢印の方向で次第に湿ってくる傾向。
昨日のデータと見比べると、晴れといっても良いと思います。
どんな青空になるの?・・・これは、まだまだ情報の蓄積をしなくては予想などはできませんが、あえて無理をして考えてみると・・・上空の湿度は南部から次第に高くなる傾向ですから・・・・コバルトブルーの青空までは回復せずに・・・県内南ほど太陽の輪郭がぼんやりするような感じに・・・・なるんじゃないかな?
ということで、今日も予報は当たると考えますが、スカッとした晴れまでは期待しない・・・と考えます。
もしはずれるとしたら、北部がくもりで終わるという程度でしょう。
どうなるのかな?・・・・空の色・・・
2009年12月23日
どんな晴れですか?・・・(12月23日)
午後の長野市、午後から雲が広がってきましたが完全に雲を覆いつくすことはなく、感覚的には晴れ、あるいは晴れ間の多い曇りだったと思います。
でも、昨日の晴れとは違うと感じた方が多かったのでは?
一番の違いは青空の色。
昨日は、まさにコバルトブルーの青空(16進法のコバルトブルーです)。

これに対して今日の青空は、もやがかかったような青空。

確かに青空なんですが、山裾を撮影すると白っぽく写ってしまい美しくありません。
ほぼ同じ時間の長野市内から見た菅平・・・

どっちも晴れですけど、空気の澄み具合が全然違います。
そうなると、遠くの見え方も変わってきます。
昨日、はっきりと見えていた北アルプスの大天井岳や槍ヶ岳は、カメラの倍率を上げても薄っすらとシルエットが見える程度。

これ、お天気の教科書には、空気中の水蒸気の量が関係しているなんて書いてあります。
昨日と今日の正午の湿度の計算値を使って調べてみました。
昨日正午の空・・・・

青が濃いところほど(相対)湿度が高いところ。
上空1500mで薄い水色ですが、3000m以上は北部県境を除いて乾いていたことがわかります。
そして、今日・・・

地上付近から上空3000m付近まで昨日より湿度が高くなっていることが一目瞭然です。
また、上空5000m付近もやや湿度が高め。
今日、日本海を低気圧が東へと進んでいますが、この低気圧に向かって太平洋の高気圧から湿った空気が流れ込んでいるためと思われます。

頭ではわかっていても、こうやってまとめてみると、イメージが豊かになります。
明日の天気を聞かれて、「晴れだよ」と答えるのでは天気マークの天気予報を見るのと同じ。
「コバルトブルーの抜けるような青空だよ!」とか、「うっすらともやがかかるような青空だねぇ」なんて答えられなくちゃ気象予報士がいたっていなくたって同じですよね。
でも、昨日の晴れとは違うと感じた方が多かったのでは?
一番の違いは青空の色。
昨日は、まさにコバルトブルーの青空(16進法のコバルトブルーです)。

これに対して今日の青空は、もやがかかったような青空。

確かに青空なんですが、山裾を撮影すると白っぽく写ってしまい美しくありません。
ほぼ同じ時間の長野市内から見た菅平・・・

どっちも晴れですけど、空気の澄み具合が全然違います。
そうなると、遠くの見え方も変わってきます。
昨日、はっきりと見えていた北アルプスの大天井岳や槍ヶ岳は、カメラの倍率を上げても薄っすらとシルエットが見える程度。

これ、お天気の教科書には、空気中の水蒸気の量が関係しているなんて書いてあります。
昨日と今日の正午の湿度の計算値を使って調べてみました。
昨日正午の空・・・・

青が濃いところほど(相対)湿度が高いところ。
上空1500mで薄い水色ですが、3000m以上は北部県境を除いて乾いていたことがわかります。
そして、今日・・・

地上付近から上空3000m付近まで昨日より湿度が高くなっていることが一目瞭然です。
また、上空5000m付近もやや湿度が高め。
今日、日本海を低気圧が東へと進んでいますが、この低気圧に向かって太平洋の高気圧から湿った空気が流れ込んでいるためと思われます。

頭ではわかっていても、こうやってまとめてみると、イメージが豊かになります。
明日の天気を聞かれて、「晴れだよ」と答えるのでは天気マークの天気予報を見るのと同じ。
「コバルトブルーの抜けるような青空だよ!」とか、「うっすらともやがかかるような青空だねぇ」なんて答えられなくちゃ気象予報士がいたっていなくたって同じですよね。
2009年12月23日
天気予報は当たるのか?(12月23日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
土曜日の大雪の朝、日本海には雪雲がバンバン発生して県内に流れ込んでいましたけど、今朝の日本海はモヤッとした雲が漂っている感じ。

空の雲がモヤッとしてとらえどころのない状態のときは・・・・天気予報だってモヤッとしてあやしくなりがちです。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

テレビの天気予報って、かならず先に予想天気図を見せてから天気マークの天気予報を説明しますよね。
これ、天気変化の理由を説明してから・・・じゃあ具体的にどうなるの?という流れです。
確かに、これでわかりやすい場合も多いです。
でも難しい試験問題を勉強するとき、答えを先に見てから理由を考える・・・なんていう勉強方法もあったりするように、天気予報だって答え=天気マークの予報を先に見てから理由(天気図)を見るほうが簡単に天気変化のストーリーを理解できる場合も多いんです。
今日の全国の天気マーク・・・「のち」とか「時々」「一時」なんて無視して、マークのイメージだけで分類すると上の図のようになります。
ここから・・・・東北以北では雪を降らせる何かがあるはず・・・低気圧が通過するんだろうか?・・・東北以南の寒気は弱いんだろうか?・・・とか、東日本、西日本の日本海側に傘マークが並んでいるけど、どうしてなんだろう?・・・なんて考えてみるわけです。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

県内、昨日はよく晴れましたし、天気マークも太陽マークが強調されて見えますから、パッと見ただけでは「今日も晴れ!」とイメージしてしまいます。
でも、予報文は全県「夕方」から下り坂。
ただ、北部・中部の雪には「所により」がついていますから降るエリアは限定的。
また、北部で夕方以降雪の降る時間帯は限定されていませんが、中部は「夜のはじめ頃」=午後9時前後までという限定つき。
前線かなにかが通過するなら、隣のエリアから順番に天気変化しそうなものですが、傾向がイマイチつかみにくい天気変化です。
エリアも時間も限定的・・・こういうときの天気予報・・・あやしい・・・ことが多いんです。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

西日本の日本海側の傘マークは、大陸の高気圧と太平洋の高気圧の中間に弱い気圧の谷ができていることが原因ですが、長野県に「直接」影響しているわけではないのでアニメからはカットしました。
アニメを見ると、今日の県内の下り坂の原因が東北を通過する低気圧と、低気圧から延びる前線の影響ということは、一目でわかりますよね。
テレビやラジオの天気予報では、天気下り坂の理由に挙げているんじゃないでしょうか?
でも・・・前線の影響というなら、北部だけ影響を受けるか、北部から順番に天気変化しそうですよね?
今日は天気図もモヤモヤしています。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日の県内の天気変化・・・天気図的には(テレビ的には)、弱い気圧の谷と低気圧に伴う前線の影響という説明がされますけど、どちらかといえば・・・
太平洋にある高気圧から吹きだす暖かい風と、大陸にある高気圧から吹きだす冷たい風が、重なり合うようにぶつかったところに発生する雲の影響と考えたほうが簡単に理解できます。

そして、長野県付近は二つの風がぶつかるエリアにあたるんですね。
この二つの風のせめぎあいが複雑なので、予報も微妙なものになってきます。
せめぎあいを複雑にする原因が・・・西寄りの風を遮るアルプスの山々。
その様子を雨域の予想図で見ると・・・・

今日12時、風は西寄りの南風。
岐阜県や富山県側には 広い雨域が計算されていますが、北アルプスが湿った空気の侵入を遮っていることがわかります。
そして15時、低気圧が東北を通過するタイミングで風が南に回り、北アルプスのブロックの効果がなくなって、県内東部の高い山でも雪雲が発生し始めます。
以後、似たような状態が続くので、予報文のような複雑な天気変化をするのでしょう。
そして、15時の段階で、降水量は少ないとはいえ、急速に降水エリアが拡大していることがわかります。
南風の場合、雲が北に吹き寄せられるという傾向があるので、盆地エリアでは雲が広がりやすいものの晴れのイメージを崩すほどにはならないかもしれません。
ただ、風速が強まらなければ、午後は天気マークのイメージより悪くなる可能性も・・・・
まあ、降っても雪の可能性が高いですし、そこまでいかなくても雲が広がる程度なので、基本的に予報がハズレたという印象は持ちにくいとは思いますが、午後はそれほど晴れに期待しないという限定つきで予報は当たると考えます。
・・・ということで・・Kasayanの放談も「限定つき」になっちゃいました。
オマケ
これ、昨日の朝、全国で一番寒かった菅平のアメダスを見に行ったとき(昨日の記事)に見えた浅間山。

東京から長野に帰るときに軽井沢付近で見る浅間山や、長野市内北部の山の上で見る浅間山とはちょっと変わった姿をしていました。
それに・・・軽井沢方面で見る浅間山より積雪が多いような・・・・
北から流れ込む雪雲が軽井沢方面に流れ込むのをブロックしているなら、ホントにそうなっているんでしょうね。
2009年12月22日
日本一発見!!(12月22日)
今朝は、この冬一番の冷え込み。
菅平で氷点下23.4℃を観測し、全国で最も寒くなりました。
1978(昭和53)年の統計開始以来、12月としては3番目の冷え込みということで・・・・・
それならば、日本一を記録した温度計を見てみたい!
ということで、お昼に特急便で菅平のアメダスを見にいっちゃいました。

アメダスの所在地は、データが重要ということで、気象庁から正確な住所が発表されていません。
そこで・・・・・
気象庁のHPに掲載されているおよその緯度・傾度をハンディーGPSにたたき込み、長靴をはいて出発。

GPSを片手に雪の中を探すこと10分。

これが、菅平アメダス。

そして、今朝・・・日本一の寒さを観測した温度計。

通風筒の中に収められていて、周囲の平均的な温度を計測する仕組みになっています。
通風筒の上には雪が積もり、バナナで釘が打てる?氷点下23℃の世界を見せつけてくれました。
そして、これがアメダスの標識。

立ち入ったりすると気象業務法37条によって3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処せられちゃいます。
また、積雪深計の下の雪は、公式の積雪を計測するものです。
おとなしく柵の外から拝見させていただきました。
帰ってからアメダスの最低気温のランキングをチェック。
どうやら菅平の一位は確定のようです。

ところで、長野市内も放射冷却で、今朝の最低気温は氷点下8.2℃。
地上付近の空気のほうが上空の空気より冷えてしまうという逆転層が発生していました。

菅平で、最低気温が観測された1時間後、長野市から見た菅平。
煙突の煙が、風が弱いにも関わらず、真横・・・むしろ下に流れているのは、そこに逆転層があるから。
本当に長野の冬はダイナミックですね。
2009年12月22日
天気予報は当たるのか?(12月22日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言

昨日午後、長野市内犀川にかかる丹波島橋上から見た北の空。
ひときわ青い青空の中、飯綱山から志賀高原にかけて一本の雲の橋がかかっていました。
橋の出発点の飯綱山を拡大してみると・・・・

山の東側でもうもうと沸き立つ雲。
北西の季節風が飯綱山にぶつかって上昇し、雲が成長しているようです。
30年以上前、雪の中を自転車で高校に通っていたころは、こうやって長野の空を見上げることはありませんでしたが、Uターンして過ごす今、東京では見られないダイナミックな自然をそこに感じています。
さて、今朝の県内、昨晩の予報よりさらに2℃前後冷え込んでいます。
ほぼ北海道と同じ気温。

ただこの寒さ・・・・帰省するたびに思っていたのですが、東京の寒さよりも長野の「冷えた空気」のほうが優しく感じられるのはどうしてなんでしょう?
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

日本海側の雪エリアもずいぶん小さくなってきました。
冬型がゆるみ、西日本から高気圧に覆われてきたときのパターンです。
大雪になっていた金沢・・・今日は傘マークがついています。
予報文では「雨か雪」になってますけど、寒気もかなり抜けてきたってことですね。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。
今朝の長野地方気象台発表の予報・・・・関東甲信の地方気象台の中でもドンケツの遅い発表でした。
予報官・・・何に悩んでいるんだろう?・・・のんびりした人というだけなんだろうか?・・・ちょっと気になります。

中・南部は晴れマーク一発!
北部も「晴れ 時々 くもり」マークで、予報文も見てもそのまんま。
「所により雪」も「山沿いで雪」もついていません。
県内全域で南風・・・
寒波去るという感じですけど、お隣の新潟県・・・中越は「時々(一時) 雨」マークなんてついています。富山もそうですね。
北部の県境付近・・・ちょっとアヤシサを感じますから、あとで詳しく調べることにします。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
今朝、テレビやラジオのどの天気予報でも聞かれるだろうと予想天気図に関するキーワードは「高気圧が張り出す」、「冬型ゆるむ」、「・・ただ日本海側は・・」、「北海道方面はまだ・・」だろうと思います。

キーワードを天気図に書き込めばこんな感じ。
長野県も中・南部は「高気圧が張り出す」のキーワードに当てはまりますが、北部は「北海道はまだ・・」との中間。どちらかといえば「高気圧が張り出す」寄りですけど、山沿い中心の雪は残らないんでしょうか?残らないにしても雲の広がり具合は?
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
「高気圧が張り出す」のコメントが当てはまる中部・南部は予想を覆す要素が見当たりません。
冬晴れの一日・・・・多少雲が広がったとしても、太陽マークの予報がハズレたと感じることはまずないでしょう。
ということで、中部・南部の予報は当たると考えます。
で・・・「北海道はまだ・・・」の影響を受けそうな北部。
天気マークの天気予報では、新潟県や富山県に傘マークがついていました。
そこで、予報官も見ているはずのMSMという天気のシュミレーションを確認してみます。

今日、日本海側で降る雨や雪・・・特に北陸方面では、西日本を覆う高気圧から吹きだす南西の風と、大陸から吹きだす西風がぶつかりあって発生するようです。
県内の予報も一日「南の風」。
ということは、長野県内に雲が流れ込みにくい傾向にありますから、日本海側のぐずつく影響は受けにくいと考えてよさそうです。
このあたり、予報官も悩んでいたのかなぁ・・・それとも気温かなぁ・・・・?
Kasayanも予報官の発表した予報に同感。
北部の予報も当たると考えます。
ただ、やっぱり県境の山沿い・・・多少はチラチラと・・・やっぱり悩んじゃうな・・・・
最後にオマケ。
寒波が去ってすぐにというのもなんですが、次の寒気、今はモスクワ付近で待機しています。
27日前後には日本にご到着?ということになるかもしれません。

・・・・今朝も早めに目がさめちゃったんで・・・1時間ばかり横になってから・・・寝たら起きるの辛そう・・・
2009年12月21日
予報はハズレたの?(12月21日)
今朝の長野県北部の天気予報は・・・・・
「雪 昼過ぎ から 時々 くもり」

長野市内にお住まいの方は、「今日の予報ハズレじゃん」と思われた方も多いと思います。
だって長野市内は、綺麗な冬晴れでしたから。

でも、予報は当たってるんですよ!
ご存じのとおり、長野県北部の予報エリアは、大北地域・長野地域・中野飯山地域の3ブロック。
これだけ広いエリアが一つの天気マークで表現されています。

このエリアの平均的な天気を考えて予報を出すと、こういう天気マークや予報文になっちゃうんですよね。
今日日中の天気分布はこんな感じ・・・

長野市内では冬晴れでも、その周囲の山々では雪。
平均的に予報を考え、午前中の雪に対する「防災的要素」を加味すると、太陽マークはちょっと付けられません。
長野県北部を一つの予報区分にしてしまうのはちょっと強引ですけど、季節ごとに予報区分を変えるのも混乱を生むことになりますし、冬だといって雪以外の気象現象が起こらないとは限りません。
じゃ・・・どうすればイイの?ということになりますが、簡単な方法は、今朝の記事で紹介したように、気象庁のHPにある分布予報(クリック)を見て、予報エリア全体の天気分布を確認するのが良いと思います。

Yahoo天気やその他のサイトには、ピンポイント予報などという名前で市町村単位の細かな予報もありますけど、基本的に分布予報の一つのマス目を時系列的に表現したもの。

もし、実際の天気がマス目一つズレたら、いきなり異なる天気になることもありますから、ピンポイント予報「だけ」を見るのはあまりおすすめできません。
テレビの「詳しい予報」ってやつも同じですから、自分の住んでいる所の予報をじっくりと見るのではなく、「地域全体の傾向」を見るのが良いと思います。
今日の午後、空気が澄んで、長野市内から美ヶ原の王が頭のアンテナ群を見ることができました。

明日は、今日よりもっと晴れ間が広がりそうですよ!
朝はずいぶん寒いですけど・・・・・