2009年12月01日
天気予報は当たるのか?(12月1日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
この季節、お歳暮には”たらいまわし”とか、”使いまわし”なんていう使い方?があります。

天気予報にも”使いまわし”というコトバが使われることがあります。
昨夜、午後7時前の県内各チャンネルの天気予報番組を続けざまに3本チェック。
といっても、チェックしたのは予報の内容じゃなくて、構成や原稿の内容。
一度天気予報番組を制作する立場を経験すると罹ってしまう一種の職業病です。
おや?・・・あの局とこの局・・ひまわりと予想天気図の解説原稿が一言一句全く同じ。
気象庁の予報文を177番のようにそのまま読むならいざしらず、視聴率競争の激しいテレビにあって解説まで一緒ってことは驚くべきこと。
地方ローカル局のアナ読み原稿は、気象会社から送られてくることは前にも書きましたが、この原稿を書くのは新入社員の気象予報士だったり、簡単な文章ならコンピューターの自動作成。
ひまわりや天気図の解説は人が作りますが、全国を表示するものですから、他局の原稿を”使いまわし”することができるのです。
もうおわかりですよね?同じ気象会社が契約している局・・それも同県内で使いまわしをしちゃったんですね・・・新人君たち。一人で何局の原稿を担当するので、締め切り時間に追われてたんだと思いますが、同県内でやっちゃったのはいかがなものかと・・・・ブツブツ。

キー局では、ウェザーセンターなんてものがあって、駐在している気象予報士がその局だけのために原稿を書いたり出演していますから、こんなことはありえないんですけど(あったら大問題)。また、プリンターやPCが故障してギリギリの締め切りに間に合わないと困るので、鉛筆で原稿用紙に手書きしていますから、台風時にニュース内の原稿と天気予報の原稿を使いまわすこともしません。
気象会社もヒドイけど局の人間もそのくらい気づいてほしひ・・・・・
またまたグチになっちゃいました・・・・
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

今朝のテレビ・・・小春日和とか、穏やかな晴天とか、すっきりと晴れるでしょう・・なんてコトバや、「全国的に」というコトバが聞こえたと思います。
基本的にそれでイイと思いますけど、天気マークをよーく見てみると、「全国的に晴れ」と言い切って終わりにしてしまうのは勇気がいります。「全国的に晴れる”所が多いでしょう”」という表現で逃げるパターンです。
長野県は、天気が悪そうなエリアからは遠くに位置していることだけチェックしておきます。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

「朝から 晴れ」。「朝」の定義は06時~09時ですから、午前9時までには晴れてくるということですね。
で・・・お隣の県の予報は、長野県にズレてくる可能性がありますからチェック!
新潟は晴れ一発でOKですが、静岡県や愛知県・・・昼前から昼過ぎにくもり・・・09時~15時までの間・・・ということは日中それなりに雲が広がるってことのようです。
県南部に影響はある?というのが疑い?の要素ですけど、ハズレたってたいしたことじゃないですね。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

とりあえず、今朝の衛星画像をみると、本州は面白いように晴れのエリアに入っていて、周囲を真綿のように低い雲が覆っています。

雨雲は?ということでレーダーをチェックすると西日本の日本海側と太平洋側双方に雨雲。
日本海側は南北帯状になっています。
高気圧の範囲内ですけど、地上の風を見てみると、青の矢印のような風が吹いていて、点線の部分で風がぶつかって雲が発生しているようです。

次は、予報の理由を予想天気図に書き込み・・・・
今日は晴れマークにかき消されてしまいそうなチェックポイントを最後にまとめておきました。
北海道の雪については省略してます。

曇りマークのエリアが県内に影響してこないの?ということもとりあえず確認しときます。
南岸の曇りのエリアは海上中心なので、県南部への影響はあまりなさそう。
日本海の低気圧の雲・・・・新潟県の晴れ一発の予報には万が一・・・ということもありそうですが、県内には”ほぼ”影響はなさそうです。(”ほぼ”っていうのが自信のない証拠?)
で・・・上空の寒気の様子もついでにチェック。
これ上空5400m付近マイナス30℃は雪の目安の一つですが、北海道だけですね。
小春日和って言ってもよさそうです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日の天気、予報がハズレるか否か・・・県内についてはこんなに検討する必要なんてないんですけど、広く目配りするクセが抜けてしまうといけないので、あえてシツコク書いてみました。
基本的に予報はあたるでしょうけど・・・・低ーい可能性で、南部の南端、北部の北端?で曇りになる可能性・・・・重箱のスミをつついておきます。
あと一つ・・・本当に午前9時までに晴れてくるのかしらん?
1、今日の一言
この季節、お歳暮には”たらいまわし”とか、”使いまわし”なんていう使い方?があります。

天気予報にも”使いまわし”というコトバが使われることがあります。
昨夜、午後7時前の県内各チャンネルの天気予報番組を続けざまに3本チェック。
といっても、チェックしたのは予報の内容じゃなくて、構成や原稿の内容。
一度天気予報番組を制作する立場を経験すると罹ってしまう一種の職業病です。
おや?・・・あの局とこの局・・ひまわりと予想天気図の解説原稿が一言一句全く同じ。
気象庁の予報文を177番のようにそのまま読むならいざしらず、視聴率競争の激しいテレビにあって解説まで一緒ってことは驚くべきこと。
地方ローカル局のアナ読み原稿は、気象会社から送られてくることは前にも書きましたが、この原稿を書くのは新入社員の気象予報士だったり、簡単な文章ならコンピューターの自動作成。
ひまわりや天気図の解説は人が作りますが、全国を表示するものですから、他局の原稿を”使いまわし”することができるのです。
もうおわかりですよね?同じ気象会社が契約している局・・それも同県内で使いまわしをしちゃったんですね・・・新人君たち。一人で何局の原稿を担当するので、締め切り時間に追われてたんだと思いますが、同県内でやっちゃったのはいかがなものかと・・・・ブツブツ。

キー局では、ウェザーセンターなんてものがあって、駐在している気象予報士がその局だけのために原稿を書いたり出演していますから、こんなことはありえないんですけど(あったら大問題)。また、プリンターやPCが故障してギリギリの締め切りに間に合わないと困るので、鉛筆で原稿用紙に手書きしていますから、台風時にニュース内の原稿と天気予報の原稿を使いまわすこともしません。
気象会社もヒドイけど局の人間もそのくらい気づいてほしひ・・・・・
またまたグチになっちゃいました・・・・
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

今朝のテレビ・・・小春日和とか、穏やかな晴天とか、すっきりと晴れるでしょう・・なんてコトバや、「全国的に」というコトバが聞こえたと思います。
基本的にそれでイイと思いますけど、天気マークをよーく見てみると、「全国的に晴れ」と言い切って終わりにしてしまうのは勇気がいります。「全国的に晴れる”所が多いでしょう”」という表現で逃げるパターンです。
長野県は、天気が悪そうなエリアからは遠くに位置していることだけチェックしておきます。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

「朝から 晴れ」。「朝」の定義は06時~09時ですから、午前9時までには晴れてくるということですね。
で・・・お隣の県の予報は、長野県にズレてくる可能性がありますからチェック!
新潟は晴れ一発でOKですが、静岡県や愛知県・・・昼前から昼過ぎにくもり・・・09時~15時までの間・・・ということは日中それなりに雲が広がるってことのようです。
県南部に影響はある?というのが疑い?の要素ですけど、ハズレたってたいしたことじゃないですね。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

とりあえず、今朝の衛星画像をみると、本州は面白いように晴れのエリアに入っていて、周囲を真綿のように低い雲が覆っています。

雨雲は?ということでレーダーをチェックすると西日本の日本海側と太平洋側双方に雨雲。
日本海側は南北帯状になっています。
高気圧の範囲内ですけど、地上の風を見てみると、青の矢印のような風が吹いていて、点線の部分で風がぶつかって雲が発生しているようです。

次は、予報の理由を予想天気図に書き込み・・・・
今日は晴れマークにかき消されてしまいそうなチェックポイントを最後にまとめておきました。
北海道の雪については省略してます。

曇りマークのエリアが県内に影響してこないの?ということもとりあえず確認しときます。
南岸の曇りのエリアは海上中心なので、県南部への影響はあまりなさそう。
日本海の低気圧の雲・・・・新潟県の晴れ一発の予報には万が一・・・ということもありそうですが、県内には”ほぼ”影響はなさそうです。(”ほぼ”っていうのが自信のない証拠?)
で・・・上空の寒気の様子もついでにチェック。
これ上空5400m付近マイナス30℃は雪の目安の一つですが、北海道だけですね。
小春日和って言ってもよさそうです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日の天気、予報がハズレるか否か・・・県内についてはこんなに検討する必要なんてないんですけど、広く目配りするクセが抜けてしまうといけないので、あえてシツコク書いてみました。
基本的に予報はあたるでしょうけど・・・・低ーい可能性で、南部の南端、北部の北端?で曇りになる可能性・・・・重箱のスミをつついておきます。
あと一つ・・・本当に午前9時までに晴れてくるのかしらん?