2009年12月22日

日本一発見!!(12月22日)


 今朝は、この冬一番の冷え込み

 菅平で氷点下23.4℃を観測し、全国で最も寒くなりました
1978(昭和53)年の統計開始以来、12月としては3番目の冷え込みということで・・・・・

 それならば、日本一を記録した温度計を見てみたい!

 ということで、お昼に特急便で菅平のアメダスを見にいっちゃいました




 アメダスの所在地は、データが重要ということで、気象庁から正確な住所が発表されていません
そこで・・・・・
 気象庁のHPに掲載されているおよその緯度・傾度をハンディーGPSにたたき込み、長靴をはいて出発。





 GPSを片手に雪の中を探すこと10分。




 これが、菅平アメダス




 そして、今朝・・・日本一の寒さを観測した温度計




 通風筒の中に収められていて、周囲の平均的な温度を計測する仕組みになっています。
通風筒の上には雪が積もり、バナナで釘が打てる?氷点下23℃の世界を見せつけてくれました。

 そして、これがアメダスの標識




 立ち入ったりすると気象業務法37条によって3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処せられちゃいます。
 また、積雪深計の下の雪は、公式の積雪を計測するものです。

 おとなしく柵の外から拝見させていただきました。

 
 帰ってからアメダスの最低気温のランキングをチェック。
どうやら菅平の一位は確定のようです。




 ところで、長野市内も放射冷却で、今朝の最低気温は氷点下8.2℃
地上付近の空気のほうが上空の空気より冷えてしまうという逆転層が発生していました。




 菅平で、最低気温が観測された1時間後、長野市から見た菅平。
煙突の煙が、風が弱いにも関わらず、真横・・・むしろ下に流れているのは、そこに逆転層があるから。

 本当に長野の冬はダイナミックですね。

  


Posted by kasayan at 19:49Comments(2)雑記

2009年12月22日

天気予報は当たるのか?(12月22日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言




 昨日午後、長野市内犀川にかかる丹波島橋上から見た北の空
ひときわ青い青空の中、飯綱山から志賀高原にかけて一本の雲の橋がかかっていました。

 橋の出発点の飯綱山を拡大してみると・・・・




 山の東側でもうもうと沸き立つ雲。
北西の季節風が飯綱山にぶつかって上昇し、雲が成長しているようです。

 30年以上前、雪の中を自転車で高校に通っていたころは、こうやって長野の空を見上げることはありませんでしたが、Uターンして過ごす今、東京では見られないダイナミックな自然をそこに感じています。

 さて、今朝の県内、昨晩の予報よりさらに2℃前後冷え込んでいます。
ほぼ北海道と同じ気温




 ただこの寒さ・・・・帰省するたびに思っていたのですが、東京の寒さよりも長野の「冷えた空気」のほうが優しく感じられるのはどうしてなんでしょう?

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 日本海側の雪エリアもずいぶん小さくなってきました。
冬型がゆるみ、西日本から高気圧に覆われてきたときのパターンです。

 大雪になっていた金沢・・・今日は傘マークがついています。
予報文では「雨か雪」になってますけど、寒気もかなり抜けてきたってことですね。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。


 今朝の長野地方気象台発表の予報・・・・関東甲信の地方気象台の中でもドンケツの遅い発表でした。
予報官・・・何に悩んでいるんだろう?・・・のんびりした人というだけなんだろうか?・・・ちょっと気になります。




 中・南部晴れマーク一発!

 北部も「晴れ 時々 くもり」マークで、予報文も見てもそのまんま。
「所により雪」も「山沿いで雪」もついていません。

 県内全域で南風・・・

 寒波去るという感じですけど、お隣の新潟県・・・中越は「時々(一時) 」マークなんてついています。富山もそうですね。

 北部の県境付近・・・ちょっとアヤシサを感じますから、あとで詳しく調べることにします。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 今朝、テレビやラジオのどの天気予報でも聞かれるだろうと予想天気図に関するキーワード「高気圧が張り出す」、「冬型ゆるむ」、「・・ただ日本海側は・・」、「北海道方面はまだ・・」だろうと思います。




 キーワードを天気図に書き込めばこんな感じ。

 長野県も中・南部は「高気圧が張り出す」のキーワードに当てはまりますが、北部は「北海道はまだ・・」との中間。どちらかといえば「高気圧が張り出す」寄りですけど、山沿い中心の雪は残らないんでしょうか?残らないにしても雲の広がり具合は?

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 「高気圧が張り出す」のコメントが当てはまる中部・南部は予想を覆す要素が見当たりません
冬晴れの一日・・・・多少雲が広がったとしても、太陽マークの予報がハズレたと感じることはまずないでしょう。
 ということで、中部・南部の予報は当たると考えます。

 で・・・「北海道はまだ・・・」の影響を受けそうな北部
天気マークの天気予報では、新潟県や富山県に傘マークがついていました。

 そこで、予報官も見ているはずのMSMという天気のシュミレーションを確認してみます。




 今日、日本海側で降る雨や雪・・・特に北陸方面では、西日本を覆う高気圧から吹きだす南西の風と、大陸から吹きだす西風ぶつかりあって発生するようです。

 県内の予報も一日「南の風」。

 ということは、長野県内に雲が流れ込みにくい傾向にありますから、日本海側のぐずつく影響は受けにくいと考えてよさそうです。

 このあたり、予報官も悩んでいたのかなぁ・・・それとも気温かなぁ・・・・?

 Kasayanも予報官の発表した予報に同感。
北部の予報も当たると考えます。

 ただ、やっぱり県境の山沿い・・・多少はチラチラと・・・やっぱり悩んじゃうな・・・・
 

 最後にオマケ
寒波が去ってすぐにというのもなんですが、次の寒気、今はモスクワ付近で待機しています。
 27日前後には日本にご到着?ということになるかもしれません。






 ・・・・今朝も早めに目がさめちゃったんで・・・1時間ばかり横になってから・・・寝たら起きるの辛そう・・・