2011年12月31日

大晦日~元日~2日の天気と初日の出(12月31日)








 今朝、Kasayanの家から見えた北アルプスのモルゲンロート
 今年最後の朝、朝日に赤く染まった槍ヶ岳や穂高の山々が姿を現してくれました。

 大晦日・・・・今朝の空模様・・・・




 実況天気図は西高東低の冬型の気圧配置になっていますが、大陸から高気圧が張り出しています。
 レーダーを見ても、日本海の筋状の雲は西寄りから北寄りに変化し、冬型が緩むときの目安・・・長野県北東部の飯山地方中心の雪になっています。

 大晦日は冬型の気圧配置が緩んで、穏やかな年越しになりそうな気配
 大晦日夜~元日夜にかけての気圧配置の変化を見ると・・・・・




 冬型の気圧配置は緩むものの、今日日中、早くも日本海に低気圧発生
 明日夜にかけて北日本に進み、元日の日本付近は気圧の谷に。

 今日日中は穏やかに晴れる所が多いものの、今夜には九州北部から下り坂に向かい、明日は北日本の日本海側を中心に(湿った)雪が降り出すことになりそうです。
 そして、2日は再び西高東低の冬型の気圧配置へ・・・昨日までの計算値とほぼ変わりありません。

 気象庁発表のマークの予報を見ると・・・・







 そんな傾向を見てとることができます。

 では、マークの予報を詳しく把握するために・・・・今日の空模様をMSMシミュレーションで詳しくチェック。




 高気圧に覆われて晴れるところが多いものの、日本海の低気圧から延びる空気が集まる場所(シアーライン)付近では降水が計算されていて、九州北部や山陰西部では夜から雨

 低気圧に吹き込む南風の影響で、西日本から気温は上昇傾向
 雪になる所でも、湿った雪が予想されますから、いわゆる電線着雪などに注意ということになります。

 となれば、気になるのは元日朝の空模様・・・・初日の出が気になる方のために・・・・・




 これは、MSMの全雲量を掲載したもの・・・・いわば未来の衛星画像に近いものですが、東北や東海を除いて全国的に雲が多めという感じがします。
 ただ・・・・




 曇りのイメージを強くする下層雲(紫)だけに絞って見れば、雲に覆われるといっても、高い上空の雲がほとんどだということがわかります。
 そうすると・・・・初日の出が見えるか?・・・・確約はできませんけど、書き込みのような感じだと思います。
(初日の出にこだわるのは、Kasayanが気象予報士になって、初めてお金を頂ける予想をしたのが初日の出の予想(三重県)だからなんですが、このブログの予想よりひどい内容で○万円。反省を込めて・・・)

 続いて、元日から2日にかけての空模様を詳しく。




 日本海の低気圧・・・2日には北海道付近に進んで冬型の気圧配置に。
 低気圧の上空には、寒気を伴った上空の気圧の谷があるので一時的に冬型の気圧配置は活発・・・・北日本の日本海側中心に荒れ模様の天気が予想されます。

 この年末年始、北アルプスには多くの登山者の方々が入山しておわれると思います。
 たぶん、明日朝は比較的穏やかに新年を迎えられると思いますが、早くも下り坂の空模様・・・・行動のタイミングや技量との相談は、特に最新の情報で判断し、無事下山されることを祈っています。

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 さて、とりあえず、このブログの容量もあと一週間ほどで一杯になってしまいます。
 URLを変えないで欲しいというご希望もありますが、過去のデータを公開したままURLを変えないよい方法が思いつきません
 過去のデータだけ別のブログに引っ越しすることも考えたのですが・・・・・・このブログ、規格データの書き出しが遅すぎでほぼ不可能・・・・・一括ダウンロードをしてデータは保存したのですが・・・・・

 思い切って、新年からは以下のURLのブログを使い始めたいと思っています。
 新年を新しいグログで始めるのも悪くないかな?と思いますので・・・・・
 (このブログの残りをどうするか?は来年考えます・・・もとに戻ることもあるかも?長野ブログの新しいブログにする可能性もありますが・・・・・)

 Livedoorブログ: http://blog.livedoor.jp/kasayan77/

 年末にブログを変えるなんて・・・・とも思いますが、来年もよろしくお願いいたします

 
 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)

  


Posted by kasayan at 08:16Comments(2)雑記

2011年12月30日

今日は冬型、大晦日は穏やかに(12月30日)



 今朝の長野市内から見た菅平・・・・冬型の気圧配置でも晴れていますから、冬型のリトマス試験紙?は、今のところ「並の寒波」という感じ。

 今朝の実況・・・




 昨日、日本海を北上していた低気圧が北海道付近に達して、今朝は西高東低冬型の気圧配置。
 実況天気図を見ると、北海道付近では小さな低気圧が発生して、「巴」模様のように、北海道付近を反時計回りに回転しているようです。

 というのも・・・・・




 上空の空気の流れが北海道付近で渦を巻いているから。
 渦の真ん中には寒気が閉じ込められていて、「寒冷渦」と呼ばれる荒天のモト。

 クリスマス寒波も寒冷渦が原因で、規模が大きく、日本付近に長く滞在したわけですが、今回はコンパクト
 今回の寒波は3日で終わるノーマル寒波なので、明日には緩んできそうですが・・・・・




 明日朝09時から2日09時まで連続で上空の様子をアニメにしてみましたが、年末年始は、約3日周期で寒冷渦が北海道付近にやってきます。
 年末年始はコマメに天気が変化するということですから、週間予報でチェックしておられる年末年始の空模様も、コマメにチェックし直して修正するようにしてください冬山登山では特に重要ですね)。

 今日も明日大晦日から元日にかけての空模様を掲載しておきますが・・・・




 大晦日の夜・・・紅白歌合戦の視聴率が上がっている頃?・・・日本付近は高気圧に覆われて、いわゆる穏やかな年の瀬に。
 ただ、年が明けると、低気圧が日本海を北上し、2日朝にかけて、今日のような冬型の気圧配置が戻ってきます。

 当初、天気予報番組では、初日の出は厳しいという見方が大半でしたが、ここにきて「運がよければ」という状態に変化してきています。

 さて、今日から明日にかけての気圧配置




 今日の冬型は明日には緩み、高気圧に覆われてくる・・・・ということを確認できますよね。

 そして、冬型の気圧配置・・・・日本海側の雪は・・・・




 夜にかけて弱まってきますから、本当にテンポの速い寒波ということがわかります。
 ただ、上空約1500m-6℃ライン(雨雪判別目安ライン)は南岸まで南下していますから、太平洋側でも冷たいカラっ風になりそうです。

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 ところで、昨日、このブログの容量が一杯になってしまうので、他のブログに移るという話を書きましたら、URLを同じにして欲しいので、過去のデータをHDDに保存して・・・というメールをいただきました。
 こんなブログですが、熱心にご覧いただいている方がおられることは大変うれしいことです。
 ただ、過去データも公開したままにしておきたいな・・・・という気持ちもしております。

 過去データを別のブログに引っ越して・・ということも考えてみたいと思いますが、この長野ブログ・・・書き出しの機能があるものの、重くて・・・・どうしたものか?
 とりあえず、ダウンローダーで全データは落としましたが、よいアドバイスがありましたらメールで教えていただけると助かります

 
 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)

   


Posted by kasayan at 07:49Comments(0)雑記

2011年12月29日

前線通過、今夜から再び冬型へ(12月29日)





 今朝、長野市街地の東・・・菅平
 上空に雪雲はなく、放射冷却バリバリ・・・・画面中央「へ」の字の山(根子岳)の麓の菅平高原では-10℃を下回っています。

 一方、長野市街地の西・・・北アルプス方面




 雲がわかりやすいように、ちょっと補正をしてありますが、北アルプス方面から雲が沸きだしています。

 この季節、長野では東が晴れて、西の北アルプスからモヤモヤと雲が沸きだしているときは、天気は下り坂(という傾向にあります)。




 今朝午前3時、日本海を低気圧が北東進・・・寒冷前線が日本海沿岸に迫っています。
 これから下り坂?

 とうことで、今朝~今夜~明日夜にかけての気圧配置の変化をチェックしてみると・・・・




 寒冷前線は、今夜太平洋に抜けて、明日は西高東低の冬型の気圧配置に。

 今日、寒冷前線が通過するタイミングで、太平洋側でも一時的に天気が崩れそうですが、明日以降は、日本海側雪、太平洋側晴れ+カラっ風の冬の天気分布に変化。

 上空の気温の様子も書き込んでおきましたが、上空5500m付近-30℃の強めの寒気は北陸以北に停滞。
 一方、前線の南下に伴い、吹きこむ南風によって、上空1500m付近の比較的地上に近い所・・・-6℃の寒気は日本海沿岸まで北上。
 地上が暖かく、上空が冷たいので、前線付近は大気不安定・・・・前線通過に伴ってちょっと激しい現象になる所もありそうです。

 天気マークの予報を見てもよくわかりますよね・・・この天気変化。








 さらに、降るモノの様子を風とからめて詳しく見ると・・・・・




 明日朝までのアニメにしておきましたが、前線が通過して、西高東低の気圧配置に変わり、日本海の雪が強まることがわかります。

 冬型・・・明後日には緩みそうですから、今回は今日(スタート)、明日(最盛期)、明後日(緩む)と、3日でワンセットの寒波

 そんなワンセットの寒波・・・ちょうど正月1日~3日もセットになりそうです。




 元旦夜の気圧配置は今日とまったく同じ
 2日には冬型が強まり日本海側で雪ということに。

 したがって、今日と同じ気圧配置の元旦の朝・・・初日の出・・・・案外大丈夫かも?




 中層雲と下層雲だけをみると、九州はダメ?収束線ができる関東南岸も厳しい?・・・・でも、結構広い範囲で雲の穴が・・・・

 でも、上層雲を見ると・・・・




 日本はスッポリ・・・・・・

 ただ、上空の高い所の雲なので・・・案外・・・・・

 昨日までの計算値と微妙に変化が見られるので、初日の出を見に出かけるか否かの判断はギリギリまで待ったほうがイイかも????

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2

 PS、このブログの容量が一杯になりそうなので、元旦から別のブログに移ろうかと・・・・・・
 長野限定の情報は引き続きナガノブログの新しいブログへ・・・・全国的な話題はライブドアブログへ(事実上容量無制限)・・・・まだ悩んでいますけど・・・・・
  http://blog.livedoor.jp/kasayan77/

 
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Posted by kasayan at 07:40Comments(0)雑記

2011年12月28日

冬型緩むも次の寒波が・・(12月28日)


 このブログもそろそろ終わりを迎えようとしています。

 ・・・・といっても、ブログを書くこと自体が終わるのではなくて、ブログが制限の容量一杯になっちゃうんです。
 長々と毎日書くことを想定せず、長野にUターンしたんだから、長野のローカルブログ(グルメの話題中心)がイイんじゃないかな?・・・なんていうつもりで書きはじめたんですけど、まさかここまで続くとは・・・・

 容量無制限の大ブログに移るのか?再びローカルで続けるのか?・・・ブログを書いていると、日々の気象記録にもなるだけに、ブログが消えてしまうのはちょっともったいないな、という気がします。
 年内に、次のブログ・・・移行したいと思います。

 さて、昨日で5日間にわたるクリスマス寒波の幕が引かれましたが、長いだけに、寒波の始まり~最盛期~寒波の終わりと、寒波の影響のカタログのような状況をゆっくりと観察することができました。
 まず、観察結果の速報?から。




 これ、ここ数日で確認できた長野県北部の雪雲の通り道

 矢印の雪雲の流れは全部、微速度撮影(コマ撮り30倍速)で撮影することができたので、そのうちの一部、①中野市南部、②群馬県嬬恋村鹿沢、③長野市街地、から撮影した雪雲の動きをご紹介しておきたいと思います。
 雪に興味のある方の参考になれば・・・・

 ①中野市南部から北を望む。
   斑尾~高杜山~湯田中~志賀へ流れる雪雲

 ②群馬県嬬恋村鹿沢から菅平、四阿山東面、草津方面を望む
   長野市~菅平、四阿山付近~群馬県嬬恋村へ流れる雪雲

 ③長野市街地から菅平を望む
   菅平から群馬県側に流れる雪雲と菅平麓を南下する雪雲

 この冬の雪の降り方を考える資料にしたいと思っています。

 ちょっと早い冬休みの自由研究?はこれくらいにして、今日の空模様
 いつものように、今朝の実況から。




 一言・・・・冬型の気圧配置がゆるんで・・・ですよね。
 じゃあ、天気は回復するんだ・・・・と、考えるのが自然ですが・・・・・マークの予報を見ると・・・




 確かに、北日本の雪は「のち くもり」・・・おさまる傾向。
 でも、山陰では「のち 雨」、関東付近も「のち くもり」など雲が多め・・・・なぜ?




 今朝~今夜~明日夜の流れで見ると、日本付近は今夜、早くも気圧の谷に
 明日は北日本に進む低気圧から延びる寒冷前線が通過しそう。
 寒波は居座りましたが、その後は比較的テンポよく気圧配置が変化するようです。

 具体的にテンポよく何が起こるのか?・・短期予報解説資料(プロ用の資料)に掲載の図を見ると・・・




 今日のことはあまり書かれていませんが、明日には低気圧と前線の影響で下り坂に向かって何が起こるのか?が書かれています。
 低気圧と寒冷前線に流れ込む「比較的」暖かい南風で、湿った雪・・・着雪注意・・・そして残った寒気と暖かい空気で大気不安定・・・前線の通過時に落雷や突風に注意ということですね・・・明日のことですけど・・・・・

 でも、なんでテンポよく気圧配置が変化するの?・・・上空の寒気と気圧配置




 上空の気圧の谷や寒冷渦(冷たい空気の渦)が小刻みに通過していくから。
 上空の空気は南北に波を打ちながら、東へ流れていますが、強い寒波のモト・・・大きな波が通過した後に弱い波が、よわまる波紋のように通過していくため、年末年始の天気変化が早いようです。

 ただ、波の深さが浅いので、寒気も十分に南下せず、今回のような寒波にはならずに済みそう。
 ただ、テンポが速いので、上空の-30℃ラインの位置が十分に北上せず、そこそこの寒さは続いてしまいそうです。

 最後は、今日の空模様




 日本海に低気圧が進み、寒冷前線が次第に顕在化
 今夜、山陰にかかるので、山陰は「のち 雨」

 関東沖には、中部山岳地帯を迂回する風が集まる場所(シアーライン)が発生して、南岸ではちょっとだけぐずつく可能性もありそうです。
 だから「のち くもり」マーク・・・曇りベースの空模様なんですね。

 (年末年始の空模様は、昨日の記事にまとめてあります(必要あればまた修正します)。)

 さて・・・・次のブログ・・・どうしよう?

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2

 
 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
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Posted by kasayan at 07:27Comments(0)雑記

2011年12月27日

年末年始の空模様・・年末にかけテンポ早く(12月27日)





 今朝の菅平方面・・・・山は雲に覆われていますが、長野盆地や山の上空は綺麗に晴れています。
 長野市街の気温は-4℃以下・・・・盆地内は放射冷却が発生していて、地上のほうが上空より気温が低い逆転層が発生。
 煙突の煙が一定の高さで横に流れ、山にかかる層雲に融け込んでいました。

 そんな今朝の実況




 昨日に引き続き、水蒸気画像を引用しましたが、上空の気圧の谷が東海上に抜けたため、東日本・北日本の上空は北西の風
 北西の風は引き続き寒気を運び続けていますが、北西の強風帯が次第に東へ移動しているようなので、「寒波」はゆっくりと解消に向かっているようです。

 さて、寒波が去るとなれば、年末年始の空模様が気になり始めるのは人情・・・週間予報をあれこれ眺めている方も多いのでは?
 年末年始の空模様を一気にアニメでまとめておきました。
 今日の空模様より先に見ちゃいましょう。




 このアニメ・・・どうやって見ればイイの?と思われる方もいらっしゃるでしょうが・・・・・

 一番イイ使い方は、気象庁発表の週間予報のマークと照らし合わせながら、週間予報の安全マージンを考える材料として使うこと。
 近県数県の週間予報のマークも見ながら、降水エリアと最寄りの地域との距離を考え、天気が崩れる可能性をイメージしておくわけです。
 あとは・・・・日々の天気予報で、微調整してアップデートすればOK・・・・レジャーに利用してみてください。

 ちなみに、29日から30日にかけて上空の気圧の谷が通過するので、一時的にちょっと天気は悪目。
 あと、1日から2日にかけても上空の気圧の谷が通過して天気は下り坂。
 上空の気圧の谷が通過した直後は冬型の気圧配置になるわけですが、上空の気圧の谷が連れてくる寒気は、今回のクリスマス寒波ほどではなさそうです。

 さて、今日の空模様




 今朝~今夜~明日夜までのアニメにしておきましたが、今夜冬型の気圧配置がゆるむものの、明日夜には日本海を低気圧が通過
 天気変化のテンポが速くなっています。

 そして、今日の雪の様子・・・・・




 回復の様子を見るために、下層雲の様子も掲載しておきました。
 日本海の雪も夜になると明らかにおさまってきますが、それでもしつこく残りそう。
 寒波が強ければ強いほど尾を引くものですね。

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2

 【Kasayan備忘録】
 今回の寒波の代表的なレーダー画像をまとめてみると・・・・・




 上空の気圧の谷の位置によって、長野県内の雪の降り方に変化が見られます。
 
 軽井沢や東御市方面・・・蓼科や霧ヶ峰方面などの・・・・・中信・東信地方。
 一般的に雪が少なく晴天率が高いと言われていますが、上空の谷が通過するタイミングでは、地形に影響された帯状の雪雲が雪を降らせるようです。


 これは、上空の谷が通過中の25日午後(上のレーダー画像2番目、赤の点線が撮影場所)、東御市のアメダス付近から蓼科や霧ヶ峰方面を撮影したもの(30倍速)。
 美ヶ原や上田方面から雪雲が流れ込んでいます。

 
 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)


  


Posted by kasayan at 07:41Comments(3)雑記

2011年12月26日

冬型は弱まるけれどゆっくり(12月26日)





 今朝の長野市・・・・善光寺も道路も雪に覆われていますが、積雪は4センチ程度・・・少ない・・・・・




 一方、名古屋方面では8センチ以上の積雪を記録しているようですが・・・・
 今朝7時のレーダー画像を立体的に表示して、雪の降り方をチェック。




 お馴染み・・若狭湾から伊勢湾方面へ雪雲が抜ける様子・・・GoogleEarthに7時のレーダー画像を重ねてみましたが、教科書通り、鈴鹿山脈と伊吹山にはさまれた標高の低い場所を雪雲が関ヶ原や名古屋方面に抜けているようです。

 一方、長野県では・・・・




 長野市付近の雪は、北アルプス鹿島槍ヶ岳方面から小川村を通過し、犀川沿いに長野市に流れ込んでいる雪雲が中心(一昨日の記事に雪雲が長野県方面に流れ込む様子を動画で掲載してあります)。
 雪雲を長野県内に運び込む上空の流れが、若干西寄り・・・・北アルプスのブロック効果が発揮されて長野市方面の積雪は少ないのかもしれません。

 一方、新潟県境の山の標高が低い飯山・野沢方面には雪雲が大量に流れ込み、志賀高原にぶつかってできる雪雲も加わって、長野県内で唯一1メートルを超える積雪地帯になっていると思われます。
 また、志賀高原の玄関口、中野市や湯田中方面に雪雲の帯が出来ているのも興味深いところ。

 そんな今朝の実況




 今朝は衛星の水蒸気画像を掲載しましたが、白の水蒸気域が薄いところが上空のジェット気流の場所。
 長野県付近をジェット気流が通過していますが、若干西寄り
 このジェットが明日にかけて東へ移動していきますが、長野県を抜けるタイミングで風向が北西に変化し、長野市内で一時的にドッと降るタイミングが・・・・あるかも?(カンのレベル)。

 気圧配置の動向は、明日夜にかけて・・・・




 高気圧がゆっくりと張り出して、等圧線の間隔もゆるみ、冬型の気圧配置は弱まる傾向




 そして、雪雲の発生を活発にするとともに、日本海側から内陸奥深くに押し込む上空の風速も明日にかけて弱まる傾向
 (若干北寄りに変化するので、雪雲の流れ込みに変化があることが予想されます)

 じゃ・・・具体的にどうなるのよ?ということが一番きになるでしょうから・・・・







 雪の降り方はデジタル的に変化するわけじゃありませんし、このアニメのように3時間単位ではとらえきれないほど息をしています
 あくまで傾向としてとらえてくださいね。

 27日6時までの24時間に予想される降雪量は、多い所で、
  北陸地方              70センチ
  東北地方、関東地方         60センチ
  甲信地方              50センチ
  北海道地方、近畿地方        40センチ
  東海地方、中国地方         30センチ

 27日6時までの24時間降雪量は、多い所で、
  北部 大北地域山沿い   :50センチ
         平 地   :15センチ
     長野地域山沿い   :40センチ
         平 地   :10センチ
     中野飯山地域    :50センチ
  中部 乗鞍上高地地域   :10センチ
     松本地域の聖高原周辺:10センチ
     上田地域の菅平周辺 :10センチ
     その他の地域    :5センチ未満


 府県天気予報もしっかり読んでおきましょう
 更新遅くなって失礼しました

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2

 
 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)

  


Posted by kasayan at 08:36Comments(2)雑記

2011年12月25日

クリスマス寒波、甲信・北陸・東海の雪は本番へ(12月24日)





 今朝午前3時の雪模様・・・・
 日本海側に雪雲・・・・山陰には雪雲の帯(JPCZという風の収束帯)がかかっています。
 一方、長野県北部は雪雲なし・・・・

 雪の分布は地形に影響されてとても微妙ですが、そんな様子を調べてみようか?と考えているKasayanの昨日の観察日記?から書いてみようかと・・・・興味の無い方は、飛ばして読んでくださいね。

 昨日、久々に時間がとれたので、今回の寒波・・・長期政権?ゆえに様々な大雪パターンを見せてくれそうなので、その様子を記録しておこうと考え・・・・寒空の下、千曲川の河川敷で4時間・・・・青空から雪が降り出すまでの空の様子を記録してきました。

 昨日の記事に書きましたが、昨日は西風に乗って岐阜県方面から雪雲が流れ込み、北アルプスが南北に連なる長野県西部(白馬や大町方面)中心にまとまった雪が降るパターン(昨日の記事のアニメ参照)・・・・長野地方気象台の分析ではそうなっています。



 そんなパターンの空模様の変化を、千曲川の河川敷にある滑走路から、飯綱山、黒姫山、戸隠山方面に向けて撮影
 (もちろん北アルプス方面も別のカメラで撮影しましたが、編集したら6分の大作?になってしまったので、再編集中)


より大きな地図で 長野市滑空場 を表示

 4時間を23秒にまとめた微速度撮影・・・・インターバルタイマーで1分に1回、自動的にシャッターを切って動画としてつなげてあります。
 長野県西部中心の大雪パターンなので、飯綱・戸隠方面は雪は降るものの、降り出しが遅く、降ってもそこそこ(10センチ以上は積もりますけど)という傾向になるはず・・・・・

 昼過ぎ、青空に浮かびあがっていた山々ですが、まず日本海経由で雪雲が流れ込みやすい新潟県境に近い黒姫山が見えなくなり、次は長野県西部と長野・飯山方面の間のダムになる戸隠が雪雲にのまれ、16時になって、ようやく長野市の裏山・・飯綱山が南斜面側から雪雲に覆われました。
 その直後、長野市内でも雪がチラチラ

 長野市のほぼ真西から雪雲が拡大したわけですが、このパターンでは北アルプスから距離がある長野市市街地雪の降りだしは遅く、積雪も大したことになりません
 今朝7時の段階で、昨夕からの長野市内の降雪が2センチしかないのに、大町では12センチ、白馬20センチ

 長野市内に雪が舞い始めた昨日16時のウィンドプロファイラ(上空の風の様子)を見ると、長野県付近・・・地上は北西の風ですが、上空は西南西の風




 上空が南よりのとき、長野市内の雪は大したことがない・・・でも、県西部は大雪になる・・・・という長野地方気象台の分析・・・やはりその通りになっているようです。
 (長野市大雪パターンは地上から上空まで北西強風の場合)

 いずれキチンとまとめるとして、上空の風が南西の場合、長野市は大した雪にならないということですが、その上空の風・・・・これからどう変化してくるんでしょうか?
 今日から明日にかけての雪模様




 アニメ右下・・・上空の強風帯は次第に北上
 強風帯(赤矢印)が中部地方にかかってきて、風向も北西に変化
 上空の気圧の谷(渦巻きマーク付近)が通過するからですが、このタイミングで北陸や甲信越・・・さらには東海方面の雪雲が活発になります。

 今夜がピーク?・・・拡大してみましょう。




 今朝、上空の強風帯は太平洋岸ですが、夜にかけて北上・・・上空の谷に伴う雪雲を発達させる渦パワーもやってきます
 風はまさに北西の強風へ
 これが長野県北部に雪雲を押し込みます。
 明日夜には次第に上空の風がおさまって雪も弱くなると思われますが・・・・どうなりますか?

 今日の雪模様については、いつものMSMモデルで詳しくチェックしてみましょう。







 Kasayanの地元、長野県付近については明日朝までのアニメにしちゃいました・・・なにせ、雪かきしなくちゃならないので・・・・

 今夜、上空の風速が強まって、北西に変わるタイミングで、長野県北部の雪雲が活発になることはほぼ間違いないようですね。
 明日朝は、今シーズン初の雪かきになるかも・・・・・・

 26日6時までの24時間に予想される降雪量は、多い所で、
  北陸地方                90センチ
  東北地方、関東甲信地方         70センチ
  北海道地方、近畿地方          60センチ
  東海地方                50センチ
  中国地方                40センチ
  四国地方、九州北部地方(山口県を含む) 15センチ

 26日06時までの24時間降雪量(長野県)は、いずれも多い所で、
  北部 大北地域山沿い   :60センチ
         平 地   :20センチ
     長野地域山沿い   :50センチ
         平 地   :15センチ
     中野飯山地域    :70センチ
  中部 乗鞍上高地地域   :20センチ
     松本地域の聖高原周辺:20センチ
     上田地域の菅平周辺 :20センチ
  南部 木曽地域      :10センチ
     下伊那地域     : 5センチ
  そのほかの地域      : 5センチ未満

 府県天気予報もしっかり読んでおきましょう

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2

 
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 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)

  


Posted by kasayan at 07:52Comments(2)雑記

2011年12月24日

北日本以外はこれから雪が本格化(12月24日)


 寒波カンパとニュースやテレビで伝えられていますが、北日本の方以外は、「それほどでもないじゃん?」と思われているかもしれません。

 何度も書いてきましたが、始めチョロチョロ中パッパのクリスマス寒波
 山陰や北陸の雪はこれからが本番
 Kasayanの住む長野市では今のところ積雪もなく、雪の気配もありませんが、明日以降はチト雪かきの覚悟をしています。

 というのも、昨日の記事に書いたように、今日から明日は長野県西部(北アルプス方面)でまとまった雪になる気圧配置・・・明日から明後日には、長野県北部全体(中部にも)が大雪になる気圧配置に変化していくから。

 北アルプスや戸隠をはじめとする北信五岳など山岳が風向との関係で微妙に影響しているからですが、その中でも北アルプスが雪雲のダムとして、雪雲をブロックする効果が顕著です。
 昨日、その様子を観察しに行ってきたので、今日の雪をチェックする前に観察発表会?





 長野市の西部・・・小川村から北アルプスの鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳方面を微速度撮影(30倍速)で撮影したもの。
 画面下奥、ナイアガラの滝のように、雪雲が長野県側に流れ落ちている様子がわかると思います。
 岐阜県側にあふれた雪雲が標高3000m級の北アルプスのダムを乗り越え下降気流によって消散。

 下降気流は地上付近で再び上昇に転じ、空気の波を作り(山岳波)、小川村の西で再び雲を形成(画面近く、同じ場所で雲が発生していますよね)。
 長野市方面まで一定の間隔でローター雲という帯状(ロール状)の層積雲を作ります


 これを衛星画像で見ると・・・・




 ダム(北アルプス)の西側、岐阜県には雪雲があふれているのに、東側の長野県側はスッキリ
 南北に雲の帯が見えますが、これが山岳波による雲。
 この空気の波が、エンジンなしのグライダーを5000m以上に上昇させ、長野県から東北地方まで飛ばしてしまうパワーになります。

 一応、観察場所を・・・・北アルプスの絶景ポイントの一つですから、連休に訪ねてみては?


より大きな地図で 小川村アルプス展望広場 を表示


 遅くなりましたが、今日から明日にかけての雪の様子




 チェックポイントは3つ
 アニメ右下の上空約5500m付近の上空の気圧の谷(赤点線)が通過するタイミングと、強風帯(水色矢印)、そして黄色の点線で描いたJPCZという季節風の収束帯の位置

 今夜、上空の気圧の谷が接近・・明日朝にかけて通過。
 雪雲発達パワーを地上にもたらすので雪雲活発に。

 それとともに、やや南西方向から流れていた上空の強風帯が(寒気を運びやすい)北西方向に変化しながら北上傾向
 これに伴って、特に近畿よりより東で-30℃のラインが南海上まで南下してきます。

 同時に若狭湾方面に延びるJPCZの降水(雪)も活発化・・・・北日本以外ではこれからが本番ということがわかりますよね?

 明日はさらに次の上空の気圧の谷がやってくるとともに、強風帯は北陸付近まで北上
 北アルプスのブロックは西からの季節風にはそれなりに強いものの、北西から回り込むように吹きこむようになると、比較的弱く風速も強いとなると、県内に雪雲がドッと流れ込むようになります。
 そのタイミングで長野県北部全域の大雪ということになりますが・・・・それが今夜・・・・どちらかというと明日以降かな?・・・・ということです・・・・

 一応、今夜から明日にかけて、気圧配置の変化も掲載しておきます。




 25日6時までの24時間に予想される降雪量は、多い所で、
  北陸地方                70センチ
  北海道地方、近畿地方、中国地方     60センチ
  東北地方                50センチ
  東海地方、甲信地方           40センチ
  九州北部地方(山口県を含む)、四国地方 20センチ

 25日06時までの24時間降雪量は、多い所で、
  北部 大北地域山沿い   :40センチ
         平 地   :15センチ
     長野地域山沿い   :40センチ
         平 地   :10センチ
     中野飯山地域    :40センチ
  中部 乗鞍上高地地域   :15センチ
     松本地域の聖高原周辺:10センチ
     上田地域の菅平周辺 :15センチ
  南部 木曽地域      :10センチ
     下伊那地域     :10センチ
  そのほかの地域      : 5センチ

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2

 
 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)

  


Posted by kasayan at 07:51Comments(3)雑記

2011年12月23日

冬型気圧配置と雪の関係あれこれ(12月23日)





 昨日の記事に、始めチョロチョロ中パッパの寒波と書きましたが、今朝の長野市街地は風が弱く、日差しもあって始めチョロチョロの状態。
 時折、市内南西部に北アルプス方面から雪雲が流れ込み、弱い雪を降らせている様子。

 ・・・あ・・・最初に謝っておきます・・・今日のブログ・・・分かりにくいです・・・・ゴメンナサイ




 ニュースでも天気予報でも、「荒れ模様」という言葉が躍っていますが、今朝の段階では北日本中心
 午前3時の段階では、低気圧が北海道の西側にあって、冬型の気圧配置はまだ完璧に出来上がったというわけではなさそうです。

 今朝の気圧配置、今夜から明日夜にかけての変化を見ると・・・




 北海道付近の低気圧の動きは遅く明日の夜、ようやくオホーツク海に抜けて、日本付近の等圧線が混雑。
 このタイミングでいわゆる北西の季節風が本格的に強まります。




 今朝の短期予報解説資料(プロ用の資料)は実にシンプル。

 発達した低気圧北海道付近をゆっくりと通過するので、久々にSWの文字・・・海上暴風警報、風速24メートル以上・・・・台風の暴風域並の強風を予想しています。
 また、明日の朝にかけて日本海には、風が集まり雪雲の列ができるシアーライン(JPCZ)が発生し、それが南下・・・・山陰から北陸にかけて雪が強まることも書かれています。

 今回の寒波は比較的長めですから、26日(月)までの雪の降り方をチェックしてみました。

 まず、今日(23日)の様子から。




 今日は冬型の気圧配置が次第にしっかりとしてくる段階
 すでに季節風が強まって、日本海沿岸部では雪が降っていますが、夜にかけて次第に雪雲が活発になって、若狭湾から北陸にかけて風が集まって雪雲が活発になる帯が出来てきます

 若狭湾方面に雪雲の帯が向かっているので、琵琶湖、関ヶ原を通過して、名古屋方面に雪雲が流れ込み始める可能性あり。
 太平洋側は基本的に晴れベースですけど、雨・雪判別の目安、上空1500m付近-6℃ラインは南岸まで南下していますから、雪雲が流れ込めば、雪になるのほぼ確実でしょう。

 続いて関東甲信越方面にズーム。




 基本的には北西の季節風がぶつかる新潟県と長野・群馬県境付近で降水(雪)が予想されていますが、長野県内の地上付近の風の流れは非常に複雑。
 実は、複雑になる理由をアレコレ考えていたので、ブログ更新が遅くなってしまったのですが・・・・もちろん、地形の影響ですが・・・結論は出ず・・・いずれ・・・・

 あと、駿河湾に渦が形成されて低圧部が発生する様子が見られます。
 駿河湾低気圧と言われて、長野県の山岳地帯が静岡の天気を局地的に悪くする現象・・・漁船やヨットなんかは気を付けたいところ。

 続いて、明日(24日)から26日にかけての雪の様子。
 全国と中部の降水(雪)の様子と、上空5500m付近の風の様子(右下)をまとめてアニメにしてあります。




 シアーライン(赤)が南下して、シアーラインの行く先が能登半島付近になると(24日夜)、長野県西部で山越えの雪雲が流れ込み(長野県西部大雪パターン?)・・・・

 さらに若狭湾付近まで南下し、上空の北西風が強まると(25日夜)、長野県北部にも雪雲がどっと流れ込むようになります。

 そして、シアーラインが山陰付近まで南下し、上空の北西風がさらに強まると(26日)、長野県内にはさらに雪雲が流れ込みます。
 ・・・・・シアーラインの雪雲の列と長野県の大雪・・・・今回はあまりリンクしていません・・・むしろ上空の風速と関係しています。

 北陸や山陰の大雪はシアーラインと比較的リンクするようですが、長野県北部全体の大雪は、シアーラインの位置と関係するというよりも、上空の風速が強まり、地上から上空までキチンと北西の風に揃うことが条件になるようです・・・・計算上は・・・・・(Kasayanのメモになっているので、理屈っぽくてごめんなさい)。

 一方、シアーラインの雪雲の列が若狭湾付近に流れ込み、上空の風が強まると、名古屋方面に雪雲が一気に流れ込みます(25日夜から26日)。
 新幹線が遅れたりするパターンですね。

 そろそろ今日は時間切れ・・・・なんだか分かりにくい話ばかりになってしまいましたけど、「寒波で大雪といっても、雪は時々刻々と息をする」「目先の様子だけで油断しない」ということだけは確かでしょう。

 【24日6時までの24時間に予想される降雪量】
多い所で、
  北海道地方、北陸地方 60センチ
  東北地方       50センチ
  中国地方、甲信地方  40センチ
  近畿地方       30センチ

09時55分追記
大雪に関する長野県気象情報 第2号
平成23年12月23日05時17分 長野地方気象台発表
■見出し
長野県では26日にかけて、北部山沿いや中野飯山地域を中心に、断続的に雪が降り、大雪となる所があるでしょう。
大雪による交通障害やなだれに注意して下さい。
■本文
[気象状況]
 26日頃にかけて上空には強い寒気が流れ込み、日本付近は強い冬型の気圧配置が続く見込みです。このため、26日にかけて長野県の北部山沿いや中野飯山地域を中心に、断続的に雪が降り、大雪となる所があるでしょう。
 また、北部の平地、中部、南部でも大雪となるおそれがあります。
[予想降雪量]
 24日06時までの24時間降雪量は、いずれも多い所で、
  北部 大北地域山沿い   :40センチ
         平 地   : 3センチ
     長野地域山沿い   :40センチ
         平 地   : 3センチ
     中野飯山地域    :40センチ
  中部 乗鞍上高地地域   : 5センチ
     上田地域の菅平周辺 : 5センチ 
     そのほかの地域   : 3センチ未満
 の見込みです。
[防災事項]
 大雪による交通障害、積雪による家屋や農業施設の倒壊に注意して下さい。
積雪の多い傾斜地では、なだれに注意してください。
[補足事項]
 この情報は、「強い冬型の気圧配置に関する長野県気象情報第1号」を引き継ぐものです。
今後、気象台が発表する警報や注意報、気象情報に留意してください。
 次の「大雪に関する長野県気象情報」は、23日17時頃に発表する予定です。


 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2

 
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Posted by kasayan at 08:35Comments(2)雑記

2011年12月22日

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)


 クリスマス寒波というコトバがニュースや天気予報から聞こえてきますけど、荒れ模様の天気なのに、なんだかチラチラの雪をイメージさせるような気がして・・・・・・

 昨日はまともなブログ更新ができなかったので、今日は5日連続の長期政権?の寒波の様子を一挙にまとめておくことにしました。
 たぶん、後半の様子は微妙に変化してくると思いますが、連休も控えていますからガンバッテみました。

 その前に、今日の空模様をざっくりとチェックしておくことにします。

 まずは、今日のスタートライン・・・今朝3時の実況から。




 日本海に低気圧がありますけど、この低気圧が今回の寒波の先頭を走る旗手のようなもの。
 レーダーの降水を見ると、九州南岸の前線の雨のほうが活発ですけど、今夜以降、日本海の低気圧が北海道付近に進んで、寒気を日本に導く(引っ張り込む)旗振り役になります。

 また、低気圧の西側にある寒冷前線・・・・これが日本付近にある比較的暖かい空気を東海上に掃き出すほうきのような役割。




 今夜の低気圧、等圧線が何重にも増えて、まさに「急速」な発達
 等圧線が混雑するということは、気圧の「坂」が急になっているということですから、大陸の高気圧(山)から冷たい空気が転がり落ちてきます




 冷たい空気・・・地上付近ではまず西日本方面からスウィングするように南下して、暖かい空気を東海上に押しやります。
 雨と雪の境目・・・・上空約1500m-6℃の寒気が、実況図で見た寒冷前線の位置と対応していて、まずは西日本から気温低下

 ここから、寒波が主役に躍り出ることになりますが・・・・寒波というくらいですから、まずは上空約5500mの高さの寒気の様子を5日間連続のアニメでチェックしてみましょう。




 -30℃は雪の目安(上空約1500m-6℃とほぼ対応)、-36℃以下は大雪の目安と言われていますが、大雪の目安の寒気は24日北陸や長野県北部まで南下・・・・この冬一番の寒気間違いなし。
 そのまま25日まで居座って、26日(月)には東海上に抜けていくようです。

 この期間、北海道上空は-40℃以下・・・北海道シチューのCMみたいなホノボノとした雪景色じゃなくて、暴風雪・・・網走番外地のあの場面のような酷寒の景色になりそうですね。

 寒気をチェックしたところで、降水(雪)の様子と、寒気を運びこむ上空の空気の流れ・・・そして、雪雲を活発化させる上空の気圧の谷の様子5日間連続のアニメでチェック。




 上空の空気の流れ(右側の図の水色矢印)を見ると、今日、低気圧を北海道付近に運ぶ空気の流れが、北海道付近で大きな流れから切り離されて(カットオフ)、渦を巻くようになります。
 寒冷渦(カットオフロー)といいますけど、渦を巻くようになると冷たい空気が渦の中に留まって動かなくなりますから・・・・寒気が停滞することになります。

 それだけならイイんですけど、寒冷渦が出来たあと、今度は西日本方面の上空の流れが強まって、寒気が南にも運び込まれるようになって、さらにそのタイミングで雪雲発達パワーを持った上空の気圧の谷も本州を通過
(鍋底型という人もいますけど、鍋の底は平らでしょ・・・普通・・・と思うんですけど・・・)

 24日から25日にかけて日本海の雪雲が活発化・・・このタイミング、上空の寒気もピークですよね。
 Kasayanの住む長野県付近も大雪の気配。

 活発になった雪雲が日本海沿岸だけではなく、内陸部まで流れ込むためには地上付近の風速も強くなければなりませんから、上空約1500m付近の風もチェック。




 風が強い場所は刻々と変化しますが、25日は北陸付近を直撃
 地上付近の風が強まると内陸に雪雲が流れ込みやすくなりますが、日本海から水蒸気を吸い上げて成長する雪雲もたくさん生まれるようになって(ロール状対流って言います)、さらに長野県の山に強くぶつかるようになるので、上昇気流も強まって雪雲が成長しやすくなります。
 
 寒波の5日間・・・・久々に雪の関する様々な姿を見せてくれそうですが、それだけに防災上も様々なパターンの対応が必要になってくると思います。
 この冬に想定される雪のパターン(南岸低気圧を除く)を見せてくれそうですから、大雪の予行演習というカタチで終わってくれるとよいのですが

 大雪ポテンシャル(06 時からの24 時間)
  北日本~北陸で40~50cm、西日本日本海側・東海・長野20~30cm。
  波:明日まで、北日本7m、北陸地方6m。全国的に3~4m。

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
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Posted by kasayan at 06:38Comments(4)雑記