2009年12月29日

大晦日は吹雪き?(12月29日)

 やっと年賀状書きも終わり・・・いつも滑り込みなんですよね。
今年は長野に引っ越したので大掃除も通常の掃除で十分。

 夕方・・・今夜から大晦日朝までの天気図のアニメを作ってみました。

 昨夜の記事にも書きましたが・・・大晦日の長野県、とくに北部は吹雪くところもありそうな感じ。

 テレビの天気予報番組の本数も減っているでしょうから、テレビやネットの天気予報じゃなかなか見ることのできない情報を作ってみようと思ったので・・・。




 大晦日にかけて日本海の低気圧が急速に発達しながら北海道方面に進むのがわかりますよね。
西高東低・・・強ーい冬型の気圧配置になるわけです。

 ところで、この予想天気図のアニメ・・・NHKの天気予報では動く天気図なんてやってますけど、動く範囲は12時間だけ・・・・どんなに長くても24時間以上はやってません

 予想天気図のアニメ・・・今はどうやって作っているかは知りませんけど、コンピューターの生データを動かすと等圧線がガクガクの違和感のあるアニメになっちゃうので、アニメの原図を複数枚作って、放送局のCGさんがアニメにしていました。

 12時間くらいなら原図の数も少なくてよく、等圧線のつながったり切れたりする様子を比較的簡単に考えることができます。
 これが48時間ともなると大変・・・どの等圧線がどうつながって、どこに新しい等圧線ができるのか・・・複雑なパズルのよう。

 頭の中で、この記事のアニメみたいなものを作ってから、さらにその間の等圧線のつながりを原図にするわけです。
 一度だけチャレンジしたことがありますが、放送時間との戦いで死ぬ思いでした。

 テレビで放送する場合、気象庁の予報官も見ていますし、大学の偉い先生も見ているわけですから、アニメが完成して放送されるときはドキドキもの・・・です。

 横道にそれちゃったので・・・・大晦日から元旦にかけての雪の様子をもうちょっとリアルに・・・。
そこで、降水(雪)の様子のアニメも作ってみました。
 テレビで雨の様子・・なんてやってますけど、同じもの。
ただ、中部地方を拡大してあります。




 大晦日の昼ころから、長野県南部まで雪のエリアが拡大。
紅白歌合戦が始まるころには北部全域、南部は木曽地方中心に雪模様。

 降水(雪)量が多めに計算されていますから、北部ではチラチラではなくてしっかり大粒の雪が降ってもおかしくない感じ。

 元旦の朝、南部の雪は弱まりますが、北部は引き続き雪。

 北部では紅白を見ながら飲み始め、そのまんま寝て起きたら雪かきなんてことになりそうです。

 中部や南部でも広い範囲で薄っすらっていうことはありそうですね。

 まあ・・・明後日以降のことですから、計算値に多少の変化はあります。

最終的な行楽の計画は明日午前11時発表の予報で決定するのが吉だと思います。

 ・・・・今でもアニメの原図・・・作れるかな?
 原図作りが気象解析の一番のトレーニングなんで・・・・リハビリに来年ははじめてみようかな・・・

 ちなみに、この記事で作ったアニメの元ネタは、全部インターネットで見ることができます。
どう表現するかの問題ですが、ネットの情報は帯に短し、タスキに長しなんですね。

 また、降水(雪)のアニメの原本は、ウェザーニューズ社の月300円のサービスで手に入れることもできます。ブログなどに使用する際は、同社の広報に使用許諾をもらえばOK。
 興味のある方は、同社のHPをご覧ください。



  


Posted by kasayan at 20:51Comments(0)雑記

2009年12月29日

天気予報は当たるのか?(12月29日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨夜、年末年始の週間予報をまとめてみました(昨夜の記事)。

 ご存じのように、週間予報は先になるほど予報があやしくなるので、今朝も修正があるか?チェックしてみましたが、少なくとも大みそかから元旦にかけては大雪モードのまま。
 年末年始に遠出や登山を予定されている方は、キチンと予報をチェックしてくださいね




 これは、長野市内から見た飯綱山
スーパーの駐車場からも見え、長野市民には見慣れた山だと思います。

 こうやって飯綱山に雲がわき立ち始めると・・・・冬型になってきた証拠
日本海の雪雲が北西の季節風に乗って北信五岳に吹きつけ、雪を降らせた最後の雲が飯綱山を覆います
 冬型が強くなってくると、この雲が市内まで




 昨日の冬型は弱かったので、雪雲の残りかすの雲が、ちぎれた雲になって市内に流れ込んでいました。

 明日の夕方以降の飯綱山・・・・・大雪の前・・・・どんな姿を見せるでしょうか?


2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 今日はエリア分けしません。
一目で全国「的」に晴れ
 北海道の一部を除いて、青空が広がってくる・・・・・高気圧モードです。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 県内の天気も北部が「のち 晴れ」というだけで、晴れモード
北部晴れてくるのは?・・・予報文を読むと「昼前から」のようですね。

 問題は明日の後半から。
午後には曇り始めて夜には各地で

 年末の大掃除、今日、明日の日中の晴れ間を使って終わらせてしまいたいところですね。
Kasayanは引っ越ししたばかりで部屋は綺麗だから・・・・・でも、年賀状がマダだったりして。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 天気図アニメ・・・今日は明日のほうがメインになっちゃいました。




 今日は高気圧に覆われる晴れモード
とくに説明はいらないですよね。

 明日、日本海に飛び出てくる低気圧
こいつが日本海を北上しつつ急激に発達
 日本海は演歌がピッタリの風雪モードに変化していきます。

 もっとも日中の県内は、低気圧に吹き込む南風がちょっと強めですが、暖かい冬晴れ
寒冷前線が通過したあと、夜は急激に寒くなって北部から雪が降り始めます。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 今日は、高気圧に覆われた晴れモード。
ライブカメラで松本方面や飯田方面を見ると、もうすでに晴れたり青空が見え始めていますから、中部や南部では予報が外れることはまずないと思います。

 ということで、北部がいつ晴れてくるのか?ですが、予報は「昼前から」になっています。




 これ、MSMという計算値が示す雲と風の様子。
正午の段階で北よりの風に乗って、長野市北部の飯綱山を乗り越えた雪(雨)雲が市内から菅平方面まで流れ込むことが予想されています。

 一番上で見た飯綱山を越える雲が昼頃まで多いっていうイメージ。

 ここ数日、このような計算値がでるときは、長野市南部は晴れても北部から飯山方面にかけては曇りというパターン。
 
 ということで北部の北東部?では回復が遅れるがそれ以外は昼前に晴れという条件付きで予報は当たると考えます。

 まあ、今日なんか予報の当たりハズレを考える必要なんかないですけどね。

 
 ・・・・年末は早起きがちょっと遅れがち・・・・・仕事納めだし良しとしよう・・・・