2009年12月06日

天気予報は当たるのか?(12月6日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 長野では、どんな気象状況のとき、雪になるんだろう?

 関東などの平地では、風向などで多少のバラツキはありますけど、比較的教科書通りに雨と雪の判別ができるように感じています。
 長野県は・・・・・




 標高が高い・・・・
関東で雪を降らせる雪雲の底の高さより、長野県の地面のほうが高いんです。
 アルプスの山々にいたっては、雲の頂上より高い場合も。
おまけに屏風のように立ちはだかる山々の間には細長い盆地がいくつもあります。

 こんな地形の立体図を見ながら、雪雲の気持ち?になって考えてみることにしました。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 昨日の予報は、傘マークが全体に散らばっていましたけど、今日の予報では日本海側中心
太平洋側には太陽マークとなれば・・・条件反射のように冬型の気圧配置・・・がイメージされます。

 「冬型」って、なんだかパターン化していて、空の微妙な表情の違いを見逃しそうでイヤなんですけど、ほかに良いコトバがないんですよね・・・。ただ、傘マーク中心で、雪だるまマークは北海道や東北北部だけ。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 中南部の晴れベースに対して、北部だけ、曇りベースの「曇り 時々 晴れ」。
 お隣の新潟には「のち 雨」の傘マークがついていますから、冬型の天気分布の影響ですね。

 注目は、マークの裏・・予報文にある北部「所により 夜遅く 雪」
「夜遅く」を用語集で見ると、21時から24時になってますから、ホントに遅く降るっていうことです。

 では、「所」ってどこ?「雪」になるの?を確認してみます。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 まずはザックリと天気変化をイメージしておきます。




 西高東低冬型になる・・・今夜の段階で、平地(沿岸の平野部)で雪になる目安となる上空5400m付近の寒気は東北北部まで・・・北陸は雪よりも雨中心・・・ということです。
 なんかありきたりなお天気キャスターの解説みたいでイヤなんだけど・・・・・

 じゃ・・・雪の目安の寒気が来ないのに、なんで北部は夜「雪」なの?ということになりますよね。

 ということで、もうひとつの目安、平地(沿岸の平野部)で雪になる目安、上空1500m付近、マイナス6℃の寒気の様子をチェック。




 これ、明日朝の予想図ですけど、今夜には北信にマイナス6℃の寒気が入ってくるようです。
上空の強い寒気は流れ込まなくても、地上に近いところに、ホフク前進のように寒気が滑り込んでくるんですね。
 これで、降ってくるものは「雪」になるということも・・とりあえず納得できます。

 もちろん、雪粒が融けないで落ちてくるためには、地上付近の気温低くなければいけません。
新潟の沿岸は、比較的暖かい日本海の水温の影響もあって、それほど地上の気温は低くなりませんけど、標高の高い長野では、気温も低く、融ける前に落ちてきちゃう可能性も高くなります。
 
 「雪」の可能性の次は、「所」・・・これって何処?をチェック。




 例によって、今夜日付が変わる頃の雨のエリアの計算値。
新潟県境や北アルプス北部で降水(雪)が多くなっていることがわかります。




 これ、糸魚川の沖の日本海上空1000m付近から、長野県方面を見た立体図。
雪雲の底あたりの高さから、長野県を見ると、目の前に山が立ちふさがっています。
 中学の理科の教科書にも書いてありますけど、暖かい日本海からの水蒸気をたっぷり含んだ空気は、山にぶつかって上にいくしかありません。そして、上空1500m以上にはマイナス6℃の寒気が待ち受けていますから、水蒸気は雪粒になって山に落ちてくるんですね。

 ただ、山も一枚の壁ではありません。
風向によっては、谷を抜け、低い山を越え、長野県奥深く侵入してきます。
 もっとも、今回の雪雲を流す高さの風は北西で、北日本に比べれば弱い風
壁のような北アルプスのブロックがよく効きそうですから、上の雨(雪)エリアのように、長野県北部を取り囲むような形になるんでしょうね。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 冬型の気圧配置の場合、中・南信の予報はかなり当たります。
すべては、北信でどれだけ雪が降るか?にかかっているわけですから。

 問題は、いつものように北信での雪のエリア
先日、冬型がゆるむ際に、おもいのほか長野市西部まで影響が残りました。
では、今夜のように冬型が一時的に強まる傾向の場合は?・・・・教科書以上のことはまだよくわかりません。

 とりあえず、気象庁の分布予報も眺めたうえで、当たると信じておくことにします。

 で・・・・長野市に住んでるKasayan。
スタッドレス交換時期のチキンレースをしていることは前に書きましたが、今回も見送ることにします。
・・・・もっとも、長野市でも西長野方面は比較的山のブロックが効くようですけど、浅川方面や豊野~小布施方面は雪雲が流れ込みやすい傾向にある・・・・ような気が・・・します。
 自分のための予報はハズレるというジンクスもあるし・・・・  


2009年12月05日

12月の雨

 長野市内も、昼過ぎから雨
須坂方面から帰宅したとたんに降りだしました。
 12月の雨ですね
    ・・・・荒井由実の曲を思い出しました。




 はじめて聞いたのは、長野をはなれ東京に住むようになってから。
その頃は、長野では雨じゃなくてだよ・・・なんて思っていました。

 須坂から帰宅後、あわててストーブをつけたら
・・・窓ガラスがくもって、ぼんやり見えた冬景色は・・・雲にけむる菅平でした。

 土曜日の夕方・・・雨じゃ出かける気にもならないので、今日の天気のおさらいを・・・・。




 これは正午前に須坂市村山の千曲川の堤防から中野市方面と千曲市方面の空を撮影したもの。
北東方向の中野市方面では、上層の雲に透かして、うっすらと青空が。
一方、南西方向の千曲市方面は、中層の雲が厚みを増してきていました。




 そして、これは正午の衛星可視画像
テレビやネットで使われる赤外画像と異なり、人間の目と同じ可視光線を撮影したもの。
昼間だけしか使えませんが、リアルな雲の様子を確認することができます。
 拡大してみると、飯山から新潟にかけて雲のすきまがあることがわかります。
 どうやら、中野市方面の青空はこのすきまの部分だったようです。




 続けて、同時刻の下層と中層の雲の、コンピューターによる「予想」計算値
中野、飯山方面に下層の雲は計算されておらず、中層の雲もすきまが開いています。
 コンピューターは、この青空の窓?を予想していたようです。




 加えて、今日正午と、午後1時レーダー画像
正午に岐阜県・愛知県側から雨雲がかかりはじめ、一時間後の午後1時には、北信の一部をのぞいて、ほぼ全県に雨雲が広がったことがわかります。




 そして、これが今朝午前9時を初期値とした、同時刻の雨域の「予想」計算値
上で見たレーダー画像と見比べると、ほぼ同じ形の降水域をコンピューターが予想していることがわかります。
 目前の気象状況の予測計算値が恐ろしいほど正確なことは頭でわかっているつもりです。
でも、こうやって見比べてみると、改めて驚くばかりです。
 毎日こうだったら予報官も、気象予報士もいらなくなっちゃいますよね。


 ・・・・で・・・・この雨はいつ止むの?

 今朝5時発表の気象庁の予報は、「昼過ぎ から 夕方 雨」でした。

 そして、午後5時発表の予報では・・・
「今夜・・雨 夜遅く くもり 所により 夜のはじめ頃 まで 雷 を伴う」になっています。
 ということは、雨が止むのは夜遅く・・・21時以降ということですから・・雨が止むタイミングを遅らせる予報の変更があったわけです。

 今朝、このブログで、「予報官が計算値を修正して止むタイミングを早くしたのでは?」と書いたのですが、どうやら修正をしなかったほうがよかったようです。
 
 事業仕分けスーパーコンピュータが話題になりましたけど、今後スーパーコンピューターが無限に能力を上げていったとすれば、いつの日か予報を考える人間は不要になるかもしれませんね。
 
 ただ、計算された予報をどう伝えていくのか?
 テレビも、衛星画像やアメダスにはじまり、雨のエリアの変化やメッシュ予報まで使って見栄えの良い映像が使われるようになりましたけど、最終的に伝わっているものは、昭和の時代とあまり変わっているような気がしません

  


Posted by kasayan at 19:55Comments(0)雑記

2009年12月05日

天気予報は当たるのか?(12月5日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨夜のテレビの天気予報をご覧になった方・・・今朝も状況はかわりません
午前中に外仕事は済ませたほうがよさそうです。

 天気予報は、予報官が現状(実況)をよく観察し、現状を初期値にしてスーパーコンピューターが計算した予測値を人間が修正して作ります。




 ですから、夜に天気予報を見ても、翌朝には新しい実況にもとづいた新しい計算値による予報が作られますから、特に雨の降りだしのタイミングなど時間的要素はわりと変更される可能性があるわけです。

 で・・・昨夜の長野の予報は「昼過ぎ」から・・・・今朝の予報も「昼過ぎ」から。
二回連続同じ予報が出るときは、それなりにガチンコの予報・・・・土曜の午後は・・・雨ですね。
 
 今日のブログ・・・・お忙しい方は、図だけご覧になればよいですが、休日の雨でヒマになっちゃった方のために、今朝はそれなりに?いろいろ思うがままに細かいことも書いてみました(超長文かも)。
 これをどこまで削ってわかりやすく解説するかが天気予報番組のキモですけど、ブログは読む人が飛ばして読めるからイイですね。


2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 東日本の多くは「のち 雨」マーク。
西日本「時々」「一時」マーク。「時々」「一時」の定義は・・・・・

「時々」=現象が連続的に起こり、その現象の発現期間が予報期間の1/4未満のとき。
「一時」=現象が断続的に起こり、その現象の発現期間の合計時間が予報期間の1/2未満のとき。
      「連続的」=現象の切れ間がおよそ1時間未満。
      「断続的」=現象の切れ間がおよそ1時間以上。


 本当は天気マークを正しく見るためには、こんなことを知らなくてはならないんですけど、西日本(中部の一部も)ベッタリと雨が降るわけじゃないんだな・・・程度に考えておけばよいです。

 ちなみに「のち」は・・・予報期間内の前と後で現象が異なるとき、その変化を示すときに用いる・・・です。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 で・・・長野県は「時々」「一時」雨マーク。
予報文を読むと、県内全域「昼過ぎ から 夕方」雨
 午後、連続的に雨が降るけど・・・「今日」・・つまり予報発表の午前5時から24時までの間で「一時」・・・全体の1/4未満の時間だけ雨が降るっていう意味のようです。
 ていうことは・・・5時間前後っていうとこですから、まさに昼飯ころから晩飯前ですね。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 上の「今日の一言」で、実況にもとづいて計算値を修正・・・なんて書きました。
そこで、気象庁の予報官が作っている短期予報解説資料(クリック)という虎の巻に書いてある「実況上の着目点」という項目に沿って、まず実況からチェックしてみます・・・・おヒマな方だけお付き合いいただければ良いですよ。

 短期予報解説資料の原文のうち長野県に関係しそうな部分は・・・・・

1.実況上の着目点
①朝鮮半島の低気圧は東進。バルジ状の雲域を伴い発達傾向を示す。
②対馬海峡~九州の西海上へ南北にのびる線状の下層雲域がゆっくり東進。西から暗域が接近中で、対流雲の発達に注意。
紀伊半島付近の下層で合流場が形成され、海上で南北にのびる降水エコーが明瞭化。


 ①~③を順番に図に書き込んでみると・・・・




 バルジ状の雲域?ですけど、低気圧が発達するときにできる北側に盛り上がった雲のこと。
下層雲域・・・そのまんまですけど、通常テレビで見る衛星画像(赤外画像)では薄い白に見えます。
 予報官は、まず衛星画像で全体の雲のイメージをつかむとともに気圧配置を対応させているんですね。




 これは水蒸気画像湿り気の多い所ほど白く写ると思えばイイです。
白くないところを暗域といいますが、暗域と白い水蒸気の多い部分がぶつかっているところでは、雲が発達しやすいので、予報官も注目しているわけです。




 雲の様子を見れば、雲の下が気になります。雨が降ってんのか?ということで予報官もレーダーを見てますね。
 合流場なんて難しそうことを書いてますけど、風が集まってぶつかっている所です。
風が集まれば空気の逃げ場は上空だけ。上昇気流ができてができます。


 ・・・で、以上の実況観察にもとづいて、予報官は計算値を修正して予報を組み立てます。
シナリオを作成するという人もいて、頭の中で未来の空の変化をイメージしていくんですね。
 このシナリオについても、短期予報解説資料にかかれていますけど、あまりに長くなっちゃいます。

 上の実況の着目点①~③に対応した番号を予想天気図の書き込みにふっておきました。




 最後・・・傘マークと一緒に雷マークもつけておきました。

 長野県の予報文に雷はありませんけど、東北方面では落雷の恐れもあります。
低気圧東側には南から暖気が・・・西側には北から寒気が流れ込んで、発達した雷雲が発生する可能性があるからです。
 この様子を上空1500m付近の気温でチェックしておきました。





5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 ずいぶん長~く検討してきましたけど、一番上で書いたように、基本的に予報はハズレないと思います(つまらない結論でごめんなさい)。

 ただ、雨を覚悟したなら、今日中に雨が止む以上、止むタイミングが本当か?という気持ちになりますよね。
 気象庁の予報文は「夕方」・・・ということは18時までには止むということです。
気象庁が使っているMSMという雨の予想図を見ると・・・・・




 昨夜の計算値より雨の上がるタイミングは4時間ほど早まっていていますが、午後8時の時点で長野県は、まだ雨域の西の端っこに入っています
 ・・・・・予報官は、計算値のクセや経験からこれを修正をして予報を出しているようですが・・・雨の上がるタイミングが遅くなる可能性もあるかもしれませんね。
 
 いずれにせよ、明日日曜日はOKです。

 超長文失礼しましたぁ


  


2009年12月04日

週末予報は当たるのか?(12月4日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 週末は雨・・雪?・・・今週末の天気をチェックしてみます!




 これ、今日午後2時過ぎ、長野市内から見た浅川・飯綱方面の空。
低い雨雲が飯綱山や牟礼上空にかかっていて、時折市内にまで流れ込み、小雨がパラパラ。
 ここまで小雨が残るとは思わなかったんだけど・・・・勉強になりました・・・




 この雨、普通のレーダーではリアルなイメージにならないので、レーダーをアメダスで修正したレーダーアメダス画像で雨雲の様子をチェック。
 冬型がゆるんできたといっても、北信・・それも県境に近いほど、雪雲になれなかった雨雲に覆われていました。

 さて、これから週末はどうなるのか?
ぼちぼち県内のスキー場開きの予定が迫っていますけど、雪は????

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 まず土曜・・・本州は「のち 雨」マークのオンパレード。
ということは、雨の降りだしをチェックしなくてはなりません。
 そしてもう一つ・・・この傘マーク・・・・山のスキー場では雪になるのか?・・・ですね。




 明日、土曜日に雨が降りだすならいつ止むの?ということで明後日日曜日
東日本の日本海側、東北北海道方面は「時々 雨」マークだらけですが、長野は「くもり 時々 晴れ」マーク。
 「のち 晴れ」ではありませんから、明日土曜日の雨は、その日の夜には止んでしまうということですね。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 「のち 雨」のタイミングを予報文で見ると、「昼過ぎ」
 本当?は後でチェックしておきましょう。




 そして明後日日曜日。傘マークは消えていますから、はやくも土曜の夜に雨は止むんですね。
北部曇りベースで晴れ間も出る・・・今日に似ていますね・・・・。
中・南部晴れベースで「時々 曇り」。
 冬型崩れの今日(金曜日)のような天気になりそう・・・かな?

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 天気がテンポよく変化するようなので、天気図のアニメで流れでイメージしたほうがよさそうです。




 低気圧が日本海北部をなめるように南下・・・したかと思えば北海道の東側(太平洋側ではない)にサッサと北上してしまいます。
 この季節、低気圧が北海道付近を横断してオホーツク海で猛烈に発達・・・大陸からは冷たい高気圧が張り出し、強い冬型になって雪が降るわけですけど、どうも肩すかしをくらうような気圧配置の変化です。

 おまけに、四国沖にも低気圧が発生して、こいつも南岸を北上。
秋や春先に発生する低気圧も合わせて通過するんですから、どうも冬って感じじゃありません。




 じゃ・・せめて寒気だけでも南下してきて、降るものが雪にならないか?・・・ですけど、
上空1500mで0℃の寒気はギリギリ中信まで南下する程度。
 平地で雪になる目安となるマイナス6℃の寒気にいたっては上陸すらしません

 せいぜい、標高1500m以上の高いスキー場にしか積雪は望めそうにないでしょう。




 がっくり・・・としたところで、明日、雨の降りだしと止むタイミングの両方がありますから、これも予報のモトになった生データを見て確認しておきます。
 明日正午には、県西部から雨雲にギリギリかかっている状態ですから、気象台は「昼過ぎから」という判断をしたんでしょうね。具体的には正午プラスマイナス1時間でイメージしておけば安全という感じです。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 で・・・今週末の予報がハズレるとしたら・・・・
ハズレて雪になってもらわないと、スキー場をはじめ、農業にだって影響がでてくるはずです。
 でも・・・・どれだけ寒気の南下が大きくなっても、平地でバンバン雪が降るほどはずれると考えるのは困難です。
 せいぜい、日曜日の朝まで雨が残っちゃう可能性もゼロじゃない・・・と考えて、明日土曜日の夜、テレビの天気予報を見るときには、雨が上がるタイミングを確認しておいてください。
(降りだしのタイミングが大切な人は、朝の予報で再チェック!)

 週末の天気チェックは、金曜日の夜からの48時間を流れで・・・ストーリーでイメージするのが吉・・・です。
 ・・・・結構・・まとめが早くなってきたゾ・・・・・
  


2009年12月04日

天気予報は当たるのか?(12月4日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 どうにも雪が降りません!




 これ一昨日(2日)の八方尾根の写真。
スキー場にはまったく雪がなく、標高2000m付近以上にようやく雪が積もっているという状態




 昨日の天気は2ステップで変わると書きました(クリック)
これは今日、日付が変わる頃の雨雲の様子ですが、全県に雨を降らせた第1ステップの雨雲は東海上へ。第2ステップの冬型の気圧配置による日本海の雨雲(本当は雪雲になるはず)が北信へ。

 北アルプスや上越県境の山に雨雲がかかっています。
これが雪になれば良いのですが、雨と雪を計算で判別したものを見ると・・・・




 海抜の高い所とその周辺だけが雪と判別されています。

 さらに、今朝9時の上空1500m付近の寒気の計算値も見てみると・・・・




 水滴が氷になる0℃の線がやっと北信にかかっている程度。
 雨雪判別の図ではそこそこ雪のエリアは広そうに見えますけど、上の写真のように標高2000mに近い所しかまともに積もりそうにありません。

 今日は天気回復しますけど、明日は再び下り坂
今度は雪になるのか?・・・・今夜、週末の天気について検討してみたいと思っている・・・けど・・・できるかな?

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 朝の段階で弱い冬型の気圧配置ですから、日本海側で雨や雪
平地でも雪になっているのは、上で見た上空1500mの寒気がマイナス6℃以下の東北北部より北のエリア。
 この冬型から回復に向かう・・・というのが「のち」回復マークから読み取れますよね。

 もちろん、日本海側で水蒸気は雨になっちゃいますから、乾いた北風が流れ込む太平洋側は晴れベースですね。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 全県「のち」回復マーク。回復のタイミングは図に添付した予報文に書かれています。
北部だけは「のち くもり」ですが、午後には日差しもありそうです。
 なぜわかる?・・分布予報(クリック)もあわせて見れば、その可能性がわかりますよ。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。





 今日の天気のシナリオ・・・・・今朝3時の実況→今夜9時の予想という順番でアニメにしました。

 冬型がゆるんで→高気圧が張り出すけど→大陸には次の低気圧が控えている・・という流れですね。

 今日、あえて予報を疑うならば、北信の回復の程度ですけど、重箱のスミをつつくのはやめておきます。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 上でも書いたように、疑うならば北信で太陽が出てくるのか?ということだと思いますが、分布予報をご覧になるとわかるように、新潟県で太陽は望めませんから、県境では晴れまでは厳しいかも?と思っておけばよい程度。
 そもそも「のち 曇り」マークなんだから(予報文では、さらに後晴れにはなっていますけど)、太陽が出たってハズレたとは感じないでしょう。

 あっ・・それから、北信で朝の雨が上がるタイミング・・・「朝」の定義は午前9時までですから・・・ちょっと遅れるかもしれませんけど・・・それも愛嬌ということで・・・

 問題はせっかくの週末の明日ですよね。
 もちろん雪も降ってくれなければ困りますけど・・・・・

 とりあえず、今朝の段階では、気象庁の明日の予報だけ添付しておくことにします。
詳細は今夜・・・・できればまとめておきたい・・・・んですけど。




  


2009年12月03日

善光寺40年前(番外編)

 ずっとずっと気になっていても行けなかった場所というものがあります。
善光寺40年前番外編

 善光寺の裏山・・・かつて長野市民のレジャーランドだった地附山・・最終回





 昭和60年、大規模な地滑りによって多くの命と家が失われ、飯綱、戸隠の観光の生命線だった戸隠有料道路・・・バードラインが消えてから20年以上。

 数十年ぶりに懐かしの地附山の山頂を訪ね、下山したところで見つけたのが「戸隠有料道路入口」の木製の看板。
 地滑り跡地の近くにあるプレハブの公民館の壁にとりつけてありました。

 バードライン経由戸隠行きのバスに乗ってロープウェイ乗り場を過ぎ、老人ホームのバス停を過ぎると、バスはSBC通り方面から須坂、志賀高原を見渡すカーブにさしかかります。
 カーブには料金所とこの看板がありました。





 ずっと長野にお住まいだった方は、この看板の存在をご存じだったと思いますが、30年ぶりに長野に帰ってきた私にとって、あまりに懐かしく、しばし看板の前で立ち止まってしまいました。

 地附山の山頂を歩きながら、地附山がレジャーランドとして活気にあふれる山だっただけに、懐かしさと同時に、寂しさも感じていました。
 でも、このカーブから見える志賀高原、菅平、千曲川の変わらぬ景色がいつまでも残っていくと思うと、なんだか元気が出てきました。






http://shikaku-links.side6.jp/  


Posted by kasayan at 20:51Comments(0)昭和の長野へ

2009年12月03日

天気予報は当たるのか?(12月3日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨日、用事で上越に行ったので、日本海を見てきました。




 冬の日本海といえば寒風吹きすさぶ荒れた海を思い出しますけど、昨日はあまりにも穏やかな海
素潜りで漁をしている漁師さんも・・・・・・

 今夜にはこの海も灰色の海に変わってしまうんでしょうね・・・・

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 パッと見て傘マークだらけ

 こりゃだめだ・・・と思ってしまわないでなんとなく傾向を見てみると、
日本海側は「のち 雨」マークが多く、太平洋側は「のち くもり」マークが多い感じがします。
 そうでない所もありますけど、全体の傾向で見るのが大切。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 ズームしてみると、北の新潟は「のち 雨」、南の静岡は「のち くもり」
そして県内は・・・予報文もキチンと読むと、北部・中部は「昼前から」、南部は「朝」には雨。
 南部ほど早く雨になって、中部・北部も昼前・・・・昼前の定義は「9時から12時」ですから、その間には雨が降りだすってことです。

 降りだしのタイミングは、南部から順に降る感じがしますから、昼前の3時間で順次北へ雨のエリアが拡大するイメージでしょうか(レーダーで実況をみるとちょっと北部も早めに始まるかも?)。

 ついでに明日の予報もみてみると・・・・・

北部
 明日 北の風 くもり 昼前 まで 時々 雨か雪 後 晴れ
中部
 明日 北の風 くもり 昼前 から 時々 晴れ 所により 朝 まで


 午前中に「雪」の可能性が書かれています。

 この雪が前倒しにならないのか?っていうのが心配になるところ。
 そろそろ雪も降ってもらわないと困る人もいます。
 今日はそんな点について下で検討してみることにします。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。






 今日は2ステップの天気変化

 一発目は、本州南岸を通過する低気圧の影響。
低気圧が通過するタイミングで南から暖かく湿った空気が流れ込んで雨を降らせます。
 低気圧に近い南部から降りだすという予報も理解できます。

 そして第二発目
日本海の低気圧が東北に進むに従って、弱めの寒気が北西から接近。
 プチ西高東低の冬型の気圧配置になって、日本海側に雨雲(雪雲くずれ)がかかってきます。
 北部や中部の一部では夜になって再びこの雲がかかって雨?雪?が降るということになりそうなんですね。
 
 2ステップ構成なので、1ステップ目で雪にならなければ雪の前倒しということはなさそう・・・。

 じゃ・・・・雪になるのかよ?ということですが・・・・




 雪の目安になる上空5400m付近と、上空1500m付近の寒気の様子をチェックしてみました。

 上空1500m付近0℃の線が明日午前中に県内を通過します。

 これがかかってくれば、すくなくとも標高1000m以上で空から落ちてくる水は氷になるので雪。

 今日日中はこの線がかかってきませんから、1ステップ目で降ってくるのは

 ただ、2ステップ目の今夜、寒気の南下で北部の高原や山で降るのは雪ってことになりそうですね。
 予報文で、「のち 北の風」っていうのも、今夜の寒気の南下を想像させます。

 平地については・・たぶん雨の可能性が高いと思われますが、この寒気の南下の程度次第では今朝の段階で断言するのはちょっと怖いので、最新の観測や計算で出される今夜の天気予報(午後5時以降)で再チェックしたほうが良いですね。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 今日、日中に降る雨は、南岸の低気圧の影響ですが、雨のエリアの広がり具合は、南から流れ込む湿り気がどれだけ北まで入り込むか?にかかってきます。
 計算値では、しっかりと新潟方面まで入り込みますから、雨が降らなかった・・・というハズレはないと思います。

 ただ、天気マークは「くもり 時々 雨」
なんだか曇りベース中心のイメージになりがち。
曇りに比重を置いた見方をするとハズレと思っちゃうかもしれません。
 山の影響で、雨雲の影響がばらつくので、曇り中心になったり、雨中心になったりばらつきがありそうですから、そのあたりもイメージに入れておいてくださいね。

  


2009年12月02日

天気予報は当たるのか?(12月2日 簡易版)


 急用で、今朝は天気図チェックができませんでした

 今朝の天気予報、「今日までは」とか、「一転して明日は」なんてコメントが多かったんじゃないでしょうか?
 これ、今朝発表の長野県の予報文・・


長野県 2日 5時

北部
今日 南の風 日中 北の風 晴れ 所により 昼前まで 霧 (100)
明日 南の風 後 北の風 くもり 朝 から 昼過ぎ雨 (203)

中部
今日 南の風 日中 北の風 晴れ 所により 昼前まで 霧 (100)
明日 南の風 後 北の風 くもり 朝 から 夕方 雨 所により 朝 雪(203)

南部
今日 南の風 晴れ 夜 くもり 所により 昼前 まで霧 (111)
明日 北の風 雨 朝晩 くもり (302)


  問題は明日ですね。
中部では「所により 朝 雪」とかかれています。
 ここ・・・・検討しときたいんですが、時間がなひ・・・・・。

 明日天気を崩す理由について、天気予報の虎の巻、気象庁本庁発表の短期予報解説資料を添付しときます。(カッコ内はKasayan加筆)

③FT36 (明日朝9時)で日本の南海上で前線(850hPa:15℃)が顕在化、前線上に発生した低気圧はFT42(明日午後3時) 以降35KT[GW]級に発達しながら伊豆諸島を通過し、FT48 (明日午後9時)で関東の東に進む。
強風、高波に注意。低気圧に向かって南から暖湿気が流入し大気の状態が不安定となるため、伊豆諸島では1 時間30 ミリ前後の短時間強雨のおそれがある。落雷、突風にも注意。低気圧の北側では解説図で示すシアーラインが明瞭化することから、降水域が北側へ拡大する見込み。

 最後の降水域が北側へ拡大する見込み・・・・という部分次第で長野県の雨の様子は大きくかわります。
 時間があったら、今夜あたり検討したいと思います。

  


2009年12月02日

善光寺40年前(番外編)

 ずっとずっと気になっていても行けなかった場所というものがあります。
今日も引き続き善光寺40年前番外編

 善光寺の裏山・・・かつて長野市民のレジャーランドだった地附山




 地附山旧ロープウェイ山頂駅の北東側には、ちょっとした広場があります。
現在では県警のモトクロス練習場になっていて、練習用の古タイヤが地面に転がっています。

 ここは、ロープウェイを降りて、スキー場や動物園などに向かう人たちが、必ず通過したところ。
 牛乳会社やフィルム会社などの名前が入ったベンチ(バス停などで時々見かけますよね)が並んでいて、地附山山頂の賑わいの中心地でした。

 この広場の北側の雑木の中で発見したのが灯篭のような形をした木製の物体




 40年前の記憶の底に光を当てて、思い出してみるのですが・・・・・いわゆる「街頭テレビ」ではなかったかと思うのですが・・・・確信が持てません
 記憶の片隅には、この広場に降り立ったとき、この物体付近から野球?を中継するような音が聞こえ、テレビのような動く画像を横目で眺めながら、広場東側の観光用のリフト乗り場に向かった光景がうっすらと残っているのですが・・・・まったく定かではありません。

 もし街頭テレビの台であるなら、今の時代、ある意味で昭和文化の歴史的遺産ですね。
どなたかご存じであれば教えていただきたいのですが・・・・・・・・  


Posted by kasayan at 02:11Comments(0)昭和の長野へ

2009年12月01日

天気予報は当たるのか?(12月1日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 この季節、お歳暮には”たらいまわし”とか、”使いまわし”なんていう使い方?があります。




 天気予報にも”使いまわし”というコトバが使われることがあります。

 昨夜、午後7時前の県内各チャンネルの天気予報番組を続けざまに3本チェック
といっても、チェックしたのは予報の内容じゃなくて、構成や原稿の内容
 一度天気予報番組を制作する立場を経験すると罹ってしまう一種の職業病です。

 おや?・・・あの局とこの局・・ひまわりと予想天気図の解説原稿が一言一句全く同じ

 気象庁の予報文を177番のようにそのまま読むならいざしらず、視聴率競争の激しいテレビにあって解説まで一緒ってことは驚くべきこと。

 地方ローカル局のアナ読み原稿は、気象会社から送られてくることは前にも書きましたが、この原稿を書くのは新入社員の気象予報士だったり、簡単な文章ならコンピューターの自動作成

 ひまわりや天気図の解説は人が作りますが、全国を表示するものですから、他局の原稿を”使いまわし”することができるのです。

 もうおわかりですよね?同じ気象会社が契約している局・・それも同県内で使いまわしをしちゃったんですね・・・新人君たち。一人で何局の原稿を担当するので、締め切り時間に追われてたんだと思いますが、同県内でやっちゃったのはいかがなものかと・・・・ブツブツ。




 キー局では、ウェザーセンターなんてものがあって、駐在している気象予報士がその局だけのために原稿を書いたり出演していますから、こんなことはありえないんですけど(あったら大問題)。また、プリンターやPCが故障してギリギリの締め切りに間に合わないと困るので、鉛筆で原稿用紙に手書きしていますから、台風時にニュース内の原稿と天気予報の原稿を使いまわすこともしません。

 気象会社もヒドイけど局の人間もそのくらい気づいてほしひ・・・・・

 またまたグチになっちゃいました・・・・
 
2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 今朝のテレビ・・・小春日和とか、穏やかな晴天とか、すっきりと晴れるでしょう・・なんてコトバや、「全国的に」というコトバが聞こえたと思います。
 基本的にそれでイイと思いますけど、天気マークをよーく見てみると、「全国的に晴れ」と言い切って終わりにしてしまうのは勇気がいります。「全国的に晴れる”所が多いでしょう”」という表現で逃げるパターンです。

 長野県は、天気が悪そうなエリアからは遠くに位置していることだけチェックしておきます。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 「朝から 晴れ」。「」の定義は06時~09時ですから、午前9時までには晴れてくるということですね。
 
 で・・・お隣の県の予報は、長野県にズレてくる可能性がありますからチェック!
新潟は晴れ一発でOKですが、静岡県や愛知県・・・昼前から昼過ぎにくもり・・・09時~15時までの間・・・ということは日中それなりに雲が広がるってことのようです。

 県南部に影響はある?というのが疑い?の要素ですけど、ハズレたってたいしたことじゃないですね。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。





 とりあえず、今朝の衛星画像をみると、本州は面白いように晴れのエリアに入っていて、周囲を真綿のように低い雲が覆っています。




 雨雲は?ということでレーダーをチェックすると西日本の日本海側と太平洋側双方に雨雲
日本海側は南北帯状になっています。
 高気圧の範囲内ですけど、地上の風を見てみると、青の矢印のような風が吹いていて、点線の部分で風がぶつかって雲が発生しているようです。




 次は、予報の理由を予想天気図に書き込み・・・・
 今日は晴れマークにかき消されてしまいそうなチェックポイントを最後にまとめておきました。
北海道の雪については省略してます。




 曇りマークのエリアが県内に影響してこないの?ということもとりあえず確認しときます。
南岸の曇りのエリアは海上中心なので、県南部への影響はあまりなさそう。
 日本海の低気圧の雲・・・・新潟県の晴れ一発の予報には万が一・・・ということもありそうですが、県内には”ほぼ”影響はなさそうです。(”ほぼ”っていうのが自信のない証拠?)

 で・・・上空の寒気の様子もついでにチェック。
これ上空5400m付近マイナス30℃は雪の目安の一つですが、北海道だけですね。
 小春日和って言ってもよさそうです。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 今日の天気、予報がハズレるか否か・・・県内についてはこんなに検討する必要なんてないんですけど、広く目配りするクセが抜けてしまうといけないので、あえてシツコク書いてみました。

 基本的に予報はあたるでしょうけど・・・・低ーい可能性で、南部の南端、北部の北端?で曇りになる可能性・・・・重箱のスミをつついておきます。
 あと一つ・・・本当に午前9時までに晴れてくるのかしらん?