2011年08月21日

秋雨前線停滞で今日も雨、台風11号?(8月21日)


 いきなりですけど、今夜21時の予想天気図を専門天気図で・・・・




 テレビやネットで見る普通の天気図の原図がこれ。
 日本の雨の様子を色塗りしてありますが・・・・・・南に目をやると小笠原付近に「L」のマーク
 ひょっとして?




 週間予報を作るために使われる天気図ですが、28日21時、沖縄付近に○の等圧線と「L」マーク
 台風11号?

 そこで、ヨーロッパ中期予報センターの同日時の計算値を見ると・・・・




 あらら・・・・・ヨーロッパの気象機関の計算値では、台風が東シナ海を北東進中
 これまで台風11号になりそうな熱帯低気圧が2つばかり発生して、結局台風11号になりきれませんでしたけど、今度は本命になるのか?
 まだまだわかりませんが、夏休み最後の週末の天気はこの熱帯低気圧の動向に左右されそうですから、目先の秋雨前線の様子だけでなく、南海上にも目配りが必要です。


 さて、昨日は雨模様の肌寒い土曜日でしたけど、今日日曜日は?

 ページトップで普通の天気図の原図を掲載しておいたので、短期予報解説資料というプロ用の資料の図を使って、原図に記載されていない前線だけチェックしておきましょう。




 秋雨前線は相変わらず南岸に停滞明日にかけて東日本で北上傾向。

 昨日の記事に書いたように、上空の弱い気圧の谷が日本付近を通過するたびに前線が波打ち、前線上の低気圧や低圧部が刺激され、雨が強まったり弱くなったりします。

 ということで、上空の大きく深い気圧の谷と、深い気圧の谷に伴う小さな気圧の谷の様子をチェック。




 大陸に中心を持つ深い気圧の谷はほとんど動かず
 赤の点線で示した弱い気圧の谷が朝鮮半島方面から何回もやってきては九州付近で消えていきます。
 このため、西日本中心に雨雲が活発になったり弱まったり

 また、前線の南側から流れ込む暖湿流(雨の原料)も、流れ込み続けますから、一時的に前線が活発化したタイミングで大雨に注意が必要です。




 太平洋高気圧の縁を回って前線に流れ込む強い暖湿流の様子・・・・スパコンの能力ってすごいですよね・・・・

 ついでに大気不安定の状態に関係する上空の寒気と、肌寒さをもたらしている地上付近の気温の様子も見ておきましょう。




 書き込みのとおりですけど、秋雨前線が季節をわけている様子がよくわかります。
 また、上空の気圧の谷に沿って流れる強い風・・・特に北西風が北極付近の強い寒気を南に引っ張り下ろしている様子もイメージできませんか?

 最後は、いつものように具体的な風と雨の様子・・・・今朝は頑張って21時までのアニメにしておきました。
 (ブログが重くなっていたらゴメンナサイ)




 冷たい風、暖かい風の様子と、雨の様子の関係をイメージしながら見るとよいかも?
 天気予報番組では、「冷たい風と暖かい風がぶつかって雨雲が活発になる」・・・と言われますけど、さらに冷たい風の上に暖かい風が乗り上げていくということもイメージすると、雨の様子がより具体的にイメージできると思います。


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)

(当ブログはリンクフリーです)


  


Posted by kasayan at 07:25Comments(0)雑記

2011年08月20日

秋雨前線停滞、週末はぐずついた天気(8月20日)


 昨日の秋雨前線通過で、九州や四国方面を除いて涼しい夜を過ごされてホッとしている方が多いと思いと思います。

 Kasayanの住む長野市も今朝の気温は18℃・・・秋の気配(オフコースの曲がありましたねぇ)。
 秋雨前線の雨がシトシトと降り、北アルプスや菅平の山々も白い雲に姿を隠しています。





 それでは、秋雨前線の動向を中心に天気チェックをしていきましょう。




 天気図を見ても、南岸に停滞する秋雨前線しか目につかないでしょうから、秋雨前線の動きを、短期予報解説資料というプロ用の資料を使ってアニメにしてみました。

 何を言いたいかといえば、結局「前線が停滞します」ということ。
 ただ、詳しく言えば、前線上を低気圧が通過したり、前線が微妙に凸凹と波打って、雨雲が活発になったり弱まったりします。

 前線が活発化したり弱まったりするのは、上空の気圧の谷が通過したり、谷に伴う反時計回り(低気圧性)の渦を作り易い性質の空気がやってくるから。




 太い矢印は上空の強い風・・・地上の前線のちょっと北側を流れています。
 そして、赤の点線が上空の気圧の谷・・・・今日は北海道方面を気圧の谷が通過明日は九州方面に気圧の谷が接近して、明後日にかけて西から秋雨前線が活発化するおそれがあります。
 全般に明日にかけて気圧の谷が深まってくるのもわかりますよね(南側への凹が深くなる)。

 そして、上空の気圧の谷の大モト・・・沿海州には上空の低気圧があって、この低気圧は寒気を伴っています(寒冷渦・・北極に貯まった寒気が南に流れ出して渦を巻いたもの)。




 -18℃の寒気を伴っていますが、北陸付近までそこそこの寒気が南下してきて、大気は不安定に・・・

 さらに、前線の南側の地上付近には昨日まで頑張っていた太平洋高気圧から暖かく湿った空気が流れ込んできます。




 暖かく湿った空気と、冷たい空気が前線付近でぶつかる様子を表現してみました。

 高さ方向は強調してありますけど、冷たい空気の上を暖かい空気が滑り上がっているのがわかりますが、上空に滑り上がって行く空気の中で雲が発生する様子がイメージできませんか?
 寒気と相まって、大気不安定が強まります。

 以上チェックしてきたように、上空の気圧の谷・・・上空の寒気・・・下層の暖湿気・・・すべてがベストマッチした前線上の場所で前線が活発化、大雨の恐れがありそうです。

 で・・・具体的な雨は?







 ゲリラ雷雨とは違って、計算値の解像度で対応できる雨なので、そこそここんな感じで推移するんじゃないかと思います。

 今日はシトシトモードの雨が多いと思いますが、明日は上空の気圧の谷が西から接近してくるので、西日本中心にザーザー雨になって、大雨のおそれも出てきます。
 8月も終わりに近づいていますが、無理なレジャーは我慢です。

 オマケ・・・




 Kasayanの家のベランダで出来た長野名産の丸ナス
 あの「おやき」の最高の具になるのですが、盆が最盛期・・・あと一か月ほどで、美味しい季節が終わります。


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)

(当ブログはリンクフリーです)

  


Posted by kasayan at 07:12Comments(0)雑記

2011年08月19日

前線南岸へ、涼しい週末へ(8月19日)


 いつものように、シコシコと週末の天気について図を作っていたら、突然PCのハングアップ!!
 今日の更新はやめちゃおうかな?なんて思いましたが、気を取り直して保存してあった図と、慌てて作った図で更新しておくことにしました。

11時15分追記
 午前8時過ぎから関東方面で大雨になっています。
 暖かい南西風と冷たい北東風が関東平野でぶつかって雨雲が発生している様子が非常に顕著に現れていたので、掲載しておきます。
 前線帯の北と南で気温もずいぶん変化しています。










 12時40分・・・昼飯を食いながらTBSの番組を見ていたら、ウェザーマップの森さんが出演して、午前9時の上と同様の図を使いながら、「秋がやってきた」という解説をしていました。皆似たようなことを考えるもんです・・・。昔、森さんとは某局の中で名刺交換をしたことがあるのですが、いつまでたっても若い・・・。テレビ出演して人から見られていると歳をとらないもんですね。それにひきかえKasayanは・・・ずいぶん老けてしまいました・・・ハァ・・・


 ところで・・・今朝は涼しかったですか?




 前線の位置と、昨夜21時からの気温の様子をアニメにしたもの。
 前線の北側にはオレンジの熱帯夜ゾーンはありませんが、太平洋側の各地はまだまだオレンジの熱帯夜ゾーン
 今夜、前線が南海上に南下してしまえば、明日朝には太平洋側でも涼しい秋の気配が感じられそうですから、もうちょっとの辛抱です。

 ・・・・なんて話がテレビの天気予報の話題になっていることでしょうから、へそ曲がりのKasayanブログでは、「いつ暑くなる?」というイヤーな話を・・・・・(だからバチが当たってPCハングアップ?)




 東日本では24日頃、それ以外でも26日頃には平年並みに
 太平洋高気圧が日本の東側から再び勢力を強めるからですが、日本付近は盆休みの頃と同様、湿った暖かい空気(雨の原料)が流れ込みやすい状態へ。
 まだまだ夏は終わりません。

 さて・・・防災情報の大雨に関する話題はマスコミでバンバン放送しているだろうと思って後回しにしてしまいましたが、一応チェックしておかなければ・・・・




 大雨の原因は、ご存じのとおり秋雨前線が南下中・・・そして前線の南側に湿った暖かい空気(雨の原料)がドンドン流れ込んでいるから。

 今朝6時の雨の様子ですが・・・・



 



 
 前線の北側で活発な雨になっているようですが、GoogleEarthと気象レーダーを合成して、その位置を立体的に観察してみると、南西方向から流れ込む暖湿流がぶつかる高い山(北アルプス)等で活発な雨になっていることがわかります。
 今日の大雨に警戒する場合のチェックポイントですね。

 そこで、今夜の暖湿流の様子をチェックしてみると・・・




 前線が南岸まで南下して、強い暖湿流も海上に抜けますけど、太平洋岸には暖湿気が残るようです。
 夜になれば強い雨はないと思われますが、前線通過で雨がスパッと止むのではなく、雨が尾を引いてしまうかもしれません。

 雨と風の様子を具体的に見ると・・・・




 前線が南海上に抜けても、関東・東海付近に雨が残るようです。
 もっとも、北東の冷たい空気が流れ込んできますから、秋晴れは望めないにしろ、涼しさはやってくるということになりそうです。

 大雨に関する情報: http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/

  気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

 河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/

 Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/

 東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/

 なんだか、強引にまとめてしまいましたが、週末の天気・・・できれば昼飯どきにでも、図を作って追記のカタチでアップしてみたいと思います。

 12時20分追記
  この週末の空模様・・・GSMというシミュレーションデータでまとめておきました。




 GSMでは、降水が少々大げさに見えるものですけれど、どうやら関東甲信越の明日、日中はそこそこまとまった雨が降ってしまいそう・・・・・
 南岸に秋雨前線が停滞するからですが、明日朝MSMという計算値で再チェックすれば多少は・・・・?




 秋雨前線が停滞しているからといって、常にベターっと雨が降るわけじゃありません。
上空の気圧の谷が通過するタイミングで雨雲の活動が活発になったり弱まったり・・・
 そのタイミング次第で、昼間は曇り程度で推移するかもしれませんから、新しい計算値で行動を判断するのが吉だと思います(希望的観測もかなり入ってますけど・・・)。


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)

 

  


Posted by kasayan at 08:09Comments(4)雑記

2011年08月18日

秋雨前線南下、猛暑は今日まで?(8月18日)


 ①秋雨前線が南下して、前線の北側は涼しくなる・・・・

 ②秋雨前線の南下に伴い日本海側を中心に大雨の恐れがある・・・・・

 ③前線の南側には暖湿気(雨の原料)が流れ込んで大気が不安定
                             ・・・激しい雷雨の恐れがある・・・


 今日の天気予報番組では、以上3つの話が中心になっていると思います。
 防災重視のキャスターなら②→③→①というストーリー。
 生活重視のキャスターなら①→②→③というストーリーで番組構成をするんじゃないでしょうか?

 Kasayanは?・・・・詳しい情報を分かり易くまとめるためのストーリー重視?

 いずれにせよ、秋雨前線が南下する・・・ということが基本ですから、まずは普通の天気図で、明日にかけて秋雨前線が南下する様子を把握しておくことにしましょう。




 前線の南下する様子がわかり易いように、今朝午前3時の実況天気図と今夜9時、明日夜9時の予想天気図をアニメにしてみました。

 前線南下のタイミングが一目瞭然ですが、もうちょっと注意してみると、前線上に低気圧が発生して、今夜北陸に接近することがわかります。
 前線の南側には夏の暖湿気、北側には涼しくて比較的乾燥した秋の空気があるのはご存じだと思いますが、低気圧付近では二つの空気が渦になって激しく混ざり合うので雨雲も発達・・・大雨の心配があります。

 気象庁からは今朝も、「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報 第2号」が発表されていて、ニュースによってはトップ項目で取り上げられていますから、目を通しておいてください(次は17時)。

 大雨情報: http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/ 

 ということで、今日最初は、大雨の原因・・・・秋雨前線に流れ込む暖湿気(雨の原料)の様子から。




 黄色で表示した特に強い暖湿気が南から前線に流れ込んでいて、前線付近で一気に上空に押し上げられているのがわかります(高さは誇張してあります)。
 暖かく湿った空気が、南下してくる冷涼な空気とぶつかって上空の押し上げられているわけですが、暖かく湿った空気は気圧の低い上空で膨張して冷え、一気に発達した雨雲に変身・・・・大雨のモトになるわけです。

 で・・・具体的に雨はどのように降るのか?




 前線付近で(涼しい)北寄りの風と、(暑い)南寄りの風がぶつかりあい、前線の北側を中心に強い雨が計算されています。
 特に今夜接近する低気圧の北東側と、南西側ではオレンジ色の活発な雨

 また、前線のちょっと南側でも活発な降水が計算されていますが、こちらは暖かく湿った空気の流れが山にぶつかって強制的に上に持ち上げられたり、流れが収束するような場所で発生する雨・・・・雷雲です。
 上で見たように、暖湿気が強烈に上空に押し上げられる前線がすぐ北に接近している日本海側の各地では、暖湿気が一気に集まってきますから、前線が通過する以前に、広い範囲で激しい雷雨に注意が必要ということになります。
(関東方面の雷雨・・・昨日とほぼ同様少なめだと思いますが、前線上の低気圧接近による南風の吹きあげ効果なども考慮する必要がありそうなので、今日は様子見・・・実況重視にいたします)

 そして、秋雨前線・・・・週末土曜日にかけてどうなるのか?ですが・・・・




 前線の南下がゆーっくりなので、明日夜の段階で関東ではまだまだ活発な雨

 明後日の朝あたりになって、前線の雨が南海上に抜けて、全国的に猛暑はおさまるといったところでしょう。


 【昨日の雷雨予想の結果】

 昨日の気象庁発表の天気予報と天気分布予報とレーダー画像を見比べたあと、昨日の気圧配置や風の様子を掲載しておきました。
 昨日朝のKasayanの予想(昨日の記事参照)・・・一昨日の考察が十分に出来ていなかったわりには、マグレでイイ線だったと思います。
 でも、防災を考慮して、放送するような予報を考えるなら、気象庁発表の天気予報と同じ内容にせざるを得ないでしょう。

①気象庁発表予報







②実況












 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
  


Posted by kasayan at 07:52Comments(0)雑記

2011年08月17日

猛暑いつまで?今日の雷雨は?(8月17日)


 お盆も終わり、Kasayanの住む長野市街地や善光寺を歩く人が少し減ったような・・・・
 長野の学校はは8月20日前後に夏休みが終わるので、小学生のKasayanは、長野に遊びに来ていた親戚の子供たちが盆が明けても夏休みを満喫しているのを羨ましく思いながら登校していたのを思い出します。

 さて、昨日の記事で、週末にかけて涼しくなってくるよ・・・・という話を書きましたが、今朝は涼しくなると同時にまとまった雨も降りそうだということをアニメにしておきました。




 雨のエリアが帯状に南下してくるので、前線が南下してくる・・・ということがイメージしやすいと思います。
 今朝は秋田方面で大雨警報が発表されていますが、これは前線に流れ込む暖湿流(雨の原料)が強いから。
 そんな雨のエリアが南下してくるわけですから、日本海側中心の大雨にはアンテナを立てておきたいところです。

 さて、前線の南側はまだまだ猛暑の夏が続きますが、猛暑につきものの雷雨の様子を中心に・・・・・




 前線がゆっくり南下・・・前線に暖湿流が流れ込み・・・前線付近では大雨・・・

 前線の南側は暖湿流が流れ込んで雷雨が発生しやすい状態・・・・ということはテレビの天気予報で耳にタコだと思います(ミニにタコなんて言い訳していた人がおりましたなぁ・・・・。実は昔、同じ番組を担当していたことありました・・・ニュース番組だったんですけど・・・)。
 ということで、いつもの暖湿流の様子・・・・




 特に湿った空気は日本海を前線に向かって流れ込むという傾向。
 太平洋側にも流れ込みますが、九州を乗り越え、四国・紀伊半島をハードルのように飛び越えて東日本へ・・・
 関東平野では長野県や山梨県の山越えのフェーン現象でかなりの猛暑になるかも・・・

 昨日とあまり変化がなく、東日本方面太平洋側への流れ込みは日本海側と比べれば少なめじゃないかな?と思うのですが、この流れがほんの少し変わっただけで雷雨の発生や発達の程度がガクンと変わりますから悩ましいところです。

 そんな暖湿流の流れる方向や、前線の位置に影響してくる上空の天気図もチェック。




 まず、前線の南下は、上空の気圧の谷が、大陸から北日本にゆっくりと南下してくるから
 (寒気を運んでくる)上空の気圧の谷と、西日本や東シナ海でまだまだ頑張る太平洋高気圧の境目(上空の強風帯と対応)に、異なる性質の空気の境目ができて南下してくるという構造です。

 また、太平洋高気圧は日本付近で凹のカタチをしていて、太平洋側を流れる下層の暖湿流もちょっとだけ南に引っ張られるように流れます。
 その引っ張られる程度によって、東日本に流れ込む暖湿流の様子が一変してきそうですが、とりあえず、流れ込みが昨日同様弱いんじゃないかな?

 で・・・具体的に雨はどうなるの?







 正直なところ、昨日の予想・・・・特に山梨県や埼玉県秩父・東京奥多摩方面の雷雨予想は、今年一番の大ハズレ・・・・・カラ振りでした(気象庁もはずしていましたけど・・・言い訳ですね)。
 おまけに、地元長野県北部の雷雲発生を一部見逃していたりして(ケアレスミス)・・・・・

 原因を色々考えているところなのですが(下に反省中の図を掲載しておきます)、今日の予想にはまだ十分に生かせていないというのが本音です。

 危険な雷雨・・・・カラ振りよりも見逃しが恐いですから、例によって今日も雷雨発生の可能性があると考えたところに点線を引いておきました(発生した雷雲は東~北東に流れるので、風下も注意)。
 テレビの天気予報のように「山沿いを中心に所々でにわか雨や雷雨がありそうです・・・」だけは意味がないので・・・・・
 ただ、あくまで目安に使うにとどめてくださいね。


 気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

 河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/

 Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/

 東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/


【昨日(16日)の雷雨】

 まだまだ悩んでいるところなので、悩み中の図だけ並べておきます































 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)


  


Posted by kasayan at 06:39Comments(0)雑記

2011年08月16日

猛暑いつまで?今日の雷雨は?(8月16日)


 この猛暑はいつまで続くのか?
 盆も終われば8月も後半・・・ボチボチ秋の気配が恋しくなってくる頃ですが・・・・・

 まずは、今日日中の気温分布の計算値から・・・・




 津軽海峡を境にオレンジ色と黄色で温度分布の違いが明瞭になっていますが、書き込みのとおり秋雨前線が季節をわけています。

 秋雨前線が頭上を通過して南側になれば秋がやってくるわけですが、なんと!この秋雨前線が週末に九州方面まで南下してきそうな気配。

 気温の平年差のグラフでチェックしてみると・・・・




 平年差1~2℃程度でぬか喜びさせられることが多いのですが、週末あたりからキッチリと平年より4℃程度も低くなって、それがしばらく続きそう
 こりゃ涼しくなるぜ・・・・と嬉しくなりますけど、前線通過時には、大雨のおそれも
 まだまだ活発な太平洋高気圧と、暖かい空気の中に、冷たい空気がムリヤリやってくるわけですから、梅雨末期の梅雨前線のように、前線も活発になります。

 この週末、涼しくなるにせよ、大雨のおそれがありますから、夏休みも終わりに近づき、レジャーの強行軍で事故がないように注意してくださいね。

【今日の雨】

 今日の雨も昨日同様、北海道のベタ雨、九州の活発な雷雲による雨、その他のエリアの局地的雷雲による雨の3パターン。







 普通の天気図で見る限り、昨日とほとんど同じ気圧配置になっています。

 ただ・・・・東日本付近の雷雲の様子は日々微妙に変化しています。

 例によって、雷雲の発生・発達に大きく影響してくる暖湿流(雨の原料)の様子







 今日はちょっと趣向を変えて、水蒸気画像という衛星画像と、レーダーも併せて掲載してみました。
 暖湿流といってもなんとなくイメージしにくいですけど、レーダー画像で日本海や太平洋に線状のエコーを見るとなんとなくリアルに感じてきませんか?

 さて、暖湿流が九州に直撃・・・というところは昨日と同じですが、日本海側と太平洋側への回り込む流れが変化してきそうです。
 というのも、日本海をうーんとゆっくり南下しつつある秋雨前線上に低気圧が発生して、暖湿流を北へ吸い上げる傾向が出てくるから・・・・ゆーっくりなんですけどね・・・・・
 となると、日本海側での雨が活発になってくることが予想されますが、秋雨前線の南下も加わってきますから、大雨のおそれが出てくるエリアがどこか?これから注意しておきたいと思います。

 で・・・今日の具体的な雨の様子は・・・・







 九州と北海道の大雨は一目瞭然ですね。

 午後、紀伊半島を越えて流れ込む愛知県方面の雷雨は、あっても局地的。
 静岡~関東沿岸を北上する流れの湿り気はちょっと多そうなので、収束が強い山梨県・東京都多摩方面、秩父方面は太い点線を引いておきました。
 
 また、北陸方面に流れ込む暖湿流・・・北アルプスのブロックがありますから、北アルプスと北信五岳を迂回してどれだけ長野県方面に流れ込むか?・・・昨日と同じくらいと見積もって線を引いてあります。

 中部山岳で完全に振り分けられた北と南の風がぶつかる北関東・・・・昨日並の激しい雷雨は想定しておいたほうが無難でしょう。

 なお、発生した雷雲は昨日同様、上空3000m付近の南西風で北東に流されますから、雷雲(赤の点線)の北東側の地域も安心はできません。

 デジタルの世の中・・・暖湿流や流線以外の様々な天気図を見ながらアナログに考えているので、あくまで目安程度にしかなりませんけど、多少なりとも役立てばイイんですけど・・・・


 気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

 河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/

 Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/

 東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/


【昨日の雷雨】

 なにしろ頭はアナログなんで、昨日の反省も必要になります。
 昨日の予想は”当たらずといえども遠からず”だったと思うんですけど・・・・・・ちょっとイマイチでした。
 詳細は図に書き込んであるので、興味のある方は目を通してみてください。
















 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)

  


Posted by kasayan at 07:05Comments(0)雑記

2011年08月15日

不安定な天気、北と南はまとまった雨(8月15日)


 昨日の長野市内・・・・浸水被害や屋根のトタンが飛ぶような激しい雷雨が発生しました。

 今日はどうなの?・・・ということで早速・・・・







 一言で言ってしまえば、昨日ほどではありませんけど、雷雨はある・・・ということです。
 
 低気圧と前線に伴う北海道の雨は引き続き警戒が必要。
 そして、雨の原料・・・暖湿流がモロに流れ込む九州の雨・・・・それも暖湿流がぶつかる九州西部の山岳西斜面でも引き続きまとまった雨に注意が必要です。

 そんな様子を詳しく・・・・まずは、地上の天気の骨格・・・上空5800m付近の天気図から・・・・




 上空の天気図で見る太平洋高気圧は凹のカタチをしていて、九州の西側で弱い気圧の谷になっています。
 この谷の上空には-6℃以下の寒気が入っていて、雨雲が高く成長しやすい状態。
 地上付近に暖湿流が流れ込み雨雲が発生すれば、大雨必至という状態になっています。

 一方、太平洋高気圧の勢力が及ばない北海道方面はしっかりとした気圧の谷になっていて、谷に南側にジェット気流
 この流れに沿って地上では前線が発生し、気圧の谷付近を低気圧が東へと進みます。

 そして、太平洋高気圧の北の端っこにあたる東日本方面・・・
 赤の■で塗った数字・・・渦度といいますが、+マークの部分では反時計回りの低気圧性の空気の渦が出来やすい場所。
 昨日より数字が小さくなっていて、低気圧性の渦・・・上昇気流が出来やすさの程度・・・・雷雲が発生しやすさの程度も昨日よりやや低めといったところ。

 では、雨の原料・・・暖湿流の様子




 九州には真西から暖湿流が流入。
 西斜面で大雨というイメージが沸きますよね。

 九州を回り込むように流れる暖湿流が山陰や北陸、そして北海道方面へ流れ込みますから日本海沿岸付近も不安定な天気・・・雷雨の発生可能性は十分。
 九州の南を回り込む暖湿流によって、紀伊半島方面でも雷雨になりますが、紀伊半島の風下にあたる中部や関東では、上空の渦度が低くなるということと相まって、昨日ほどの雷雨は発生しない・・・ということになりそうです・・・・計算値上は・・・・

 それでは具体的に雨の様子を・・・・







 暖湿流の流れと雨の様子をイメージしやすいように全国の図には赤矢印を書き込んでおきました。
 15時45分追記:書き込みを忘れてしまいましたが、関東甲信越地方で発生した雷雲は上空3000m付近の西~南西風に流されます。赤の点線の発生可能性エリアの北東側も要注意ということになります。
 
 沿岸部を流れる暖湿流は海風によって内陸部に運び込まれますが、海風などの局地的な風は地形や内陸の暖まり方によってものすごく微妙
 関東甲信越方面の雷雨・・・・いつものように発生しそうなところに点線を引いてありますが、細い線で引いた、「やや可能性がある」「発生しても局地的」と思われる場所・・・・かなり怪しくなっています。
 あくまで目安に・・・・・

 東京都心部・・・・ちょっとアヤシイ風の流れになっているので・・・どの程度計算値を信じられるのか?イマイチわかりませんが、今日の着目点です。

 気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

 河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/

 Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/

 東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/

【昨日(14日)の雷雨の様子】
 昨日の雷雨では、Kasayanの住む長野市内でも被害が発生するほどの雷雨になりましたから、多少は詳しく書かなければ・・・

 まずは、雷雨の発生に影響する風の収束のモト・・・風を支配する気圧配置から。




 東日本は等圧線が太平洋高気圧側に凹になった弱い気圧の谷
 谷の真ん中にはずいぶん衰弱した熱帯低気圧があって北東に進んでいました。
 ということは、日本海側を北海道の低気圧や前線に向かっていた暖湿流が日本海の海風に乗って内陸に流れ込みやすい状態

 同時刻の局地的な天気図を見ると・・・・




 日中の猛烈な気温上昇もあって、長野県付近にガッチリと局地的な熱低気圧(ヒートロー)が発生
 さらに、岐阜県内にもここ数日では見られなかった熱低気圧が発生し、東北方面も含めて内陸部は帯状に低圧部になっています。
 したがって、日本海側、太平洋側いずれからも海風が熱低気圧に向かって流れ込みやすい状態
 気温が最も上昇する14時以降、熱低気圧の勢力がピークになって、強まった海風によって暖湿気が内陸に運びこまれたものと思われます。

 その際、海風は熱低気圧の位置と山岳などの地形によって複雑な流れ込み方をします。




 昨日15時の熱低気圧の中心は長野県佐久市の南
 低気圧の東側と北側を反時計回りに流れる風が軽井沢~上田~長野市方面の盆地を流れる風と、上越~野尻湖付近~長野市への風、という二つの風を強めたようです。
 このため、二つの風がぶつかる長野市南部で帯状に上昇気流が発生・・・・雷雲が急速に成長したというメカニズムになっていた・・・・・のではないかな?と思います。







 発生した雷雲は上空3000m付近の南西の風に流されて北東方向へ
 松本周辺で発生した雷雲も長野市方面に流れ、長野市南西部では夜になっても衰弱しつつある弱い雷雲による雨がありました。

 最後・・・昨日朝の雷雨発生予想は当たっていたのか?ですが・・・・




 完璧じゃありませんけど、解像度に欠ける計算値を使いながら、そこそこイイ結果になったかも?
 今日は予想はどうかしらん?



 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)

  


Posted by kasayan at 05:49Comments(3)雑記

2011年08月14日

猛暑続き雷雨も活発(8月14日)


 8月14日・・・今年もやってきました・・・・
 玄倉川水難事故・・・1999年8月14日に丹沢でキャンプをしていた13人が熱帯低気圧による大雨で流され死亡した事故があった日です。
 その頃、Kasayanは某キー局のウェザーセンターの統括デスクをいう仕事をしていたのですが、この事故が気象予報士人生の大きな転換点となりました。

 それまで「弱い熱帯低気圧」という表現が使われていましたが、「弱い」という表現をはずすべきではないかということで、NHKを含む各局の気象担当者と連絡を取り合ったことを思い出します。

 今も南海上に熱帯低気圧がありますが、台風11号にはならず本州への影響はうねり程度で済みそうですが、中部山岳地帯を中心に激しい雷雨が予想されています。
 急な川の増水による痛ましい事故がないことを祈っています。

 さて、今日も猛暑と雷雨の一日・・・・・気圧配置とチェックポイントから・・・・







 短期予報解説資料というプロ用の資料と、今夜の予想天気図を両方掲載しておきました。
 
 今日のポイントも、暖湿流(雨の原料)の流れ込み

 昨日からの目新しい出来事は、北海道方面を低気圧と前線が通過すること。
 北海道では盆が過ぎると秋が来ると言われていますが、まさにそんな雰囲気になってきました。
 ヨットで日本一周をしたとき、北海道・・・江差追分の流れる江差で見た祭り・・・函館の夜景を思い出します。

 では、暖湿流の流れに影響する太平洋高気圧の様子と暖湿流の様子







 上空5800m付近の天気図は、天気変化の骨格を示しますが、今日は東日本方面に張り出し、西日本方面は気圧の谷
 九州の雨は暖湿流が主因ですが、上空の気圧の谷もパワーアップの作用をもたらします。
 そして北海道方面も等圧線(等高度線)が混雑した気圧の谷
 こんな谷がコマメにやってくるようになると、北日本には秋の気配が漂い始めるようになります。

 東日本各地は高気圧に覆われて猛暑・・・・高気圧の縁を南西風にのって暖湿気が流れ込み、雷雨発生
 暑さもムシムシの油照りです(国会議員になった気象予報士の某君が好んで使っていた暑さの表現です)。

 さて、具体的な雨の様子は・・・・・







 詳細は書き込みしておきましたが、中部山岳、関東北部山岳中心の雷雨
 関東平野部は発散傾向なので、ゲリラ(的)雷雨の発生可能性は低いと思いますが、こんな日でも都市型の風の流れが起こって熱風が収束すれば雷雨が発生しますから、あくまで可能性は小ということです。

 気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

 河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/

 Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/

 東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/

 なんか・・・今日はシミジミしちゃったな・・・・・

【昨日(13日)の雷雨】
 昨日の雷雨の様子・・・これから家を出るので、今日も図だけ掲載しておきます。
 局地的な気圧配置に起因して風が流れ、風が集まったり山岳で強制的に上昇させられる場所で雷雨という目で眺めてみてください(関東北部山岳の雷雨発生は夜でした)。














  


Posted by kasayan at 06:47Comments(2)雑記

2011年08月13日

雷雨エリア拡大(8月13日)


 今日のKasayan・・・・早朝から墓参り・・・・もうすぐ出発しなくてはならないので、ブログ更新は簡単に・・・・




 盆の天気傾向は、とりあえず昨日の記事のトップに掲載した計算値のまま推移していて、今日は太平洋高気圧がやや勢力を北に強める傾向。
 昨日、西日本方面に流れ込んでいた暖かく(暑く?)湿った空気(雨の原料)は西日本だけではなく東日本にも流れ込んできます。
 ということは・・・・雷雨の発生が極めて局地的だった東日本の雷雨が活発に・・・・

 何に注意すべき?ということが、短期予報解説資料というプロ用資料の解説図に書かれていたので、そのまんま抜粋して予想天気図に貼り付けておきました。

 なお、台風11号になると思われていた熱帯低気圧・・・ついに台風にならずじまいで済みそうです。

 で・・・・太平洋高気圧が北に勢力を強める様子を上空の天気図で・・・暖湿流が東日本にも流れ込む様子を相当温位という数値を表示した専門天気図でチェック。







 昨日の記事と見比べていただければ、昨日、山陰方面から流れ込んでいた暖湿流が東日本方面にも広く流れ込むようになる雰囲気がわかると思います。

 そうだとすると、活発化する今日の夕立は?







 西日本~関東北部までが雷雨活発化エリア

 関東甲信越方面の雷雨は、昨日まで山梨や栃木付近、都心部周辺ののゲリラ(的)雷雨にとどまっていましたが、今日は日本海側も含めて若干エリアが拡大すると思われます。

 長野県付近、北関東付近で発生する雷雨の位置はほぼこんなものだと思いますが(タイミング・程度は今イマイチわかりません)、南関東は?
 ゲリラ(的)な雷雨の発生の可能性は昨日より高くなっているとは思いますが・・・・・・昨日同様、東京湾の海風と外房・鹿島灘の海風の収束地帯が要注意ということくらいでしょうか・・・・・・

 ところで・・・今朝は一部気象情報のネットワークに障害が生じているかもしれません。
 お気に入りの天気予報サイトの情報がキチンと更新されているか?予報の発表時間を確認してから使うように気をつけてください。

 気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

 河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/

 Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/

 東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/


【昨日の雷雨のまとめ】
 時間がないので、昨夜まとめておいた図だけ掲載します。書き込みがあるので、興味のある方は雷雨発生のメカニズムをあれこれ考えてみてください。



























 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)


  


Posted by kasayan at 05:36Comments(3)雑記

2011年08月12日

盆の天気、猛暑いつまで?、今日の雷雨(8月12日)



1、盆の天気と熱帯低気圧の動向


 南海上の熱帯低気圧の動向・・・気になっておられる方も多いと思うので、盆の天気をチェックしつつ今日も掲載することにしました。




 夕立が発生し始める午後3時の天気図(気圧・1時間降水量)を並べてあります。

 太平洋高気圧・・・・今日(12日)はいったん弱まる傾向を見せますが、14日にかけて再び西日本中心に勢力を盛り返し、15日には勢力をやや弱めるという小さくコマメな動き。
 このため、太平洋高気圧の動向によって、高気圧縁辺を流れる暖かく湿った空気の流れ込み方が変化して、雷雨の発生しやすい場所も変化することになりそうです。

 もっとも、当初懸念していた雨マークがつくほどの不安定な天気にはならないで済みそう(ここ数日掲載してきた同じ計算値参照)。
 盆休みのレジャーに幸い・・・と思われるかもしれませんけど、当初平年並の気温で推移しそうだった気温は、東日本でやや上昇気味に変化していますから、電力需要ひっ迫の折、喜んでばかりはいられませんね。




 
 あと・・・南海上の熱帯低気圧、GSMという上の天気図で見る限り、急激な発達はなく、今日から明日をピークにむしろ衰退傾向
 海面水温が27℃前後なので、台風になるかならないかは微妙なところですが、台風にならなくとも太平洋岸ではうねりの高まりには目配りをしておきたいところです。


2、今日の雷雨

 原則的に晴れ+猛暑なので、タイトルが「今日の雷雨」になっちゃいました。




 この季節、猛暑と雷雨が関心事になると、一般的な天気予報解説のポイントは暖湿流の流れ込み方しかありません。
 テレビの天気予報でも、毎日同じような解説が続いているんじゃないかと思いますから・・・暖湿気の流れを多少はリアルに表現してみました。
 熱帯低気圧の流れもまきこんで、気圧配置に従って流れていることがイメージできるんじゃないかと思います。

 今日は西日本中心・・・山陰方面から暖湿気が流れ込みます




 上の暖湿気の流れを詳しくチェックしただけですけど、関東甲信地方の暖湿気の流れ方が非常に複雑
 北陸から北には比較的乾燥した空気があって、関東甲信地方は暖湿気と乾燥空気が混ざり合う場所になっています。
 このため、日中の昇温によって内陸に発生する熱低気圧や南海上の熱帯低気圧の位置次第で、空気の流れが変化して、雷雨の発生場所やタイミング、発達の程度も変化してくるかも?(暗に予想が難しい・・・アヤシイと言っているだけだったりして・・・)。

 それでは、いつものように・・・風と雨の関係・・・・







 暖湿気が流れ込みやすい西日本中心の雷雨
 
 関東甲信越の風の流れは、上空・地上付近ともに昨日と似ています。
 また、雷雨の発生しやすい場所も、奥多摩・秩父方面で、雷雲が東の平野部へと流れやすいということも同様です。
 ただ、 暖湿気の流れ込みは少なくなっていますから、全般に雷雨の発生が少なかった昨日よりさらに雷雨の発生が少なくなりそう・・・ですが・・・・

 暖湿気の流れ込み・・・本当に少ないと考えてイイのかな?
 昨日に引き続き、Kasayanはこの状況がイマイチよくわからないので、昨日同様占い程度に見てください

 一応、MSMという計算値の降水アニメを作っておきました。
 計算値の解像度は雷雨を予想するには大きすぎますから、表示されない雷雨もあると考えて参考にしてください。(今日のブログ・・・歯切れが悪すぎでごめんなさい)




 気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

 河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/

 Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/

 東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/

3、昨日(11日)の雷雨

 今日も時間がなくなってしまったので、とりあえず図だけ掲載
 何時になるかわかりませんけど、時間がとれたら昨日同様、簡単な考察でも追記したいと思います。





















 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)

  


Posted by kasayan at 07:23Comments(0)雑記