2011年08月20日
秋雨前線停滞、週末はぐずついた天気(8月20日)
昨日の秋雨前線通過で、九州や四国方面を除いて涼しい夜を過ごされてホッとしている方が多いと思いと思います。
Kasayanの住む長野市も今朝の気温は18℃・・・秋の気配(オフコースの曲がありましたねぇ)。
秋雨前線の雨がシトシトと降り、北アルプスや菅平の山々も白い雲に姿を隠しています。

それでは、秋雨前線の動向を中心に天気チェックをしていきましょう。

天気図を見ても、南岸に停滞する秋雨前線しか目につかないでしょうから、秋雨前線の動きを、短期予報解説資料というプロ用の資料を使ってアニメにしてみました。
何を言いたいかといえば、結局「前線が停滞します」ということ。
ただ、詳しく言えば、前線上を低気圧が通過したり、前線が微妙に凸凹と波打って、雨雲が活発になったり弱まったりします。
前線が活発化したり弱まったりするのは、上空の気圧の谷が通過したり、谷に伴う反時計回り(低気圧性)の渦を作り易い性質の空気がやってくるから。

太い矢印は上空の強い風・・・地上の前線のちょっと北側を流れています。
そして、赤の点線が上空の気圧の谷・・・・今日は北海道方面を気圧の谷が通過、明日は九州方面に気圧の谷が接近して、明後日にかけて西から秋雨前線が活発化するおそれがあります。
全般に明日にかけて気圧の谷が深まってくるのもわかりますよね(南側への凹が深くなる)。
そして、上空の気圧の谷の大モト・・・沿海州には上空の低気圧があって、この低気圧は寒気を伴っています(寒冷渦・・北極に貯まった寒気が南に流れ出して渦を巻いたもの)。

-18℃の寒気を伴っていますが、北陸付近までそこそこの寒気が南下してきて、大気は不安定に・・・
さらに、前線の南側の地上付近には昨日まで頑張っていた太平洋高気圧から暖かく湿った空気が流れ込んできます。

暖かく湿った空気と、冷たい空気が前線付近でぶつかる様子を表現してみました。
高さ方向は強調してありますけど、冷たい空気の上を暖かい空気が滑り上がっているのがわかりますが、上空に滑り上がって行く空気の中で雲が発生する様子がイメージできませんか?
寒気と相まって、大気不安定が強まります。
以上チェックしてきたように、上空の気圧の谷・・・上空の寒気・・・下層の暖湿気・・・すべてがベストマッチした前線上の場所で前線が活発化、大雨の恐れがありそうです。
で・・・具体的な雨は?


ゲリラ雷雨とは違って、計算値の解像度で対応できる雨なので、そこそここんな感じで推移するんじゃないかと思います。
今日はシトシトモードの雨が多いと思いますが、明日は上空の気圧の谷が西から接近してくるので、西日本中心にザーザー雨になって、大雨のおそれも出てきます。
8月も終わりに近づいていますが、無理なレジャーは我慢です。
オマケ・・・

Kasayanの家のベランダで出来た長野名産の丸ナス。
あの「おやき」の最高の具になるのですが、盆が最盛期・・・あと一か月ほどで、美味しい季節が終わります。
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです)