2011年08月29日

台風11号・12号の動向と予報チェックの技?(8月29日)


 ブログサイトにつながらなくなってしまって、アップできず更新時間が遅くなっちゃいました。

 ところで、ここ数日コメントをいただくことが多くなっていますが、多くの方の書きだしに「検索して・・・ここにたどり着きました」と書いてあります。
 天気予報の砂漠を旅する旅人のような表現になんだか面白さを感じました。

 福島原発の放射能の拡散シミュレーションについて、あとから政府が様々なデータを持っていたことが分かり、国民の怒りをかっていましたけど・・・・・気象データも気象業務法という法律によって、「発表しても構わない状態」でありながらも、テレビなどの天気予報では「非常に放送しにくい状態」になっています。

 国民が混乱するから・・・という理由も同じですが、このインターネット時代・・・このままではどこかの国と同じじゃないでしょうか?
 こんな個人のブログにたどり着くかざるをえない気象行政・・・すこし見直したほうがイイんでしょうね

 さて、今日も気象庁の最新のシミュレーションモデル(GSM)で台風の様子をチェックしていきます。




 必要なことは書きこんでおきましたが、気象庁GSMモデルを見る限り、台風12号の影響は9月2日がピーク
 台風通過後はこの秋?一番の寒気が北日本に接近ということになりそうです。

 台風接近時(1日12時~2日12時)を拡大してアニメにしてみると・・・




 風向変化の様子も矢ばねで書きこんでおきました。
 
 東日本沿岸では台風の通過に伴い東寄りの風が吹き続けます。
 この季節、潮位が高くなっていますから、台風の気圧による海面の吸い上げ効果、東風による海水の吹き寄せ効果高潮のおそれが特に高くなっています。
 地盤沈下や防波堤の損壊がある被災地・・・・天気予報番組で特に注意が呼びかけられると思います。

 気象庁のGSMモデルについては以上ですが・・・はたしてこの計算値を信用してイイものか?







 例によって、ヨーロッパ中期予報センターとアメリカのGFSモデルを引用しましたが、接近・上陸のタイミングは気象庁GSMとほぼ同じですが、いずれも関東~東海付近に上陸し北上することを予想しています。

 いずれの計算値も東から張り出す高気圧の勢力を気象庁より少しだけ強めに計算し、大陸から南下してくる上空の気圧の谷の深さやタイミングについても気象庁と微妙に異なる計算をしているからでしょう。




 そうすると・・・・いったん偏西風に乗ってしまえば、すべての計算値が一定になるんでしょうけど、今朝の段階では、進路についても速度についても、まだまだ安全マージンをとっておかなければなりません。

 ちなみに、今朝6時発表の進路予想図は・・・




 2日から3日にかけて関東東岸を北上することを示唆していますが、上で見た気象庁GSMモデルより半日~1日遅い予想になっています。
 予報円を考慮すれば、GSMと同じということになりますけど、進路予想図をコマメにチェックして頭の中を修正する必要があることは確かです。

 米軍台風進路予想(TC Warning Graphicをクリック。日本時間は+9時間)
   http://www.usno.navy.mil/JTWC/
 気象庁5日間予報
   http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh5.html

 17時30分追記
 本日(29日)09時初期値の新しいGSMの計算値9月1日の予想をざっくりと・・・・







 31日夜には東日本太平洋側から雨が降り始め、2日の本番?にかけて雨・風ともゆっくり強まってくるという感じかな?
 いずれにせよ、上空の気圧の谷+偏西風の南下のタイミングと、東の太平洋高気圧の西への張り出し具合上陸する場所は微妙に変化するんでしょうね。
 また、偏西風に乗るまではノロノロで、高気圧の張り出しに合わせて多少蛇行する感じ?

 29日15時発表の気象庁の進路予想図では2日に関東方面への上陸を示唆しています。


 また、台風が接近するにともなって、通常の短期予報の中に台風の影響が反映されるようになります。
 府県天気予報・・・通常の天気マークの天気予報の元ネタですが・・・を効果的に読んで、早めに影響を把握するよう心がけたいところですが・・・・
 今朝は府県天気予報を使ったちょっとした技?をご紹介したいと思います。

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm

 沖縄方面の旅行などで頭を痛めている方の参考になるように、沖縄方面の府県天気予報を使って、技?のご紹介をしてあります。




 簡単に言ってしまえば、自分の周辺の府県天気予報だけをチェックするのではなく、台風に近い地域の府県天気予報もチェックして台風の影響が迫ってくる様子を把握し、「明日」「明後日」の予報をチェックすることで、台風が影響するタイミングをイメージするということです。

 そのとき、衛星画像やアメダスなどの実況データを使うとイメージがよりリアルになるということです。

 台風が接近するタイミングで是非お試しください

 今日、明日の沖縄方面・・・天気はスコール程度で済みそうですが、波は絶望的に高いですよね。
 沖縄行きをあきらめた方も、この波の様子を思い浮かべて・・・納得してください。


 最後に今日の天気ですが・・・基本的に晴れベース西日本中心に気温上昇・・・・夕立は西日本中心で山沿いに限定される・・・・ということです。







 書き込みを読んでいただくだけでイイですよね?

 ブログアップがなかなかできなかったので、何か気付いたことがあれば・・コメント返信も・・・時間があったら・・という前提で追記したいと思います。

 
 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)

(当ブログはリンクフリーです)

  


Posted by kasayan at 08:10Comments(17)雑記