2011年08月14日
猛暑続き雷雨も活発(8月14日)
8月14日・・・今年もやってきました・・・・
玄倉川水難事故・・・1999年8月14日に丹沢でキャンプをしていた13人が熱帯低気圧による大雨で流され死亡した事故があった日です。
その頃、Kasayanは某キー局のウェザーセンターの統括デスクをいう仕事をしていたのですが、この事故が気象予報士人生の大きな転換点となりました。
それまで「弱い熱帯低気圧」という表現が使われていましたが、「弱い」という表現をはずすべきではないかということで、NHKを含む各局の気象担当者と連絡を取り合ったことを思い出します。
今も南海上に熱帯低気圧がありますが、台風11号にはならず本州への影響はうねり程度で済みそうですが、中部山岳地帯を中心に激しい雷雨が予想されています。
急な川の増水による痛ましい事故がないことを祈っています。
さて、今日も猛暑と雷雨の一日・・・・・気圧配置とチェックポイントから・・・・


短期予報解説資料というプロ用の資料と、今夜の予想天気図を両方掲載しておきました。
今日のポイントも、暖湿流(雨の原料)の流れ込み。
昨日からの目新しい出来事は、北海道方面を低気圧と前線が通過すること。
北海道では盆が過ぎると秋が来ると言われていますが、まさにそんな雰囲気になってきました。
ヨットで日本一周をしたとき、北海道・・・江差追分の流れる江差で見た祭り・・・函館の夜景を思い出します。
では、暖湿流の流れに影響する太平洋高気圧の様子と暖湿流の様子。


上空5800m付近の天気図は、天気変化の骨格を示しますが、今日は東日本方面に張り出し、西日本方面は気圧の谷。
九州の雨は暖湿流が主因ですが、上空の気圧の谷もパワーアップの作用をもたらします。
そして北海道方面も等圧線(等高度線)が混雑した気圧の谷。
こんな谷がコマメにやってくるようになると、北日本には秋の気配が漂い始めるようになります。
東日本各地は高気圧に覆われて猛暑・・・・高気圧の縁を南西風にのって暖湿気が流れ込み、雷雨発生。
暑さもムシムシの油照りです(国会議員になった気象予報士の某君が好んで使っていた暑さの表現です)。
さて、具体的な雨の様子は・・・・・


詳細は書き込みしておきましたが、中部山岳、関東北部山岳中心の雷雨。
関東平野部は発散傾向なので、ゲリラ(的)雷雨の発生可能性は低いと思いますが、こんな日でも都市型の風の流れが起こって熱風が収束すれば雷雨が発生しますから、あくまで可能性は小ということです。
気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/
Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/
東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/
なんか・・・今日はシミジミしちゃったな・・・・・
【昨日(13日)の雷雨】
昨日の雷雨の様子・・・これから家を出るので、今日も図だけ掲載しておきます。
局地的な気圧配置に起因して風が流れ、風が集まったり山岳で強制的に上昇させられる場所で雷雨という目で眺めてみてください(関東北部山岳の雷雨発生は夜でした)。



