2011年08月18日
秋雨前線南下、猛暑は今日まで?(8月18日)
①秋雨前線が南下して、前線の北側は涼しくなる・・・・
②秋雨前線の南下に伴い日本海側を中心に大雨の恐れがある・・・・・
③前線の南側には暖湿気(雨の原料)が流れ込んで大気が不安定
・・・激しい雷雨の恐れがある・・・
今日の天気予報番組では、以上3つの話が中心になっていると思います。
防災重視のキャスターなら②→③→①というストーリー。
生活重視のキャスターなら①→②→③というストーリーで番組構成をするんじゃないでしょうか?
Kasayanは?・・・・詳しい情報を分かり易くまとめるためのストーリー重視?
いずれにせよ、秋雨前線が南下する・・・ということが基本ですから、まずは普通の天気図で、明日にかけて秋雨前線が南下する様子を把握しておくことにしましょう。

前線の南下する様子がわかり易いように、今朝午前3時の実況天気図と今夜9時、明日夜9時の予想天気図をアニメにしてみました。
前線南下のタイミングが一目瞭然ですが、もうちょっと注意してみると、前線上に低気圧が発生して、今夜北陸に接近することがわかります。
前線の南側には夏の暖湿気、北側には涼しくて比較的乾燥した秋の空気があるのはご存じだと思いますが、低気圧付近では二つの空気が渦になって激しく混ざり合うので雨雲も発達・・・大雨の心配があります。
気象庁からは今朝も、「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報 第2号」が発表されていて、ニュースによってはトップ項目で取り上げられていますから、目を通しておいてください(次は17時)。
大雨情報: http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/
ということで、今日最初は、大雨の原因・・・・秋雨前線に流れ込む暖湿気(雨の原料)の様子から。

黄色で表示した特に強い暖湿気が南から前線に流れ込んでいて、前線付近で一気に上空に押し上げられているのがわかります(高さは誇張してあります)。
暖かく湿った空気が、南下してくる冷涼な空気とぶつかって上空の押し上げられているわけですが、暖かく湿った空気は気圧の低い上空で膨張して冷え、一気に発達した雨雲に変身・・・・大雨のモトになるわけです。
で・・・具体的に雨はどのように降るのか?

前線付近で(涼しい)北寄りの風と、(暑い)南寄りの風がぶつかりあい、前線の北側を中心に強い雨が計算されています。
特に今夜接近する低気圧の北東側と、南西側ではオレンジ色の活発な雨。
また、前線のちょっと南側でも活発な降水が計算されていますが、こちらは暖かく湿った空気の流れが山にぶつかって強制的に上に持ち上げられたり、流れが収束するような場所で発生する雨・・・・雷雲です。
上で見たように、暖湿気が強烈に上空に押し上げられる前線がすぐ北に接近している日本海側の各地では、暖湿気が一気に集まってきますから、前線が通過する以前に、広い範囲で激しい雷雨に注意が必要ということになります。
(関東方面の雷雨・・・昨日とほぼ同様少なめだと思いますが、前線上の低気圧接近による南風の吹きあげ効果なども考慮する必要がありそうなので、今日は様子見・・・実況重視にいたします)
そして、秋雨前線・・・・週末土曜日にかけてどうなるのか?ですが・・・・

前線の南下がゆーっくりなので、明日夜の段階で関東ではまだまだ活発な雨。
明後日の朝あたりになって、前線の雨が南海上に抜けて、全国的に猛暑はおさまるといったところでしょう。
【昨日の雷雨予想の結果】
昨日の気象庁発表の天気予報と天気分布予報とレーダー画像を見比べたあと、昨日の気圧配置や風の様子を掲載しておきました。
昨日朝のKasayanの予想(昨日の記事参照)・・・一昨日の考察が十分に出来ていなかったわりには、マグレでイイ線だったと思います。
でも、防災を考慮して、放送するような予報を考えるなら、気象庁発表の天気予報と同じ内容にせざるを得ないでしょう。
①気象庁発表予報


②実況



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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)