2011年08月21日
秋雨前線停滞で今日も雨、台風11号?(8月21日)
いきなりですけど、今夜21時の予想天気図を専門天気図で・・・・

テレビやネットで見る普通の天気図の原図がこれ。
日本の雨の様子を色塗りしてありますが・・・・・・南に目をやると小笠原付近に「L」のマーク。
ひょっとして?

週間予報を作るために使われる天気図ですが、28日21時、沖縄付近に○の等圧線と「L」マーク。
台風11号?
そこで、ヨーロッパ中期予報センターの同日時の計算値を見ると・・・・

あらら・・・・・ヨーロッパの気象機関の計算値では、台風が東シナ海を北東進中。
これまで台風11号になりそうな熱帯低気圧が2つばかり発生して、結局台風11号になりきれませんでしたけど、今度は本命になるのか?
まだまだわかりませんが、夏休み最後の週末の天気はこの熱帯低気圧の動向に左右されそうですから、目先の秋雨前線の様子だけでなく、南海上にも目配りが必要です。
さて、昨日は雨模様の肌寒い土曜日でしたけど、今日日曜日は?
ページトップで普通の天気図の原図を掲載しておいたので、短期予報解説資料というプロ用の資料の図を使って、原図に記載されていない前線だけチェックしておきましょう。

秋雨前線は相変わらず南岸に停滞、明日にかけて東日本で北上傾向。
昨日の記事に書いたように、上空の弱い気圧の谷が日本付近を通過するたびに前線が波打ち、前線上の低気圧や低圧部が刺激され、雨が強まったり弱くなったりします。
ということで、上空の大きく深い気圧の谷と、深い気圧の谷に伴う小さな気圧の谷の様子をチェック。

大陸に中心を持つ深い気圧の谷はほとんど動かず。
赤の点線で示した弱い気圧の谷が朝鮮半島方面から何回もやってきては九州付近で消えていきます。
このため、西日本中心に雨雲が活発になったり弱まったり。
また、前線の南側から流れ込む暖湿流(雨の原料)も、流れ込み続けますから、一時的に前線が活発化したタイミングで大雨に注意が必要です。

太平洋高気圧の縁を回って前線に流れ込む強い暖湿流の様子・・・・スパコンの能力ってすごいですよね・・・・
ついでに大気不安定の状態に関係する上空の寒気と、肌寒さをもたらしている地上付近の気温の様子も見ておきましょう。

書き込みのとおりですけど、秋雨前線が季節をわけている様子がよくわかります。
また、上空の気圧の谷に沿って流れる強い風・・・特に北西風が北極付近の強い寒気を南に引っ張り下ろしている様子もイメージできませんか?
最後は、いつものように具体的な風と雨の様子・・・・今朝は頑張って21時までのアニメにしておきました。
(ブログが重くなっていたらゴメンナサイ)

冷たい風、暖かい風の様子と、雨の様子の関係をイメージしながら見るとよいかも?
天気予報番組では、「冷たい風と暖かい風がぶつかって雨雲が活発になる」・・・と言われますけど、さらに冷たい風の上に暖かい風が乗り上げていくということもイメージすると、雨の様子がより具体的にイメージできると思います。
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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
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Posted by kasayan at 07:25│Comments(0)
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