2009年11月14日

善光寺40年前

30年ぶりに長野に住むことになりましたが、いざ住んでみると立ち寄っていたとき以上に長野の変貌ぶりに驚かされます。
同時に、高校を卒業して長野を離れたとき以前のことも思いだします。





これ、善光寺の西側にある観光バス用の駐車場ですけど、昭和40年代前半、ここには遊具が設置してある公園がありました。
今は周囲を立派な塀が取り囲んでいますが、もっと開放的だったという記憶があります。
また、遠くに忠霊殿が見えますが、そこにも木造の建物(名前は忘れました)が立っていました。  


Posted by kasayan at 11:48Comments(0)昭和の長野へ

2009年11月14日

14日の天気予報は当たるのか?

1、今朝の一言
 昨夜からの雨、先日のしっかりした雨と比べて、県内各地で弱い雨が散発するというようなものでした。
確かにエリア内で予報時間中、1ミリ以上の雨は降っていますが、昨日中自分の頭上では雨が降らかった人も多いでしょうから、ハズレたと感じる人が多かったと思います。特に北信では。





 昨日の朝、雨の降りだしのタイミングがあやしい・・・・と書きました。
 たしかに、降りだしのタイミングがあやしかったわけですけど・・・・降りだしが早まる方向であやしいと考えてしまったわけですから、これは大失敗でした。

 しばしば、人間によるエラーは、コンピューターの計算値を修正をしすぎたという点に多く発生するのですが、反面、雨の予報は「見逃しより空振りがいい」という考えが働くので、修正が足りなかったということがあります。とくに、昨日のように低気圧が進んできて雨が降る場合、低気圧を押し流す上空の流れに乗るタイミングが少しズレただけで、降りだしのタイミングが劇的に変化します。台風が急速に速度を速める場合と同じですが、こういう場合はこんなエラーが発生しやすくなります。

 今回、Kasayanも同じエラーを起こし(二重のエラー)、降りだしがさらに遅くなるという予報のズレの選択肢については真っ先に斬り落としていました。





 今朝のレーダーを見ると、まとまった雨は今朝から・・・およそ10時間近い遅れです。

2、14日の天気

 昨日17時発表の県内の予報は、全県で「雨 夕方 から くもり」でしたが、今朝5時発表の予報は大きく変化しています。





北部
今日 雨 昼過ぎ から くもり 後 晴れ 所により 朝 から 昼前 雷 を伴う
明日 南の風 くもり 時々 晴れ

中部
今日 南の風 日中 北の風 雨 昼過ぎ から くもり 後 晴れ 所により 朝 から 昼前 雷 を伴う
明日 南の風 やや強く 晴れ 朝晩 くもり

南部
今日 南の風 雨 昼過ぎ から くもり 後 晴れ 所により 朝 から 昼前 雷 を伴う

 なんと、雨が上がるタイミングが夕方から昼過ぎ(12時~15時)に早まっています。
 短期予報解説資料という予報を作った根拠の資料を読むと、昨夕の予報の根拠となった天気変化のシナリオは変わっていませんから、天気変化の速度が昨日より早まってきているようです。

 また、予報作成にあたっては、昨日大幅に修正を加えたGSMという計算値をそのまま採用すると書いてあります。そこで、雨が上がるタイミングをなぜ昼過ぎにしたのか?を同じ計算値で確認してみます。





 たしか午後2時の段階で長野県内から雨雲は抜けています。
 そして、昨日は大きく異なったGSMとMSMという二つの計算値が一致しています。
 二つの計算値が両方とも同じ結果を出していますから、今日は修正なしに計算値にしたがった予報を組み立てているのでしょう。こういうときは当たる可能性は高いのですが・・・・

うーん・・・・太陽マークのイメージまで回復するのか?明るいうちに晴れ間がでるのか?
下層から上層まですべての雲の様子を見ると、少なくとも18時には雲が取れてきます。





 昨日の続いて、天気変換のシナリオのタイミングが問題になるわけですが・・・
今朝は目先に雨雲が迫った状態ですから、予報の当否を考えるより実況で適時修正を加えるという予報の使い方がベストでしょう。
11時発表の予報で気象庁が修正をかけますから、午前中の雨で足止めされた方は11時発表の予報で雨が上がるタイミングを確認して、午後の行動パターンを決定したほうがよさそうです。





 ちなみに、明日日曜日の天気ですけど、北に偏ってはいるものの、夜には西高東低の冬型の気圧配置になります。
日中は冬型が強まってくる段階なので、冬の北信の空・・・まではいかないと思いますが、もし早めに冬型が強まってくるとしたら、「くもり 時々 晴れ」の予報から「くもり」になる可能性はあります。
場合によっては、一時的に小雨(雪?)の可能性も・・・・
 中・南信は問題ないと思いますが、北信の方は今夜の最新の予報でチェックしたほうが良いと思います。
11時15分追記:長野県内の雨の峠は越え、雨雲は東へ抜けています。天気は急速に回復。)

 ・・・・・・・・・・と、朝の頭のトレーニングは終わりにして、今日は土曜日!、戸倉上山田温泉まで朝風呂にでもつかりに行くか・・・・っと!  


2009年11月13日

天気予報のチェック方法(7)

 正しく天気予報をチェックしていますか?

 「晴れのち曇り」という予報の「のち」とは何時?を指すのですか?

 正しくチェックすれば、何倍も役立つ天気予報!

 天気予報の使い方」カテゴリーでは、天気予報の正しいチェック方法、裏技をお伝えしています。



【「のち」「一時」「時々」】


 「のち」辞書によれば「連続するものの中で、次にくるもの」を指します。
でも「次」はいつくるんでしょうか?

 用語集を見ると「予報期間内の前と後で現象が異なるとき、その変化を示すときに用いる。 」んだそうです。

 そして、「「・・・ のち ・・・」は大局的な傾向を表す用語であるから可能な限り用いないで、具体的な時間帯を示すように努める。 」んだそうです。
 ということは、”次はいつくるのか?”ということをしっかりと予報文に書けってこと。
 ですから、「・・・のち・・・」しかわからない天気マークの予報だけ見ていたら、苦労している気象台の予報官に失礼?ってことになりますね。





 もっとも例外があって、「時間帯を示す用語が2つになる時は一方に「のち」を用いる。その際の時間指定は降水現象を優先する。例えば「晴れ昼すぎから曇り夕方から雨」とはせずに「晴れのち曇り夕方から雨」などとする。 」んだそうです。
 また、「具体的な時間帯を示す精度がない場合は「のち」を用いてもよい」んだそうですから、天気変化の時間帯を特定できない場合にも使われるようです。

 同様に「一時」「時々」という用語も厳格なルールに従って使われています

 これらの用語を簡単にまとめた表がこれです。





 なにげに聞き流してしまう「後」「一時」「時々」などの天気変化の用語ですけど、天気の変わり目のタイミングや天気の様子を伝えてくれる重要な用語です。

 これを使いこなさない手はありませんから、一度はフムフムと読んでみてください。


 続きは次の記事で・・・・・
  


Posted by kasayan at 19:19Comments(0)天気予報の使い方

2009年11月13日

13日の天気予報は当たるのか?

 今日は再び天気下り坂

 長野県内、朝の段階で雨が降っていないとなると、気になるのは雨の降りだしは何時か?ということにつきちゃいますよね。

 そこで、今日はいきなり長野地方気象台発表の長野県の予報から見ていきましょう。





 北部は夜から、中部と南部は夕方から雨ということになっています。

 予報の用語集によれば、夜は18時以降、夕方は15~18時を意味しますから、北信は暗くなってから雨。ちょうど帰宅の時間帯です。

 そうなると、もうひとつの関心事は、ホントに当たるの?ということ。
 もっとも、天気予報は100%じゃないんですから、当たりハズレというよりは、ズレの可能性はあるの?ズレるとしたらどうなるの?を検討することになります。

 まず、どうして下り坂?を確認するために、今の様子をひまわりの可視画像で確認。テレビでは赤外画像を放送してますけど、肉眼と同じ可視画像のほうがクッキリと雨雲を識別できます。





 赤の点線で囲んだモコモコとした雨雲が長野県に接近中! 

 次に、気象庁が予想天気図や予報を作る際の基本にしている、GSMというコンピューターの計算値をチェック。
これ、世界各地の観測データをスーパーコンピューターに入れて、仮想の地球を早く回転させて未来の天気を計算したものです。





 なんと午後2時には長野県内1ミリ程度の弱い雨のエリアに入っちゃっています。
ということは、これと同じものを見た予報官は、予報を作る際に、この情報を採用しなかったと考えられます。

 じゃ、何を見た?
 そこで、同じく日本付近だけをより細かく計算したMSMという最新の計算値もチェックしてみます。





 同じ午後2時、長野県はギリギリ雨のエリアに入っていません。
静岡県側から南部に雨雲が接近しているという感じ。
気象庁はこちらの情報を採用したんですね・・・・きっと。

 なんで、気象庁はこんなことをしたんでしょうか?
そこで、気象庁本庁が、地方気象台発表の予報や民間気象会社の予報が統一したものとなるように毎朝発表している指針・・・短期予報解説資料という虎の巻をのぞき見してみます。
 そうすると・・・・・

3.数値予報資料解釈上の留意点
①最新のGSM を基本とするが、2項①の低気圧は循環を強め過ぎていると見て最大風速を35kt に抑えて考える。雨域の表現はMSM や実況も参考にする。


 なんて書かれています。
 
 まず、「2項①」と書かれている低気圧ですが、これは前の文章を読む必要があるので天気図でちょっと解説しときます。





 四国の南に低気圧があって、その北側、四国の沿岸に雨雲があるのがわかります。
この低気圧がゆっくりと発達しながら北上しているわけですが、夜にかけて奄美付近で朝の時点で発生中の低気圧と合体して、西日本の南に前線を作ると気象庁は考えています。

 この過程で、GSMという仮想地球の計算値では、この低気圧を発達させすぎているというわけです。

 加えて、「雨域の表現はMSMや実況も参考に」と書いてありますが、MSMは地形の様子など、より細かな計算をしているので、全体の気圧配置など予報の骨格はGSMを基本とするものの、雨はMSMや実況で修正しなさいよということを意味します。

 あやしい・・・・・・・

 いくら超専門家の予報官といえども、コンピューターの計算に人間の判断が加わっています。
単純な判断ですが、ズレるとしたら前倒し・・・早めに降る可能性も・・・ということになります。

 何回かここに書きましたが、見逃しよりは空振りがイイ・・・と考えるのでしたら、午後の外出の際には、帰宅が夕方や夜にならないとしても、念のため雨の準備をしておいたほうが良いかもしれません。

 午後の降水確率を見ると・・・中部・南部が50%、北部40%ですから、今日は予報文の文言にこだわらずに、素直にこっちで判断しておいたほうが良いということでしょう。

11時50分追記:レーダーで雨の実況を見ると、気象庁が発表したタイミング・・中・南信は夕方・・・15時以降・・・の降りだしという予報は当たりそうです。北信の降りだしは・・・降水確率午後30%、夜50%というニュアンスがピッタリ。あやしい・・・程度までしかわかりません)

17時50分追記:もっともっと降りだしが遅くなりそうです。17時発表の予報では中部・南部は夜から、北部は夜遅く(21時以降)に修正されています。気象庁予報官の計算値の修正の方向はバッチリでしたが、もっともっと修正する必要がありました。ただ、これが限界だと思います。)


 で・・・・週末の天気・・・・明日の回復がちょっと早まる可能性がちらほら・・・
 今日の夕方、時間があったらこのブログに書いてみるかもしれません。

(17時50分追記:今夜から明日にかけての気圧配置の変化と寒気の南下をアニメにしてみました。テレビの天気予報で「西高東低の気圧配置になって」とか「強い寒気が南下して」という解説があったら、これを思い出してください。)









おまけ:来週一週間の気圧配置の変化です。18日に北部では雪?)





  


2009年11月12日

天気予報のチェック方法(6)

 正しく天気予報をチェックしていますか?

 「晴れのち曇り」という予報の「のち」とは何時?を指すのですか?

 正しくチェックすれば、何倍も役立つ天気予報!

 天気予報の使い方」カテゴリーでは、天気予報の正しいチェック方法、裏技をお伝えしています。



【「晴れ」「曇り」「雨」】

 予報文の中で、もっとも読み流してしまいがちな用語でしょう。
しかし、日常用語として各人が勝手に解釈し、空模様をイメージしてしまいますから、ちょっと困りものの用語です。
 一度でも用語の定義を読んで自分なりのイメージを作っておくと、予報文をより正確に読むことができると思います。





 まず、「晴れ」の定義ですが、なんとなく理解できます。
「薄曇り」で地物の影ができる状態、というのがちょっと面白いですね。





 曇りの定義は、筋雲(卷雲)やうろこ雲(卷層雲)などの高層雲よりも、ひつじ雲(高積雲)などの中層雲や、わた雲(積雲)や入道雲(積乱雲)などの下層雲が支配的な場合を指しています。
 晴れの定義から考えて、影ができない程度に曇った場合と考えたらイメージしやすいかもしれません。





 雨はその降り方によって様々な表現が使われます。
 予報文に「強く降る」と書かれていたら、時間雨量が20~30ミリ程度が予想されているということですから、いわゆる”どしゃ降り”のイメージ。また、「激しく降る」と書かれていたら30~50ミリの”バケツをひっくり返したような雨”「非常に激しく降る」ならば”滝のような雨”をイメージします。
 天気図を解析して番組の解説原稿を書くときも、この用語を正確に使うよう注意されましたが、解説者によってはかなりいい加減に使っていたりします。





 雪については、天気予報の現場にいても意識したことはありませんでした。
むしろ、何センチ積もるのか?という点が重要。
何センチ積もるのか?については予報文に書かれませんから別に調べる必要があります。

 このように天気の用語も厳格に定義づけられていますが、目で確認できる雨や雲ひとつない快晴以外、晴れと曇りのイメージは人によって千差万別です。
 この定義に照らして、一度はイメージづくりをしておいても良いかもしれませんね。

 続きは次の記事で・・・・  


Posted by kasayan at 19:42Comments(3)天気予報の使い方

2009年11月12日

12日の天気予報は当たるのか?

 30年ぶりに帰ってきた長野の天気に早く慣れようと、毎朝天気チェックのトレーニングをしています。

 昔、全国ネットの天気予報を担当していたときにも当然長野の予報も考えましたが、全国の天気の一部としてとらえて、県全体の平均的な天気をイメージするにとどまっていました。
 しかし、長野に住んで、平均的なイメージから時々刻々と異なる地元の天気変化を考えるようになると、地域ごとに高い山で「区分けされている」長野の天気を考えることの難しさを痛感します。
 画素数の少ない昔のデジカメの写真から、最新のデジカメの写真にいきなり切り替わったという感じでしょうか。





 また、的確にニーズに合った伝え方の困難さも感じています。東京などの首都圏では人口のほとんどを占める都市生活者の視点が中心になりますが、長野県では農業者、林業者、観光従事者をなど、多様な方々がおられます。
 長野の天気予報番組でも、「寒暖の差が激しいので体調管理には・・・」なんてコメントをよく耳にしますけど、地元の番組なんですから、そんなありきたりの言葉ではなく、地場産品の収穫の際に必要な気温や天気など、知りたいことにさりげなくこたえられるような一言が必要なのではないかと感じています。
 でも、まだ具体的なイメージができません。

 ・・・・・なんてことを考えているのも、今日の天気はこの時期としては記録的な雨量となった雨もいったん回復傾向だから。
 ということで、今日の天気はサラリと流して、「気になる週末の天気」(このフレーズ、ありきたりでアレなんですが・・・)を考えてみたいと思います。

 まず今日の全国の予報・・・昨日の傘マークから変わって太陽マークが目立つようになっています。





 ただ、太陽マークが並んでしまうと、「晴れ」のイメージが強すぎて、せっかくの情報を見逃してしまいます。よーく見ると、どのマークも太陽マーク一発じゃなくて、「曇りのち晴れ」とか「晴れ時々曇り」など、雲マークとの組み合わせですし、関東は曇りマーク一発。
 そんなときは、「晴れるにしても曇りがち」くらいのイメージで考えておくのが無難です。

 ちょっと疑いの目で長野にズーム





 「曇り時々晴れ」マークになっています。予報文も同じ。
太陽マークに目を奪われがちですけど、基本は曇りベースっていうこと。
そう思っておけば、天気予報が外れると感ずることはまずないでしょう。

 今日はこまかな検討ははぶいて、長野地方気象台発表の概況を添付しておきます。

日本の東の低気圧から前線が伊豆諸島の南にのびています。一方、中国東
北区には高気圧があって北日本に張りだしています。

 長野県内は、晴れや曇りで、北部では弱い雨の降っている所があります。

 今日は、前線が伊豆諸島の南に停滞する見込みです。
 このため、曇りで、日中は晴れ間も出るでしょう。また、北部では朝まで
弱い雨の降る所があるでしょう。


 では、週末の天気もチェックしておきましょう。
 いつも目にする今日、明日、明後日の天気予報を短期予報といいますが、この予報を考えるための専門天気図は観測時間から72時間先まで表示しています。もちろんその先の計算値もあるのですが、先になればなるほどマユツバになりますから、今日・明日の天気はそこそこ当たっても、週間予報はちょっと・・・っていうことになるわけです。
 今日は木曜日ですからようやく土曜日の予報が(そこそこ当たる)短期予報の射程にはいってきました。

 ちなみに、気象庁の最新の「明後日」の予報や週間予報は、午前11時に発表されますから、今朝の段階でテレビやネットにある明後日の予報は昨日の古い週間予報
 このブログの予言?よりずっとあてになる予報を知りたい方は、11時まで待ってくださいね。
 

 まず、14日土曜日午後9時の予想天気図から・・・・





 なんじゃこれ?という天気図ですよね?
 テレビで見る見慣れた天気図は、この天気図を修正し書き直したもの。明後日分の書き直しの天気図は発表されていないので、メンドウでもこれで考える必要があります。
 夜の段階で北海道付近に低気圧。等圧線が何重にも取り囲んでいますから、発達して風も強くなりそうです。
 また、点線で描かれた24時間降水量を青で塗ってみると、全国的に雨が予想されています。

 この低気圧、いつ、どこで生まれてやってくるの?








 この低気圧、明日13日の天気図を見ると、午前9時に九州の南にある低気圧があまり発達せずに、のろのろと近畿地方に進むことがわかりました。
 こいつが14日になると、急速に発達しながら速度を上げて北海道方面に進むわけです。
(明日は再び西から下り坂。夜には雨が降り始めるっていう感じですね。)

 なんで急速に速度を上げるの?




 低気圧が発達するためのパワーは上空の気圧の谷が与えてくれます。
 また、低気圧を北東へ動かすのは、上空の流れです。

 この図を見ると、その二つが明日の夜、大陸からやってくるんですね。


 うーん・・・土曜日も天気悪いのかよ・・・・・少しも回復の可能性はないのかよ?

 でも、低気圧の進む速度が速まるということは、低気圧が長野を通り過ぎるタイミングで天気は急速に回復してくる可能性があるのではないか?

 ということで、コンピューターの生データをそのままアニメ化。




(WNI.Labs Ch 引用)


 朝6時から午後3時までを表示してみましたけど、夕方には回復しそうですが、止み間はあってもほぼ日中はダメな感じですね。
 気象庁の予報では、長野県「曇り時々雨」か「雨 夕方から曇り」なんて予報を出してくるかもしれません。
 いずれにせよ、ぐずついた土曜日になりそうです。

 ただ、上空の流れがやってくるタイミング、その流れに低気圧が乗れるタイミング、上空の流れの速度によって、場合によっては半日ほどではないにしろ、6時間程度低気圧が通過するタイミングがズレる可能性はあると思います

 もし、6時間遅くなったら・・・・土曜日の晴天は期待できない・・・・6時間早まったら・・・昼前後には回復して予想外に土曜日が生きてくる・・・・ことになります。

 まだまだチャンスはあるかも?(寄らば大樹の陰ならば土曜日はぐずつくと考えますけど)。

 で・・・・日曜日は?・・・低気圧が抜けて高気圧が張り出してくれば・・・晴れってことになるはずですが・・・・高気圧の張り出し方は?・・・これは明日に回しましょう。
 
  


2009年11月11日

天気予報のチェック方法(5)

 正しく天気予報をチェックしていますか?

 「晴れのち曇り」という予報の「のち」とは何時?を指すのですか?

 正しくチェックすれば、何倍も役立つ天気予報!

 天気予報の使い方」カテゴリーでは、天気予報の正しいチェック方法、裏技をお伝えしています。


【「夜のはじめ頃」】
 
 この用語が、天気予報に登場したのは2007年から
 それまでは「宵のうち」という用語がつかわれていましたが、示す対象時間帯がわかりにくいということで変更されました。
 とはいっても、夜のはじめというイメージも夏と冬で2時間程度も異なりますから、あいかわらずわかりにくい表現。

 これについても、当然に気象庁のルールがあります。





 表を見て気付かれたと思いますが、驚くことに時間に関する用語だけで一日を3時間単位ですべて表現してしまっています。
いわゆる「時系列予報」と呼ばれる予報のほとんどは3時間とごの天気を表にして表現していますが、文字だけの予報文も、それと同等の時系列性を確保しているといってよいでしょう。
 むしろ、時系列予報の内容は、視覚にうったえるものであるだけに全部覚えておくことは困難ですが、予報文は簡単に覚えておくことができるという点で、お天気チェックに使う情報の主体は予報文にして、時系列予報を補助的に使うという位置づけにすべきです。

 続きは次の記事で・・・・・  


Posted by kasayan at 19:30Comments(0)天気予報の使い方

2009年11月11日

11日の天気予報は当たるのか?

 昨夜の雨の降り出しをレーダーで見ると、18時過ぎに中部で降り始め、21時頃全県に拡大しました。
昨日朝の予報では、南部の降り始めが「夕方」でしたから、南部では予報より遅い降りだしということになったわけです。
 昨日も書きましたが、見逃しよりも空振りがマシ・・・それも数時間のズレなら全く問題はないでしょう。

 予報は、現在の空模様を基にして、人間(予報官)がコンピューターがたたき出す未来の計算値を修正してつくるわけですが、昨朝の予報は、まさに予報官のさじ加減が絶妙な予報でした。

 では、今日の予報から・・・









 朝から雨の長野県内

(10時追記:長野県南部・中部の予報がはやくも9時に変更されました。)

 中部
今日 北の風 後 やや強く 雨 夜 くもり 所により昼前 激しく 降る
 南部
今日 南の風 後 北の風 やや強く 雨 夕方 から くもり 所により 昼前 激しく 降る



 どの天気予報を見ても傘マークばかりの画面にうんざりされたと思います。
 テレビの天気予報では「今日一日雨」とか「降り方に注意してください」なんて言葉の連発だったんじゃないでしょうか?
 加えて「東日本の南岸では大雨に注意してくさい」という注意喚起のコメントも多かったと思います。

 この点、今朝7時の段階で、長野県内には注意報・警報は発表されていませんから、「いまのところ」通常の雨対策を気象台は想定しているようです。
(ウンチク:テレビで警報を「発令」という人がいますが、行政命令ではなく処分性がないので「発表」が正しいです)
10時追記:午前8時40分、長野地方気象台は、南部と中部の一部にに大雨洪水注意報、北部に大雨注意報を発表しています。遅い!

 ただ、長野県南部では、雨の神様がちょっとヘソを曲げただけで危険な大雨になる可能性もありますから、今朝はいつものように「天気予報の当たりはずれ」の検討はやめておいて、おとなしく、テレビの天気予報ではわかりにくい”雨の降り方”について理由を考えながら検討してみます。

 まず、未来を予測するスタートライン・・・現在の雨雲の様子から見てみます。





 これ、テレビで放送する衛星画像ではなく、水蒸気画像といって、空気中の水滴や水蒸気の様子を写したものです(テレビと同じ赤外画像では、雲が多いだけで雨雲なんだかよくわかりませんよね?)。
 近畿から東海にかけて雨のモトになる水蒸気が集まって、真っ白に写っているのがわかります。
 九州付近の低気圧がポンプのように南海上の温かく湿った空気を北へ吸い上げ、湿った空気が晩秋の冷たい空気とぶつかって発達した雨雲を発生させていると考えられます。

 そこで、湿った空気の流れが今後どう変化するのか?を調べてみます。





 これは湿った空気(雨の素)の流れを予想する専門天気図ですが、今夜にかけても本州南岸に湿った空気が流れ込んでいることがわかります(テレビでは天気図に赤の矢印を書き込むだけです)。
 ということは、今日一日、南岸を中心に大雨の可能性があり。

 次に、この湿った空気の流れと気圧配置の関係もチェックしておきます。





 九州付近の低気圧はあまり東へと進まず、むしろ南岸に前線が発生することがわかります。
この前線、東海沖で「へ」の字になっていますが、この部分は天気図には書かれない低気圧がありますから、引き続きこの部分がポンプの役目をして、南の湿った空気を北へ吸い上げることが考えられます。
10時追記:午前6時の実況天気図では、はやくも前線の「へ」の字の部分に低気圧が書き込まれました)

 ということで、湿った空気の大量流入?による大雨の可能性が一日を通してあることがわかりました。

 そこで、長野に近い南岸の静岡の地方気象台に目配せすると・・・・大雨・洪水注意報や、「大雨に関する情報」を発表しているほど警戒モードに入っています。

 それじゃ長野の雨の様子をもっと詳しくチェックしなくっちゃ・・・ということで、テレビでも放送する雨域の変化のアニメーション長野県にズームして作ってみました。





 午前中を中心に南信では、時間20~30ミリの雨も予想されています。
 もっとも長野県の注意報基準には達していないという判断で長野には注意報が発表されていないのでしょう。
 とはいっても、南信・・それも南からの湿った空気がぶつかる南斜面にお住まいの方は実際の雨の降り方への気配りはしておいたほうが良いと思います。
10時追記:南部には大雨・洪水注意報が発表されていますから、当然に要注意です。)
 
 そして、今日の雨の降り方・・・長野県では午前中を中心にやや強い雨・・・ということがわかりました。

 じゃ・・・いつ止むの?

 予報文では、中信や南信では「夜 くもりになっています。
「夜」の定義は18時以降ですから、暗くなってからということ。
 本当に止むんでしょうか?

 ついでに午後9時の雨雲の様子もチェック。





 うーん・・・・水色で塗った専門天気図を見ても、アニメと同じ雨域の図でも、長野県内では所々で雨が予想されています。
 中信・南信の「夜 くもり」エリアでも、夜まで雨が残るところがありそうですから、「くもり」にはあまり期待しないほうがよさそうです。

 なお、気象台は午前中の実況にもとづいて午前11時に新しい予報を発表します。
 午後に予定のある方は、必ず11時の修正予報をご覧になることをお勧めします。

 今日はこれでおしまい・・・・なんだかまとまりなかったなぁ・・・・・

  


2009年11月10日

天気予報のチェック方法(4)

 正しく天気予報をチェックしていますか?

 「晴れのち曇り」という予報の「のち」とは何時?を指すのですか?

 正しくチェックすれば、何倍も役立つ天気予報!

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では、天気予報の正しいチェック方法、裏技をお伝えしています。


(2)どうやって使うのか?

①予報文を読むためのルール

 レトロな感じがする気象庁発表の予報文が、一見わかりやすいように感じられる天気マークの天気予報の何倍もの情報量をもっていること、それをどうやって入手するか、おわかりいただけたかと思います。





 いわば、予報文は一般向けの天気予報の最終製品といえますが、ただ漠然と読んでいても用語の裏に隠された貴重な情報を逃すことになります。
 なぜなら、予報文に使われている用語は一定のルール(定義)にもとづいて使われていて、ルールに従って予報文を読めば、「時々」とはどの程度の状態を指すのか?、「のち」とは何時のことなのか?などを知ることができるからです。
 ただでさえ情報量の多い予報文の骨の髄までしゃぶりつくすために、一度はこのルールに目を通しておくことをお勧めします。

 では、ある日の予報文をもう一度よく見てみましょう。

北部
今日 南東の風 晴れ 昼過ぎ から 夕方 くもり (101)
明日 南東の風 晴れ 昼過ぎ から くもり 所により
夕方 から 夜のはじめ頃 (111)
明後日 北の風 後 南西の風 くもり (200)


 書かれている文字ごとにルールを見ていきます。

【「北部」】

 これが予報の対象エリアを指していることは当然ですが、正式には「府県予報区」の「一次細分区域」といいます。
 自分が住んでいるエリアは天気予報のどのエリアに属しているかはご存じだと思いますが、主要都市ならいざしらず、区分の境界エリアについては案外あいまいなものです。

 たとえば、長野市が「北部」であることは容易に察せられますが、坂城町は「北部」、それとも「中部」のいずれに属するのでしょうか?
 また、辰野町は「中部」、「南部」のいずれでしょうか?

 このように、県内の小旅行のために天気予報をチェックする場合ですら、自分の住んでいるエリアを少し離れるだけで、予報のエリアを知らないものだと痛感させられます。

 そこで、必要なエリアの天気予報をチェックするために、予報の区分を確認しておきたいものです。

  ココをクリックすると予報区分が表示されます(PDFファイル)





 また、予報区分を知っておけば、区分の境界エリアの天気をチェックする際に、二つの区分の天気を両方チェックして、悪いほうの予報・・・たとえば夕方の雷の予想が、もう一方の区分にも影響するかもしれないこと・・・をあらかじめ予測しておくことも可能です。

 特に県境では、地形などの影響もあって、隣接県の隣接予報区分の天気予報のほうが、そのエリアの天気に合致する場合も多いですから、隣接県の予報をチェックすることも大変有効です。
 この点、昔は隣接県のテレビ番組を見ることができないという問題もありましたが、ネットで天気予報をチェックできるようになった現在では特に有効な手段でしょう。

【「夜のはじめ頃」】
 
 この用語が、天気予報に登場したのは2007年から。
 それまでは「宵のうち」という用語がつかわれていましたが、示す対象時間帯がわかりにくいということで変更されました。
 とはいっても、夜のはじめというイメージも夏と冬で2時間程度も異なりますから、あいかわらずわかりにくい表現。

 これについても、当然に気象庁のルールがあります。


  続きは次の記事で・・・・


  


Posted by kasayan at 19:59Comments(0)天気予報の使い方

2009年11月10日

10日の天気予報は当たるのか?

 今日の長野県の天気は下り坂・・・・・
 どんなタイミングで、どこから、そして、どのように下り坂を転がり落ちるのか?それともズルズル滑り落ちるのか?
 そして、気象庁発表の予報がハズレるとしたらどうなるのか?
 まずは森を見てから樹を見るという順番でチェックしていきます。





 天気傾向を簡単にエリア分けしました。
 県内は西から下り坂のエリアの一番東側にあります。
 ということは、一番遅く天気が悪化することになりそうですよね?

 では、長野県付近にズームイン。





 どうやら今日の下り坂の行きつくところは長野県を通り越して関東西部のようです。
では、どんなタイミングで雨になるの?ということが知りたいですから、予報文も読むことにします。
図に書き込んでおきましたが、長野県南部は夕方から、中部・北部は夜に雨とのこと。
 南部から天気は下り坂ってことですよね。
 ちなみに予報の用語では、「夕方」は15時~18時、「」は18時以降を意味しますから、用語の定義を知っておけば、具体的な降り始めをイメージできるはずです?
 これでタイミングと、どこから降る?という疑問はOK。
 
 でも、「どのように」雨が降るのか?はどうすればわかるんでしょうか?
激しい雨が降るようなときには「・・・強く降る」という表現が使われますが、今日の予報文には書かれていませんから、少なくとも雨は強くない・・・ということがわかります。

 これで、疑問は全部解消?しましたけど、理由がわからなければ、占いを信じているのと同じ。
リスクヘッジもできません。

 なんで下り坂なの?という理由をざっと見ておきましょう。

 まず、未来の空模様・・・予報のスタートラインになる実際の空模様からチェックします。





 NHKの解説者風にコメントすれば、
「東シナ海を低気圧が東にゆっくりと進んでいます。低気圧に伴う雨雲が九州の西部にあって九州では所々で雨が降り始めています。」
「また、北海道は上空に寒気の影響で北部を中心に雨になっています。」
「一方、本州は高気圧に覆われ、中部・関東地方は晴れています。」
 というところでしょうか。

 結局、今日長野県に雨を降らせるのは、東シナ海を東へ進む低気圧の雨雲が、ゆっくり一日かけて長野県までやってくるからということのようです。

 そこで、今夜にかけての雨のエリアの変化をチェックしてみます。
 一般の方なら気象庁の分布予報(クリック)をチェックするのがお勧めですが、ここでは予報士の七つ道具の専門天気図で見てみます。





 今夜9時の予想図ですが、雨のエリアはせいぜい近畿地方まで・・・・
予報と違うじゃん?

 そこで、さらなる虎の巻、MSMという気象庁最新の細かな計算値を見てみます。





 これと同じ図、一般の人もココで見ることができます
(天気予報番組でも使われていますけど、さすがにここまではチェックできませんよね。)

 こちらの計算値では午後9時には長野県まで雨エリアに。

 気象庁では、先の専門天気図の気圧配置を基本にしながらも、雨域の進行の早いMSMの計算値の雨域を採用して、「悪目の」予報を組み立てたのかもしれません。

 あやしい・・・・・・今日のポイントはここですね。

 これ、低気圧の進む速度が遅くて、計算値にばらつきがあることを想像させます。

 低気圧を東に流す上空の流れを見てみると・・・・





 やっぱり日本付近の流れは非常に弱くなっています。
 
 ということで、今日の天気予報がはずれるか否かは低気圧の速度にかかっているようです。
気象庁としては早めに雨が降るという方針を立てていますから、そのまま信じておくのが安全ですが、はずれるとしたら、長野県内、日付が変わってから雨が降り出すということになるかもしれません。

 でも、見逃しよりは空振りがイイですよね?


【12時30分追記】

 昨日、週間予報をチェックしましたけど、やっぱり今週の週間予報はあやしい・・・

 ぐずつくという点と、天気マークのおよその配列は昨日のままですけど、そんな予報を出すための計算値は昨日とはじぇんじぇん?変わっています。
 見かけ上は似たような予報でも、素材?が変わってますから、明日以降は味?も微妙に違ってくるかも?