2009年11月11日
11日の天気予報は当たるのか?
昨夜の雨の降り出しをレーダーで見ると、18時過ぎに中部で降り始め、21時頃全県に拡大しました。
昨日朝の予報では、南部の降り始めが「夕方」でしたから、南部では予報より遅い降りだしということになったわけです。
昨日も書きましたが、見逃しよりも空振りがマシ・・・それも数時間のズレなら全く問題はないでしょう。
予報は、現在の空模様を基にして、人間(予報官)がコンピューターがたたき出す未来の計算値を修正してつくるわけですが、昨朝の予報は、まさに予報官のさじ加減が絶妙な予報でした。
では、今日の予報から・・・


朝から雨の長野県内。
(10時追記:長野県南部・中部の予報がはやくも9時に変更されました。)
どの天気予報を見ても傘マークばかりの画面にうんざりされたと思います。
テレビの天気予報では「今日一日雨」とか「降り方に注意してください」なんて言葉の連発だったんじゃないでしょうか?
加えて「東日本の南岸では大雨に注意してくさい」という注意喚起のコメントも多かったと思います。
この点、今朝7時の段階で、長野県内には注意報・警報は発表されていませんから、「いまのところ」通常の雨対策を気象台は想定しているようです。
(ウンチク:テレビで警報を「発令」という人がいますが、行政命令ではなく処分性がないので「発表」が正しいです)
(10時追記:午前8時40分、長野地方気象台は、南部と中部の一部にに大雨洪水注意報、北部に大雨注意報を発表しています。遅い!)
ただ、長野県南部では、雨の神様がちょっとヘソを曲げただけで危険な大雨になる可能性もありますから、今朝はいつものように「天気予報の当たりはずれ」の検討はやめておいて、おとなしく、テレビの天気予報ではわかりにくい”雨の降り方”について理由を考えながら検討してみます。
まず、未来を予測するスタートライン・・・現在の雨雲の様子から見てみます。

これ、テレビで放送する衛星画像ではなく、水蒸気画像といって、空気中の水滴や水蒸気の様子を写したものです(テレビと同じ赤外画像では、雲が多いだけで雨雲なんだかよくわかりませんよね?)。
近畿から東海にかけて雨のモトになる水蒸気が集まって、真っ白に写っているのがわかります。
九州付近の低気圧がポンプのように南海上の温かく湿った空気を北へ吸い上げ、湿った空気が晩秋の冷たい空気とぶつかって発達した雨雲を発生させていると考えられます。
そこで、湿った空気の流れが今後どう変化するのか?を調べてみます。

これは湿った空気(雨の素)の流れを予想する専門天気図ですが、今夜にかけても本州南岸に湿った空気が流れ込んでいることがわかります(テレビでは天気図に赤の矢印を書き込むだけです)。
ということは、今日一日、南岸を中心に大雨の可能性があり。
次に、この湿った空気の流れと気圧配置の関係もチェックしておきます。

九州付近の低気圧はあまり東へと進まず、むしろ南岸に前線が発生することがわかります。
この前線、東海沖で「へ」の字になっていますが、この部分は天気図には書かれない低気圧がありますから、引き続きこの部分がポンプの役目をして、南の湿った空気を北へ吸い上げることが考えられます。
(10時追記:午前6時の実況天気図では、はやくも前線の「へ」の字の部分に低気圧が書き込まれました)
ということで、湿った空気の大量流入?による大雨の可能性が一日を通してあることがわかりました。
そこで、長野に近い南岸の静岡の地方気象台に目配せすると・・・・大雨・洪水注意報や、「大雨に関する情報」を発表しているほど警戒モードに入っています。
それじゃ長野の雨の様子をもっと詳しくチェックしなくっちゃ・・・ということで、テレビでも放送する雨域の変化のアニメーションを長野県にズームして作ってみました。

午前中を中心に南信では、時間20~30ミリの雨も予想されています。
もっとも長野県の注意報基準には達していないという判断で長野には注意報が発表されていないのでしょう。
とはいっても、南信・・それも南からの湿った空気がぶつかる南斜面にお住まいの方は実際の雨の降り方への気配りはしておいたほうが良いと思います。
(10時追記:南部には大雨・洪水注意報が発表されていますから、当然に要注意です。)
そして、今日の雨の降り方・・・長野県では午前中を中心にやや強い雨・・・ということがわかりました。
じゃ・・・いつ止むの?
予報文では、中信や南信では「夜 くもり」になっています。
「夜」の定義は18時以降ですから、暗くなってからということ。
本当に止むんでしょうか?
ついでに午後9時の雨雲の様子もチェック。

うーん・・・・水色で塗った専門天気図を見ても、アニメと同じ雨域の図でも、長野県内では所々で雨が予想されています。
中信・南信の「夜 くもり」エリアでも、夜まで雨が残るところがありそうですから、「くもり」にはあまり期待しないほうがよさそうです。
なお、気象台は午前中の実況にもとづいて午前11時に新しい予報を発表します。
午後に予定のある方は、必ず11時の修正予報をご覧になることをお勧めします。
今日はこれでおしまい・・・・なんだかまとまりなかったなぁ・・・・・
昨日朝の予報では、南部の降り始めが「夕方」でしたから、南部では予報より遅い降りだしということになったわけです。
昨日も書きましたが、見逃しよりも空振りがマシ・・・それも数時間のズレなら全く問題はないでしょう。
予報は、現在の空模様を基にして、人間(予報官)がコンピューターがたたき出す未来の計算値を修正してつくるわけですが、昨朝の予報は、まさに予報官のさじ加減が絶妙な予報でした。
では、今日の予報から・・・


朝から雨の長野県内。
(10時追記:長野県南部・中部の予報がはやくも9時に変更されました。)
中部
今日 北の風 後 やや強く 雨 夜 くもり 所により昼前 激しく 降る
南部
今日 南の風 後 北の風 やや強く 雨 夕方 から くもり 所により 昼前 激しく 降る
どの天気予報を見ても傘マークばかりの画面にうんざりされたと思います。
テレビの天気予報では「今日一日雨」とか「降り方に注意してください」なんて言葉の連発だったんじゃないでしょうか?
加えて「東日本の南岸では大雨に注意してくさい」という注意喚起のコメントも多かったと思います。
この点、今朝7時の段階で、長野県内には注意報・警報は発表されていませんから、「いまのところ」通常の雨対策を気象台は想定しているようです。
(ウンチク:テレビで警報を「発令」という人がいますが、行政命令ではなく処分性がないので「発表」が正しいです)
(10時追記:午前8時40分、長野地方気象台は、南部と中部の一部にに大雨洪水注意報、北部に大雨注意報を発表しています。遅い!)
ただ、長野県南部では、雨の神様がちょっとヘソを曲げただけで危険な大雨になる可能性もありますから、今朝はいつものように「天気予報の当たりはずれ」の検討はやめておいて、おとなしく、テレビの天気予報ではわかりにくい”雨の降り方”について理由を考えながら検討してみます。
まず、未来を予測するスタートライン・・・現在の雨雲の様子から見てみます。

これ、テレビで放送する衛星画像ではなく、水蒸気画像といって、空気中の水滴や水蒸気の様子を写したものです(テレビと同じ赤外画像では、雲が多いだけで雨雲なんだかよくわかりませんよね?)。
近畿から東海にかけて雨のモトになる水蒸気が集まって、真っ白に写っているのがわかります。
九州付近の低気圧がポンプのように南海上の温かく湿った空気を北へ吸い上げ、湿った空気が晩秋の冷たい空気とぶつかって発達した雨雲を発生させていると考えられます。
そこで、湿った空気の流れが今後どう変化するのか?を調べてみます。

これは湿った空気(雨の素)の流れを予想する専門天気図ですが、今夜にかけても本州南岸に湿った空気が流れ込んでいることがわかります(テレビでは天気図に赤の矢印を書き込むだけです)。
ということは、今日一日、南岸を中心に大雨の可能性があり。
次に、この湿った空気の流れと気圧配置の関係もチェックしておきます。

九州付近の低気圧はあまり東へと進まず、むしろ南岸に前線が発生することがわかります。
この前線、東海沖で「へ」の字になっていますが、この部分は天気図には書かれない低気圧がありますから、引き続きこの部分がポンプの役目をして、南の湿った空気を北へ吸い上げることが考えられます。
(10時追記:午前6時の実況天気図では、はやくも前線の「へ」の字の部分に低気圧が書き込まれました)
ということで、湿った空気の大量流入?による大雨の可能性が一日を通してあることがわかりました。
そこで、長野に近い南岸の静岡の地方気象台に目配せすると・・・・大雨・洪水注意報や、「大雨に関する情報」を発表しているほど警戒モードに入っています。
それじゃ長野の雨の様子をもっと詳しくチェックしなくっちゃ・・・ということで、テレビでも放送する雨域の変化のアニメーションを長野県にズームして作ってみました。

午前中を中心に南信では、時間20~30ミリの雨も予想されています。
もっとも長野県の注意報基準には達していないという判断で長野には注意報が発表されていないのでしょう。
とはいっても、南信・・それも南からの湿った空気がぶつかる南斜面にお住まいの方は実際の雨の降り方への気配りはしておいたほうが良いと思います。
(10時追記:南部には大雨・洪水注意報が発表されていますから、当然に要注意です。)
そして、今日の雨の降り方・・・長野県では午前中を中心にやや強い雨・・・ということがわかりました。
じゃ・・・いつ止むの?
予報文では、中信や南信では「夜 くもり」になっています。
「夜」の定義は18時以降ですから、暗くなってからということ。
本当に止むんでしょうか?
ついでに午後9時の雨雲の様子もチェック。

うーん・・・・水色で塗った専門天気図を見ても、アニメと同じ雨域の図でも、長野県内では所々で雨が予想されています。
中信・南信の「夜 くもり」エリアでも、夜まで雨が残るところがありそうですから、「くもり」にはあまり期待しないほうがよさそうです。
なお、気象台は午前中の実況にもとづいて午前11時に新しい予報を発表します。
午後に予定のある方は、必ず11時の修正予報をご覧になることをお勧めします。
今日はこれでおしまい・・・・なんだかまとまりなかったなぁ・・・・・
大晦日の雪は?
今夜から雪?今年二回目の本格的冬型へ(11月2日)
また雪?明日にかけて冬型へ、北は荒れ模様(11月1日)
台風一過の晴天にならない?ぐずつきの日曜日(10月31日)
台風情報:台風14号予想進路とお役立ちリンク(10月30日)
台風14号予想進路と台風対策情報(10月29日)
今夜から雪?今年二回目の本格的冬型へ(11月2日)
また雪?明日にかけて冬型へ、北は荒れ模様(11月1日)
台風一過の晴天にならない?ぐずつきの日曜日(10月31日)
台風情報:台風14号予想進路とお役立ちリンク(10月30日)
台風14号予想進路と台風対策情報(10月29日)
Posted by kasayan at 08:02│Comments(2)
│今日の天気予報は当たるのか?
この記事へのコメント
こんにちは kasayanさま
すごいですね~~^^分かり易くてとってもためになります。
週末外出の予定がありますが、北部はやっぱり雨ですかね~??
すごいですね~~^^分かり易くてとってもためになります。
週末外出の予定がありますが、北部はやっぱり雨ですかね~??
Posted by GP
at 2009年11月11日 13:12

GPさんはじめまして。
今週の週間予報のモトになる計算値がコロコロ変化して当てにならなかったんですけど、土曜日はようやく通常の予報のモトになる計算値のターゲットに入ってきました。
で・・・気象庁の週間予報では、土曜日、南信でも北信でも「曇り一時雨」になってます。
気象庁の週間予報のタネ情報を見ると、やっぱり「今日の段階」ではガチで雨と考えたほうがよさそうです。場合によっては「一時雨」じゃすまない可能性も・・・。急速に発達する低気圧が日本を縦断!ですから。
そして、この低気圧が抜ける日曜日にはなんとか天気回復・・・晴れ間も出るという感じだと思います。
まあ、今週の週間予報は????なところがあるので、週末の予定はかなり予報が固まってくる明日の予報で判断されたほうが良いでしょう。
これからもよろしくお願いします!
今週の週間予報のモトになる計算値がコロコロ変化して当てにならなかったんですけど、土曜日はようやく通常の予報のモトになる計算値のターゲットに入ってきました。
で・・・気象庁の週間予報では、土曜日、南信でも北信でも「曇り一時雨」になってます。
気象庁の週間予報のタネ情報を見ると、やっぱり「今日の段階」ではガチで雨と考えたほうがよさそうです。場合によっては「一時雨」じゃすまない可能性も・・・。急速に発達する低気圧が日本を縦断!ですから。
そして、この低気圧が抜ける日曜日にはなんとか天気回復・・・晴れ間も出るという感じだと思います。
まあ、今週の週間予報は????なところがあるので、週末の予定はかなり予報が固まってくる明日の予報で判断されたほうが良いでしょう。
これからもよろしくお願いします!
Posted by kasayan
at 2009年11月11日 19:28
