2009年11月13日
天気予報のチェック方法(7)
正しく天気予報をチェックしていますか?
「晴れのち曇り」という予報の「のち」とは何時?を指すのですか?
正しくチェックすれば、何倍も役立つ天気予報!
「天気予報の使い方」カテゴリーでは、天気予報の正しいチェック方法、裏技をお伝えしています。
【「のち」「一時」「時々」】
「のち」辞書によれば「連続するものの中で、次にくるもの」を指します。
でも「次」はいつくるんでしょうか?
用語集を見ると「予報期間内の前と後で現象が異なるとき、その変化を示すときに用いる。 」んだそうです。
そして、「「・・・ のち ・・・」は大局的な傾向を表す用語であるから可能な限り用いないで、具体的な時間帯を示すように努める。 」んだそうです。
ということは、”次はいつくるのか?”ということをしっかりと予報文に書けってこと。
ですから、「・・・のち・・・」しかわからない天気マークの予報だけ見ていたら、苦労している気象台の予報官に失礼?ってことになりますね。

もっとも例外があって、「時間帯を示す用語が2つになる時は一方に「のち」を用いる。その際の時間指定は降水現象を優先する。例えば「晴れ昼すぎから曇り夕方から雨」とはせずに「晴れのち曇り夕方から雨」などとする。 」んだそうです。
また、「具体的な時間帯を示す精度がない場合は「のち」を用いてもよい」んだそうですから、天気変化の時間帯を特定できない場合にも使われるようです。
同様に「一時」「時々」という用語も厳格なルールに従って使われています。
これらの用語を簡単にまとめた表がこれです。

なにげに聞き流してしまう「後」「一時」「時々」などの天気変化の用語ですけど、天気の変わり目のタイミングや天気の様子を伝えてくれる重要な用語です。
これを使いこなさない手はありませんから、一度はフムフムと読んでみてください。
続きは次の記事で・・・・・
「晴れのち曇り」という予報の「のち」とは何時?を指すのですか?
正しくチェックすれば、何倍も役立つ天気予報!
「天気予報の使い方」カテゴリーでは、天気予報の正しいチェック方法、裏技をお伝えしています。
【「のち」「一時」「時々」】
「のち」辞書によれば「連続するものの中で、次にくるもの」を指します。
でも「次」はいつくるんでしょうか?
用語集を見ると「予報期間内の前と後で現象が異なるとき、その変化を示すときに用いる。 」んだそうです。
そして、「「・・・ のち ・・・」は大局的な傾向を表す用語であるから可能な限り用いないで、具体的な時間帯を示すように努める。 」んだそうです。
ということは、”次はいつくるのか?”ということをしっかりと予報文に書けってこと。
ですから、「・・・のち・・・」しかわからない天気マークの予報だけ見ていたら、苦労している気象台の予報官に失礼?ってことになりますね。

もっとも例外があって、「時間帯を示す用語が2つになる時は一方に「のち」を用いる。その際の時間指定は降水現象を優先する。例えば「晴れ昼すぎから曇り夕方から雨」とはせずに「晴れのち曇り夕方から雨」などとする。 」んだそうです。
また、「具体的な時間帯を示す精度がない場合は「のち」を用いてもよい」んだそうですから、天気変化の時間帯を特定できない場合にも使われるようです。
同様に「一時」「時々」という用語も厳格なルールに従って使われています。
これらの用語を簡単にまとめた表がこれです。

なにげに聞き流してしまう「後」「一時」「時々」などの天気変化の用語ですけど、天気の変わり目のタイミングや天気の様子を伝えてくれる重要な用語です。
これを使いこなさない手はありませんから、一度はフムフムと読んでみてください。
続きは次の記事で・・・・・
2009年11月13日
13日の天気予報は当たるのか?
今日は再び天気下り坂。
長野県内、朝の段階で雨が降っていないとなると、気になるのは雨の降りだしは何時か?ということにつきちゃいますよね。
そこで、今日はいきなり長野地方気象台発表の長野県の予報から見ていきましょう。

北部は夜から、中部と南部は夕方から雨ということになっています。
予報の用語集によれば、夜は18時以降、夕方は15~18時を意味しますから、北信は暗くなってから雨。ちょうど帰宅の時間帯です。
そうなると、もうひとつの関心事は、ホントに当たるの?ということ。
もっとも、天気予報は100%じゃないんですから、当たりハズレというよりは、ズレの可能性はあるの?ズレるとしたらどうなるの?を検討することになります。
まず、どうして下り坂?を確認するために、今の様子をひまわりの可視画像で確認。テレビでは赤外画像を放送してますけど、肉眼と同じ可視画像のほうがクッキリと雨雲を識別できます。

赤の点線で囲んだモコモコとした雨雲が長野県に接近中!
次に、気象庁が予想天気図や予報を作る際の基本にしている、GSMというコンピューターの計算値をチェック。
これ、世界各地の観測データをスーパーコンピューターに入れて、仮想の地球を早く回転させて未来の天気を計算したものです。

なんと午後2時には長野県内1ミリ程度の弱い雨のエリアに入っちゃっています。
ということは、これと同じものを見た予報官は、予報を作る際に、この情報を採用しなかったと考えられます。
じゃ、何を見た?
そこで、同じく日本付近だけをより細かく計算したMSMという最新の計算値もチェックしてみます。

同じ午後2時、長野県はギリギリ雨のエリアに入っていません。
静岡県側から南部に雨雲が接近しているという感じ。
気象庁はこちらの情報を採用したんですね・・・・きっと。
なんで、気象庁はこんなことをしたんでしょうか?
そこで、気象庁本庁が、地方気象台発表の予報や民間気象会社の予報が統一したものとなるように毎朝発表している指針・・・短期予報解説資料という虎の巻をのぞき見してみます。
そうすると・・・・・
なんて書かれています。
まず、「2項①」と書かれている低気圧ですが、これは前の文章を読む必要があるので天気図でちょっと解説しときます。

四国の南に低気圧があって、その北側、四国の沿岸に雨雲があるのがわかります。
この低気圧がゆっくりと発達しながら北上しているわけですが、夜にかけて奄美付近で朝の時点で発生中の低気圧と合体して、西日本の南に前線を作ると気象庁は考えています。
この過程で、GSMという仮想地球の計算値では、この低気圧を発達させすぎているというわけです。
加えて、「雨域の表現はMSMや実況も参考に」と書いてありますが、MSMは地形の様子など、より細かな計算をしているので、全体の気圧配置など予報の骨格はGSMを基本とするものの、雨はMSMや実況で修正しなさいよということを意味します。
あやしい・・・・・・・
いくら超専門家の予報官といえども、コンピューターの計算に人間の判断が加わっています。
単純な判断ですが、ズレるとしたら前倒し・・・早めに降る可能性も・・・ということになります。
何回かここに書きましたが、見逃しよりは空振りがイイ・・・と考えるのでしたら、午後の外出の際には、帰宅が夕方や夜にならないとしても、念のため雨の準備をしておいたほうが良いかもしれません。
午後の降水確率を見ると・・・中部・南部が50%、北部40%ですから、今日は予報文の文言にこだわらずに、素直にこっちで判断しておいたほうが良いということでしょう。
(11時50分追記:レーダーで雨の実況を見ると、気象庁が発表したタイミング・・中・南信は夕方・・・15時以降・・・の降りだしという予報は当たりそうです。北信の降りだしは・・・降水確率午後30%、夜50%というニュアンスがピッタリ。あやしい・・・程度までしかわかりません)
(17時50分追記:もっともっと降りだしが遅くなりそうです。17時発表の予報では中部・南部は夜から、北部は夜遅く(21時以降)に修正されています。気象庁予報官の計算値の修正の方向はバッチリでしたが、もっともっと修正する必要がありました。ただ、これが限界だと思います。)
で・・・・週末の天気・・・・明日の回復がちょっと早まる可能性がちらほら・・・
今日の夕方、時間があったらこのブログに書いてみるかもしれません。
(17時50分追記:今夜から明日にかけての気圧配置の変化と寒気の南下をアニメにしてみました。テレビの天気予報で「西高東低の気圧配置になって」とか「強い寒気が南下して」という解説があったら、これを思い出してください。)


(おまけ:来週一週間の気圧配置の変化です。18日に北部では雪?)

長野県内、朝の段階で雨が降っていないとなると、気になるのは雨の降りだしは何時か?ということにつきちゃいますよね。
そこで、今日はいきなり長野地方気象台発表の長野県の予報から見ていきましょう。

北部は夜から、中部と南部は夕方から雨ということになっています。
予報の用語集によれば、夜は18時以降、夕方は15~18時を意味しますから、北信は暗くなってから雨。ちょうど帰宅の時間帯です。
そうなると、もうひとつの関心事は、ホントに当たるの?ということ。
もっとも、天気予報は100%じゃないんですから、当たりハズレというよりは、ズレの可能性はあるの?ズレるとしたらどうなるの?を検討することになります。
まず、どうして下り坂?を確認するために、今の様子をひまわりの可視画像で確認。テレビでは赤外画像を放送してますけど、肉眼と同じ可視画像のほうがクッキリと雨雲を識別できます。

赤の点線で囲んだモコモコとした雨雲が長野県に接近中!
次に、気象庁が予想天気図や予報を作る際の基本にしている、GSMというコンピューターの計算値をチェック。
これ、世界各地の観測データをスーパーコンピューターに入れて、仮想の地球を早く回転させて未来の天気を計算したものです。

なんと午後2時には長野県内1ミリ程度の弱い雨のエリアに入っちゃっています。
ということは、これと同じものを見た予報官は、予報を作る際に、この情報を採用しなかったと考えられます。
じゃ、何を見た?
そこで、同じく日本付近だけをより細かく計算したMSMという最新の計算値もチェックしてみます。

同じ午後2時、長野県はギリギリ雨のエリアに入っていません。
静岡県側から南部に雨雲が接近しているという感じ。
気象庁はこちらの情報を採用したんですね・・・・きっと。
なんで、気象庁はこんなことをしたんでしょうか?
そこで、気象庁本庁が、地方気象台発表の予報や民間気象会社の予報が統一したものとなるように毎朝発表している指針・・・短期予報解説資料という虎の巻をのぞき見してみます。
そうすると・・・・・
3.数値予報資料解釈上の留意点
①最新のGSM を基本とするが、2項①の低気圧は循環を強め過ぎていると見て最大風速を35kt に抑えて考える。雨域の表現はMSM や実況も参考にする。
なんて書かれています。
まず、「2項①」と書かれている低気圧ですが、これは前の文章を読む必要があるので天気図でちょっと解説しときます。

四国の南に低気圧があって、その北側、四国の沿岸に雨雲があるのがわかります。
この低気圧がゆっくりと発達しながら北上しているわけですが、夜にかけて奄美付近で朝の時点で発生中の低気圧と合体して、西日本の南に前線を作ると気象庁は考えています。
この過程で、GSMという仮想地球の計算値では、この低気圧を発達させすぎているというわけです。
加えて、「雨域の表現はMSMや実況も参考に」と書いてありますが、MSMは地形の様子など、より細かな計算をしているので、全体の気圧配置など予報の骨格はGSMを基本とするものの、雨はMSMや実況で修正しなさいよということを意味します。
あやしい・・・・・・・
いくら超専門家の予報官といえども、コンピューターの計算に人間の判断が加わっています。
単純な判断ですが、ズレるとしたら前倒し・・・早めに降る可能性も・・・ということになります。
何回かここに書きましたが、見逃しよりは空振りがイイ・・・と考えるのでしたら、午後の外出の際には、帰宅が夕方や夜にならないとしても、念のため雨の準備をしておいたほうが良いかもしれません。
午後の降水確率を見ると・・・中部・南部が50%、北部40%ですから、今日は予報文の文言にこだわらずに、素直にこっちで判断しておいたほうが良いということでしょう。
(11時50分追記:レーダーで雨の実況を見ると、気象庁が発表したタイミング・・中・南信は夕方・・・15時以降・・・の降りだしという予報は当たりそうです。北信の降りだしは・・・降水確率午後30%、夜50%というニュアンスがピッタリ。あやしい・・・程度までしかわかりません)
(17時50分追記:もっともっと降りだしが遅くなりそうです。17時発表の予報では中部・南部は夜から、北部は夜遅く(21時以降)に修正されています。気象庁予報官の計算値の修正の方向はバッチリでしたが、もっともっと修正する必要がありました。ただ、これが限界だと思います。)
で・・・・週末の天気・・・・明日の回復がちょっと早まる可能性がちらほら・・・
今日の夕方、時間があったらこのブログに書いてみるかもしれません。
(17時50分追記:今夜から明日にかけての気圧配置の変化と寒気の南下をアニメにしてみました。テレビの天気予報で「西高東低の気圧配置になって」とか「強い寒気が南下して」という解説があったら、これを思い出してください。)


(おまけ:来週一週間の気圧配置の変化です。18日に北部では雪?)
