2009年11月13日
13日の天気予報は当たるのか?
今日は再び天気下り坂。
長野県内、朝の段階で雨が降っていないとなると、気になるのは雨の降りだしは何時か?ということにつきちゃいますよね。
そこで、今日はいきなり長野地方気象台発表の長野県の予報から見ていきましょう。

北部は夜から、中部と南部は夕方から雨ということになっています。
予報の用語集によれば、夜は18時以降、夕方は15~18時を意味しますから、北信は暗くなってから雨。ちょうど帰宅の時間帯です。
そうなると、もうひとつの関心事は、ホントに当たるの?ということ。
もっとも、天気予報は100%じゃないんですから、当たりハズレというよりは、ズレの可能性はあるの?ズレるとしたらどうなるの?を検討することになります。
まず、どうして下り坂?を確認するために、今の様子をひまわりの可視画像で確認。テレビでは赤外画像を放送してますけど、肉眼と同じ可視画像のほうがクッキリと雨雲を識別できます。

赤の点線で囲んだモコモコとした雨雲が長野県に接近中!
次に、気象庁が予想天気図や予報を作る際の基本にしている、GSMというコンピューターの計算値をチェック。
これ、世界各地の観測データをスーパーコンピューターに入れて、仮想の地球を早く回転させて未来の天気を計算したものです。

なんと午後2時には長野県内1ミリ程度の弱い雨のエリアに入っちゃっています。
ということは、これと同じものを見た予報官は、予報を作る際に、この情報を採用しなかったと考えられます。
じゃ、何を見た?
そこで、同じく日本付近だけをより細かく計算したMSMという最新の計算値もチェックしてみます。

同じ午後2時、長野県はギリギリ雨のエリアに入っていません。
静岡県側から南部に雨雲が接近しているという感じ。
気象庁はこちらの情報を採用したんですね・・・・きっと。
なんで、気象庁はこんなことをしたんでしょうか?
そこで、気象庁本庁が、地方気象台発表の予報や民間気象会社の予報が統一したものとなるように毎朝発表している指針・・・短期予報解説資料という虎の巻をのぞき見してみます。
そうすると・・・・・
なんて書かれています。
まず、「2項①」と書かれている低気圧ですが、これは前の文章を読む必要があるので天気図でちょっと解説しときます。

四国の南に低気圧があって、その北側、四国の沿岸に雨雲があるのがわかります。
この低気圧がゆっくりと発達しながら北上しているわけですが、夜にかけて奄美付近で朝の時点で発生中の低気圧と合体して、西日本の南に前線を作ると気象庁は考えています。
この過程で、GSMという仮想地球の計算値では、この低気圧を発達させすぎているというわけです。
加えて、「雨域の表現はMSMや実況も参考に」と書いてありますが、MSMは地形の様子など、より細かな計算をしているので、全体の気圧配置など予報の骨格はGSMを基本とするものの、雨はMSMや実況で修正しなさいよということを意味します。
あやしい・・・・・・・
いくら超専門家の予報官といえども、コンピューターの計算に人間の判断が加わっています。
単純な判断ですが、ズレるとしたら前倒し・・・早めに降る可能性も・・・ということになります。
何回かここに書きましたが、見逃しよりは空振りがイイ・・・と考えるのでしたら、午後の外出の際には、帰宅が夕方や夜にならないとしても、念のため雨の準備をしておいたほうが良いかもしれません。
午後の降水確率を見ると・・・中部・南部が50%、北部40%ですから、今日は予報文の文言にこだわらずに、素直にこっちで判断しておいたほうが良いということでしょう。
(11時50分追記:レーダーで雨の実況を見ると、気象庁が発表したタイミング・・中・南信は夕方・・・15時以降・・・の降りだしという予報は当たりそうです。北信の降りだしは・・・降水確率午後30%、夜50%というニュアンスがピッタリ。あやしい・・・程度までしかわかりません)
(17時50分追記:もっともっと降りだしが遅くなりそうです。17時発表の予報では中部・南部は夜から、北部は夜遅く(21時以降)に修正されています。気象庁予報官の計算値の修正の方向はバッチリでしたが、もっともっと修正する必要がありました。ただ、これが限界だと思います。)
で・・・・週末の天気・・・・明日の回復がちょっと早まる可能性がちらほら・・・
今日の夕方、時間があったらこのブログに書いてみるかもしれません。
(17時50分追記:今夜から明日にかけての気圧配置の変化と寒気の南下をアニメにしてみました。テレビの天気予報で「西高東低の気圧配置になって」とか「強い寒気が南下して」という解説があったら、これを思い出してください。)


(おまけ:来週一週間の気圧配置の変化です。18日に北部では雪?)

長野県内、朝の段階で雨が降っていないとなると、気になるのは雨の降りだしは何時か?ということにつきちゃいますよね。
そこで、今日はいきなり長野地方気象台発表の長野県の予報から見ていきましょう。

北部は夜から、中部と南部は夕方から雨ということになっています。
予報の用語集によれば、夜は18時以降、夕方は15~18時を意味しますから、北信は暗くなってから雨。ちょうど帰宅の時間帯です。
そうなると、もうひとつの関心事は、ホントに当たるの?ということ。
もっとも、天気予報は100%じゃないんですから、当たりハズレというよりは、ズレの可能性はあるの?ズレるとしたらどうなるの?を検討することになります。
まず、どうして下り坂?を確認するために、今の様子をひまわりの可視画像で確認。テレビでは赤外画像を放送してますけど、肉眼と同じ可視画像のほうがクッキリと雨雲を識別できます。

赤の点線で囲んだモコモコとした雨雲が長野県に接近中!
次に、気象庁が予想天気図や予報を作る際の基本にしている、GSMというコンピューターの計算値をチェック。
これ、世界各地の観測データをスーパーコンピューターに入れて、仮想の地球を早く回転させて未来の天気を計算したものです。

なんと午後2時には長野県内1ミリ程度の弱い雨のエリアに入っちゃっています。
ということは、これと同じものを見た予報官は、予報を作る際に、この情報を採用しなかったと考えられます。
じゃ、何を見た?
そこで、同じく日本付近だけをより細かく計算したMSMという最新の計算値もチェックしてみます。

同じ午後2時、長野県はギリギリ雨のエリアに入っていません。
静岡県側から南部に雨雲が接近しているという感じ。
気象庁はこちらの情報を採用したんですね・・・・きっと。
なんで、気象庁はこんなことをしたんでしょうか?
そこで、気象庁本庁が、地方気象台発表の予報や民間気象会社の予報が統一したものとなるように毎朝発表している指針・・・短期予報解説資料という虎の巻をのぞき見してみます。
そうすると・・・・・
3.数値予報資料解釈上の留意点
①最新のGSM を基本とするが、2項①の低気圧は循環を強め過ぎていると見て最大風速を35kt に抑えて考える。雨域の表現はMSM や実況も参考にする。
なんて書かれています。
まず、「2項①」と書かれている低気圧ですが、これは前の文章を読む必要があるので天気図でちょっと解説しときます。

四国の南に低気圧があって、その北側、四国の沿岸に雨雲があるのがわかります。
この低気圧がゆっくりと発達しながら北上しているわけですが、夜にかけて奄美付近で朝の時点で発生中の低気圧と合体して、西日本の南に前線を作ると気象庁は考えています。
この過程で、GSMという仮想地球の計算値では、この低気圧を発達させすぎているというわけです。
加えて、「雨域の表現はMSMや実況も参考に」と書いてありますが、MSMは地形の様子など、より細かな計算をしているので、全体の気圧配置など予報の骨格はGSMを基本とするものの、雨はMSMや実況で修正しなさいよということを意味します。
あやしい・・・・・・・
いくら超専門家の予報官といえども、コンピューターの計算に人間の判断が加わっています。
単純な判断ですが、ズレるとしたら前倒し・・・早めに降る可能性も・・・ということになります。
何回かここに書きましたが、見逃しよりは空振りがイイ・・・と考えるのでしたら、午後の外出の際には、帰宅が夕方や夜にならないとしても、念のため雨の準備をしておいたほうが良いかもしれません。
午後の降水確率を見ると・・・中部・南部が50%、北部40%ですから、今日は予報文の文言にこだわらずに、素直にこっちで判断しておいたほうが良いということでしょう。
(11時50分追記:レーダーで雨の実況を見ると、気象庁が発表したタイミング・・中・南信は夕方・・・15時以降・・・の降りだしという予報は当たりそうです。北信の降りだしは・・・降水確率午後30%、夜50%というニュアンスがピッタリ。あやしい・・・程度までしかわかりません)
(17時50分追記:もっともっと降りだしが遅くなりそうです。17時発表の予報では中部・南部は夜から、北部は夜遅く(21時以降)に修正されています。気象庁予報官の計算値の修正の方向はバッチリでしたが、もっともっと修正する必要がありました。ただ、これが限界だと思います。)
で・・・・週末の天気・・・・明日の回復がちょっと早まる可能性がちらほら・・・
今日の夕方、時間があったらこのブログに書いてみるかもしれません。
(17時50分追記:今夜から明日にかけての気圧配置の変化と寒気の南下をアニメにしてみました。テレビの天気予報で「西高東低の気圧配置になって」とか「強い寒気が南下して」という解説があったら、これを思い出してください。)


(おまけ:来週一週間の気圧配置の変化です。18日に北部では雪?)

大晦日の雪は?
今夜から雪?今年二回目の本格的冬型へ(11月2日)
また雪?明日にかけて冬型へ、北は荒れ模様(11月1日)
台風一過の晴天にならない?ぐずつきの日曜日(10月31日)
台風情報:台風14号予想進路とお役立ちリンク(10月30日)
台風14号予想進路と台風対策情報(10月29日)
今夜から雪?今年二回目の本格的冬型へ(11月2日)
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Posted by kasayan at 08:05│Comments(0)
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