2009年11月12日

天気予報のチェック方法(6)

 正しく天気予報をチェックしていますか?

 「晴れのち曇り」という予報の「のち」とは何時?を指すのですか?

 正しくチェックすれば、何倍も役立つ天気予報!

 天気予報の使い方」カテゴリーでは、天気予報の正しいチェック方法、裏技をお伝えしています。



【「晴れ」「曇り」「雨」】

 予報文の中で、もっとも読み流してしまいがちな用語でしょう。
しかし、日常用語として各人が勝手に解釈し、空模様をイメージしてしまいますから、ちょっと困りものの用語です。
 一度でも用語の定義を読んで自分なりのイメージを作っておくと、予報文をより正確に読むことができると思います。

天気予報のチェック方法(6)



 まず、「晴れ」の定義ですが、なんとなく理解できます。
「薄曇り」で地物の影ができる状態、というのがちょっと面白いですね。

天気予報のチェック方法(6)



 曇りの定義は、筋雲(卷雲)やうろこ雲(卷層雲)などの高層雲よりも、ひつじ雲(高積雲)などの中層雲や、わた雲(積雲)や入道雲(積乱雲)などの下層雲が支配的な場合を指しています。
 晴れの定義から考えて、影ができない程度に曇った場合と考えたらイメージしやすいかもしれません。

天気予報のチェック方法(6)



 雨はその降り方によって様々な表現が使われます。
 予報文に「強く降る」と書かれていたら、時間雨量が20~30ミリ程度が予想されているということですから、いわゆる”どしゃ降り”のイメージ。また、「激しく降る」と書かれていたら30~50ミリの”バケツをひっくり返したような雨”「非常に激しく降る」ならば”滝のような雨”をイメージします。
 天気図を解析して番組の解説原稿を書くときも、この用語を正確に使うよう注意されましたが、解説者によってはかなりいい加減に使っていたりします。

天気予報のチェック方法(6)



 雪については、天気予報の現場にいても意識したことはありませんでした。
むしろ、何センチ積もるのか?という点が重要。
何センチ積もるのか?については予報文に書かれませんから別に調べる必要があります。

 このように天気の用語も厳格に定義づけられていますが、目で確認できる雨や雲ひとつない快晴以外、晴れと曇りのイメージは人によって千差万別です。
 この定義に照らして、一度はイメージづくりをしておいても良いかもしれませんね。

 続きは次の記事で・・・・



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この記事へのコメント
初めまして。

 kasayanさんに、ひとつお訊ねしたいのですが、近頃のテレビの天気予報を聴いていますと、飯山、中野、大町が同じエリアとして予報されているのですが、どうしてこういうことになったのでしょうか?
 飯山と中野もかなり気温などは違うように思えますし、ましてや、大町などはこの飯山・中野地区の住民にしてみれば、まったく別世界の感がある場所なのです。大町を括りに入れるよりも、山ノ内町を入れた方がまだ判るような気がするのですが、お判りになりましたら、お教えください。
 天気予報のたびに、わたしの母が、「意味が判らない」と、憤慨しているものですから・・・。よろしくお願いいたします。<(_ _)>
Posted by ちよみ at 2009年11月12日 20:15
 ちよみさんはじめまして。

 どの天気予報番組かわかりませんが、飯山、中野、大町が同じエリアで予報されているということは、県を北部・中部・南部に分けて発表している予報のことだと思います。

 まず、天気ですが、気象庁は長野県の天気分布を四季を通して研究し、大雑把に長野を三分割しました。これについては、盆地が散在する長野の特徴から別の分類も可能と思われますし、季節によって分割方法を変えるという方法も考えられると思います。ただ、あまり複雑に分割しても、日々の気象状況によって無意味になる場合もありますし、わかりにくい予報になる可能性があります。
そのあたりを考慮して、現在の三分割になっています。

 そして、気温ですが、こちらは天気以上に複雑です。海抜の影響が強いので、高低差の激しい長野県では、同じ気象状況でも市町村それぞれ予想気温が異なってきます。そこで、気象庁では、北部の場合、代表的な気温として長野市(気象台の場所)の予想気温を発表しています。ですから、飯山や中野の気温は、長野市の予想気温から想像するしかないのです。

 でも、これでは飯山や中野の方はこまっちゃいますよね。
 そこで、分布予報があります。気象庁のHP
http://www.jma.go.jp/jp/mesh20/207.html?elementCode=1
をご覧になると、予想気温の様子が長野市という点の情報から面の情報としてとらえることができます。
 Yahoo天気などピンポイント予報がありますが、これは分布予報の一つのマス目を取り出して表にしたもの。これでチェックされると良いでしょう。

 ここ数年、各民放やNHKテレビでも「詳しい」予報と称して、ピンポイント予報を放送しています(夕方7時55分頃)。天気変化の情報は????な部分もありますが、気温はかなり参考になると思います。

 回答になっていないようでしたらまたコメントください。
機会を見て、「天気予報の使い方」のカテゴリーでまとめてみますね。
Posted by kasayankasayan at 2009年11月13日 08:47
こんにちは。

 お返事ありがとうございます。
 地図の上から、大雑把に長野県を分けているということですね。
 この疑問は、うちの母だけではなく、ご近所の方たちも持っていたようです。
 信州は、地域意識がとても強いので、飯山、中野、下高井郡下の人たちの意識の中に、大町は全く入っていなかったのです。それが、突然、天気予報だけが同じエリアになったものですから、戸惑いや違和感があるのだと思います。
 (この天気予報は、たぶん、NHKだと思うのですが)
 でも、確かに、長野市を基準として県北の気温を予想されても、困りますね。長野市と山ノ内町の標高差など300メートル以上もあるそうですから(志賀高原は除く)、特に冬の天気なども全く違うものです。年配者は、パソコンなども使いませんし、テレビの天気予報だけが頼りですから、テレビ放送には、そういうことも考慮して頂きたいと思います。
 ご丁寧な回答、ありがとうございました。<(_ _)>
 
Posted by ちよみちよみ at 2009年11月13日 10:49
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