2010年09月16日

台風11号の予想進路と週末三連休の天気(9月16日)



  故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。
 今日の天気予報はあたるんでしょうか?


 週末三連休の方が多いと思いますが、台風11号の動向や秋雨前線の様子が気になる方もいらっしゃるでしょう。
 そこで、台風11号の動向と週末の天気をちょっとだけ・・・・・

style='border-collapse:collapse;mso-yfti-tbllook:1184;mso-padding-alt:0mm 0mm 0mm 0mm'>
 台風11号の進路は?
 まずは、米軍の予想進路をチェック。



 沖縄の南で停滞した後、台湾を通過して大陸へ
 気象庁の予想進路もほぼ同様
  気象庁5日間進路予想: http://www.jma.go.jp/jp/typh/10115.html

 ・・・・ とりあえず三連休には影響しないようです・・・とりあえず・・・・・

style='border-collapse:collapse;mso-yfti-tbllook:1184;mso-padding-alt:0mm 0mm 0mm 0mm'>
 週末の雨は?


 土曜日は高気圧に覆われて晴れるところが多くなりそう。
 もっとも、高気圧の東側・・・湿った北東風が吹き込む関東では雲が多くぐずつく可能性がありそうですが・・・
 
 そして日曜日・・・・秋雨前線が北陸・北日本へ南下傾向・・・月曜日にかけても・・・・・
 三連休は初日OKで、だんだん天気が悪化してくるようです(天気分布にバラツキがありそうですが)。
 
 今日11時に新しい週間予報が発表されますから、公式?の見解で確認してくださいね。
 気象庁週間予報(11時・17時更新): http://www.jma.go.jp/jp/week/
 


  おなじみ天気マークの天気予報使い方次第で効果200%。「木を見て森を見ない」と言いますが、地元の天気チェックをするなら全国から。マークでエリア分けした境目の予報はアヤシイかも?


 週末のことは忘れてまずは今日の天気

 西と北は秋晴れエリア。
 それ以外の雨エリアには、予報文に書かれている雨の時間帯をピックアップして書き込みました。

 西から回復・・・・東北は下り坂という天気変化がわかると思います。



  地元長野にズームイン。見るのは天気マークの予報だけ?「・・のち・・」って何時? 「所により・・」ってどこ?予報文は必読です。


 雨エリアのど真ん中にある東日本
 傘マーク一発の場所と、曇りマークとセットになっている場所がありますが、「時々雨」「一時雨」マークの上に線を引いてみました。

 今日中になんとか回復するのが線の西側
 関東の雨は、多少息をするものの、基本的に一日中降ると思っておくのがよさそうです。



  予報の理由わかりますか?理由がわからなきゃ占いと同じ。解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 今日は東日本を中心に、西は回復、北は下り坂・・・・その理由は・・・・・

 昨日、シアーライン(収束線)が活発だった東海付近で、今朝、低気圧が発生
 おまけに北陸付近でも低気圧が発生
 二つの低気圧が北東に進むわけですから、東日本の天気が一番悪くなるわけです。

 どうして、東日本だけそんなに?・・・・下でチェックしてみましょう。



  難しそうな専門天気図だって、書き込みをすれば超簡単「天気予報の確からしさ」を調べる道具です。
 台風11号の進路予想もからめて、今日の天気をチェックすることにします。

style='border-collapse:collapse;mso-yfti-tbllook:1184;mso-padding-alt:0mm 0mm 0mm 0mm'>
 日本上空に深い気圧の谷!!
 地上の天気は上空の気圧配置で決定されます
 東日本~東北で天気が悪い理由を、地上の気圧配置の設計図・・・・上空の天気図を見てみましょう。



 近畿付近に深い気圧の谷が停滞
 この気圧の谷の南側を強い風が吹いていて、この風に沿って低気圧や前線が発生・・・移動します。
 このため、谷の西側を中心に天気が悪いのですが、この谷は明日夜まで日本の上空に。
 
 もっとも、この谷があるから万が一台風が北上しても、上陸する前に日本の南岸を東へ押し流してしまいます。
 また、谷の西側の高気圧の動きをストップさせて、結果、台風を同じ場所にとどめる効果があります。
 悪い影響だけじゃないんですね。

style='border-collapse:collapse;mso-yfti-tbllook:1184;mso-padding-alt:0mm 0mm 0mm 0mm'>
 今日~明日の台風と雨の傾向
 明日までの台風の様子と、雨のエリアをアニメにしてみました。
 図中の実線は、普通の天気図と同じ等圧線。
 点線の内側が12時間降水量を表していて、何重もの点線の内側ほど雨の量が多いところです。



 台風はゆーっくりと西北西へ。
 東日本~北日本の雨は次第に弱まりますけど、明日(17日)夜まではぐずつき気味
 関東では18日になっても東岸を中心にぐずつく傾向で、北海道はちょっと・・・・・・

 上空の気圧の谷の動きが遅いので、小気味良い秋の周期的な天気変化とはいかないようです。

style='border-collapse:collapse;mso-yfti-tbllook:1184;mso-padding-alt:0mm 0mm 0mm 0mm'>
 今日の雨の様子
 上空の天気図で、地上の気圧配置の骨格をチェックして、明日までの全体の流れもチェックしたところで、今日の具体的な雨の様子を見てみましょう。



 低気圧が東北をサンドイッチにして北上。
 雨のエリアも北へ移動するのがわかります。

 で・・東日本



 天気マークの予報で、白い線を引いてエリア分けしましたが、アニメで今日中に雨が止むか止まないかのグレーゾーンの位置が「時々」「一時」「雨」のマークと一致します。
 予報官がどんな気持ちでマークを選択したか想像できますよね?



  天気予報は確率論。ハズレるとしたらどうなるの?失敗しない方法を考えます。
 今日の長野県の予報・・・・日中に「雷を伴う」がついていますが、午前中を中心に強く降るという傾向は上のアニメから読みとれます。
 全域で「夜 くもり」というのもアニメのまんま。

 レーダーを見ると今朝の段階で雨のど真ん中ですから、はずれるとしたらちょっと早めに回復という程度のことでしょう。
 早めに回復したらラッキー程度に考えて、今日の予報はあたる・・です。

 大雨の可能性が出てきたりしたら、追記などしてみたいと思います(時間があれば)。

11時20分追記
 午前11時現在、岐阜県や富山県に大雨警報が発表されています。北陸に低気圧が発生して南から湿った空気が流れ込みやすくなり、上空の寒気と相まって雨雲が南北に発達しているようです。今後、南からの湿った空気は静岡県~伊那谷を北上し、長野県にも流れ込みやすくなります。午後は警戒モードになるかもしれませんね。



 レーダーhttp://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
        :http://www.jma.go.jp/jp/bosaijoho/radar.html#a




 コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)