2010年01月24日
冬の高気圧のプレゼント(1月24日)
昨日は七味温泉、雪の露天風呂を満喫したので、今日はどこの温泉に・・・なんて考えながら窓の外を見ると・・・冠着山が朝日に紅く照らされていました。

そうだ!戸倉上山田温泉に行こう!
車で行っても運動不足を助長してしまうだけなので、千曲川サイクリングロードを自転車で走って行くことに。
女房の折り畳み自転車は16インチ・・さすがに長野市内からじゃ大変なので車に自転車を放り込んで篠ノ井スタート。

空は快晴・・・ではありませんけど綺麗な冬晴れ。

北には戸隠連峰、高妻山に飯綱山。
千曲川の流れをさかのぼって冠着山のふもと、戸倉上山田温泉へ。

今日はどっぷり温泉につかるのはやめにして、足湯「カラコロの湯」。

冬の高気圧がプレゼントしてくれたような青空。
長野にUターンして本当に良かったと思える半日でした。
都会育ちの女房もリンゴのほっぺた・・・長野らしくなってきたような・・・。
明日月曜日は寒冷前線南下。
午後からは雲が広がって・・・・また雪です。
2010年01月24日
天気予報は当たるのか?(1月24日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
昨日、晴れ間が広がってきたのを見て、ふと七味温泉に行ってみよう思い立ち、タオルを片手に出かけました。
午前9時過ぎに家を出て、一時間もしないうちに深い雪に覆われた露天風呂の中。

気温はマイナス5℃。
風呂の周囲の枯れ枝には水蒸気が凍りつき、まるで花が咲いたよう。
見上げると青空をバックにした志賀高原の山が輝いていました。
高校を卒業すると同時に長野を離れてしまったため、身近なところで素晴らしい温泉が選び放題ということを知らずにいましたが、遅ればせながら大人の長野を発見していきたいと考えているこのごろです。
今日は県内全域晴れ・・・・予報の当たりハズレの検討なんかする必要もありません。
今日もタオルを片手に・・・・・?
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

久々に太陽マーク一発の天気マークが並んでいます。
関東付近は雲マークとセットですが、「のち」のタイミングは夕方以降・・・日中はまずまず。
もっとも、東北の日本海側は相変わらずぐずつき気味。
雪は弱まっているものの高気圧が十分に張り出さないうちに次の下り坂にバトンタッチしてしまうようです。
このあたりは、予想天気図で確認してみましょう。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

県内全域太陽マーク一発。
予報文にも「所により」なんてヤボなものはついていません。
南風が暖かい空気を運んできてくれそうです。
お隣の新潟・富山・岐阜には雪マークや雲マークがついていますが、いずれも「のち 晴れ」。
県内への影響は心配なさそうですね。
ただ、明日の予報文を見ると・・・北部は北風へ。
中部も南風が強めに吹きそう。
これ、寒冷前線が通過するときにパターン。
天気も下り坂に向かって午後には雪も予想されています。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

シンプルな天気変化なので、アニメの書き込みを読めばわかりますよね?
高気圧が南から張り出すわけですが、東北の日本海側まではイマイチ勢力が届きません。
そうこうしているうちに沿海州に低気圧と前線が迫ってきます。
これが明日天気を下り坂に向かわせる原因です。
明日は、この前線が南下しますから天気下り坂。
北部から順に雲が広がってきますが、雪が降るのが北から順番になるかは地形的に複雑な長野県・・・・そう簡単じゃありません。
明朝じっくり検討してみます。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日の予報は当たる!ということであえて重箱のスミを突き破る?ような検討はしません。
長野地方気象台発表の天気概況には・・・
「今日は、冬型の気圧配置がゆるみ、南から高気圧にお覆われる見込みです。
このため、晴れるでしょう。」
しか書かれていません。
おまけに、午前4時35分に早々と発表していて、まさにガチンコの予報だといわんばかりです。
で・・・このまんま終わったらあまりに手抜きなので、「明日夜には再び寒くなる」ということだけまとめておきました。

明日日中、南風が吹いている最中はまだマシですが、前線が通過して北風に変わったタイミングで、上空には冬としては一人前?の雪を降らせる寒気が南下してきます。
月曜の帰宅時間には寒くなってくる・・・といういや~な気温変化です。
さて・・・今朝はこのくらいにして・・・・どの温泉がいいかなぁ?
当ブログの記事等に関して、ご質問・ご意見等がありましたら、
kasayangw@yahoo.co.jp
までメールしてください。
可能な限り返信いたします。
2010年01月23日
善光寺の立地と降雪の関係は?(1月23日)
長野県北部の予報が雪でも長野市南部や千曲市は晴れることが多いのはよく知られていますが、「多い」のはどのような場合なのか?がイマイチ判断つきかねています。
出かけるたびに空の写真を撮り、実況データを見比べ考えているのですが、一朝一夕にわかるようなことじゃないですね。
今日正午の長野市綿内・・・須坂インター近くの千曲川河川敷から撮影した長野市の空。


連続写真で地図で示した範囲の空をつなげてみましたが、長野市北部の飯綱山、坂中峠を境に雪雲が消え、長野市南部や千曲市には青空が広がっていました。
同時刻のひまわり可視画像。

長野市が日本海側の雪雲の南端になっていることがわかります。
最近この様子を確認しながら善光寺が今の位置にあるのが必然だと思えるようになりました。
善光寺が数十キロ北の飯山地方にあったら・・・雪おろしもままならず、あの大きなお堂を維持することはできなかったでしょう。
かといって、雪の少ない盆地平野部に建てたとしたら千曲川や犀川の氾濫の恐れがありますし、大きな建物に不都合な強風という問題もあります。

長野盆地の北西の隅っこ。
雪もほどほど、川の氾濫の恐れもなく、北西の季節風を遮る飯綱山のふところに善光寺があるのは考えに考えた上でのことのように思えるのです。
2010年01月23日
天気予報は当たるのか?(1月23日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
気圧が下がると雨が降る・・・ということを聞いたことはあると思いますが・・・「気圧が上がると雪が降る」ことがままあります。

これ、Kasayanの腕時計ですが、気圧の変化がグラフで表示されるようになっています。
昨日から今朝にかけていったん気圧が下がり再び上昇しているのがわかるでしょうか?
今朝の長野市内は薄っすらと積もった雪・・・・ちょっと好奇心がわいたので・・・・・

これは、長野市の気圧変化と積雪、白馬の積雪の様子をグラフにしたもの。
時計と同様、昨日午前10時頃から気圧が下がり始め、夜8時頃から気圧が上昇しています。
そして、午後8時から白馬で積雪が増加し、長野市内でも深夜1時に積雪が観測されています。
昨日、日本海に低気圧が発生し、新潟方面に進んでいました。
このため、日中は気圧が下がりましたが、県内の天気は基本的に晴れ。
ところが、この低気圧が上陸して消滅・・・気圧が上昇するタイミングで雪。
必ずこうなるわけじゃありませんけど、大陸から冷たい高気圧が張り出してきて雪を降らせる冬型の気圧配置ではこんなことも多く見られます。
「気圧が上がってきたかぁ・・・そろそろ降るかな?」なんて使い方・・・できるかも。
ちなみにこの腕時計は1万円もしない安物ですが、こういった面白い使い方もできますから、ちょっとおすすめです。
(971hpaという台風並の気圧が表示されていますけど、標高の高い長野の生の気圧ですから、天気図と比較するには海面での気圧に校正する必要があります)
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

基本的に日本海側雪、太平洋側晴れの冬型の天気分布ですけど・・・・・
太平洋側の太陽マーク、雲マークとペアになっています。
スカッと晴れない「何か」があるわけです。
こんなときには、マークの裏側?があって、傘マークがなくても予報文には「所により雪」とか「所により雨」なんて書かれていたりします。
お隣の県でこんなことが書かれていたら、ちょっと気になりませんか?
(上の緑文字のリンクから全国の天気マークや予報文を読むことができます)
ちなみに今日の山梨県中西部には「夕方 から くもり 山地 では 雪」と書かれています。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

北部は曇りベースですが「時々 雪」。
中南部は基本的に晴れベース。中部の雪も朝には止むようです。
曇りベースの北部ですが、広い北部のことですから・・・・中部に近い長野市南部や千曲市では、むしろ晴れと感じられるかもしれません。
本当にそうなのか?はあとでチェックしておきます。
また、上で見た山梨県の「雪」。
こいつが長野県にも関係していないか?も確認しておいたほうがよさそうですね。
週末ですから、明日の予報文も書き込んでおきました。
今日は北風中心ですが明日は南風・・・中南部は1日晴れで、北部も午前中には晴れてくるようです。
北風から南風に変わるタイミングが冬型の気圧配置の変わり目。
このあたりは、予想天気図を見るときのチェックポイントになります。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今日は冬型の気圧配置。
日本海側で雪が降るのが原則ですが、等圧線の間隔がそれほど混雑した強い冬型というほとではありません。
そうなると、県内で雪が降るのは新潟県境付近限定・・・県内の晴れのエリアはかなり広そうです。
もっとも、今夜、地上の雪雲を活発にさせる上空の気圧の谷がやってきます。
今夜、ちょっとだけ雪が強まりそう。
上空の谷・・・わかりにくいと思いますから、後で上空の天気図でチェックしておきましょう。
そして、明日・・・高気圧が北日本にアッパーをくらわすように張り出してきます。
広い高気圧の中心が二つあって、一つは関東沖へ。
高気圧の周囲の南風が県内に吹き込んで・・日差しとあいまって、すこし暖かくなるかもしれません。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
まず、今夜やってきて雪を降らせる原因・・上空の気圧の谷からチェックしておきましょう。

上空5500m付近の天気図ですが、等高度線(等圧線と同じに考えればOK)が凹型に折れ曲がっているところが上空の気圧の谷。
地図でいう「沢」の部分で、沢に水が集まるように、上空の気圧の谷の部分には寒気が流れ込んだり渦が出来たりして、地上の雲の活動を活発にさせます。
この谷が今夜本州上空を通過。
そこで、一時的に雪が強くなるわけです。

これは上空の寒気の様子ですが、上空の気圧の谷の部分に寒気のピークがあるのがわかります。
上空の谷のちょっと後ろ側を寒気が通過していくわけですから、日本海の海水が蒸発して・・雪雲の発生が活発になるんですね。
ということで、次は具体的に降水(雪)がどのエリアであるのか?をチェックします。

今日日中は新潟県境付近中心・・・豪雪の栄村・・今日も大変ですね。
日中、北部の長野市南部や千曲市では晴れと感じられる可能性は大ですね。
そして夜、西から流れ込む雪雲が北アルプスの南側にも拡大しています。
ちょっと県内をジャンプしてお隣の山梨県にも雪が・・・
アヤシイ・・・・今日の中南部、「所により 雪」は書かれていませんけどこのタイミングで雪雲が流れ込んでくる可能性が十分にありそうです。
予報文には「下伊那地域 では 後 西の風 やや強く」と書かれていましたが、この風に流されて・・・。
それほど大量というわけではありませんが、山梨県の山にぶつかると雪雲が発生する可能性があるわけですから、チラチラ程度の可能性は想定しておいたほうが良いと思います。
ちなみに南部の時系列予報(http://www.jma.go.jp/jp/jikei/322.html)は・・・・

予報文は晴れ一発ですが、15時から21時の間は曇りになっていて、気温が急激に下がることが予想されています。
この曇りマークの後ろ側に「雪 チラチラ」が隠れているかも。
ということで、北部は日中晴れ間もあることを理解したうえで予報は当たると考えます。
また、中部も夕方雲が広がる可能性があることを理解したうえで予報は当たります。
そして南部・・・午前中の晴天は良いとして、午後の曇りの程度や雪の可能性を考えて「時々 くもり」のイメージでおさまるのか・・アヤシイ感じがします。
最後にオマケ・・検討につかった天気図を掲載しておきます。
風の流れと雪の関係・・・長野県の山々は関東や東海の天気にも大きな影響をあたえています。

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2010年01月22日
天気予報は当たるのか?(1月22日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
これ、ハンドベアリングコンパスという方位磁石の一種。
海のない長野じゃまず使う機会も見る機会もないものですけど、船舶免許を持っている人なら誰でも一度は手にしたことがあるはずです。
ゆれる船の上でも目標の山や建物の方位を正確に測定できるスグレモノで、Kasayanがヨットで日本一周をしたときに使っていたもの。
長野に持ってきたものの、戸棚に中に入れっぱなしでしたが、昨日ごそごそととりだして、家の窓から見える山々の方位を測定してみました。
雲の流れる方向を正確に知ることで、上空の風向を正しく把握したいと考えたからですが・・・・山の方角って把握していたつもりでも、かなりズレているもんですね。
どの家にも一個くらい方位磁石があると思いますが、オモチャでもたまにはとりだして使ってみてください。
南向きだと思っていた窓・・・実は真南じゃなかったりするもんです。
撮影ついでに・・・これは気圧計。仲人をした福岡のお天気キャスターにいただいた簡易的なもんですけど、気圧がさがってくると雨が降ったりして、それなりに天気変化を予測してくれます(冬は気圧が上がって雪が降ることもありますが・・)。
最近は液晶表示で雨を予測してくれる温度計なんかもありますが、アナログでインテリアにもなりますから、興味のある方はおすすめです。
今夜は少し気圧がさがってくるかな?
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

今日も冬型・・・いつものように2エリアに分けられます。
ただ、太平洋側・・・それも東日本では「のち 曇り」が多くなっています。
関東各地の予報文を読むと、曇りは夕方以降ですけど、後で見る天気図には低気圧なんて描かれていません。
そんなときには「概況」を読んでみます。
「関東の南東海上に低気圧が発生する見込みです」と書かれていますから、天気図には描かれない弱い低気圧ができるからのようです。
予報文でわからないことがあったら、概況を読んでみてください。
気象庁HPには予報文と一緒に掲載されています
http://www.jma.go.jp/jp/yoho/322.html
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

県内全域晴れベースですが、どれも「のち」がついています。
北部は「のち」曇って、夜遅くに雪。
中南部は「のち」曇って、「所により」雪が降ります。
そして中南部の「のち」のタイミングは夜ですから日中は晴れ。
北部の「のち」って何時だろう?
予報で「のち」を使う場合のお約束を見ると、「時間帯を示す用語が2つになる時は一方に「のち」を用いる。その際の時間指定は降水現象を優先する。」と書いてあります。
だから雪が降るのが「夜遅く」ということを書いてあるわけですが、いつ曇ってくるのか?今日の半分は曇り?・・・イマイチわかりません。
そんな時は、気象庁発表の時系列予報を「予報文の補足的な情報として」チェックすると見えてきます。

気象庁時系列予報 http://www.jma.go.jp/jp/jikei/322.html
夕方には雲が厚くなっちゃうな・・・程度にイメージしておけばよいでしょう。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今日、県内に影響しそうなのが夜になって北陸にやってくる低気圧。
雪雲の帯(ベルトコンベア)をひきつれています。
また、低気圧には反時計回りに風が吹き込みますから、長野県には西から雪雲がやってきます。
となると・・・風をブロックする北アルプスがどう作用するか?が問題になります。
また、低気圧の影響で北部でも南風が吹く可能性が高いですから、この風も雪に影響してきます。
素直に考えれば、県西部で雪が多く、豪雪地帯の飯山方面では南風が雪雲を北におしやり、雪が降っても少なめ?ということになりそうですが・・・低気圧の動向次第ではそれも一時的です。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
上で「低気圧の動向次第で」なんて歯切れの悪いことを書きましたが、低気圧の影響で・・・といっても低気圧は動くものですし、いつまでも同じ勢力を保っているものでもありません。
とくに上陸して弱まる場合・・・それも山の多い長野県ではどのような影響があるのか・・・・正直なところ今のKasayanには気象庁の予報を解説できても、それを疑うだけの知識と経験がありません。
ですから、どうしてわからないか?という理由をまとめておきますが・・・ひょっとしたらその理由が、今日の予報のアヤシさに・・・・なるかもしれません・・・・けど、あてにならないので予報を信じておいてください(歯切れ悪すぎ)。

これは地上の低気圧にパワーを与える上空の気圧の谷の様子。
今夜にかけて日本上空にやってくるわけですが、尻すぼみで浅くなります。
これに対応して、上で見た日本海の低気圧も弱まるわけですが、弱まり方次第では思ったほど風が西寄りにならず北西方向になるかもしれません。
そうなると、北部中心に飯山や長野市あたりまで雪雲が入りやすくなります。
そのサジ加減がわかりません。

次に高層と下層の寒気の様子。
上層はマイナス30℃前後のそこそこの寒気が南下しますが、下層では低気圧が南の空気を吸い上げて気温が上がる傾向にあります。
そうなると大気が不安定になるわけですが、不安定の程度が中途半端。
もちろん低気圧の強さとも関係してきますから、ますますサジ加減がわかりません。

そして、降水と風の予測。
一応、気象庁の予報を裏付けるだけの計算値になっていますが、これがハズレたときにどうなるか?確信を持てるシナリオができません。
ということで、今日はKasayan・・・お手上げです・・・・予報を信じてください。
当たるとも断言できません。
ただ、予報文や時系列予報に書かれている天気変化のタイミングだけはキチンと把握してからですよ。
・・・・だから、つまらんモノの写真で、今日の一言・・・ごまかしていたりして・・・・
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2010年01月21日
大人の温度調べ・・・・(1月21日)
長野市内、昼頃から北風が吹き始め、気温が下がるとともに雪が舞い始めました。
朝から気温が下がる一方・・・・
今夜の天気予報では、「再び寒さが」とか「底冷えの」なんてコメントが多かったようです。
でも・・・・先週並の寒さに戻るだけなんですよね・・・・
17日の日曜日あたりから毎日ちょっとずつ気温が上がってきて突然もとに戻るから寒く感じるだけ。

8日間の長野の気温(赤の折れ線)変化を見ると、朝方に気温が底をうちつつ昨日まで全体として上昇傾向にあったのがわかりますよね。
先週は日中も氷点下の日が多かったですから、ここ数日が高すぎただけでした。
こうしでグラフを見ると、陽気の変わり目にはちょっとだけ風が強めに吹くんですね・・・。
ところで、今日日中、気象衛星の画像に、「気温急降下の区切り目の線」がクッキリと見えました。
ちょっと面白かったので、備忘録を作るついでにデータをブログにもアップしておくことにしました。
お天気オタクと思われちゃいそうな内容ですから、興味のある方だけお付き合いください。
(理屈っぽく・・・議論好きの長野県民ローカルブログだから・・・いいかな?)
あえて文章化しないで情報だけです・・・・・
【午前10時】



【午後2時】



【午後3時】



ちなみに、衛星画像の線は天気図上の前線とは対応していません。
こういう現象があったから何だ?と言われれば・・・・それまでのことなんですけど、これが今後のお天気チェックに生きてくるわけです・・・ハイ。
2010年01月21日
天気予報は当たるのか?
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今朝の目覚めの音は雨音でした。
静かな雪とは違って、車のタイヤの音、雨どいの音・・・普段は意識しませんが、久々に雨が降ると雨の賑やかさを感じます。

今朝は本州を前線が南下中。
低気圧と前線の南側では南西の強い風が吹いていて、湿った暖かい空気を運びこんでいます。

もっとも、県内では一様に雨が降っているわけじゃなくて、例によって長野県の地形が雨の降り方に大きく影響しているようです。それが顕著だったのが今朝4時。
もちろん、雨雲を流す風向と関係しているわけですが、今朝の風はこんな感じ

上空1500m付近の風が北アルプスや御嶽山を大きく迂回していて、レーダーの雨雲の様子とピッタリです。
この流れ、北アルプスの頂上付近の3000mには影響していないようですから、背の高い発達した雨雲でない限り、西~南西の風の場合、雨雲はこんな感じで流れるんですね。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

前線と低気圧が通過しちゃえば天気回復のはずですけど、今は冬。
前線の後ろ側には寒気が控えていますから、寒気に覆われた日本海からは水蒸気が発生しはじめて・・・雪雲が出来始めます。
ということで、日本海側は前線の雨雲から雪雲にバトンタッチされて雨から雪に変化していきます。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

天気マークはいずれも傘マークですけど、予報文を読むと中部と北部は「雨か雪」。
傘マークを出しなさいよという指示が予報文の末尾についているので、傘マークなわけですけど、その指示を出した予報官としては、「雨か雪」かちょっとあいまいだけど、雨がメインと考えているわけですね。
また、北部は「のち」マークですけど、中部南部は「時々または一時」のマーク。
予報文をしっかり読めば、北部は夜にならないとダメ・・・中部南部は昼過ぎ(12時から15時の間)に回復してくる・・・ということのようです。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

ザクッと言えば、「前線が通過したら西高東低の冬型になって寒気が南下するから日本海側では雨が雪に変わる」・・・・ということです。
海のある県なら海の荒れ模様なんかが重要になってきますが、そこは長野県・・・・風が弱いなら大きな問題にならないのはイイですね。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日の予報がハズレるとしたら、①雨や雪の止むタイミングがずれる、②雪にならない・・・だと思います。
この季節・・スキー場の多い長野県で雪に変わらなかったら大問題。
まず、中南部の雨が止むタイミングですが、予報文では「昼過ぎ から」。
12時から15時の間のようですから、14時の降水量予測をチェックしてみました。

この時間、東北を通過する低気圧の等圧線が大きく曲がる部分(赤の点線)が中部地方を通過するタイミング。
南風による湿った空気による雨雲本体は完全に通過しても、まだまだ湿った空気の影響は残りますが、このタイミングで風が北よりに変わるので、これ以後は比較的スパッと天気が変化してくると考えられます。もちろん、上で見た地形と風の雨雲との関係も強く影響するでしょう。
14時~15時を境目にし青空が顔を覗かせるという感じでしょうか?
遅くとも16時までには完全回復と思いますので、中南部の①雨の止むタイミングがずれる、ということにアヤシさを感じません。
次に②雪にならない・・・ということに関して上空の寒気変化をチェック。

「一般的に雪の目安」といわれるマイナス30℃以下の寒気は今日長野県までやってきません。
ただ、標高の高い長野県はこれだけじゃだめ。

上空1500m付近の寒気は、午前中まだ新潟県付近ですが、午後になってようやく県北部を覆い始めます。
幸い?0℃の線の北側は急激に気温が下がっているようですから、寒気の南下が多少遅くても午後には雪に変わってくることは確かでしょう。
上の降水量予測で見た風が変わり始めるタイミング・・・14時頃には盆地の平地でも雪になると思います。
あと・・・北部の「夜 くもり」ですが、これは弱い冬型の気圧配置のときを思い出してください。
北部新潟県境だけで雪が降りますが・・・それと同じ。
北部の広い範囲は曇りですけど、新潟県境付近では雪が続くので「夜 くもり」になりません。
予報では「夜 くもり」と書かれていますが、天気予報番組でフォローが必要になる部分です。
ということで、キチンと予報を理解したうえで今日の予報も当たる・・・ですけど、雨や雪の上がるタイミングは、ほんの少し気圧配置に変化が起こると数時間は変化する可能性があります。
大切な用事がある方は、実況をもとに朝の予報を修正した午前11時発表の予報を見て、頭の中のイメージを修正してくださいね。
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2010年01月20日
天気予報は当たるのか?(1月20日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今日は天気図チェックの時間が長くなっちゃって、今日の一言を書いている時間が無くなってしまいました。
あったかくなるけど夜から雨・・・そして天気マークだけで判断すると失敗するよ!という天気ですから、注意してくださいね。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

全国的に「のち」天気悪化マーク・・・久々です。
ただ、「のち」のタイミングは、書き込みのように大きく二分されます。
チラリと下の予想天気図をカンニングすると・・・・
北の「のち」エリアは寒冷前線通過のタイミング。
南の「のち」エリアは停滞前線通過のタイミング。
・・・のようです。
それぞれ天気変化の理由が異なるのでタイミングが違うわけですね。
ということで、長野県は停滞前線通過のタイミングで雨。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

停滞前線通過のタイミングで雨・・・ということですが、これを知るためには予報文を読まなくてはなりません。
北部と南部は「夜遅く」、中部だけ「夜」に「所により雨」。
中部だけ傘マークもありませんし、なんか変ですね・・・これはあとでチェックしておきましょう。
今日は予報文の風の予報も書き込んでありますが、前線通過のタイミングで暖かい南風が冷たい北風に変わります。
県内全域、今日いっぱいは南風・・・・前線は通過しきらない・・・そして、明日北風に。
結局、前線はゆっくり南下するようです。
そして雨が上がるタイミング・・・予報文を読むと、北部ではそのまま雪になってしまいますが、中南部は明日の昼前後に回復するようです。
もうひとつ、今日日中、気温が上がるということが話題になっていますから、一応予想最高気温の図も添付しときます。なだれ、屋根の落雪注意!ですね。

4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

テレビの解説はこんなもんだと思います。
これに続けて予想気温の分布なんかにチェンジして「桜が散る頃の暖かさなんです!」と言えばインパクトがあってテレビ的にありがちな構成ということになります。
でも気温が上がるぞ!も大切ですけど、いつ天気が崩れ始めるのか?気温はどう下がるのか?いつ雪に変わるのか?についても同様かそれ以上に大切だと思うのですが・・・・こういうときに番組制作者のセンスがわかります。
もっとも、県内ローカルの朝の天気予報は何があっても同じメニューですけど・・・・・
(中には自動音声の天気予報番組もあるんですよ。気づいてました?・・電話の177と同じですよ・・・)
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日の予報がハズレて困るとしたら・・・暖かくならないということはまずないので・・・・①日中晴れない、②雨の降りだしが早まる・・の2点だと思います。
このうち、①日中晴れない、という点については、日の出の長野市内・・・すでに晴れているようですし、計算値を見ても、上層の雲がかかりやすいものの下層の雲は日中全くかかる気配もありません。
予報文は「晴れ のち 曇り・・・」になっていますが、スパッと曇るのではなくて、上層から次第に雲が厚くなってくる・・・とイメージしておけばハズレということはないでしょう。
問題は②雨の降りだしが早まる・・ですが、これは前線の通過のタイミングが早まるということと、前線の雨のエリアが拡大するということ、そして長野の地形と風の影響を検討しなくてはなりません。
気象台が予報を作る過程で見たでチェックしたであろうデータのいくつかを再検討してみます。
ここからちょっと長くなりますから、興味のない方はもう一度予報文読んで終わらせてください。
興味のある方、おヒマな方は続けて・・・どうぞ・・・・
今日の天気のシナリオは、高気圧南下→高気圧の後ろ側に暖湿流流れ込む→フェーン現象も発生して気温上昇→寒気の南下する日本海に前線顕在化→今夜前線南下→夜遅くまとまった雨・・・というものです。
高気圧が南下するのは確かですから、高気圧の後ろに暖湿流が流れ込むというところから。

赤く塗ったところが、特に温かく湿った空気が流れ込んでいるエリア。
今夜の段階で前線は日本海にありますから、県内は前線の南側の湿った空気によって発生した雨雲による雨。
南西の風によって雨雲が流されることになります。
次は、気温上昇・・とそのあとの変化。この時期ですから・・・降るものが確かに雨か?も確認しなくてはなりません。

今日いっぱい、長野県上空はプラスの気温。
すくなくとも明日朝までは標高の高いところを除いて降るものは雨。
予報文と同様、明日の昼前後から雪の可能性が高くなってくるはずです。
では、どのタイミングでどの程度の雨が降るのか?

今夜9時前後から、かなりまとまった雨が予想されています。
気象庁の予報者向けの見解(短期予報解説資料)には・・・
今日午後から明日朝にかけて、東北~西日本では60 ミリ程度のまとまった雨が予想される。積雪の多い地域では、融雪による洪水や土砂災害に注意。
・・・と書かれていますから、これを信頼すればそこそこしっかりした雨になるでしょう。
そして明日午前中、前線の雨のエリアは南岸に抜けて中南部は回復へ。
ただ、日本海側にはもう一つ、寒気南下に伴う雨(雪)のエリアが計算されています。
先に見た気温のアニメと照らしあわせれば、北部では明日午前中に雨から雪にバトンタッチされて、回復しないと思われます(一時的な回復はあるかも?)。
・・・・簡単にチェックしただけでは、気象庁の予報のシナリオを覆すようなきっかけは見えてきませんでした。
もうちょっと・・・降りだしだけを詳しく検討してみると・・・・

雨雲の拡大は、南西の湿った空気の流れと同様に南西方向から。
前線は日本海にありますが、県内の雨の降りだしは思いのほか南部のほうが早そうです。
一方、中部は御嶽山付近の山や中央アルプス、霧ヶ峰、八ヶ岳にブロックされて降りだしが遅いようです。
だから予報も中部だけ傘マークがついていなかったんですね。
とはいっても、中部でも西のエリアは午後9時前後には降ってもおかしくない状態。
この点、予報は「所により 雨」で調整しているんですね。
ホント・・予報は良くできています・・・・
ただ、今日の予報はキチンと予報文を読まなければ誤解しそうな天気です。
というのも、北部に傘マークがついているからといって降りだしは夜遅くですから、空振りと思う人が多いでしょう。
中部では傘マークがないので、松本付近で帰りの遅い人は雨に降られて見逃しと思うかもしれません。
こういうとき、解説者や天気予報原稿作成者のウデが重要になってくるんですが・・・ご覧になった天気予報はどうでした?
朝の長野ローカルは・・・・論外・・・ですけど・・・・
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可能な限り返信いたします。
2010年01月19日
気温乱高下の週間予報(1月19日)
今日日中の長野市内・・・ぽかぽか陽気。
急に気温が上昇したためか、午前中は日差しは暖かいのに長野市周囲の山々はもやの中に隠れていました。

今朝の記事にも書きましたが、明日は南から暖かい空気が流れ込んでもっと気温が上昇。
県内各地、今日より3~4℃も高く、10℃を超すところも多くなります。
さらに夜になるとまとまった「雨」。
短期予報解説資料という予報を作る人のための指針には・・・・
明日午後から明後日にかけて東北~西日本ではまとまった雨が予想される。
積雪の多い地域では融雪による洪水や土砂災害のおそれがある。今後の動向に留意
なんて書かれているくらいですから、北部山沿いなどでは雪崩注意。
お隣の新潟県では雪崩に関する気象情報まで発表して警戒を呼び掛けているくらいですから、新潟県境の付近では同じように注意をする必要がありそうですね。
文末に新潟県の気象情報を引用掲載しておきます。

さて、例によって、今夜は週間予報をチェックしておきます。
明日夜から雨になりますが、雨の後は寒気が南下してきて再び冬型の気圧配置に・・・。
その様子をむこう一週間の天気図でチェック。

この天気図を気象会社の人間は「六コマ」と呼んでいます。
例によって気象庁発表の週間予報の天気マークをならべてありますが、冬型の気圧配置になる22日(金)と23日(土)に雪マークがついています。
また、24日以降は、昨日から今日にかけてと同様に、大陸から高気圧がやってきますが、高気圧の西の縁を回ってくる暖かい空気がイマイチ北上しにくいカタチ。
ということで、今回ほどは暖かくならない・・・・と、気圧配置から想像できます。
次に、上空1500m付近の気温の変化をチェック。

冬型の気圧配置になる22日と23日には、マイナス9℃の寒気が長野県北部までやってきます。
寒かった先週はマイナス12℃の寒気がやってきましたから、先週ほどでの寒さにはならないようですね。
そして24日以降、マイナス9℃の寒気はそこそこ北上しますけど、0℃の線は本州南岸までしか北上しません。
今日明日は、0℃の線が日本海まで北上するわけですから、24日以降冬型がゆるんでも、今日明日ほどは暖かくならない可能性が高そう・・・というのが気温変化の計算値からもうかがえます。
なお、図中の気温は、長野市の予想気温ですけど、誤差は大きいと思いますから、気温変化の目安にしておいて、気温変化は傾向でとらえるにとどめたほうがよいでしょう。
最後に「新潟県」の雪崩に関する気象情報を掲載しておきます。
なだれに関する新潟県気象情報 第1号
平成22年1月19日15時20分 新潟地方気象台発表
(見出し)
上中下越では、20日から21日にかけて3月下旬から4月上旬並の高い気温となり、雨も降るため、なだれによる災害に注意が必要です。
(本文)
[要因]
日本海を気圧の谷が南下するため、20日から21日にかけ、新潟県には暖い空気が流れ込んで、3月下旬から4月上旬並の高い気温となる見込みです。また、20日夕方から21日にかけ雨が降る見込みです。
[最高気温の予想]
20日は新潟 12度 津川 9度 長岡 11度 湯沢 11度 高田 14度
[防災事項]
13日から16日にかけて山沿いを中心に大雪となり、2メートルを超える積雪となっている所があります。20日から21日にかけてはなだれの発生しやすい状態となりますので、一層の注意が必要です。
[特記事項]
今後、気象台の発表する注意報や気象情報に留意して下さい。
[情報の発表予定]
次の「なだれに関する新潟県気象情報」は、20日6時頃に発表する予定です。
2010年01月19日
天気予報は当たるのか?(1月19日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
先週金曜日(15日)の記事に、今週の気温急上昇のことを書いておきましたが、今日から明日にかけて本当に暖かくなります。
「週間予報はあたらねーよ」なんてよく言われますけど、当たるときは天気だけじゃなくて気温もズバッと当たるんです。
今日明日の天気予報では気温上昇による雪崩発生に対する注意のコメントが多くなると思いますが、このところの大雪でパウダースノーになった県内のスキー場の雪も融けんばかりの気温上昇。
おまけに明日夜には雪じゃなくて雨まで降りそうですから、暖かいと喜んでばかりもいられませんよね。
今日のお天気放談・・・・テレビの天気予報のように、ニッコリしながら「今日は全国的に晴れて暖かくなります」・・・なんて言っても意味がないので、今日~明日~明後日にかけての天気回復~急降下を流れでまとめてみたいと思います。

今朝の菅平・・・昨日はマイナス7℃前後でしたが、今朝はマイナス3℃。
3℃の違いでなにか暖かそうな景色に見えるんですよね・・・ホンワカとした感じで・・・
毎日チェックしていると、朝の景色で気温がわかりそうな気がしてきます。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

本当はエリア分けなんてやめようかなと思ったんですけど、北日本の日本海側は「のち 晴れ」マークがついていますから、一応そこだけエリア分けしておきました。
北陸の曇りは昼前から、東北北海道も午後には晴れてきます。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

県内全域、今日は太陽マーク一発・・・予報文も「晴れ」一発。
予報文には珍しく今日・明日の風の予報も書き込んでおきました。
今日南風に変わったら、明日まで南風・・・この南風が暖かさを運んでくるわけです。
(県内の風向が変わるタイミングはちょっと遅めだと思いますが、日差しがあるので暖かいです。)
そして、この南風が再び北風に変わる明日夜が次の天気の変わり目です。
そうそう、お隣の愛知県や岐阜県の「のち くもり」は夕方から。
この雲がなにか?県内に影響しない?が気になりますから、あとでチェックしておきましょう。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今日はどの天気予報を見ても「全国的に移動性の高気圧の覆われて」とか「春のような高気圧に覆われて」とか「3月のような陽気」とか・・・・まあ、こんなコメントが多いと思います。
あとは「暖かい空気が・・」と、「この晴れは明日まで」とか「明日はもっと気温が上がります」とか・・・でしょう。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
天気マークの予報で愛知県や岐阜県の「のち くもり」が気になりましたから簡単にチェックしておきます。

夕方17時の雲量予測・・・上層雲が西日本を覆っていて、東の端っこ部分が長野県に迫っています。これは上空の弱い気圧の谷の雲。
ただ、下層雲は全く計算されていませんし、万が一上層雲が太陽を隠すようなことがあっても、すでに夕方。
晴れの予報を覆すものではないはずです。
ということで、あまり検討することなしに今日の天気予報は当たると思います。
で・・・このまま終わっては、ブログを書いている意味がないので、この晴天の変化を天気図アニメにしておきました。

20日21時から21日21時の間だけは24時間ジャンプしているので注意してください。
今日は高気圧の中心が中部地方上空にいますから、風も穏やかな春先の陽気。
ただ、明日になると高気圧の中心が南海上に抜けて、長野県には南から湿った暖かい空気が流れ込んできます。
このため、気温がさらに上昇。
でも明日、高気圧の中心が南下するにしたがって、日本海にはジワジワと寒気・・・というか・・・寒気の手前くらいの冷たい空気が南下をはじめて、二つの空気の境目に前線ができます。
この前線が明日夜から本州を南下。
このため、明日夜には県内各地で雨が予想されているんですね。
暖かい空気が残っていますから雨が中心ですが、標高が高いところでは雪まじり。
いずれにせよ、雪崩の危険がググッと高まりますし、屋根からの落雪なんかは要注意です。
せっかくの温かい晴天・・・・あ・・・・出かけてぇ・・・・・
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