2010年01月22日

天気予報は当たるのか?(1月22日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言




 これ、ハンドベアリングコンパスという方位磁石の一種。
 海のない長野じゃまず使う機会も見る機会もないものですけど、船舶免許を持っている人なら誰でも一度は手にしたことがあるはずです。
 ゆれる船の上でも目標の山や建物の方位を正確に測定できるスグレモノで、Kasayanがヨットで日本一周をしたときに使っていたもの。

 長野に持ってきたものの、戸棚に中に入れっぱなしでしたが、昨日ごそごそととりだして、家の窓から見える山々の方位を測定してみました。
 雲の流れる方向を正確に知ることで、上空の風向を正しく把握したいと考えたからですが・・・・山の方角って把握していたつもりでも、かなりズレているもんですね

 どの家にも一個くらい方位磁石があると思いますが、オモチャでもたまにはとりだして使ってみてください。
 南向きだと思っていた窓・・・実は真南じゃなかったりするもんです。




 撮影ついでに・・・これは気圧計。仲人をした福岡のお天気キャスターにいただいた簡易的なもんですけど、気圧がさがってくると雨が降ったりして、それなりに天気変化を予測してくれます(冬は気圧が上がって雪が降ることもありますが・・)。
 最近は液晶表示で雨を予測してくれる温度計なんかもありますが、アナログでインテリアにもなりますから、興味のある方はおすすめです。

 今夜は少し気圧がさがってくるかな?
 
2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 今日も冬型・・・いつものように2エリアに分けられます。
ただ、太平洋側・・・それも東日本では「のち 曇り」が多くなっています。
 関東各地の予報文を読むと、曇りは夕方以降ですけど、後で見る天気図には低気圧なんて描かれていません。

 そんなときには「概況」を読んでみます。
「関東の南東海上に低気圧が発生する見込みです」と書かれていますから、天気図には描かれない弱い低気圧ができるからのようです。
 予報文でわからないことがあったら、概況を読んでみてください

 気象庁HPには予報文と一緒に掲載されています 
 http://www.jma.go.jp/jp/yoho/322.html

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 県内全域晴れベースですが、どれも「のち」がついています。
 北部は「のち」曇って、夜遅くに雪。
 中南部は「のち」曇って、「所により」雪が降ります。

 そして中南部の「のち」のタイミングはですから日中は晴れ。
北部の「のち」って何時だろう?

 予報で「のち」を使う場合のお約束を見ると、「時間帯を示す用語が2つになる時は一方に「のち」を用いる。その際の時間指定は降水現象を優先する。」と書いてあります。
 だから雪が降るのが「夜遅く」ということを書いてあるわけですが、いつ曇ってくるのか?今日の半分は曇り?・・・イマイチわかりません。

 そんな時は、気象庁発表の時系列予報を「予報文の補足的な情報として」チェックすると見えてきます。




    気象庁時系列予報 http://www.jma.go.jp/jp/jikei/322.html
 夕方には雲が厚くなっちゃうな・・・程度にイメージしておけばよいでしょう。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 今日、県内に影響しそうなのが夜になって北陸にやってくる低気圧
雪雲の帯(ベルトコンベア)をひきつれています。
 また、低気圧には反時計回りに風が吹き込みますから、長野県には西から雪雲がやってきます。

 となると・・・風をブロックする北アルプスがどう作用するか?が問題になります。
また、低気圧の影響で北部でも南風が吹く可能性が高いですから、この風も雪に影響してきます。

 素直に考えれば、県西部で雪が多く、豪雪地帯の飯山方面では南風が雪雲を北におしやり、雪が降っても少なめ?ということになりそうですが・・・低気圧の動向次第ではそれも一時的です。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 上で「低気圧の動向次第で」なんて歯切れの悪いことを書きましたが、低気圧の影響で・・・といっても低気圧は動くものですし、いつまでも同じ勢力を保っているものでもありません。
 とくに上陸して弱まる場合・・・それも山の多い長野県ではどのような影響があるのか・・・・正直なところ今のKasayanには気象庁の予報を解説できても、それを疑うだけの知識と経験がありません

 ですから、どうしてわからないか?という理由をまとめておきますが・・・ひょっとしたらその理由が、今日の予報のアヤシさに・・・・なるかもしれません・・・・けど、あてにならないので予報を信じておいてください(歯切れ悪すぎ)。




 これは地上の低気圧にパワーを与える上空の気圧の谷の様子。
今夜にかけて日本上空にやってくるわけですが、尻すぼみで浅くなります
 これに対応して、上で見た日本海の低気圧も弱まるわけですが、弱まり方次第では思ったほど風が西寄りにならず北西方向になるかもしれません。
 そうなると、北部中心に飯山や長野市あたりまで雪雲が入りやすくなります。
 そのサジ加減がわかりません。




 次に高層と下層の寒気の様子。
上層はマイナス30℃前後のそこそこの寒気が南下しますが、下層では低気圧が南の空気を吸い上げて気温が上がる傾向にあります。
 そうなると大気が不安定になるわけですが、不安定の程度が中途半端。
 もちろん低気圧の強さとも関係してきますから、ますますサジ加減がわかりません。




 そして、降水と風の予測。
一応、気象庁の予報を裏付けるだけの計算値になっていますが、これがハズレたときにどうなるか?確信を持てるシナリオができません。

 ということで、今日はKasayan・・・お手上げです・・・・予報を信じてください
 当たるとも断言できません
ただ、予報文や時系列予報に書かれている天気変化のタイミングだけはキチンと把握してからですよ。



 ・・・・だから、つまらんモノの写真で、今日の一言・・・ごまかしていたりして・・・・


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