2010年01月12日
大雪情報が発表されています(1月12日)
夕方、気象庁から「暴風と高波及び大雪に関する全般気象情報 第2号」が発表されています。
ニュースや天気予報で、すでにご存じの方も多いと思いますが、ネットで天気をチェックされている方は、気づいていないこともありますから、Kasayanの備忘録を作るついでに引用掲載しておきます。
(原文は気象庁HP:http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/ 添付天気図は気象庁発表図にKasayan加筆)
まずは、明日、午前中中心の雪が問題になると思いますので、外仕事や外出の予定の参考にしてください。
暴風と高波及び大雪に関する全般気象情報 第2号
平成22年1月12日16時40分 気象庁予報部発表
(見出し)
13日未明から13日昼過ぎにかけて、西日本、東日本及び東北地方では
、沿岸や海上を中心に非常に強い風が吹き、海は大しけとなる所があるでし
ょう。また、14日にかけて山沿いを中心に大雪となる所がある見込みです
。暴風や高波、大雪に注意、警戒して下さい。
(本文)
[気圧配置の予想]
12日12時に日本海西部にある低気圧が急速に発達しながら東に進み、
13日朝には佐渡島付近に達する見込みです。また、日本の南にある別の低
気圧が急速に発達しながら北東に進み、13日朝には北海道東方海上に達す
るでしょう。一方、華北の上空約5000メートルにある氷点下42度以下
の強い寒気が13日朝には日本海上空に流れ込み、日本付近は14日にかけ
て強い冬型の気圧配置となる見込みです。


[防災事項]
<暴風、高波>
・・・省略・・・・
<大雪>
西日本では13日夕方にかけて山沿いを中心に大雪となり、太平洋側の平
地でも広い範囲で積雪となるでしょう。東日本、東北地方の日本海側でも1
3日朝から雪が強まり、14日にかけて大雪となる見込みです。
13日18時までの24時間に予想される降雪量はいずれも山沿いの多い
所で、
東海地方(岐阜県)、北陸地方、
関東甲信地方(群馬県)、東北地方 60センチ
近畿北部、関東甲信地方(長野県) 50センチ
中国地方 40センチ
九州北部地方、四国地方、近畿中部 20センチ
九州南部 10センチ
の見込みです。中国地方から東北地方にかけての日本海側では14日にかけ
ても雪が降り続き、降雪量は更に多くなるでしょう。
積雪や路面凍結による交通障害、電線や樹木への着雪、なだれ、落雷、突
風にも注意が必要です。
[補足事項]
地元の気象台が発表する警報や注意報、気象情報に留意して下さい。
次の「暴風と高波及び大雪に関する全般気象情報」は、13日5時頃発表
する予定です。
2010年01月12日
天気予報は当たるのか?(1月12日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
昨夜のテレビの天気予報を見てアレ?と思った方がいらっしゃるはずです。
長野県内の夕方以降の天気予報・・・12日の予報が雨中心だった放送局と、雪中心だった放送局にわかれていました。
NHK・SBC・NBSは雪中心で、ABN・TSBが雨中心。

以前にも書きましたが、番組を制作している気象会社が異なるからです。
県内のテレビの天気予報は、日本気象協会(これ民間気象会社なんですよ)とウェザーニューズの2社が、県内のテレビを制作に関与しているわけですが、それぞれの会社のコンピューターの中にある計算式が、上空や地上の気温、降水量などからはじき出した結果が分かれたんですね。
ちなみに気象庁の予報は・・・・「雪か雨」・・・・わからないことはわからない・・・・
ただ天気マークには一応雪だるまマークを使っていますし、予報文は「雨か雪」じゃなくて「雪か雨」ですから、雪の可能性は高いよ!ということでしょう。

ところで・・・・・気象庁は今朝5時に「暴風と高波及び大雪に関する全般気象情報 第1号」を発表しています(原文はこちら。防災事項なども含めて新しい情報をチェックしてください)。
大雪に関しては西日本中心で、積雪の予想はこのようになっています。
こういうときには、県の南部でも・・・・場合によっては南部中心の雪になることが多いのですが・・・どうなんでしょう?
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

中国・四国・九州方面は「のち くもり」、東日本は曇りベースで「一時(時々) 雨・雪」のマークが多くなっています。
こういう場合は、西から順番に雨や雪のエリアが通り過ぎていく場合のパターンです。
なにが、どのタイミングで通過していくのか?は、予想天気図で確認します。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

西から天気下り坂ですが、県内が坂を落ちる?タイミングは昼前(9時~12時の間)・・・・降ってくるものは「雪か雨」。
少なくとも午後には雪か雨のどっちかが降るわけです。
気象庁も雨・雪どっちか断定できない状態なんですよね・・・これが正直なところ。
エイヤッでどっちかのマークを出されるより、可能性がわかるという点で、正直にこのような表記のほうが良いと思いませんか?
天気マークだけだと、この微妙なニュアンスが伝わりません。
ちなみに、明日の予報・・・・北部は雪一発の予報で、中部南部もくもりベースで雪も降る。
上で見た気象庁発表の気象情報の内容からすると、県内は明日以降の大雪のほうを心配しておいたほうが良いかもしれませんね。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今日、天気を悪くする源は日本海と太平洋の低気圧や前線ということがわかると思います。
こいつが通過するタイミングで何か?が降るわけですね。
そして、明日・・・低気圧や前線がひとまとめになって北海道の東で急速に発達します。
強い冬型・・・・日本海側の大雪が心配になってきます。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日、何か?が降るタイミングからチェック。

遅くとも正午には県内全域で降り始めるとおもっておいたほうがよさそうです。
で・・・降るものが雪か雨か?ですが・・・上空の気温はこんな感じ・・・・

今回の上空の寒気・・・中心はー42℃と、前の大雪と同じです。
ただ今日一杯、南下の程度は弱く、一般的な雪の目安になる-30℃のラインは夜になって北陸沿岸に達する程度。
だから、北陸は傘マーク中心。
ただ・・・・標高の高い長野県は・・・・・さらに上空1500m付近の寒気も見てみましょう。

平地で雪になる目安と言われる-3℃ラインは今日一杯県内に南下してきません。
ただ、0℃以下の範囲には余裕で入っています。
ですから、少なくとも標高1000m以上のエリアはまず間違いなく雪。
そして1000m以下の場所は・・・・今日日中の予想最高気温を書き込んでおきましたが、飯田をのぞいて3℃前後。
平地で2℃以上の場合は雨になる可能性が高くなるのですが・・・・やっぱり標高の高い長野県・・・・雪が融ける間もなく地面に達する可能性が高いと思われます。
また、今朝の気温は、各地で氷点下・・・・

降りだしのタイミングに地上付近の寒気の残り方次第では余裕で雪。
やっぱり雪の可能性が高いと思います。
もちろん、南部・・日中5℃まで上昇する飯田付近では雨雪混在の可能性が高そうですけど。
いずれにせよ、降りだしのタイミングは問題なさそうですし、なにせ「雪か雨」という予報文ですから、天気マークだけで判断せず、予報文までキチンと読んでいれば、ハズレることはありません。
ということで、今日の予報は当たるしかないでしょう・・・
ただ・・・大どんでん返しは、日本海の低気圧に流れ込む暖気が多くなった場合に、県内全域で雨というパターンがありますけど・・・これはないな・・・・・と・・・・おもふ・・・
(追記:10時)
短期予報解説資料中にこんな記載事項があります。
北部、それも今夜以降がメインだと思いますが、ご参考まで。

当ブログの記事等に関して、ご質問・ご意見等がありましたら、kasayangw@yahoo.co.jpまでメールしてください。
可能な限り返信いたします。
1、今日の一言
昨夜のテレビの天気予報を見てアレ?と思った方がいらっしゃるはずです。
長野県内の夕方以降の天気予報・・・12日の予報が雨中心だった放送局と、雪中心だった放送局にわかれていました。
NHK・SBC・NBSは雪中心で、ABN・TSBが雨中心。

以前にも書きましたが、番組を制作している気象会社が異なるからです。
県内のテレビの天気予報は、日本気象協会(これ民間気象会社なんですよ)とウェザーニューズの2社が、県内のテレビを制作に関与しているわけですが、それぞれの会社のコンピューターの中にある計算式が、上空や地上の気温、降水量などからはじき出した結果が分かれたんですね。
ちなみに気象庁の予報は・・・・「雪か雨」・・・・わからないことはわからない・・・・
ただ天気マークには一応雪だるまマークを使っていますし、予報文は「雨か雪」じゃなくて「雪か雨」ですから、雪の可能性は高いよ!ということでしょう。

ところで・・・・・気象庁は今朝5時に「暴風と高波及び大雪に関する全般気象情報 第1号」を発表しています(原文はこちら。防災事項なども含めて新しい情報をチェックしてください)。
大雪に関しては西日本中心で、積雪の予想はこのようになっています。
<大雪>
強い寒気の流入により、西日本では12日夜から雪が降り、平地でも広い範囲で積雪となり、大雪となる所があるでしょう。
13日6時までの24時間に予想される降雪量はいずれも多い所で、
近畿北部 40センチ
中国地方 35センチ
九州北部地方 20センチ
四国地方の山地 10センチ
の見込みです。
積雪や路面凍結による交通障害、電線や樹木への着雪、落雷、突風にも注意が必要です。
北日本、東日本の日本海側でも、13日朝から雪が強まり、14日にかけて大雪となるおそれがあります。
こういうときには、県の南部でも・・・・場合によっては南部中心の雪になることが多いのですが・・・どうなんでしょう?
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

中国・四国・九州方面は「のち くもり」、東日本は曇りベースで「一時(時々) 雨・雪」のマークが多くなっています。
こういう場合は、西から順番に雨や雪のエリアが通り過ぎていく場合のパターンです。
なにが、どのタイミングで通過していくのか?は、予想天気図で確認します。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

西から天気下り坂ですが、県内が坂を落ちる?タイミングは昼前(9時~12時の間)・・・・降ってくるものは「雪か雨」。
少なくとも午後には雪か雨のどっちかが降るわけです。
気象庁も雨・雪どっちか断定できない状態なんですよね・・・これが正直なところ。
エイヤッでどっちかのマークを出されるより、可能性がわかるという点で、正直にこのような表記のほうが良いと思いませんか?
天気マークだけだと、この微妙なニュアンスが伝わりません。
ちなみに、明日の予報・・・・北部は雪一発の予報で、中部南部もくもりベースで雪も降る。
上で見た気象庁発表の気象情報の内容からすると、県内は明日以降の大雪のほうを心配しておいたほうが良いかもしれませんね。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今日、天気を悪くする源は日本海と太平洋の低気圧や前線ということがわかると思います。
こいつが通過するタイミングで何か?が降るわけですね。
そして、明日・・・低気圧や前線がひとまとめになって北海道の東で急速に発達します。
強い冬型・・・・日本海側の大雪が心配になってきます。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日、何か?が降るタイミングからチェック。

遅くとも正午には県内全域で降り始めるとおもっておいたほうがよさそうです。
で・・・降るものが雪か雨か?ですが・・・上空の気温はこんな感じ・・・・

今回の上空の寒気・・・中心はー42℃と、前の大雪と同じです。
ただ今日一杯、南下の程度は弱く、一般的な雪の目安になる-30℃のラインは夜になって北陸沿岸に達する程度。
だから、北陸は傘マーク中心。
ただ・・・・標高の高い長野県は・・・・・さらに上空1500m付近の寒気も見てみましょう。

平地で雪になる目安と言われる-3℃ラインは今日一杯県内に南下してきません。
ただ、0℃以下の範囲には余裕で入っています。
ですから、少なくとも標高1000m以上のエリアはまず間違いなく雪。
そして1000m以下の場所は・・・・今日日中の予想最高気温を書き込んでおきましたが、飯田をのぞいて3℃前後。
平地で2℃以上の場合は雨になる可能性が高くなるのですが・・・・やっぱり標高の高い長野県・・・・雪が融ける間もなく地面に達する可能性が高いと思われます。
また、今朝の気温は、各地で氷点下・・・・

降りだしのタイミングに地上付近の寒気の残り方次第では余裕で雪。
やっぱり雪の可能性が高いと思います。
もちろん、南部・・日中5℃まで上昇する飯田付近では雨雪混在の可能性が高そうですけど。
いずれにせよ、降りだしのタイミングは問題なさそうですし、なにせ「雪か雨」という予報文ですから、天気マークだけで判断せず、予報文までキチンと読んでいれば、ハズレることはありません。
ということで、今日の予報は当たるしかないでしょう・・・
ただ・・・大どんでん返しは、日本海の低気圧に流れ込む暖気が多くなった場合に、県内全域で雨というパターンがありますけど・・・これはないな・・・・・と・・・・おもふ・・・
(追記:10時)
短期予報解説資料中にこんな記載事項があります。
北部、それも今夜以降がメインだと思いますが、ご参考まで。
4.防災関連事項[量的予報と根拠]
①大雪ポテンシャル(06 時からの24 時間:地点最大):東北、近畿北部40、中国35、関東甲信20、四国、九州北部10 センチ。

当ブログの記事等に関して、ご質問・ご意見等がありましたら、kasayangw@yahoo.co.jpまでメールしてください。
可能な限り返信いたします。