2010年01月30日

週末の予報は当たるのか?(1月30日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨夜の県内各局の天気予報・・・梯子して見ちゃったんですけど、どの局も「週末はまずまずの天気」なんてやっていたんですけど、ホントにいいのかよ?と思っていました。

 予報がハズレるから・・・というわけじゃなくて、予報が変わる可能性があるからです。
「今のところ、まずまずの天気が予想されますが予報が変わる可能性があります。日曜日の天気は明日土曜日の天気予報でもう一度確認してください」の一言が欲しかったんです。

 こんなコメント聞いたことがないと思いますが、予報の計算値がアヤシイときには、心ある予報士が出演する番組では時々あるんですよ。
 気象庁発表の予報を棒読みで伝えるだけなら解説の意味がまったくありませんよね?

 ・・・・ということで、今日のお天気チェックはここでサラリと終わらせて、明日日曜日の天気を考えてみたいと思います。




 今日は、北海道や東北の日本海側を除いて、その他のエリアは日中基本的に晴れ。
 県内は晴れエリアの中心ですが、新潟県に太陽マークはなし
回復が遅れるようですから、県内への影響がちょっと心配。
 また、九州北西部に傘マークがついていますが、予報文を読むと「夜から」
こっちは、明日の県内に影響がないかが心配です。




 県内にズームしても、今日の予報は文句なしの晴れ
 ただ、北部県境付近・・・・新潟県の曇りマークの影響。
計算値を見ると、県境付近、午前中中心の影響のようです。
 このあたりをキチンとわかっていれば、今日の予報は当たりです。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。


 さて・・・これは日曜日の予報です。




 なんと、長野県は下り坂エリアにはさまれたアヤシいエリアに区分けされます。
「明日も晴れ」というよりは「明日日中は大丈夫」という表現がピッタリですよね。

 これで、「週末の天気はまずまず」なんて伝えられたら困りませんか?
誰が見ても、土日のどちらかに出かけるとしたら土曜日のほうが安全だな!と思いますよね。
 それを伝えるのが天気予報の役目だと思うんですが・・・・・

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 赤の点線で囲んだ所は傘マークと傘マーク登場の時間帯。
そして、南部の天気マークは「晴れのち曇り」ですけど、予報文には「所により 昼過ぎから夕方 雨」がついています。

 また、北部や中部「昼過ぎ から くもり」

 県内は下り坂と見るべきですし・・・午前中の晴れマークにしても、綱渡りですよね。

 もちろん、天気予報は可能性を伝えるもの。可能性が一番高いものをマークや予報文にして伝えているわけですから、これはこれで良いのですけど・・・・・それが変化する可能性があるのならキチンとその旨を解説してやる必要があるわけです・・・今日はブツブツが多くてごめんなさい。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 ブツブツはやめにして・・・今朝は、明日日曜日にかけてのアニメにしてみました。
 今日は高気圧に覆われて晴れ。
 明日は高気圧が東へ抜けて・・・・西からは南岸を進む前線や低気圧、北からは寒冷前線が南下・・・・天気を悪くする二つの原因に長野県ははさみうちにあっています。

 この二つの原因の速度がちょっとずれたら・・・そして二つの原因の相互作用も・・・・予報が変化する可能性が高い状況です。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 繰り返しますが、今朝は明日日曜日の天気予報をチェックしています。

 ときどきご紹介していますが、今朝発表の短期予報解説資料という予報を作る人のための資料には・・・・
低気圧や前線の予想については初期値変わりがあり不確実、今後の動向に留意。

 なんて書かれています。
 主に北から下りてくる寒冷前線のことを指していますが、これは実況にもとづいて未来を予測する計算をするたびに計算値に変化があるということを意味しています。
 ここからも明日の予報が変化する可能性がわかります。

 一応、今朝の段階でわかっている明日午後3時・・・県南部に雨雲が接近すると思われる時間の降水量予測を見てみましょう。




 長野県は風前の灯という感じです。

 この通りになるのか?がハッキリするのは今夜の天気予報から。
新しい計算値で作った予報が発表されるのは午後5時ですから、明日予定のある方はそれ以降の天気予報で確認してください。

 また、今日か明日出かけたいという方なら、今日土曜日に出かけることをおすすめします。
そのほうが絶対に確実ですよね。

 もっとも、結果的に明日日中はずーっと晴れという可能性だってありますけど、こうやって天気予報を使ってリスク回避をするならば、天気予報はもっと役立つものになるはずなんですけど・・・・。

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