2010年01月19日
気温乱高下の週間予報(1月19日)
今日日中の長野市内・・・ぽかぽか陽気。
急に気温が上昇したためか、午前中は日差しは暖かいのに長野市周囲の山々はもやの中に隠れていました。

今朝の記事にも書きましたが、明日は南から暖かい空気が流れ込んでもっと気温が上昇。
県内各地、今日より3~4℃も高く、10℃を超すところも多くなります。
さらに夜になるとまとまった「雨」。
短期予報解説資料という予報を作る人のための指針には・・・・
明日午後から明後日にかけて東北~西日本ではまとまった雨が予想される。
積雪の多い地域では融雪による洪水や土砂災害のおそれがある。今後の動向に留意
なんて書かれているくらいですから、北部山沿いなどでは雪崩注意。
お隣の新潟県では雪崩に関する気象情報まで発表して警戒を呼び掛けているくらいですから、新潟県境の付近では同じように注意をする必要がありそうですね。
文末に新潟県の気象情報を引用掲載しておきます。

さて、例によって、今夜は週間予報をチェックしておきます。
明日夜から雨になりますが、雨の後は寒気が南下してきて再び冬型の気圧配置に・・・。
その様子をむこう一週間の天気図でチェック。

この天気図を気象会社の人間は「六コマ」と呼んでいます。
例によって気象庁発表の週間予報の天気マークをならべてありますが、冬型の気圧配置になる22日(金)と23日(土)に雪マークがついています。
また、24日以降は、昨日から今日にかけてと同様に、大陸から高気圧がやってきますが、高気圧の西の縁を回ってくる暖かい空気がイマイチ北上しにくいカタチ。
ということで、今回ほどは暖かくならない・・・・と、気圧配置から想像できます。
次に、上空1500m付近の気温の変化をチェック。

冬型の気圧配置になる22日と23日には、マイナス9℃の寒気が長野県北部までやってきます。
寒かった先週はマイナス12℃の寒気がやってきましたから、先週ほどでの寒さにはならないようですね。
そして24日以降、マイナス9℃の寒気はそこそこ北上しますけど、0℃の線は本州南岸までしか北上しません。
今日明日は、0℃の線が日本海まで北上するわけですから、24日以降冬型がゆるんでも、今日明日ほどは暖かくならない可能性が高そう・・・というのが気温変化の計算値からもうかがえます。
なお、図中の気温は、長野市の予想気温ですけど、誤差は大きいと思いますから、気温変化の目安にしておいて、気温変化は傾向でとらえるにとどめたほうがよいでしょう。
最後に「新潟県」の雪崩に関する気象情報を掲載しておきます。
なだれに関する新潟県気象情報 第1号
平成22年1月19日15時20分 新潟地方気象台発表
(見出し)
上中下越では、20日から21日にかけて3月下旬から4月上旬並の高い気温となり、雨も降るため、なだれによる災害に注意が必要です。
(本文)
[要因]
日本海を気圧の谷が南下するため、20日から21日にかけ、新潟県には暖い空気が流れ込んで、3月下旬から4月上旬並の高い気温となる見込みです。また、20日夕方から21日にかけ雨が降る見込みです。
[最高気温の予想]
20日は新潟 12度 津川 9度 長岡 11度 湯沢 11度 高田 14度
[防災事項]
13日から16日にかけて山沿いを中心に大雪となり、2メートルを超える積雪となっている所があります。20日から21日にかけてはなだれの発生しやすい状態となりますので、一層の注意が必要です。
[特記事項]
今後、気象台の発表する注意報や気象情報に留意して下さい。
[情報の発表予定]
次の「なだれに関する新潟県気象情報」は、20日6時頃に発表する予定です。
2010年01月19日
天気予報は当たるのか?(1月19日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
先週金曜日(15日)の記事に、今週の気温急上昇のことを書いておきましたが、今日から明日にかけて本当に暖かくなります。
「週間予報はあたらねーよ」なんてよく言われますけど、当たるときは天気だけじゃなくて気温もズバッと当たるんです。
今日明日の天気予報では気温上昇による雪崩発生に対する注意のコメントが多くなると思いますが、このところの大雪でパウダースノーになった県内のスキー場の雪も融けんばかりの気温上昇。
おまけに明日夜には雪じゃなくて雨まで降りそうですから、暖かいと喜んでばかりもいられませんよね。
今日のお天気放談・・・・テレビの天気予報のように、ニッコリしながら「今日は全国的に晴れて暖かくなります」・・・なんて言っても意味がないので、今日~明日~明後日にかけての天気回復~急降下を流れでまとめてみたいと思います。

今朝の菅平・・・昨日はマイナス7℃前後でしたが、今朝はマイナス3℃。
3℃の違いでなにか暖かそうな景色に見えるんですよね・・・ホンワカとした感じで・・・
毎日チェックしていると、朝の景色で気温がわかりそうな気がしてきます。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

本当はエリア分けなんてやめようかなと思ったんですけど、北日本の日本海側は「のち 晴れ」マークがついていますから、一応そこだけエリア分けしておきました。
北陸の曇りは昼前から、東北北海道も午後には晴れてきます。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

県内全域、今日は太陽マーク一発・・・予報文も「晴れ」一発。
予報文には珍しく今日・明日の風の予報も書き込んでおきました。
今日南風に変わったら、明日まで南風・・・この南風が暖かさを運んでくるわけです。
(県内の風向が変わるタイミングはちょっと遅めだと思いますが、日差しがあるので暖かいです。)
そして、この南風が再び北風に変わる明日夜が次の天気の変わり目です。
そうそう、お隣の愛知県や岐阜県の「のち くもり」は夕方から。
この雲がなにか?県内に影響しない?が気になりますから、あとでチェックしておきましょう。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今日はどの天気予報を見ても「全国的に移動性の高気圧の覆われて」とか「春のような高気圧に覆われて」とか「3月のような陽気」とか・・・・まあ、こんなコメントが多いと思います。
あとは「暖かい空気が・・」と、「この晴れは明日まで」とか「明日はもっと気温が上がります」とか・・・でしょう。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
天気マークの予報で愛知県や岐阜県の「のち くもり」が気になりましたから簡単にチェックしておきます。

夕方17時の雲量予測・・・上層雲が西日本を覆っていて、東の端っこ部分が長野県に迫っています。これは上空の弱い気圧の谷の雲。
ただ、下層雲は全く計算されていませんし、万が一上層雲が太陽を隠すようなことがあっても、すでに夕方。
晴れの予報を覆すものではないはずです。
ということで、あまり検討することなしに今日の天気予報は当たると思います。
で・・・このまま終わっては、ブログを書いている意味がないので、この晴天の変化を天気図アニメにしておきました。

20日21時から21日21時の間だけは24時間ジャンプしているので注意してください。
今日は高気圧の中心が中部地方上空にいますから、風も穏やかな春先の陽気。
ただ、明日になると高気圧の中心が南海上に抜けて、長野県には南から湿った暖かい空気が流れ込んできます。
このため、気温がさらに上昇。
でも明日、高気圧の中心が南下するにしたがって、日本海にはジワジワと寒気・・・というか・・・寒気の手前くらいの冷たい空気が南下をはじめて、二つの空気の境目に前線ができます。
この前線が明日夜から本州を南下。
このため、明日夜には県内各地で雨が予想されているんですね。
暖かい空気が残っていますから雨が中心ですが、標高が高いところでは雪まじり。
いずれにせよ、雪崩の危険がググッと高まりますし、屋根からの落雪なんかは要注意です。
せっかくの温かい晴天・・・・あ・・・・出かけてぇ・・・・・
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