2010年01月21日

大人の温度調べ・・・・(1月21日)



 長野市内、昼頃から北風が吹き始め、気温が下がるとともに雪が舞い始めました。
朝から気温が下がる一方・・・・

 今夜の天気予報では、「再び寒さが」とか「底冷えの」なんてコメントが多かったようです。
でも・・・・先週並の寒さに戻るだけなんですよね・・・・
 17日の日曜日あたりから毎日ちょっとずつ気温が上がってきて突然もとに戻るから寒く感じるだけ。




 8日間の長野の気温(赤の折れ線)変化を見ると、朝方に気温が底をうちつつ昨日まで全体として上昇傾向にあったのがわかりますよね。
 先週は日中も氷点下の日が多かったですから、ここ数日が高すぎただけでした。

 こうしでグラフを見ると、陽気の変わり目にはちょっとだけ風が強めに吹くんですね・・・。


 ところで、今日日中、気象衛星の画像に、「気温急降下の区切り目の線」がクッキリと見えました。
ちょっと面白かったので、備忘録を作るついでにデータをブログにもアップしておくことにしました。
 お天気オタクと思われちゃいそうな内容ですから、興味のある方だけお付き合いください
(理屈っぽく・・・議論好きの長野県民ローカルブログだから・・・いいかな?)

 あえて文章化しないで情報だけです・・・・・

【午前10時】











【午後2時】











【午後3時】












 ちなみに、衛星画像の線は天気図上の前線とは対応していません。

 こういう現象があったから何だ?と言われれば・・・・それまでのことなんですけど、これが今後のお天気チェックに生きてくるわけです・・・ハイ。


   


Posted by kasayan at 19:49Comments(0)雑記

2010年01月21日

天気予報は当たるのか?


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 今朝の目覚めの音は雨音でした。
静かな雪とは違って、車のタイヤの音、雨どいの音・・・普段は意識しませんが、久々に雨が降ると雨の賑やかさを感じます




 今朝は本州を前線が南下中。
低気圧と前線の南側では南西の強い風が吹いていて、湿った暖かい空気を運びこんでいます。




 もっとも、県内では一様に雨が降っているわけじゃなくて、例によって長野県の地形が雨の降り方に大きく影響しているようです。それが顕著だったのが今朝4時。
 もちろん、雨雲を流す風向と関係しているわけですが、今朝の風はこんな感じ




 上空1500m付近の風が北アルプスや御嶽山を大きく迂回していて、レーダーの雨雲の様子とピッタリです。
 この流れ、北アルプスの頂上付近の3000mには影響していないようですから、背の高い発達した雨雲でない限り、西~南西の風の場合、雨雲はこんな感じで流れるんですね。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 前線と低気圧が通過しちゃえば天気回復のはずですけど、今は冬。

 前線の後ろ側には寒気が控えていますから、寒気に覆われた日本海からは水蒸気が発生しはじめて・・・雪雲が出来始めます。
 ということで、日本海側は前線の雨雲から雪雲にバトンタッチされて雨から雪に変化していきます。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 天気マークはいずれも傘マークですけど、予報文を読むと中部と北部は「雨か雪」
傘マークを出しなさいよという指示が予報文の末尾についているので、傘マークなわけですけど、その指示を出した予報官としては、「雨か雪」かちょっとあいまいだけど、雨がメインと考えているわけですね。

 また、北部は「のち」マークですけど、中部南部は「時々または一時」のマーク。
予報文をしっかり読めば、北部は夜にならないとダメ・・・中部南部は昼過ぎ(12時から15時の間)に回復してくる・・・ということのようです。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。





 ザクッと言えば、「前線が通過したら西高東低の冬型になって寒気が南下するから日本海側では雨が雪に変わる」・・・・ということです。

 海のある県なら海の荒れ模様なんかが重要になってきますが、そこは長野県・・・・風が弱いなら大きな問題にならないのはイイですね。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 今日の予報がハズレるとしたら、①雨や雪の止むタイミングがずれる、②雪にならない・・・だと思います。
 この季節・・スキー場の多い長野県で雪に変わらなかったら大問題。

 まず、中南部の雨が止むタイミングですが、予報文では「昼過ぎ から」。
12時から15時の間のようですから、14時の降水量予測をチェックしてみました。




 この時間、東北を通過する低気圧の等圧線が大きく曲がる部分(赤の点線)が中部地方を通過するタイミング
 南風による湿った空気による雨雲本体は完全に通過しても、まだまだ湿った空気の影響は残りますが、このタイミングで風が北よりに変わるので、これ以後は比較的スパッと天気が変化してくると考えられます。もちろん、上で見た地形と風の雨雲との関係も強く影響するでしょう。

 14時~15時を境目にし青空が顔を覗かせるという感じでしょうか?

 遅くとも16時までには完全回復と思いますので、中南部の①雨の止むタイミングがずれる、ということにアヤシさを感じません

 次に②雪にならない・・・ということに関して上空の寒気変化をチェック。




 「一般的に雪の目安」といわれるマイナス30℃以下の寒気は今日長野県までやってきません
ただ、標高の高い長野県はこれだけじゃだめ。




 上空1500m付近の寒気は、午前中まだ新潟県付近ですが、午後になってようやく県北部を覆い始めます。
 幸い?0℃の線の北側は急激に気温が下がっているようですから、寒気の南下が多少遅くても午後には雪に変わってくることは確かでしょう。
 上の降水量予測で見た風が変わり始めるタイミング・・・14時頃には盆地の平地でも雪になると思います。

 あと・・・北部の「夜 くもり」ですが、これは弱い冬型の気圧配置のときを思い出してください。
北部新潟県境だけで雪が降りますが・・・それと同じ。
 北部の広い範囲は曇りですけど、新潟県境付近では雪が続くので「夜 くもり」になりません
 予報では「夜 くもり」と書かれていますが、天気予報番組でフォローが必要になる部分です。

 ということで、キチンと予報を理解したうえで今日の予報も当たる・・・ですけど、雨や雪の上がるタイミングは、ほんの少し気圧配置に変化が起こると数時間は変化する可能性があります。
 大切な用事がある方は、実況をもとに朝の予報を修正した午前11時発表の予報を見て、頭の中のイメージを修正してくださいね

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