2010年01月01日
元日の大雪情報!(1月1日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
あけましておめでとうございます。
このブログがいつまで続くかわかりませんが、続く限り気象災害を振り返るような記事を書かずに済む一年であることを祈っております。
さて、新年早々雪かきモードの方も多いと思いますが、何センチ積もった??が、まず気になることと思います。

やはり新潟県境付近はものすごいですね。
一里一尺というコトバがありますが、積雪が9センチの長野市から数十キロしか離れていない範囲で10倍以上の積雪になるわけですから・・・・。
長野の雪が山の影響を強く受けていることをあらためて実感します。

なんて感心している場合じゃなくて、Kasayanも雪かきをしなくてはならないので、さっそく本題へ・・・
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

昨日は、九州の西側も冬型のぐずつきエリアでしたが、今日は晴れエリアへ。
また、愛知県も雪マークから曇りマークへ(予報文には雪もついていますが)。
これは、やや冬型の気圧配置や寒気が弱まってきたことを示しています。
ただ、北陸には「風雪強い」=吹雪のマークがついていますから、お隣の長野県も注意が必要ということになります。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

中部南部は曇りマークになりましたが、予報文では日中いっぱい「所により 雪」が予想されています。
「所により」ってどこ?は後でチェックすることにしましょう。
一方、北部はあいかわらず雪マーク一個。
予報文もズバリ「雪」。
防災的に考えてエリアを限定していないとも思えますが、一応全域で雪を覚悟しておく必要がありそうです。
繰り返し書いてきましたが、このように予報文からある程度天気傾向が読み取れますから、これを予想天気図で検証してみるわけです。
予報は天気図をチェックした後の答え・・・答えを見ながら天気図を見れば面倒くさい天気図もわかりやすくなりますよね?
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今朝3時の実況天気図から今夜9時の予想天気図にチェンジするようにしてあります。
あまり変化がないように見えますけど、東シナ海方面に高気圧がちょっとだけ張り出してきています。
西から冬型の気圧配置がゆるみ始めているんですね。
だから中部や南部が昨日の雪マークから曇りマークに変わったわけです。
一方、東日本付近の等圧線の間隔はほとんど変化していません。
北部の雪も多少は弱まるにしても、まだまだ油断できない状態であることも読み取れます。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
と・・・・ここまで書いていたら、長野地方気象台から「大雪に関する長野県気象情報 第6号」が発表されました。
気象庁本庁の大雪情報が午前4時55分に発表されているので、これと整合がとれるように検討しているはずなので、遅れて6時11分発表になったようです(気象庁HP:原本はこちら)。
・・・ということで、今年初のお天気放談も天気予報の当たりハズレの検討は自粛します。
大雪情報から積雪の実況と、予想降雪量だけ転載しますので、防災事項などは原本を読んでくださいね。
飯山では24時間で69センチ積もったわけですから、一時間に3センチペースでグイグイと積もっていったんですね。
さらにこの先24時間で70センチが予想されていますから、さらに同じだけ積もるということになります。
また、住民のKasayanの感覚では、昨日の予想より少なめで推移してきた感じのする長野地域の平地でも20センチを予想していますから、長野地方気象台では、北部の大雪を強く警戒しているようです。
今回の大雪、シアーラインとか、日本海寒帯気団収束帯とか、JPCZと呼ばれている日本海の風の流れによってできる雪雲のベルトコンベアーが原因。

テレビでよく耳にする「日本海の筋状の雲」の中でも特に活発な部分です。
これが、太くなったり細くなったりしつつもずっと北陸方面に停滞しているから大雪になったわけです。
ただ、洗車のホースを左右にちょっと振り回しただけで車に当たった水滴の飛び方が異なるように、シアーラインがちょっと動いただけで北アルプスや北信五岳に当たった雪雲の県内への侵入の程度が変化するので、雪が強まったり弱まったりします。

これは、今日正午の降水(雪)の予想。
昨日までは一本の太い線だったシアーラインの雪雲が、4本にわかれていることがわかります。
まるでホースの先を指でつかんだみたいですね。
ですから、ますます県内への雪雲の侵入の程度がわかりにくくなりました。
ただ、南部の雪・・・予報文で見た「所により」は、雪雲が流れ込みやすい木曽地方や岐阜県境中心だろうな・・・ということはわかりますよね。
一年のはじめ、大雪になることは結構ありますけど、これも気を引き締めるため・・・・と思って、雪かきに行ってきます!
1、今日の一言
あけましておめでとうございます。
このブログがいつまで続くかわかりませんが、続く限り気象災害を振り返るような記事を書かずに済む一年であることを祈っております。
さて、新年早々雪かきモードの方も多いと思いますが、何センチ積もった??が、まず気になることと思います。

やはり新潟県境付近はものすごいですね。
一里一尺というコトバがありますが、積雪が9センチの長野市から数十キロしか離れていない範囲で10倍以上の積雪になるわけですから・・・・。
長野の雪が山の影響を強く受けていることをあらためて実感します。

なんて感心している場合じゃなくて、Kasayanも雪かきをしなくてはならないので、さっそく本題へ・・・
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

昨日は、九州の西側も冬型のぐずつきエリアでしたが、今日は晴れエリアへ。
また、愛知県も雪マークから曇りマークへ(予報文には雪もついていますが)。
これは、やや冬型の気圧配置や寒気が弱まってきたことを示しています。
ただ、北陸には「風雪強い」=吹雪のマークがついていますから、お隣の長野県も注意が必要ということになります。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。

中部南部は曇りマークになりましたが、予報文では日中いっぱい「所により 雪」が予想されています。
「所により」ってどこ?は後でチェックすることにしましょう。
一方、北部はあいかわらず雪マーク一個。
予報文もズバリ「雪」。
防災的に考えてエリアを限定していないとも思えますが、一応全域で雪を覚悟しておく必要がありそうです。
繰り返し書いてきましたが、このように予報文からある程度天気傾向が読み取れますから、これを予想天気図で検証してみるわけです。
予報は天気図をチェックした後の答え・・・答えを見ながら天気図を見れば面倒くさい天気図もわかりやすくなりますよね?
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今朝3時の実況天気図から今夜9時の予想天気図にチェンジするようにしてあります。
あまり変化がないように見えますけど、東シナ海方面に高気圧がちょっとだけ張り出してきています。
西から冬型の気圧配置がゆるみ始めているんですね。
だから中部や南部が昨日の雪マークから曇りマークに変わったわけです。
一方、東日本付近の等圧線の間隔はほとんど変化していません。
北部の雪も多少は弱まるにしても、まだまだ油断できない状態であることも読み取れます。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
と・・・・ここまで書いていたら、長野地方気象台から「大雪に関する長野県気象情報 第6号」が発表されました。
気象庁本庁の大雪情報が午前4時55分に発表されているので、これと整合がとれるように検討しているはずなので、遅れて6時11分発表になったようです(気象庁HP:原本はこちら)。
・・・ということで、今年初のお天気放談も天気予報の当たりハズレの検討は自粛します。
大雪情報から積雪の実況と、予想降雪量だけ転載しますので、防災事項などは原本を読んでくださいね。
[1日5時現在の積雪の実況]
( )内は前24時間降雪量
小谷 :102センチ(79センチ)
野沢温泉 : 94センチ(80センチ)
飯山 : 79センチ(69センチ)
信濃町 : 68センチ(64センチ)
白馬 : 63センチ(46センチ)
長野市鬼無里 : 55センチ
大町 : 37センチ(36センチ)
上田市菅平 : 34センチ(28センチ)
木曽町開田高原: 29センチ(16センチ)
長野市箱清水 : 9センチ(10センチ)
[予想降雪量]
2日06時までの24時間に、いずれも多い所で、
北部 中野飯山地域 :70センチ
大北地域山沿い :60センチ
平 地 :40センチ
長野地域山沿い :60センチ
平 地 :20センチ
中部 乗鞍上高地地域 :15センチ
松本地域の聖高原周辺と
上田地域の菅平周辺 :15センチ
松本地域(聖高原周辺を除く):10センチ
上田地域(菅平周辺を除く) :10センチ
その他の地域 : 5センチ
南部 木曽地域 :10センチ
その他の地域 : 5センチ
飯山では24時間で69センチ積もったわけですから、一時間に3センチペースでグイグイと積もっていったんですね。
さらにこの先24時間で70センチが予想されていますから、さらに同じだけ積もるということになります。
また、住民のKasayanの感覚では、昨日の予想より少なめで推移してきた感じのする長野地域の平地でも20センチを予想していますから、長野地方気象台では、北部の大雪を強く警戒しているようです。
今回の大雪、シアーラインとか、日本海寒帯気団収束帯とか、JPCZと呼ばれている日本海の風の流れによってできる雪雲のベルトコンベアーが原因。

テレビでよく耳にする「日本海の筋状の雲」の中でも特に活発な部分です。
これが、太くなったり細くなったりしつつもずっと北陸方面に停滞しているから大雪になったわけです。
ただ、洗車のホースを左右にちょっと振り回しただけで車に当たった水滴の飛び方が異なるように、シアーラインがちょっと動いただけで北アルプスや北信五岳に当たった雪雲の県内への侵入の程度が変化するので、雪が強まったり弱まったりします。

これは、今日正午の降水(雪)の予想。
昨日までは一本の太い線だったシアーラインの雪雲が、4本にわかれていることがわかります。
まるでホースの先を指でつかんだみたいですね。
ですから、ますます県内への雪雲の侵入の程度がわかりにくくなりました。
ただ、南部の雪・・・予報文で見た「所により」は、雪雲が流れ込みやすい木曽地方や岐阜県境中心だろうな・・・ということはわかりますよね。
一年のはじめ、大雪になることは結構ありますけど、これも気を引き締めるため・・・・と思って、雪かきに行ってきます!