2010年01月07日

天気予報は当たるのか?(1月7日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 今朝午前6時、長野市内北部から雪雲が広がって、7時前には長野駅付近でも雪が降り始めましたが、すぐに止み、再び青空が顔を出し始めました。




 昨日までは西~北西方向から雪雲が広がって、長野市内でも雪が降るという傾向でしたが、今朝は北から雪雲が広がっていますから、同じ雪でも異なる傾向。

 西高東低の冬型の気圧配置でも、空の性質が変化しはじめているようです。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 いつもこの図は午前5時発表の気象庁予報に書き込みをしていますが、秋田県の地方気象台は午前6時に「くもり後晴れ」から「くもり」一発に予報を訂正してきました。
 朝5時前に予報を作成したものの、実況を見ながら発表1時間後に修正をしたわけです。

 それだけ、東北日本海側の天気の予測が困難・・・予報官が迷っていることを想像させます。
予報官を悩ませるものはなに?

 そして、今朝の天気分布・・・いつもの冬型なら雪マークが並んでいた北海道・・・札幌に太陽マークがついています。
 北海道を拡大してみると、道南から青森下北地方にかけても晴れマーク。

 やはり冬型の天気分布にも変化が見え始めているようです。

3、長野県の予報
 長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。





 県内・・・昨日の予報では、北部はマーク一発でしたが、今朝の予報では「雪 時々 くもり」・・・「時々 くもり」があるのは午前中中心ということのようです。
 ということは午後に本降りがあるってことになります。

 あとで、雪の降り方をチェックしておくことにしましょう。

 一方、中部・南部は晴れベースで、「所により 雪」。
「所により」が付いているので、こちらでは「所」がどこ?をチェックすることにします。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


 今日の予想天気図の書き込みは、ブログならでの解説・・・テレビの解説では絶対やらないことをやってみました。
ちょっと変わった視点からの解説なので、人によっては意見があるところ・・・Kasayanも放送なら絶対にこんな解説はしません。
 ただ、「冬型が弱まりつつありますが・・・山陰や北陸では今日も引き続き・・・」というようなテレビの解説では、このブログのタイトル「お天気放談」にならないので、冒険?です。




 色々書き込みましたが、ようは・・・今朝の段階で日本海には二つの雪の通り道がありますが、冬型の気圧配置を作る原動力の上空の風の流れが南に下がってくるので、北海道方面は回復するけど、北陸や西日本にある雪の通り道がそこそこ活発になる・・・・ということです。

 ということで、県内の雪は、北陸の雪の通り道がどのように活発になるか?に左右されることになります。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 中部や南部・・・こちらは晴れベースですが、予報には「時々 くもり」が付いていますから、多少雲が広がるようでも、予報はハズレということにはなりません。
 例によって雪雲が流れ込んでチラチラとあっても、「所により 雪」が予報文についていますから、これまたハズレにはなりません。
 晴れ間が多かったとしても、晴れベースの予報ですから、ハズレという感覚はまずないでしょう。

 非常に良くできた予報文ですね・・・こうやって考えると・・・・
ということで、晴れ間が出ないという選択肢の可能性は非常に低いので、中部・南部の予報は当たると考えます。

 一方、北部・・・こっちが悩ましい・・・・・

 中部に近い北部の南部?(変な言い方)では、晴れ間が出ることは予報を見る前提として当然意識しておく必要があります。
 さらに悩ましいのは人口が多く、合併で面積が拡大してしまった長野市
 市内でも千曲市に近い所では晴れ間が広がりやすいでしょうが、鬼無里や飯綱方面などは全然傾向が異なります。
 このあたりも頭に入れたうえで、今朝Kasayanが一番悩んだのは予報文にある「昼過ぎまで時々くもり」の部分。

 確かに気象庁の天気分布予報・・・降水量や雲量のデータを統計的に処理してメッシュ状に晴れ・雪などの「天気」に翻訳した計算値・・・を見れば、北部の南部?はその傾向で計算されています。




 人の感覚では、くもりの予報の部分でも青空が広がってしまって・・・晴れのイメージになるんじゃないか?くもりのイメージは山沿いや飯山方面だけじゃないか?・・・予報がハズレて晴れちゃったじゃないか?というイメージを持つ人が多いんじゃないか?なんて考えていたわけですが・・・・・

 日が昇るに従って、長野市内、青空が拡大し始めたので・・・・時間切れ・・・・ハズレのイメージを持つ人は多いでしょうけど、北部全体の平均的な天気傾向としては予報は当たっていると思います。

 むしろ考えるべきは雪の降り方




 午前中、一発北部に雪雲が流れ込みますが、昼前後は小康状態・・・そして、夕方から夜にかけてもう一発流れ込むという感じです。

 中部南部の「所により」は、午前中は木曽方面夕方から午後にかけては・・・雪の可能性は低いものの、いったん弱った雪雲が発達しやすい中央・南アルプス付近ということになるでしょうか?(ここはかなりイイカゲン)

 天気予報は午前5時発表の次は午前11時に発表されます。

 雪が気になる方は、11時に気象庁HPを見てください

 ・・・今日は検討時間オーバー・・・・処理能力の低下を実感・・・・