2011年10月18日
北海道稚内で初雪も、ゆっくりと回復へ(10月18日)
昨夜21時過ぎに、北海道稚内から初雪の便りがありました。
10月3日に旭川で初雪が観測されていますから今さらなんですけど、雪が降った時間帯の稚内の気温・・・・

6℃~8℃もありました・・・かなり高い!
雪になるのか?雨になるのか?・・・・北海道のことは他人事のように思っている方もおられるかもしれませんけど・・・・ひとたび関東や関西で雪というと大騒ぎ・・・・
こういった珍しい雪の降り方をよーく観察しておくと、関東や関西の雪を考えるときにとても参考になります。
備忘録を兼ねて、ザクッとまとめておきますので、今日の天気が気になる方は読み飛ばしてください。
さて、昨日朝9時から今朝3時までの雲の様子。

昨日の記事に書きましたが、赤の点線で示した雲の帯・・・・冬と秋の空気の境目が太平洋岸まで移動していますから、北海道はすでに冬型季節風モード。

昨夜9時の上空5500m付近は平地でも雪が降る目安・・・-30℃の寒気が稚内目前に。

そして、稚内上空1500m付近は-4.1℃。
地面から東京スカイツリー2本分上空までは、落ちてくるものは絶対に融けない気温。
地上付近の気温だけが極めて高かったので、雪が融けきらずに落ちてきた・・・ということなんでしょう。
地上付近の湿度なども影響しますから、もっと総合的な解析が必要ですけど、雪の可能性はわかっていても、こういう結果になるとは昨日の段階で想像できませんでした。
北海道はこれくらいにして・・・・今日の天気。

高気圧が張り出し、冬型の気圧配置もゆるんで、日本海側や北海道は回復に向かい、西日本中心に爽やかな秋晴れ・・・・とういのが原則なんですが・・・・・
高気圧の中心が北寄りに張り出してくると、関東付近には北東の風が吹きこむカタチに。
北東の風は三陸沖で水蒸気を受け取って関東方面に運び込むので、曇りや弱い雨のモトになります。
「北東気流」といわれて、気象業界?では有名な現象ですが、これが今日の天気の例外になりそうです。
気温も次第に上昇傾向。
地上の気温傾向に近い上空1500mの気温が上昇していく様子を、天気悪化のモト・・・上空の気圧の谷の様子と併せてアニメにしてみました。

稚内に初雪をもたらした-5℃の寒気はすっかり抜け、0℃のラインも北海道だけ。
活発な上空の気圧の谷も抜けて、弱い気圧の谷が午後北海道、夜東日本を通過するだけ。
夜東日本を通過する弱い気圧の谷の影響が、ちょっと心配ですが、上空も含めて回復傾向といってよいでしょう。
最後はMSMシミュレーションで、降水と下層雲の様子を・・・・

そして、気象庁発表の天気マークの予報を見て・・・・・

日本全体の天気変化がイメージできたと思いますから・・・
最後は、いつものように府県天気予報で頭上の天気を確認してください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
【備忘録】

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