2011年10月30日
西からゆっくり下り坂、安全マージン考えて(10月30日)
昨日朝は、風邪をひいて咳が止まらず、ボロボロのブログ更新になっちゃいました・・・・・
病院でもらった強力な風邪薬のおかげで丸一日ほとんど睡眠状態で過ごしたので、なんだかついさっきブログを更新したばかりのような不思議な気持ちでPCの前に座っています。
今朝も最小限・・・ショートバージョンで更新します・・・ゴメンナサイ。
空模様のほうも、昨日の朝からの変化はそれほど大きくはありませんが・・・・・

九州付近にあった雨雲は一日かけて西日本全体に拡大。
先端は北陸付近にかかっています。
この図は午前3時のレーダー画像ですから、雨雲の東端のちょっと先・・・・長野県ではまもなく雨になって、関東でも昼頃には・・・・・・・・なんて気がしますが・・・・・・・
府県天気予報を読んでみると・・・・・・
長野県北部: 「くもり 夜遅く 雨」 ・・・かなり遅め
東京地方: 「くもり 所により 昼過ぎ から 雨」 ・・・・ぐずつくだけ?
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
今日の天気・・どうなっているんでしょうか?

日本海に発生した低気圧・・・イマイチ発達せず、東進の速度もゆっくり。
低気圧から南に延びる弱い気圧の谷・・・・風が集まるシアーライン(収束線)に対応しますが・・・の動きもゆっくり。
とにかく気圧配置の変化がゆっくりですが、気圧配置がゆっくり、それも少しだけ変化するときは、コンピューターのシミュレーションも非常に微妙。
早く・大きな変化のとき、少しのズレは感じにくいものですが、遅く・小さく変化するときは、少しのズレが目立ってしまう・・・というイメージです。
今朝の短期予報解説資料(プロ用の資料)を読むと、気象庁ではGSMというシミュレーションを使って予報を組み立てているようですが、GSMが予想する雨の予想を見ると・・・・

雨のエリアの東への拡大が遅く、府県天気予報の内容とほぼ整合しているように思えます。
長野県北部などでは一時的に雨が降る可能性はありますが、予報どおり本格的な雨は「夜遅く」という感じ。
関東も「所により」という表現をしているのが理解できます。
一方、MSMという別のシミュレーションを見ると・・・・

雨域の東への拡大がGSMよりやや大きい感じ。
さあ・・・どうしたもんか?
気象庁の熟練の予報官が、計算値のクセや実況を考慮して考えた府県天気予報通りのなる可能性が高いと考えるべきですが、とるべき安全マージンは日々状況のよって変化します。
そこで、MSMを参考にして、少し前倒しの降り出しを予想して、安全マージンをとっておくわけです。
たとえば、長野県北部なら午後はアヤシイ・・・と考えるわけですが・・・・・
イイカゲンな感じがしますけど、結構イイ線いくんですよ!
今や気象レーダーも携帯電話でチェックできるようになっていますから、レーダーも併用して、行楽の雨を避けてください。
とりあえず、今日の天気変化が遅い理由・・・考えておきました。

天気悪化のモト・・・上空の気圧の谷の東進が遅いこと。
そして、日本全体を覆うような広範囲に深まり方ではなく、東西600キロくらいのシャープな深まり方で、影響するエリアが絞られているということ。
そして、雨の降り方が微妙な理由は・・・

予想天気図のアニメでは、低気圧と弱い気圧の谷として一体的に描きましたけど・・・・・
実際は、南岸の前線帯と日本海側の前線帯と二つにわけて考えることができ、南岸は強めの暖湿気(雨の原料)の流入で雨が活発・・・・日本海側への暖湿気の流入はイマイチなので雨もイマイチと理由づけができそうです。
11時発表の予報で修正が入るかもしれませんから、気になる方は再チェックしてください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
11時40分追記 はっきり言ってしまえば、今日GSMを採用するとした予報官の判断は失敗だったと思います。 「降水についてはMSMを参照」という判断をすべきだったかと・・・・・ 11時におもいっきり修正がかかっている地域がありますから、これからお出かけの方はご注意を。 |
PS,以前、本の企画についてメールをたくさんいただきました。返事をコツコツ書いているのですが、もう月末になってしまいました。
たぶん、今日明日には返事を書き終わるのでは・・・と思いますので、返事が遅くなってしまった方・・・もうしばらくお待ちください。
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可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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