2011年10月26日
冬型の気圧配置ゆっくり緩む(10月26日)
昨日からの東京大手町の風の様子・・・・・

昨夜18時頃から北風に変わって風速が上がり始めましたが最大6m/sまで。
10分刻みの観測値では7m/sも観測しましたから、木枯らし1号の定義「8m/s」目前まで風速が上がったのですが・・・届かず・・・・昨夜の木枯らし1号の発表は見送りになったようです。
(今日日中、イレギュラーに8m/sを記録すれば木枯らしになりますけど・・・どうなりますやら?)

もっとも、空模様は冬型。
日本海一面に筋状の雲(冬なら雪雲になる雲。日本海の水蒸気が風に沿ってロール状に対流してできます。)が広がって、日本海側沿岸は時雨れています。
昨夜9時の上空約1500mの気温の様子を見ると・・・・・

高い山や高原で雪になる0℃のラインが日本海沿岸まで南下。
北海道の峠道では、降雪だけでなくさらに積雪が観測されています。
峠でなくとも、雪混じりの雨になっている所もあるんじゃないでしょうか?
また、西日本から寒気が南下してきたので、西日本ではこの秋一番の肌寒さになったところが多いようです。
ただ、冬型の気圧配置は早くも緩む傾向。

能登半島の北50Kmにある舳倉島という小さな島の灯台の風の様子を見ると、風速や波高が徐々におさまってきました。
日本海に飛び出たアンテナのような風速計ですから、冬の季節風の最先端を計るにはもってこいの観測値。
東日本の風の変化を考えるヒントになります。
(西日本では隠岐や見島など)
ちなみに、この観測値は、各地の灯台の風向風速等を表示してくれる海上保安庁のMICSというサイトからの引用。
海上保安庁MICS: http://www6.kaiho.mlit.go.jp/kisyou.html
気象庁のアメダスはやや内陸部にあるため、地形の影響を受けやすいのですが、吹きさらしの灯台の観測値は、気圧配置に起因する風の様子をリアルに表示してくれます。
Kasayanがヨットで本州一周したときには、テレホンサービスでこの情報を使い倒しましたが、気圧配置と風の関係を読みとるには大変重宝な情報。
ライブカメラもありますから、海好きの方、沿岸部にお住まいの方にはオススメの情報です。
さて、今日の空模様・・・・・

西高東低冬型の気圧配置といえば、日本海側と太平洋側で天気傾向が二分されるのはご存じのとおり。
高気圧が張り出してくるとともに、日本海のしぐれも西から回復してくることになります。

MSMシミュレーションでも、その様子がよくわかりますよね?
各地の回復のタイミングについては、いつものように府県天気予報で確認してください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
となると、残るは気温。

上空約1500mの0℃のラインは、今朝の段階で北陸まで南下していますが、夜にかけてゆっくり北上。
寒気の抜け方がゆっくりなので、やや強めの風と相まって晴れても肌寒く感じられるかもしれません。
また、西高東低の気圧配置が緩んで高気圧に覆われると、翌朝は放射冷却というのがパターン。
農家の方は、霜注意報の発表にアンテナを立てておいてください。
で・・・今後の気温の見通しですが・・・・

異常天候早期警戒情報というおどろおどろしい名前の情報ですが、30日あたりから平年をかなり上回ることになりそうです。
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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