2011年12月21日
冬型緩むも週末寒波の準備段階(12月21日)簡易更新
今朝はブログの更新時間がどうしても取れなくて・・・・・
実況・・・・

03時の実況天気図はまだ発表されておらず・・・・以下のURLでチェックして下さい。
http://www.jma.go.jp/jp/g3/
そして今夜の予想天気図・・・・

最後はMSMシミュレーション・・・・雨雪判別のため上空1500m付近-6℃の寒気も掲載・・・・・

ものすごく不本意ですけど、今朝はこのくらいで。
夕方以降、書き込む時間ができたら何か追記するかもしれません。
府県天気予報は必ずチェックしてくださいね。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
2011年12月20日
冬型緩むも寒気の抜け遅し・・・(12月20日)
今朝の積雪・・・・

長野県では野沢温泉の積雪が69センチでトップ。
今回の雪は北アルプス方面より長野県北東部の豪雪地帯中心の積雪をもたらしました。

長野県トップの積雪を記録している野沢温泉アメダスがコレ。
昨年の撮影ですが、なんと積雪深計が取り外されており工事中。
きっと精度の高いレーザー式の積雪深計に交換作業中だったんでしょう。
アメダス横のテニスコートも今はひざ上の雪に覆われているんでしょうね・・・・・・・
そんな今朝の実況。

日本海に弱い気圧の谷・・・そこには風が集まるJPCZという収束線に対応する雪雲の帯ができています。
JPCZの行く先は若狭湾から鳥取県付近。
北陸から北日本の日本海側にかけても、いわゆる筋状の雪雲がたっぷりとかかっています。
この状態がこれからどう変化するのか?・・・・実況天気図から予想の天気図への変化を見ると・・・・

西高東低、冬型の気圧配置はゆるんでくるようですが・・・・
短期予報解説資料というプロ用の資料を見ると・・・・


今日の昼頃までは上空の気圧の谷=「トラフ」が通過して冬型の気圧配置が強いけど、「トラフ」が抜ける夜にかけて冬型はゆるんでくると書いてあります・・・予想天気図そのまんま。
そして、明日21日は「リッジ」=上空の気圧の尾根がやってきて、冬型の気圧配置が崩れてしまうようです。
ただ、冬型の気圧配置はゆるんでも、雪雲発達パワーを意味する「正渦度移流」が続き、実況で見た「JPCZ」付近では降水(雪か雨)が続く・・・ということのようですが・・・・
まず、今日の午前中、冬型の気圧配置を強め、夜には東へ抜ける上空の気圧の谷の様子をチェック。

確かに午前中は日本上空を通過していますが、夜には東海上へ。
一方、日本海には上空の気圧の尾根・・・・等高度線(等圧線と同じ)が凸になっている部分・・・がやってきます。
明日、この尾根が冬型の気圧配置を壊すんですね。
また、図中のピンクの部分・・・・「正渦度」の部分・・・・これが北陸付近と北海道に流れ込んで(「移流」)います。
上空の谷ほどではないにしろ、雪雲発達パワーを持ってますから、JPCZや北海道で雪が残ってしまうんでしょうね。
それでは、短期予報解説資料に書かれていなかった寒気の様子。

大雪の目安の-35℃の寒気も津軽海峡まで北上し、雪の目安になる-30℃の寒気もゆっくりと北上。
確かに夜になると寒気の面でも冬型は弱まってくるようです。
ところで、話はソレますが、来週26日の寒気の様子・・・・

なんと大雪の目安の-35℃の寒気が長野県まで南下。
今回の寒気程度で震えあがっているようなら、今度の寒気は凍ってしまいそうです。
この寒気の流れ込みは今週末からスタート。
次の週末は厳しい寒さと雪になりそうですね。
さて、話を今日に戻して、いつものMSMシミュレーション。

「-6℃」という書き込みを忘れちゃったんですけど、太い赤線がそれ。
短期予報解説資料にあったように、「正渦度移流」の影響を受けるJPCZの降水や北海道の降水は夜まで残るんですね。
最後は、このアニメをイメージしながら、最寄りの地域の府県天気予報に目を通しておいてください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
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可能な限り返信いたします。

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2011年12月19日
寒波続く、今日は2回ピークが?(12月19日)
今日は朝からバタバタなので、端折った?内容での更新になります・・・・ゴメンナサイ。
ググッと冷え込んだ週末でしたが、今朝の実況を見ると・・・・

このブログではすっかりお馴染み?・・・・JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)・・・・風が集まって日本海の雪雲が発達しやすいライン・・・が、若狭湾から北陸にかけてかかり続けています。
ただ、昨夜21時の能登半島・・・輪島上空1500m付近の気温を見ると-6.7度。
一般的な雪と雨の境目の目安がこの高さで-6℃ですから、標高の低い沿岸部では雪混じりの雨中心。
積雪は少なくなっています。
このままで済むのか?・・・今後の雪の見通し・・・今夜の予想天気図を見ると・・・・

今朝の実況天気図と変化があまり見られません。
でも、雪の降り方が変わらないわけではありません。
今日は午前中と夜の2回・・・・地上に雪雲発達パワーを与える上空の気圧の谷と、雪雲成長パワーを与える上空の寒気がやってきます。

予報官の解説・・・短期予報解説資料にはこんなことが書かれていますが、上空の天気図を見ると・・・・

(バタバタしているとダメですね。21時の-30℃の色塗り、一部誤りがありました。訂正してお詫びします)
寒気を伴った上空の谷が2回、やってくるのがわかると思います。
地上の天気図に変化はなくとも、息をする雪・・・寒気の南下とともに変わる雪質・・・・状況は変化するわけです。
そんな様子をMSMシミュレーションで。

雨・雪の目安、-6℃の寒気・・・今夜も北陸付近でウロチョロという感じがしますが、このアニメの後・・・・寒気を伴った2回目の上空の気圧の谷が南下してくると、一気に南下。
雪混じりの雨も雪に変化して一気に積雪につながる可能性が高くなっています。
最寄りの地域の予報・・・府県天気予報でチェックしておいてください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
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http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
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2011年12月18日
冬型続くき、寒気も居座る(12月18日)
まずは今朝の実況。

日本海に雪雲ベッタリ。
レーダーを見ると、雪雲は南西方向からスイングするように北陸に流れ込んでいます。
西高東低の気圧配置でも西から高気圧が張り出しているときに見られる雪雲の流れ方ですが、いわゆる里雪型の気圧配置と言われるモノの一種。
日本海には弱い気圧の谷が出来ていて、その南側に風が集まって雪雲の列を作り、北陸の平野部に雪を降らせています。
この気圧配置の変化・・・・今朝の実況から今夜、そして明日の夜にかけて連続でチェック。

ジワリジワリと高気圧が張り出してきますが、西高東低の気圧配置は保っています。
少なくとも明日までは程度の差こそあれ、似たような天気分布が続きそうですが・・・・
地上の気圧配置があまり変わらなくても、上空から地上に雪雲発達のパワーが与えられると、雪雲はそのタイミングで元気?になります。
その雪雲発達パワーの一つ・・・上空の気圧の谷の様子。

今朝は、北海道を上空の気圧の谷が通過中・・・・北海道で雪雲元気?
今夜には東海上に抜けてしまいますが、明日やってくる上空の気圧の谷が日本の西に控えています。
明日、コイツがやってくると雪雲は再びパワーアップするかも?
次は、雪雲発達パワーを助長する上空の寒気。
強い寒気がやってくると大気は不安定になって、雪雲は上空までモクモクと育ちます。

今朝は-42度の強烈な寒気が北海道上空に。
今夜にはいったん東海上に抜けますが、明日以降、-30℃の寒気は関東まで・・・-36℃以下の大雪の目安になる寒気も東北北部まで南下してきます。
もうしばらく冬らしい~天気が続いてしまいそうですね。
ついでに、雨と雪の境目の目安になる上空約1500m、-6℃の寒気の様子。

北陸付近でウロチョロしているようです。
では具体的に降ってくるモノは?

今夜にかけて若干雪雲が弱まってきますけど、北陸の降水は活発です。

ただ、上空1500m-6℃ラインが北陸をウロチョロしているので、今日の金沢の予報には傘マークがついています。
予報文には「雨か雪」と書かれてはいますが・・・・・
最寄りの地域はいつものように府県天気予報で詳しくチェックしてみてください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
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2011年12月17日
週末は冬型続く、今夜北日本中心再び雪強まる(12月17日)

今朝は長野市にも積雪・・・家や車の屋根に薄っすらと雪が積もっています。

長野県では、午前6時現在、飯山アメダスで55センチの積雪。
積雪1センチの長野市からわずか30キロ(車で1時間)ほど北東に離れているだけでこれだけの違い。
一里一尺(4キロ約30センチ?)とまではいきませんが、いつもながら長野県北部の積雪の複雑さに驚かされます(一里一尺は降雪ではなく積雪なんでしょうね)。

昨年撮影した飯山アメダス。
この写真では超音波積雪深計が設置されていますが、今年は長期間、観測が工事中断していましたから、今は精度の高いレーザー式の積雪深計が設置されているのかもしれません。
そんな今朝の実況。

いつもは図に書き込みをするのですが、今朝は何を書き込もうか?・・・と考えてしまったほど典型的な冬型の空模様。
降っているモノはほぼ全部雪になっているんですね・・・・・・
気象庁では、この冬型の気圧配置がまだ続くと予想しています。

北日本中心に明日まで冬型の気圧配置が継続。
日本海に雪雲が集まる場所(シアーライン)の形成と、これに伴う雷も鳴るような大雪を北陸~東北日本海側に予想しています。
今夜から明日夜にかけての気圧配置の変化を見ると・・・

西日本から若干冬型は弱まりますけど、北日本の等圧線は混雑していて、強い季節風が吹きつけることが予想されます。
いつもなら色々書き込みをするんですけど、今朝は等圧線の様子をじっくりと見ることができるほうがイイんじゃないか・・・という気になって、超シンプルなアニメにしてしまいました(手抜きじゃ・・・・?)。
そのかわり?・・・冬型の気圧配置の継続中にあっても、雪を強まらせたり、弱まらせたりする上空の気圧の谷と寒気の様子は専門の天気図で。

昨夜雪を降らせた上空の気圧の谷は東海上へ抜けますが、次の気圧の谷・・・ちょっと弱めですけど・・・朝鮮半島付近に控えていて、夕方あたりから東日本上空を通過。
このタイミングで地上の雪雲に発達パワーが与えられます。
これと同時に・・・・・

大雪の目安になる上空約5500m、-36℃の寒気が北日本通過。
予報官が予想しているように、再び雪が強まりそうですね。
雪の様子を詳しくチェック。

地上付近・・・雪・雨判別の目安になる-6℃の寒気は西日本でやや北上してくるものの、東日本では太平洋側まで。
夜になるとブーメランのようなカタチに風が集まる場所(曲がり角にも風が集まります)ができて、北陸や青森付近に雪雲が集まってきそうです。

下層雲の様子も加えて、長野県付近にズーム。
シアーラインからはずれる長野県付近は、夜になって風向きが変わり、雪雲は小さくなる傾向ですね。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
【Kasayan備忘録】
昨日昼過ぎ、長野市東部の山肌を雪雲が急速に南下。
その速度はまるで雪崩のようでした(動画35秒付近から)。
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2011年12月16日
今夜冬型ピークへ、週末の空模様は?(12月16日)
今朝の長野市内・・・雲に覆われ、周辺の山々は全く見えず・・・・

これ、昨夜の長野市街地上空の雲。
冬型の気圧配置が強まり始め、北の山々のすき間をぬって、日本海で発生した雲が流れ込み始めていました。
雪が予想されている今日・・・アメダスを見ると、05時現在、信越地方では小谷のアメダスで2センチの積雪が観測されているのみ。
(7時20分追記:7時過ぎから長野市街地にも雪が降り出しました)

昨年撮影したものですが、小谷アメダスの写真。
小谷は長野県でも豪雪地帯の一つとして有名ですが、このアメダスは、雨量計と積雪深計だけが設置されていて、風向風速や日照の観測はされていません。
アメダスのすぐ横には森が迫り、建物も近くにあり、吹きだまりの発生など風に影響される積雪を観測するために適切な場所かといえば・・・・少々疑問を感じる場所に設置されています。
他のアメダスについても、積雪深を確認する場合、アメダスの設置状況などを思い浮かべながら誤差を考える必要性を感じています。
さて・・・そんな今朝の実況・・・・・

必要なことは書き込んでおきましたけど、冬型の気圧配置と天気分布が「これから」強まる段階ということがわかります。
では、「これから」がどうなるのか?週末の天気もチェックしますが、まあずは今日・・・今夜の予想天気図をチェックすると・・・・

西高東低の気圧配置の強さ+寒気の強さ+寒気がやってくるタイミング+雪雲が収束する場所=冬の空模様の解説・・・・というくらい、冬の天気予報の解説はパターン化しやすい傾向にあります。
アニメにしても意味がないので、今朝は一枚の図にすべて書き込んでおきました。
今夜、等圧線が混雑して、雪雲を運びこむ季節風がピークを迎えるという点がポイントになりそうです。
今朝発表の短期予報解説資料・・・・予報官の着目点は・・・

では、今日の空模様をMSMモデルでチェック。

上空約5500mで-30℃の寒気が今夜能登半島付近まで南下。
この状態で、季節風が強まると、風向次第で長野県北部・・・長野市内でも、積雪の可能性が出てきます。
また、雨・雪判別の目安、上空約1500mの-6℃寒気は今夜南岸まで。
今夜以降、全国的に空から落ちてくるモノはほとんど雪になりますから、今朝のマークの天気予報・・・・傘マークは沖縄くらいのものでしょう。
続けて、週末の空模様と寒気の様子。

一つめの寒気が通過する今夜、二つ目の寒気が通過する明日夜・・・ですね。
明日午後から高気圧が張り出して冬型は西日本から緩んできますけど、北日本は相変わらず等圧線が混雑した状態が続きますから、寒気のコアがやってくるタイミングが雪が強まります。
そして北陸付近には、雪雲が収束するJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)がずっとかかり続けますから、今季一番の雪を想定しておいたほうがよさそうです。
ちなみに、今朝の短期予報解説資料は、積雪をこんな風に予想しています。
大雪ポテンシャル(06 時からの24 時間)
「北陸80、東北50、北海道・甲信・中国40、関東・東海・近畿20-30cm」
詳しい天気変化は、最寄りの地方気象台の府県天気予報でチェックしてください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
15時40分追記 ■発表日時 平成23年12月16日15時14分 長野地方気象台発表 ■概要 北部では、16日夜遅くから17日朝まで大雪に注意して下さい。 ■長野地域 [発表]大雪注意報 雪 16日夜遅くから17日朝まで 24時間最大降雪量 山沿い 40センチ 付加事項 降雪による交通障害 |
【Kasayan備忘録】


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2011年12月15日
週末にかけて冬型強まり寒気ゆっくり南下(12月15日)

昨日の夕方、夕焼けに槍ヶ岳がオレンジに染まり、日中快晴だった空に、北アルプス方面から卷層雲が広がってきました。
あまりの美しさにしばしシャッターを押していると、夕闇の中に金星。
寒い夜・・・流星・・・一つだけ見ただけで、暖かい部屋の中へ逃げ込みました。
さて、今週末にかけて寒波がやってくることは天気予報でにぎやかに伝えられていると思いますが、ブログでも一応まとめておかねばなるまい・・・・と、いうことで、まずは実況把握3点セットから。

まず目につくのは、日本海を南下中の寒冷前線。
前線の北側には寒気があって、南側は暖かい空気があるということが理科教科書に書いてありますから、この寒冷前線が通過したら寒気がやってくるんだろうな・・・・ということが想像できると思いますが・・・・

確かに・・・寒気は南下してきますが・・・・寒冷前線が連れてくるのは、比較的地上付近の寒気。
大雪の目安になる上空約5500mでは、南岸付近の気温は大きく変化しません。
上空の寒気をチェックしてしまったので、続けて地上付近(上空約1500m)の寒気・・・・雨と雪の境目・・・-6℃の寒気に着目して、降水の様子もチェックしてしまいましょう。

寒冷前線は、地上付近の0℃ライン付近に対応していて、前線の通過とともに0℃ライン、-6℃ラインともに南下。
太平洋岸も夜から冷え込んできそうです。
そして・・・・暖かい日本海から湯気?が立ち上って、日本海に雪雲に対応する降水域が筋状に拡大することが計算されています。
上空の寒気は今夜から週末にかけてジワジワと南下してきますから、今日の寒冷前線は大雪寒波のほんの幕開けでしかないということですね。
そんな状況を予想天気図でまとめてみると・・・・

今回の寒波・・・強烈でもコンパクトにまとまった寒気のカタマリが、上空の弱い気圧の谷が通過するたびに何回か北日本にやってくるという特徴がありそうです。
一度雪が止んでも、数時間後には再び雪が積もる・・・息のある雪・・・ということになりそうですから、空模様に判断に油断は禁物といったところでしょう。
予報官がまとめた注意点(短期予報解説資料)にはこんなことが書いてあります。

府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
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2011年12月14日
南と北に低気圧、南は回復、北は下り坂(12月14日)

今朝の菅平・・・ふもとがぼんやりと雲に覆われているようですが、これ・・・千曲川の川霧。
快晴の朝、放射冷却で気温が下がり、暖かい川の水から立ち上る水蒸気で長野盆地の周辺には霧が立ち込めています。
長野では、この季節、濃霧注意報が頻繁に発表されますが、今朝も濃霧注意報発表中。
千曲川に沿って高速がありますから、走行注意・・・・という表示がされているんでしょうね・・・・
さて、まずは今朝の実況から。

西高東低の冬型の気圧配置はすっかり緩んで、北日本を中心に高気圧に広く覆われています。
このため、放射冷却が発生し、各地で冷え込んでいるわけですが、高気圧の南側には等圧線が高気圧の中心に向かって凸になっている部分があります。
これが弱い気圧の谷。
東海沖の低気圧とあいまって、南岸に雨を降らせているわけですが、これが今日の天気チェックのポイントの一つ。
そして、大陸沿岸にも低気圧・・・コイツが西に進めば北日本は天気下り坂。
二つ目のチェックポイントになりそうです。
そこで、今夜の予想天気図を見てみると・・・・

今夜までに、弱い気圧の谷に低気圧が発生。
二つの低気圧が南岸に予想されていますが、これだけでは低気圧の雨がどれだけ南岸にかかるのか?わかりません。
また、大陸沿岸にあった、低気圧は今夜北海道付近を通過。
北日本は下り坂ということになりますが、明日にはこの低気圧・・・・北海道の東で発達傾向。
明日には再び西高東低の気圧配置・・・・北日本には再び雪が降るということになりそうです。
そこで、今朝は空の骨格・・・・上空約5500m付近の天気図と、雪の降り方の目安になる同じ高さの寒気の様子からチェックしていきましょう。

地上の低気圧に発達パワーを与える上空の気圧の谷は、明日にかけて北海道方面に東進。
地上の低気圧は上空の谷よりちょっと先行していますが、明日になると上空の気圧の谷が追いついて、低気圧が発達・・・・西高東低の気圧配置に。
また、上空の気圧の谷が大陸にある今日は、上空の気温が高めですが、谷が東進するに従って、明日には強い寒気も北日本に迫ってきます。
西高東低が強まるとともに、寒気もやってくるわけですから、明日の北日本は雪・・・暴風雪になる所も。
続けて、予想天気図だけでは分かりにくい雨(雪)の様子もチェック。

南岸は昼までに回復傾向・・・・ギリギリOKという感じ。
一方、北日本は夕方から降水が計算されていますが、雨と雪の境目・・・-6℃のラインは北海道まで北上。
東北で降るモノは雨中心、北海道は雪混じりの雨?雨混じりの雪?・・・雪になっても重たい雪。
電線着雪に注意ということになります。
今日は比較的気温は高めですが、明日以降急降下・・・まだまだ乱高下ですね・・・気温・・・・
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
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【Kasayan備忘録】
昨日朝の長野市南部。
西高東低の気圧配置がゆるみはじめ、高気圧が張り出していましたが、弱い気圧の谷が新潟県沖にあって、長野県北部の地上付近は北東風。
一方、上空は西高東低の気圧配置に伴って西北西~北西の風。
地上付近の雲の流れと上空の雲の流れがクロスしています。
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2011年12月13日
冬型緩み晴れベースも、明日は下り坂(12月13日)
先週末に各地で雪を降らせた今回の寒波・・・西から緩み始めていますが、昨夜を最後に北日本の雪もようやくひと段落しそうです。

これは、昨日の妙高山・・・長野県と新潟県の県境付近・・・新潟県側の山。
日本海で沸いた雪(雨)雲が妙高山の北側にあふれて長野県側にこぼれ落ち、上空の強い西風の影響で、山頂風下側には新たに層積雲が発生(山頂風下に旗のようにたなびくので、旗雲ともいいます)。

今朝も、北日本中心に西高東低の気圧配置・・・新潟県上越にはまだ雪(雨)雲がたまっているようです。
北西の季節風が強まり、これらの雲が長野市内にしっかりと流れ込むと長野市内も雪かきが必要なほどの積雪になるわけですが・・・・今週末の寒波で、この雲・・・Kasayanの家までやってきそうな気配?
まあ、週末の空模様は明日以降にチェックするとして、まずは冬型がゆるみ始めている今日の気圧配置から。

予想天気図のアニメを作るとき、「高気圧に覆われて晴れ」で済んだら簡単なんですけど、ほとんどの場合、どこかで下り坂とか、例外的に雨や曇りの場所があるものです。
狭い日本ですけど、天気変化の規模からすると、それなりに広い日本・・・・丸一日、同じ天気になって、心の底から「全国的に・・・」と言える日はあまりありません(一部の地域を無視して言ってしまうことはありますけど)。
今日も、南西諸島方面の雨模様と、明日からの下り坂・・・触れないで済ませることはできませんでした。
ということで、今朝から今夜にかけての空模様はMSMモデル、今夜から明日夜にかけての空模様はGSMモデルで、まとめてチェックしてしまいます。

高気圧が張り出し、寒気が北上・・・北日本の雪もおさまる傾向ですが、九州方面では温かく湿った空気を運ぶ南東風が吹き始めます。
これが下り坂の原因。

そして明日・・・南東風が湿った空気を南岸に運び込み、低気圧も発生。
南岸には、低気圧をつなぐ弱い前線帯が形成されて、広く雲が広がり、沿岸部ではぐずつくという感じ。
アニメのように、降水がギリギリ陸上にかからなければ、大した崩れにはなりませんが・・・計算値が今一つ微妙な感じがしますから、明日朝の再チェックは必要だと思います。
いずれにせよ、今日は(ちょっと後ろめたい感じで・・・)「全国的に・・」回復傾向なので、天気チェックはこれくらいにしておきます。
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府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
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【Kasayan備忘録】
一番上に掲載した妙高山の写真を撮影する際、旗雲の様子を微速度撮影(音無し)してみました。
北信五岳の中で、長野県・新潟県境を南北に並ぶ妙高山・黒姫山・飯綱山をまとめて撮影できる坂中峠からの撮影です(家から30分しないで行けるんですよ)。
(左から、飯綱山・黒姫山・妙高山)






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2011年12月12日
西から冬型緩むも北日本はまだ冬型(12月12日)
今朝の長野・・・キッチリと?氷点下。

西から高気圧が張り出して、少しずつ冬型の気圧配置はゆるむ傾向ですが、まだ寒気は居座っています。
氷点下の朝がコンスタントに続くようになると、長野もようやく冬になったという気になるのですが・・・・・

今週は週半ばに気温上昇・・・・そして、週末は再び強い寒波がやってきそうです。
ただ、気温上昇ということは、南から暖かい空気がやってくるわけですが、暖かい空気は湿り気も運び込み、日本付近の冷たい空気とぶつかると・・・・雨。
今週半ばの雨は南岸中心で、雨雲が海上を通過すれば大した崩れにはならずに済みそうですが、どうなるか?は今日の時点ではちょっとアヤシイ感じがします。
まずは、今日の気圧配置から。

高気圧が張り出して、西高東低のフォーメーションが崩れてくるのがわかりますが、北日本だけを見れば一応西高東低の気圧配置になっています。
そして、今夜、またまた寒気を伴った上空の気圧の谷がやってくるので、北日本では、今夜から明日にかけて、今回の寒波の最後の雪が強まりそう。
ということで、まずは上空の気圧の谷の様子からチェック。

赤の点線・・・上空の気圧の谷が北海道方面に接近・・・今夜通過。
地上の空気に低気圧性の反時計回りの渦パワーと上昇気流パワーを与えるので、雪雲が発達しやすくなります。
つづいて、上空の気圧の谷が伴っている寒気の様子。

上空の気圧の谷が寒気を連れてくる・・・というより、-36℃以下の大雪をもたらす寒気が居座っていて、そこに雲発達のパワーを与える上空の気圧の谷がやってくるという感じ。
上空の気圧の谷からパワーを受けて発生した雪雲が発達するという構造。
もっとも、今夜やってくる寒波の西側は気温が高めですから、これを最後に北日本の上空の気温も上がってきそうです。
それでは、今夜にかけての雨や雪の様子。

一番上の実況天気図に線を引いておいた日本海の風が集まる場所・・・・シアーラインに沿って、雪(雨)雲が帯になり、北陸から東北日本海側に押し寄せます。
また、北海道には寒気と季節風による筋状の雪雲が吹きつけます。
雨と雪の境目に目安・・・・-6℃のラインは山形付近。
ここを境目に北では雪、南は雨・・・ライン付近は「雪か雨」あるいは「雨か雪」ということになりそうです。
今朝5時発表のマークの予報では・・・・

やっぱり山形付近が、雨と雪の境目ですね。
太平洋側は概ね晴れ・・・・山陰は曇りベースですから、一応、冬型の天気分布と言ってよいでしょう。
いつものことですが・・・・最後は以上のイメージを思い浮かべながら最寄りの地域の府県天気予報で予報官の微妙なサジ加減をチェックしておいてください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
【Kasayan備忘録】
昨日朝、長野市西部から北アルプスにかけて発生していた山岳波・・・岐阜県・富山県側から北アルプスにぶつかる北西の季節風が、北アルプスを乗り越えるとき、風下側の長野県に上下動の波を作り、一定の間隔でロール状の層積雲を形成する現象・・・・・をコマ撮りで撮影したもの。







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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)