2011年12月24日
北日本以外はこれから雪が本格化(12月24日)
寒波カンパとニュースやテレビで伝えられていますが、北日本の方以外は、「それほどでもないじゃん?」と思われているかもしれません。
何度も書いてきましたが、始めチョロチョロ中パッパのクリスマス寒波。
山陰や北陸の雪はこれからが本番。
Kasayanの住む長野市では今のところ積雪もなく、雪の気配もありませんが、明日以降はチト雪かきの覚悟をしています。
というのも、昨日の記事に書いたように、今日から明日は長野県西部(北アルプス方面)でまとまった雪になる気圧配置・・・明日から明後日には、長野県北部全体(中部にも)が大雪になる気圧配置に変化していくから。
北アルプスや戸隠をはじめとする北信五岳など山岳が風向との関係で微妙に影響しているからですが、その中でも北アルプスが雪雲のダムとして、雪雲をブロックする効果が顕著です。
昨日、その様子を観察しに行ってきたので、今日の雪をチェックする前に観察発表会?

長野市の西部・・・小川村から北アルプスの鹿島槍ヶ岳・爺ヶ岳方面を微速度撮影(30倍速)で撮影したもの。
画面下奥、ナイアガラの滝のように、雪雲が長野県側に流れ落ちている様子がわかると思います。
岐阜県側にあふれた雪雲が標高3000m級の北アルプスのダムを乗り越え、下降気流によって消散。
下降気流は地上付近で再び上昇に転じ、空気の波を作り(山岳波)、小川村の西で再び雲を形成(画面近く、同じ場所で雲が発生していますよね)。
長野市方面まで一定の間隔でローター雲という帯状(ロール状)の層積雲を作ります。
これを衛星画像で見ると・・・・

ダム(北アルプス)の西側、岐阜県には雪雲があふれているのに、東側の長野県側はスッキリ。
南北に雲の帯が見えますが、これが山岳波による雲。
この空気の波が、エンジンなしのグライダーを5000m以上に上昇させ、長野県から東北地方まで飛ばしてしまうパワーになります。
一応、観察場所を・・・・北アルプスの絶景ポイントの一つですから、連休に訪ねてみては?
より大きな地図で 小川村アルプス展望広場 を表示
遅くなりましたが、今日から明日にかけての雪の様子。

チェックポイントは3つ。
アニメ右下の上空約5500m付近の上空の気圧の谷(赤点線)が通過するタイミングと、強風帯(水色矢印)、そして黄色の点線で描いたJPCZという季節風の収束帯の位置。
今夜、上空の気圧の谷が接近・・明日朝にかけて通過。
雪雲発達パワーを地上にもたらすので雪雲活発に。
それとともに、やや南西方向から流れていた上空の強風帯が(寒気を運びやすい)北西方向に変化しながら北上傾向。
これに伴って、特に近畿よりより東で-30℃のラインが南海上まで南下してきます。
同時に若狭湾方面に延びるJPCZの降水(雪)も活発化・・・・北日本以外ではこれからが本番ということがわかりますよね?
明日はさらに次の上空の気圧の谷がやってくるとともに、強風帯は北陸付近まで北上。
北アルプスのブロックは西からの季節風にはそれなりに強いものの、北西から回り込むように吹きこむようになると、比較的弱く、風速も強いとなると、県内に雪雲がドッと流れ込むようになります。
そのタイミングで長野県北部全域の大雪ということになりますが・・・・それが今夜・・・・どちらかというと明日以降かな?・・・・ということです・・・・
一応、今夜から明日にかけて、気圧配置の変化も掲載しておきます。

25日6時までの24時間に予想される降雪量は、多い所で、
北陸地方 70センチ
北海道地方、近畿地方、中国地方 60センチ
東北地方 50センチ
東海地方、甲信地方 40センチ
九州北部地方(山口県を含む)、四国地方 20センチ
25日06時までの24時間降雪量は、多い所で、
北部 大北地域山沿い :40センチ
平 地 :15センチ
長野地域山沿い :40センチ
平 地 :10センチ
中野飯山地域 :40センチ
中部 乗鞍上高地地域 :15センチ
松本地域の聖高原周辺:10センチ
上田地域の菅平周辺 :15センチ
南部 木曽地域 :10センチ
下伊那地域 :10センチ
そのほかの地域 : 5センチ
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
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