2011年12月16日
今夜冬型ピークへ、週末の空模様は?(12月16日)
今朝の長野市内・・・雲に覆われ、周辺の山々は全く見えず・・・・

これ、昨夜の長野市街地上空の雲。
冬型の気圧配置が強まり始め、北の山々のすき間をぬって、日本海で発生した雲が流れ込み始めていました。
雪が予想されている今日・・・アメダスを見ると、05時現在、信越地方では小谷のアメダスで2センチの積雪が観測されているのみ。
(7時20分追記:7時過ぎから長野市街地にも雪が降り出しました)

昨年撮影したものですが、小谷アメダスの写真。
小谷は長野県でも豪雪地帯の一つとして有名ですが、このアメダスは、雨量計と積雪深計だけが設置されていて、風向風速や日照の観測はされていません。
アメダスのすぐ横には森が迫り、建物も近くにあり、吹きだまりの発生など風に影響される積雪を観測するために適切な場所かといえば・・・・少々疑問を感じる場所に設置されています。
他のアメダスについても、積雪深を確認する場合、アメダスの設置状況などを思い浮かべながら誤差を考える必要性を感じています。
さて・・・そんな今朝の実況・・・・・

必要なことは書き込んでおきましたけど、冬型の気圧配置と天気分布が「これから」強まる段階ということがわかります。
では、「これから」がどうなるのか?週末の天気もチェックしますが、まあずは今日・・・今夜の予想天気図をチェックすると・・・・

西高東低の気圧配置の強さ+寒気の強さ+寒気がやってくるタイミング+雪雲が収束する場所=冬の空模様の解説・・・・というくらい、冬の天気予報の解説はパターン化しやすい傾向にあります。
アニメにしても意味がないので、今朝は一枚の図にすべて書き込んでおきました。
今夜、等圧線が混雑して、雪雲を運びこむ季節風がピークを迎えるという点がポイントになりそうです。
今朝発表の短期予報解説資料・・・・予報官の着目点は・・・

では、今日の空模様をMSMモデルでチェック。

上空約5500mで-30℃の寒気が今夜能登半島付近まで南下。
この状態で、季節風が強まると、風向次第で長野県北部・・・長野市内でも、積雪の可能性が出てきます。
また、雨・雪判別の目安、上空約1500mの-6℃寒気は今夜南岸まで。
今夜以降、全国的に空から落ちてくるモノはほとんど雪になりますから、今朝のマークの天気予報・・・・傘マークは沖縄くらいのものでしょう。
続けて、週末の空模様と寒気の様子。

一つめの寒気が通過する今夜、二つ目の寒気が通過する明日夜・・・ですね。
明日午後から高気圧が張り出して冬型は西日本から緩んできますけど、北日本は相変わらず等圧線が混雑した状態が続きますから、寒気のコアがやってくるタイミングが雪が強まります。
そして北陸付近には、雪雲が収束するJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)がずっとかかり続けますから、今季一番の雪を想定しておいたほうがよさそうです。
ちなみに、今朝の短期予報解説資料は、積雪をこんな風に予想しています。
大雪ポテンシャル(06 時からの24 時間)
「北陸80、東北50、北海道・甲信・中国40、関東・東海・近畿20-30cm」
詳しい天気変化は、最寄りの地方気象台の府県天気予報でチェックしてください。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
15時40分追記 ■発表日時 平成23年12月16日15時14分 長野地方気象台発表 ■概要 北部では、16日夜遅くから17日朝まで大雪に注意して下さい。 ■長野地域 [発表]大雪注意報 雪 16日夜遅くから17日朝まで 24時間最大降雪量 山沿い 40センチ 付加事項 降雪による交通障害 |
【Kasayan備忘録】


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