2011年12月04日

強い冬型、雪(雨)雲はどこに?(12月4日)





 今朝の長野市内・・・盆地の南側の空は昨日朝の雨がウソのように晴れ上がっています。
 ただ、標高2000m前後の周辺の山々には雲・・・下では雪が降っていると思われます。




 写真撮影をした6時過ぎのレーダー画像と、上空1500m付近の風と降水の計算値を見ると、上空の西~北西の風に流されて、日本海の筋状の雪(雨)雲が長野県北部に流れ込んでいるようです。

 一方、地上付近の風は・・・・




 午前3時のアメダス風向・風速の観測値を使って、「およその」風の流れを、山々との関係を意識しながら書き込みしてみました。
 
 長野県北部は標高の高い山が入り組んでいますから、上空のように単純な風向きにはなりません。
 風が山を迂回し、盆地に沿って吹きぬけたり、低い山を乗り越え、山にぶつかったりしつつ太平洋側に抜けていきます。

 そん複雑なな風の流れが上空の雪(雨)雲と相まって、長野県北部の積雪に影響
 昨年末は色々忙しいことばかりだったので、雪のチェックができませんでしたが、今回の冬は、そんな長野県北部の雪の降り方・・・・一里一尺(北に一里進むにつれて、雪が一尺深くなる)と言われる興味深い雪の降り方をテーマにしてみたいと思っています(部屋から飛び出すぞ!!)。

 さて、大荒れの土曜日を経て、今朝の実況・・・・




 北日本に発達中の低気圧
 レーダーを見ると、日本海側中心に発達した雨雲・・・沿岸部のアメダスを見ると、日本海側も太平洋側も北西の季節風が吹きはじめているようです。

 この気圧配置、今夜にかけてどうなるか?




 低気圧が猛烈に発達・・・典型的な西高東低の冬型の気圧配置
 北西の季節風が吹き、寒気も南下
 
 日本海にはJPCZという筋状の雲の束が発生して、大陸から北陸方面に雪(雨)雲の橋ができ、北陸のどんよりとした空は、より厚い雲に覆われそうです。
 (そんな厚い雲に覆われる北陸・・・幸せを感じている方が多い地域のようですが、厚い雲も案外厚い毛布のように暖かく受け止められているのかもしれませんね?)

 そんな様子を雨と風の計算値・・・MSMシミュレーションでチェックしておきましょう。




 日本海の風が集まる場所・・・JPCZ(Japan sea Polar air mass Convergence Zone)ができることが、かなり明瞭に計算されています。

 「全国的に北西の季節風が吹き」というコメントがピッタリの風向き。
 日本海側中心に降水・・・・-6℃ラインより北側では雪の可能性が高くなり、十分に気温の低い北海道では風も強く、暴風雪の恐れも考えられます。




 猛烈な寒気が南下というわけではありませんが、順当な強さの寒気?が今夜にかけて北海道方面に
 北日本には本格的な雪のシーズンがやってきた感じがします。

 つづけて今朝は特別・・・MSMの長野県付近の拡大図も。




 こちらは地上付近の風の様子が描かれていますから、先に検討したアメダスの風の様子と対比して見ることができます。
 アメダスでチェックした実際の風の流れとよく対応していますよね?

 Kasayanの住む長野市は、まさに雪(雨)雲のエリアと晴れのエリアの境目にあたります。
 長野市内では数センチの積雪でも、ひと山越えると積雪2m、さらに山を越えると数メートルの豪雪地帯という非常に珍しい場所。
 この風向の風が強まったら雪雲はどのように長野盆地に流れ込む?なんて考えると、この冬・・・なかなか面白いテーマになりそうです。
(年寄りが住んでいる実家の雪かきに出かける必要があるKasayan自身のタメでもあるんですが・・・)




 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
 
 
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Posted by kasayan at 07:13Comments(0)雑記