2011年12月14日
南と北に低気圧、南は回復、北は下り坂(12月14日)

今朝の菅平・・・ふもとがぼんやりと雲に覆われているようですが、これ・・・千曲川の川霧。
快晴の朝、放射冷却で気温が下がり、暖かい川の水から立ち上る水蒸気で長野盆地の周辺には霧が立ち込めています。
長野では、この季節、濃霧注意報が頻繁に発表されますが、今朝も濃霧注意報発表中。
千曲川に沿って高速がありますから、走行注意・・・・という表示がされているんでしょうね・・・・
さて、まずは今朝の実況から。

西高東低の冬型の気圧配置はすっかり緩んで、北日本を中心に高気圧に広く覆われています。
このため、放射冷却が発生し、各地で冷え込んでいるわけですが、高気圧の南側には等圧線が高気圧の中心に向かって凸になっている部分があります。
これが弱い気圧の谷。
東海沖の低気圧とあいまって、南岸に雨を降らせているわけですが、これが今日の天気チェックのポイントの一つ。
そして、大陸沿岸にも低気圧・・・コイツが西に進めば北日本は天気下り坂。
二つ目のチェックポイントになりそうです。
そこで、今夜の予想天気図を見てみると・・・・

今夜までに、弱い気圧の谷に低気圧が発生。
二つの低気圧が南岸に予想されていますが、これだけでは低気圧の雨がどれだけ南岸にかかるのか?わかりません。
また、大陸沿岸にあった、低気圧は今夜北海道付近を通過。
北日本は下り坂ということになりますが、明日にはこの低気圧・・・・北海道の東で発達傾向。
明日には再び西高東低の気圧配置・・・・北日本には再び雪が降るということになりそうです。
そこで、今朝は空の骨格・・・・上空約5500m付近の天気図と、雪の降り方の目安になる同じ高さの寒気の様子からチェックしていきましょう。

地上の低気圧に発達パワーを与える上空の気圧の谷は、明日にかけて北海道方面に東進。
地上の低気圧は上空の谷よりちょっと先行していますが、明日になると上空の気圧の谷が追いついて、低気圧が発達・・・・西高東低の気圧配置に。
また、上空の気圧の谷が大陸にある今日は、上空の気温が高めですが、谷が東進するに従って、明日には強い寒気も北日本に迫ってきます。
西高東低が強まるとともに、寒気もやってくるわけですから、明日の北日本は雪・・・暴風雪になる所も。
続けて、予想天気図だけでは分かりにくい雨(雪)の様子もチェック。

南岸は昼までに回復傾向・・・・ギリギリOKという感じ。
一方、北日本は夕方から降水が計算されていますが、雨と雪の境目・・・-6℃のラインは北海道まで北上。
東北で降るモノは雨中心、北海道は雪混じりの雨?雨混じりの雪?・・・雪になっても重たい雪。
電線着雪に注意ということになります。
今日は比較的気温は高めですが、明日以降急降下・・・まだまだ乱高下ですね・・・気温・・・・
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm
短期予報解説資料(他の資料も):
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2
【Kasayan備忘録】
昨日朝の長野市南部。
西高東低の気圧配置がゆるみはじめ、高気圧が張り出していましたが、弱い気圧の谷が新潟県沖にあって、長野県北部の地上付近は北東風。
一方、上空は西高東低の気圧配置に伴って西北西~北西の風。
地上付近の雲の流れと上空の雲の流れがクロスしています。
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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)