2010年07月22日
天気予報は当たるのか?(7月22日)猛暑いつまで?夕立は?

故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。久々の長野の天気に慣れるため、毎朝コツコツ天気予報の修行中。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
猛暑が続いていますが・・・・この猛暑は何時まで続くの?ということが気になってくると思うので・・・・

なんじゃこりゃ?というアニメだと思いますが、これは上空5800m付近の天気図。
オレンジ色の所は太平洋高気圧のアタマの部分にあたるのですが、ちょうどドライヤーの吹き出し口のように、赤道付近から上空を北上してやってきた空気が、熱風になって下降してくる場所です。
明後日にかけて、少しずつ南下するとともに、ちょっとだけ小さくなっているのがわかります。
ということは、猛暑もやわらぐか?・・・ということで、平年の気温との差を示したグラフ。

東日本・・館野(茨城県)では、明後日24日あたりまで平年より少し高い傾向が続きますが、なんとか25日(日)あたりには平年並みになるという計算値が出ています。
ということは、この週末、夏休みの行楽は多少は過ごしやすいのか?という感じがしますから、24日(土)にかけての雨の計算値も見てみましょう。

高気圧が小さくなるということは、北海道付近まで押し上げられていた雨のエリアが南下してくるということになっちゃいます。
もっとも、小さくなるとはいえ高気圧は強いですから、雨のエリアはせいぜい東北付近まで。
当初、週間予報は、東日本付近まで週末は雨?という予想になっていましたが、「今朝の計算値を見る限りでは」、東北あたりまで。
先週は早く梅雨明けろ!と言っていた方も、打ち水程度の雨は欲しくなっていると思いますが・・・
まあ、たいして気温は下がりませんけど、週末には異常?と思われるくらいの猛暑日は解消して、通常の猛暑になる・・・ってことでしょうね。
週間予報でマメにチェックしてみてください。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

昨日とほとんどエリア分けに変化はないですけど、北海道付近の雨はぐずつくという表現から大雨注意になっています。
また、夕立のエリアは、山沿い中心ですけど、予報文を読む限り、西日本で少しだけエリアが拡大という予報になっています。
猛暑日が続いていますから、一応予想気温も掲載しておきます。

3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

昨日まで、北部にも「雷」や「雨」の文字がついていましたけど、2日間ほとんど雨がなく、南部中心でしたから、今日の北部に夕立の予報は出ていません。
昨日同様、中部の風の予報が「北の風」になっていますから、南部中心の夕立が今日も続くということでしょう。
夕立のエリアはアニメにして下に掲載してあります。
(群馬県では夕立用?に「のち」傘マークがついているので、県東部の夕立との関係は?)
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

こちらも昨日とほとんど変わりませんけど、北海道付近の暖湿流が強まって、さらに前線がハッキリとしてきますから、雨の量は多くなります。
あとは・・・・猛暑日に注意ということでしょうか。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
例によって、地上天気図の骨格・・・上空の天気図をざっと・・・・

太平洋高気圧のアタマとして昨日まで塗っていた部分(黄色)がうーんと小さくなってきています。
もっともこれは今夜の予想図ですから、昼間は・・・ドライヤーの口は大きく開いています。
また、小さくなったといっても、ちょっと弱まる程度ですね。
図中にUCLと書いてあるのは、前にもご紹介したUpper Cold lowと呼ばれる上空の寒気を伴った低気圧。
先週このあたりを通過したUCLは地上で熱帯低気圧を作りましたけど、この周辺ではボコボコとスコールのような雲がわいて強い雨が降ります。
沖縄や奄美方面はまるで熱帯のようになっていますが、週末にかけてこれが九州方面に影響してくるか?が注意点です。
で・・・一応、雨や夕立の原因になる暖湿流の様子。

昨日とほぼ同様・・・九州の西をまわって日本海へ。
今日は北海道方面に強い風にのって湿った空気(雨の原料)が流れ込みますから・・・大雨注意です。
ということで、いつもの具体的な雨のエリア。


大雨の北海道を除いて、昨日とほとんど変化なし。
九州方面と東日本中心・・・東日本は特に長野県南部や山梨あたりが中心ですね。
今日発生する夕立のメカニズムは昨日の夕立とほぼ一緒。
佐久方面については・・・ちょっと不確定ですが、昨日より夕立の可能性が高くなっていると考えておいたほうがよさそうです。
夕立の発生エリアと密接に関係する風の様子などは、昨日の記事を読んでいただければわかると思います。
ということで、今日も天気予報は当たるでしょう。
上の降水のアニメ付近が夕立の中心になるでしょうけど、それ以外のエリアでも可能性はゼロじゃないことは覚えておいてください。
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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)