2010年05月18日

天気予報は当たるのか?(5月18日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言




 いきなりですけど、今日日中の予想最高気温の図です。
 長野の予想最高気温が28度・・・暑く感じた昨日よりさらに2℃ほど高くなる予想。
 沖縄を除けば、関東内陸と並んで全国でトップクラスの高温です。




 オレンジ色の所が25度以上の夏日のところですけど、上田から長野にかけての千曲川沿いの盆地で気温上昇ですね。
 初夏の日差しと南からの暖かい風の影響と思われます。

 でも、長野のこの季節の暑さはまだ耐えられますねぇ・・・乾燥してるし・・・・
昨年の今頃は横浜に住んでいたKasayan。
涼しい海風が吹かなければ関東内陸部はもう冷房バンバンでしょう。
 いつまで暑いの?・・・の答えは文末に掲載しておきます。

 そろそろ水芭蕉でも見に行きたいなぁ・・・・

7時15分追記
 種子島で打ち上げられる予定だった金星探査機あかつきを積んだH2ロケットが打ち上げ延期
 屋久島から種子島方面に向かって活発な積乱雲が接近中
 これで延期になっちゃったんですね。





2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 東日本・北日本は「のち くもり」マーク
 西日本は「のち 雨」マーク

 西から下り坂の天気分布ですけど、今日の雨はせいぜい近畿地方までのようです。
多少雨の範囲が早めに広がっても、長野県は大丈夫という感じがしますよね。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 長野県周辺、全部「のち くもり」マーク

 もっとも予報文を読むと、のちくもりといっても、「昼過ぎから時々くもり」ですから、午後になっても日差しはありそうです。
 日差しが強く雲がかかってきても暑さは変わらないっていう感じでしょうね。

 どう転んでも、雨が降るっていうことはなさそうです。

 今日のチェック・・・一応雨のエリアの様子と理由を確認したあと、先行する雲の様子暑さがいつまで?を調べておくことにします。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 高気圧の動き・・・うーんと遅いんですね。
地上の気圧配置を動かす上空の流れが日本付近で大きく蛇行していて、直線の高速道路のようにサッサ進まないからです。
 速い車の到着時間の予測はだいたい当たりますけど、遅いノロノロの車の到着時刻の予測が難しいように、気圧配置の動きが遅いと天気変化のタイミングをジャストで当てるのは難しくなります。
 多少早く変化する、もっと遅めに変化する・・・わからないので多少安全マージンを多めにとる必要がありますけど・・・どの程度?・・・・が難しい・・・・・

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 まずは、ホントに雨大丈夫?ということで、雨のエリアからチェックしちゃいましょう。




 MSMというプログラムの計算値では、今日の雨は予報と同様近畿地方まで。

 もうひとつ・・・GSMという別のプログラムを見ると、雨の広がりは全体的に遅いものの夕方以降長野県付近にも降水が予測されています。




 気象庁は実況と計算値を比較して、MSMというプログラムを採用して、近畿地方から西側だけに傘マークを付けているわけですが・・・・・・
 上空の流れが蛇行して気圧配置の変化が遅いときには計算値にもバラツキが出てくるんですよね。
 この判断が吉と出るか凶と出るかは、正直Kasayanには分かりません
 分からないときは、気象庁の判断を尊重しつつ、万が一の可能性として覚えておくことにしています。

 さて、この雨は日本海に発生して東進する寒冷前線と、沖縄付近から九州方面に延びてくる梅雨前線の雨。
 九州の梅雨入りが迫っている雰囲気がしてきましたが、これらの前線を活発にする暖湿流の様子




 ここ数日、大陸からやってきた乾燥した高気圧が頑張っていたので、湿った空気はせいぜい南岸にちょっとだけやってきただけですけど、いよいよ日本海側まで北上してきました。
 南側の停滞前線が梅雨前線ですけど、特に暖湿流が強くなっています。
西から延びてきている線が混雑しているところ・・・今後7月あたりにかけて日本にやってくると・・・天気予報では頻繁に解説される湿舌にあたる場所・・・・久しぶりに聞く雨の原料集中帯です。
(この暖湿流によって急に発生した雨雲で今朝のあかつき打上げは延期になっちゃったようですね)
 
 そして、上空の気温も見ると・・・・先週季節の逆戻りをさせていた寒気は大陸方面まで北上




 暖湿流と寒気との境目が朝鮮半島付近の寒冷前線になっていて、その南の日本付近は暖かい空気優勢の場所になっていて・・・・暑さが続いています。

 最後にこの暑さ・・・いつまで?ですが・・・




 23日(日)あたりまでは続きそうですね。

 さて、今日の天気予報ですが・・・・GSMとMSMという二つの計算値のズレがちょっと気になります。
はずれるとしたら夕方以降に雨がちょっとだけ降るということでしょうけど・・・・・・・
 分からないものをカンで話すのはイヤなので・・・・・
 予報を信じておいて、どうしても雨に降られたくないという方は、午前11時発表の予報で再チェックすること、そして、レーダーを見て雨雲の発生を確認してください
 レーダー: http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

 オマケ
 今日、雨エリアに先行する雲のエリアの様子です。





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