2011年07月13日
山岳中心の雷雨・台風6号の進路に注目(7月13日)
まずは、昨日(12日)発生した台風6号から・・・・・

いきなり「ナンデスカ?」という感じですけど、週間予報に使われる予想天気図の20日21時の部分。
この図を見ると慌ててしまう方も多いでしょうけれど、太平洋高気圧の西への勢力次第でコースはまだまだ変化する可能性があります。
ひとつの計算結果としてとらえ、対策をする必要から、週末の土曜日あたりまで様子を見るというのが良いかと思います(お住まいの地域によって異なりますが)。
ただ、一週間先の台風の計算値で、これだけ台風が明瞭に計算され、発達しているのは珍しいことだと思います(多くの場合、予測時間が先になるほど台風がバラけて計算される傾向にあります)から、台風の予想進路に関しては日々チェックして、余裕を持った対策ができるよう注意してください。
気象庁5日間進路予想: http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh5.html
米軍進路予想図: http://www.usno.navy.mil/NOOC/nmfc-ph/RSS/jtwc/warnings/wp0811.gif
9時40分追記:最新の週間の天気図が発表になりました。15日~20日(いずれも21時)。

さて、今日も昨日の雷雨のおさらい。


予想通り、比較的乾燥した空気に覆われた関東の平野部では雷雨が少なく、長野県南部や静岡県の雷雨も、ここ数日の中では限定的なものになったと思います(発生した雷雲が盆地や平野部に流れると消滅するという傾向でした)。
もっとも、発生時間については、厳密な予想など困難という状態・・・まさに突然に沸く雷雨・・・。
今日はさらに局地的な雷雨になりそうですから、「所々で雷雨」といってしまえば簡単ですが、発生箇所を特定しようとすることもかなり困難。
ですが・・・今日もやってみますので・・・あくまで目安にしてくださいね。
まずは、今夜の予想天気図。

ポイントはただ一つ・・・太平洋高気圧が急に西へと勢力と強め始めるということ。
本当の猛暑の訪れということになりますが、それとともに、高気圧の縁辺を北上する暖湿気の流れも九州の西側へと押しやられることになります。
したがって、ムシムシした暑さからジリジリした(さすがにカラっとは言えません)暑さに変化し、暖湿気の影響で発生していた雷雨も、強烈な日射によって発生する山沿い中心の雷雨に限定されてきます。
それでは、太平洋高気圧が西へと勢力を伸ばす様子を上空の天気図でチェック。

上空の天気図で見る太平洋高気圧(サブハイなんていう言い方をします)は、明らかに西へと勢力を伸ばすようです。
太平洋高気圧のコアの部分に近づくほど、下降流域ですから雲も無く、ギラギラの太陽が照りつけます。
次は、昨日西日本に雷雨をもたらした暖湿流の様子。

流れの軸は九州の西に移り、今日暖湿流の影響を強く受けるのは九州付近だけ。
また、図は作りませんでしたけど、昨日山陰方面に進んだ上空の寒気・・・足早に北上して影響はあまりなさそう。
で・・・具体的な今日の雷雨は?


必要なことは図に書き込んでありますが、昨日よりかなり限定的なのでは・・・と思います。
繰り返しになりますが、雷雨を予測するには解像度の足りない計算値を使って、ここ数日の傾向やいくつかの計算値からムリヤリ予測しているものですから、あくまで雷雨発生場所の目安とだけ考えてください(とても予報などというレベルのものではありませんから)。
ましてや、発生時間は赤の点線上、バラバラだと思ってください。
いずれにしても、アルプスなど、高山植物が最盛期の山々を訪れる方は、例年以上に雷雨への警戒が必要です(早めの行動、早めの目的地着)。
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可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)