2011年06月05日
前線活発化、東・北日本は大気不安定(6月5日)
昨日の午前中、近所の里山を歩いたんですが・・・・太ももの筋肉がぁ・・・・・
3月から5月にかけて、特に座り仕事が忙しく、筋力が衰えた上に、ブクブクと太ってしまった反動。
朝の天気チェックの時間を運動の時間にしないとダメだな・・・こりゃ・・・・なんて考えて始めました。
となると・・・天気チェックを夕方に?
毎日天気図を見ないと、「カン」が急激に衰えるので、天気チェックはやめないとしても、どうするか?・・・悩ましいところです。
なんて、つまらん話はこのくらいにして・・・・
今日のポイントは二つ。
西日本南岸での梅雨前線活発化と、東日本中心に大気不安定(雷雨)です。

気圧配置だけ見れば、梅雨前線上に低気圧が発生していて、西日本南岸に接近していますから、「梅雨前線の影響があるんだろうなぁ」ということは、なんとなくわかると思います。
一方、東日本中心の大気不安定・・・雷雨のおそれについては、これだけじゃわかりません。

テレビの天気予報を見ると、「寒気を伴った上空の気圧の谷が通過するため」という解説があると思いますが、この図は、上空の「寒気」の部分の様子。
寒気の中心部、-18℃の寒気が日本海を北東進しますが、寒気の中心のすこし南側、-12℃~-15℃のラインに沿って、雨雲が発生します。
ラインの南北で空気の性質がちょっと違うということ。

そして、こちらが「上空の気圧の谷」の解説の部分。
等高度線(実線:等圧線と同じに考えればOK)が南側に凹になった部分・・・・赤の点線が上空の気圧の谷ですが、コイツが夜になって本州を通過。
この気圧の谷の東側の空気はただでさえ低気圧を作り易い性質を持っているので、寒気と相まって局地的な雷雲を発生させます。
で・・・・テレビの解説じゃわかりにくい「寒気を伴った上空の気圧の谷が通過するため」・・・が、分かったところで、実際に雨や風がどうなるか?ですが・・・・

梅雨前線の雨が活発化・・・九州南部(屋久島など)で大雨の恐れがあることは容易にわかります。
そして、先に見た上空の-12℃~-15℃のラインに沿って雨の帯が計算されてています。
また、風の様子を丁寧に見ると、南風と北西の風がライン状に収束。
(福島付近は東~南東の風・・・海から陸への風中心)
上空の寒気だけじゃなくて、地上付近の空気も雨雲の発達を手助けしているようです。
この雨の帯は、夜にかけて南下。

夜になると関東付近で雨雲が発達。
関東西部・・・秩父や多摩地域方面?で夕立のような雨のおそれがありそうです。
今日の天気チェックはこのくらいにしておきますが、今日の天気変化の内容は普通の天気図じゃまずわかりません。
一番上の普通の天気図を使って、一般の方が天気を予想しようとしても難しいですよね。
また、関東や北陸の一部をのぞいて、予報の天気マークに傘マークは表示されていません。
雨のエリアが局地的だったり、降る時間が短かったりするので、マークにしていないのですが、電話の177番に使われている各地の予報文には「所により 昼過ぎ から 夜のはじめ頃 雨 で 雷を伴う」というコトバが付記されています。
普通の天気図じゃ今日の天気をイメージするのは無理・・・天気マークだけでも情報が足りない・・・・
是非、予報文を読むことをオススメします。
予報文: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
(備忘録)

2011年06月04日
本日更新はお休み
午前4時にブログを書いているという方は少ないでしょうねぇ・・・・・
今日は早朝登山・・・・(というか、近所の里山トレッキング)に出かけるので、更新はお休みします。
北日本は、寒気を伴った上空の気圧の谷が接近するため、天気は不安定ですけど、東日本・西日本は晴天・・・それも初夏の陽気・・・・
今朝発表の短期予報解説資料(プロ用の資料)が、非常に簡単に書かれていましたから、詳しいことを知りたい方は、以下のURLで入手してください。
http://www.e-tenki.net/img/wr_fax/SFEM01.pdf
2011年06月03日
天気回復へ(6月3日)
今日は天気回復傾向なので、細かいことはヌキにして、ザクッとチェックするだけにとどめておきます。

西日本南岸にあるのが梅雨前線ですが、位置的にかろうじて沖縄や鹿児島方面に影響があるだけ。
それ以外の地域は、東海上の高気圧・・・東シナ海の高気圧・・・秋田沖付近にある弱い高圧部・・・という東西に連なる高圧部に覆われて晴れベース。
それぞれの高圧部の間は弱い気圧の谷にあたるので若干雲が多めですけど、「天気回復」といってイイと思います(北海道はちょっと遅れ気味ですけど)。
原発がらみで気になる方の多い風向きですが、”高気圧からは時計回りに風が吹きだす”という基本的なルールに従って、3つの高圧部について考えればよいのですが、一番気になるであろう東日本太平洋岸は、東海上の高気圧から吹きだす南風をメインに考えればよさそうです。

具体的な風はこんな感じ。
風が弱いので、地域によっては海陸風(日中は海風)が優先するかもしれません。
あと・・・・天気分布も書き込んでおきましたが、晴れベースといっても、晴れマーク一発ではなくて、近畿以北では、曇りマークとセットになりそうです。
気温については・・・・昨日の記事に書いた寒気は残りますが、日差しがあるぶん気温は上昇。
山沿い中心だと思いますが、午後には大気不安定になって・・・夕立の所があるかも?
気になる方は、ご自分の地域の予報文を読んでみてください(雷マークはありませんから)。
(予報文) http://www.imocwx.com/yohoud.htm
2011年06月02日
ぐずついた?天気、梅雨前線活発化(6月2日)
今日はぐずついた天気・・・・
「ぐずついた」というコトバは曖昧で、天気を解説する者にとっては使い勝手?の良い魔法のコトバ。
天気マークを一言で表現するにはイイですけど、天気予報を見る者は自分の頭上の具体的な天気変化を知りたいわけですから、具体的な雨エリアのイメージさせるコトバを欠いている解説者がいたら、不親切か、テレビに出演することが最優先の目立ちたがり予報士だと言ってイイと思います。
実は、、昔、出演者のオーディションや放送局に送り出す予報士を決定するときには、これを判断材料の一つにしていましたから(自戒を込めて)。
余計は話はこれくらいにして・・・まずは今夜9時の予想天気図を・・・・

朝の天気予報番組で表示される予想天気図の99パーセントは、この図を原図にしてCGが作られています。
解説者があれこれ書き込みをしたりしますけど、あくまで今夜9時の瞬間の気圧配置を切り取って表現したものですから、今朝から今夜にかけて・・・できればその先まで、アニメのようにイメージすることが大切です。
そこで・・・プロ用に資料・・・短期予報解説資料(もうお馴染みですね?)に掲載されている図を・・・・

必要な事は書き込んでおきましたから、何が表現されているかは、わかりますよね?
ポイントは、沖縄は梅雨前線の活発化による大雨に注意、その他のエリアは、上空の寒気を伴った気圧の谷の通過による雷雨や突風に注意ということ。
ちなみに、この図に書かれている予報官のコメントを読み上げるだけの解説者もいますが、それも・・・なんだかなぁ・・・という感じがします。
では、この図の中でちょっとわかりにくい「寒気を伴うトラフ(上空の気圧の谷)」=天気悪化のモト・・・が、近づいてくる様子をアニメでチェック。

上空の天気図をアニメにしただけですが、上空の天気図では地上の天気図のように等圧線(正確には等高度線)は、なかなか丸く閉じたカタチにはなりません。
南側に凹のカタチになっている部分が上空の気圧の谷で、特に谷の前面(東側)の地上付近で天気が悪くなる傾向にあります。
そして、この谷が寒気を伴っている場合、地上付近では落雷や突風の可能性大。
今日は、そんな谷がゆっくりと日本にやってきます。
で・・・・具体的な雨の様子は・・・・

上空の気圧の谷の南側にある、上空の強風帯に対応したカタチで雨のエリアが東進するのがわかりますよね?
できれば、地上付近に暖かく湿った空気(雨のモト)が流れ込む様子もチェックすれば、より詳しく雨雲が成長する様子がわかるのですが・・・・家内制手工業ブログですから、今日はヤメておきます。
最後は、原発がらみで気になる方が多いであろう今日の風の様子。
上のアニメに対応したおおざっぱな天気マークも書き込んでおきました。

必要なことは、簡単に書き込んでおきました。
今日は、お天気キャスターの事をグチグチ書いちゃいましたが、オススメしたい天気解説はラジオの解説です。
おしなべて画面が存在しないラジオのキャスター(予報士)の解説は非常に整理されているとともに、天気変化の理由をわかりやすいコトバで説明していることが多いのです。
一番イイのは、ラジオの解説を聞きながらネットの天気予報やテレビの天気予報を見ること。
天気が気になるレジャーの前日などには是非オススメです。
2011年06月01日
雨は西から・・不安定な空模様(6月1日)
6月は梅雨空でスタート。
まとまった雨を降らせる雨雲が西日本から東日本に進んできます。

西から東へと気圧配置はゆっくりと変化。
昨日の晴天をもたらした高気圧の中心は北海道の東海上に抜けて、今日から明日にかけての主役は、朝鮮半島付近にある小さな低気圧。
等圧線が何重丸にもなっている発達した低気圧ではありませんけど、上空には比較的強い寒気を伴っていて、大気は不安定傾向。
低気圧に吹き込む南風が、東海上の高気圧から吹きだす南風と相まって、赤の矢印のように暖かく湿った空気を、西日本~東日本の地上付近に運び込むので、地上と上空の温度差が大きくなって、ますます大気は不安定になります。
そこで、まず・・・どこで雨が降るの?雨のエリアはどのように移動するの?・・・ですが・・・

MSMという計算値・・・朝9時と夜9時の降水の様子を並べてみました。
活発な雨のエリアがゆーっくりと東日本へと進むのがわかります。
普段お使いの天気予報で天気マークをチェックするなら、「のち くもり」や「のち 雨」になっていても、スパッと天気が変化するイメージではなくて、ジワジワと変化する様子をイメージするのがイイかもしてません。
で・・・風の様子が気になる方も多いでしょうから、いつもの具体的な風の様子を。

上の予想天気図に重ね合わせて、気圧配置との関係をイメージしていただければよいと思います。
今日のポイントはこんなところですが、もうちょっと詳しく理由を知りたい方のために、気象庁発表のプロ用の資料・・・短期予報解説資料の一部を、ちょっとだけチェックしておきます。

アンダーラインだけ読んでいただければOK。
「トラフ」と書いてありますが、これは上空の気圧の谷・・・地上の低気圧に対応しています(詳しくは昨日の記事をご覧ください)。
この上空の気圧の谷が、寒気を伴っているので、大気が不安定になっているということを言っているわけです。

冬場に、この上空の寒気のことを「冬将軍」なんて言って、天気図上に「寒」マークを付けて解説するキャスターがいますけど、冬場にこだわらず、必要なときには「寒」マークを上手に使って解説するとわかりやすいと思うんですけど・・・・(むかーし、Kasayanは夏でも「寒」マークを使っていましたけど、違和感を感じるなどのクレームはなかったですから)。