2011年06月30日
関東甲信広範囲で雷雨、東北前線活発化(6月30日)
今朝は、図が多くなってしまったので、図中のコメントを読んでいただくことを念頭にザックリとまとめていきます。
まずは、通常の予想天気図に代えて、短期予報解説資料掲載の簡易図でポイントチェック。

ポイントは、東北の前線活発化と、昨日より広い範囲での雷雨のおそれ。
その理由の一つ・・・上空の寒気・・・大気が不安定になる原因から。

上空5800m付近、-6℃の寒気が日本海沿岸から太平洋岸まで南下。
暖かい空気が活発に上昇しやすく、背の高い雷雲が発達しやすい状態になります。
関東甲信地方の雷雨のパワーの源。
さらに、上空の気圧の谷・・・地上付近に低気圧性の反時計回りの空気の渦ができやすくなる原因。

梅雨前線がかかる東北方面と、太平洋からの暖かく湿った空気が流れ込みやすい九州方面に接近。
東北と九州の雨を活発化させるパワーを与えます。
で・・・具体的な雨や風の様子・・・全国から・・・

書き込みを忘れてしまいましたが、山梨県付近に、気温上昇に伴う上昇流によって発生する熱低気圧(ヒートロー)発生。
東京湾や相模湾、駿河湾の湿った海風を吸い込んで、雷雲発生の原因になります。
次は関東方面にズーム。

雷雲が発生し始める12時の図がこれですが、発生した雷雲は発達、衰弱を繰り返しながら、上空約3000mの西寄りの風に流されます。
とうことは・・・平野部まで雷雨拡大。
また、細い点線で示した付近でも、海風が集まるような挙動が見られればゲリラ雷雨発生のおそれ。
気象レーダーに注目です。
雨雲が平野部に拡大した16時頃の雨の様子。

ちなみに、今日の暖湿流・・・雨の原料の流れ・・・中部地方を拡大して見ると・・・・

青の濃いエリアは日本海側に偏っていて、南からの流れに加えて関東方面には日本海側から流れ込む傾向が見られます。
そのため、新潟県方面でも・・・・上空1500m付近の風が暖湿流を運び・・・・・

ということで・・・・今日のまとめは終わりですが、昨日も関東では山沿いで雷雨が発生。
その様子を今日に生かす?ために、昨年の観察を踏まえて、昨日の雷雨の様子ちょっとだけ考察してみました。
雷雲発生し始めの15時と拡大の17時のレーダーの様子と、15時の風の様子。


埼玉県春日部付近の×をつけたあたり・・・昨日は雷雲の子供ができただけでしたが、今日はちょっと要注意ポイントかもしれません。
最後は、Kasayanの備忘録・・・特に強い暖湿気と、梅雨前線に対応した下層の強風軸の様子。

ここ数日、朝のウォーキングに出かける時間がバラバラ・・・ブログの更新時間がちょっと遅れ気味です。