2010年08月09日
台風情報?盆休みの週間予報について

台風4号が日本海を北上しそうなので、台風のコース次第で、週間予報も変化・・・・・というコメントが天気予報番組の中でチラホラ聞かれるようになったと思います。
盆休みも始まった方・・・これから盆休みという方・・・台風の発生で週間予報が気になって仕方がないという方もいらっしゃるでしょうから・・・・Kasayanが予想するのではなく・・・気象庁がどんなことを考えて週間予報を出しているのか?ということをまとめておきました。
週間予報を作るにあたって、使っている天気図をザクッと見ておきましょう。

天気予報の業界では、通称「六コマ」と呼ばれる週間の天気図と、週間予報予報解説資料という気象庁発表の文字情報の抜粋です(六コマの網かけ部分は降水の可能性が高いと思ってください)。
代表的な地点4ヶ所(長野はKasayanの独断で代表的にしましたけど)の、本日11時発表の週間予報のマークを書きこんでおきました。
前線は、テキトーにKasayanが書きこんだものですから、他の見解は当然にアリです。
いずれにせよ、台風が完全に抜ける13日までは不安定な雨の可能性大。
台風に吹き込む湿った南風の影響で(このフレーズ、天気予報でたくさん聞かれると思います)、短時間強雨・・・ようは、ドバッと降ってはカッと太陽が照る・・・というような天気の可能性アリということになりそうです(今朝の記事のアニメ参照)。
13日以降、西日本中心に回復傾向ですけど、北日本は前線の影響でイマイチ。
特にどのあたりでまとまった雨?という点については、毎朝(夜の予報は変化する可能性があるので)こまめにチェックするしかなさそうです。
あと・・・・南風の影響で、北陸方面や山陰方面、フェーン現象の猛暑もあるかな?
もうちょっと大きな傾向を見ると・・・・

13日までは、太平洋高気圧のコアの部分が東海上で待機状態。
14日以降、日本の南岸を西日本方面に張り出す・・・でも・・・・北日本方面は上空の気圧の谷がやってくるので(地上の前線と対応)、イマイチ回復しきらない・・・という傾向になりそうです。
せっかく記事を更新するので、台風の予想進路図。

台風予想は、気象庁が独占して行うというのが、気象業務法という法律に書かれていて、実況は独自で発表してもイイんだ!とか、色々解釈があって昨年は民間気象会社と気象庁の間でトラブルもあったくらいです。
気象業務法の趣旨・・・「災害の予防、交通の安全の確保、産業の興隆等公共の福祉の増進に寄与」(第1条)から解釈すると、実況も含まなければ公共の福祉の増進を図れないなどという意見もあるでしょう・・・・
こんなブログなんで、何を書こうが公共の福祉とはあまり関係ないはずですが・・・・気象予報士界という業界があるのなら、台風マニアの予報士がいるので、そうでないKasayanは、この程度にとどめておきます。
気象庁発表の進路図と比較するために、米軍の予想進路図。

コース的にも、速度的にも気象庁とほぼ同じですね。
今朝の計算値より若干北よりを通過する傾向になっていますけど、反対に南よりに変化する可能性もあります。
明日、明後日と、コマメにチェックするのが吉ですね。
あんまり役に立たない情報だった?・・・のなら、ゴメンナサイ。
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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
2010年08月09日
天気予報は当たるのか?(8月9日)台風情報盆休みの天気は?

故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。久々の長野の天気に慣れるため、毎朝コツコツ天気予報の修行中。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
昨夜、台風4号が発生しました。

世の中は盆休みですが、台風の影響を受けそうなので、どんな影響を受けるのか?ということを中心にまとめておきます。
今朝は、ちょっとバタバタしているので、役立ちそうな情報だけピックアップして掲載しておくことにします。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

今朝は時間がないので・・・東日本・北日本はぐずつく、西日本は南岸中心に雨が降りやすい・・・という分布。
理由は、天気図で・・・
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

全県南風・・・・予報文も全県同じ。
曇りベースですけど、雨が降ったり止んだり・・・気温は30℃まで下がりますけど、強い日差しも覗いてムワッとしたいやーな空模様になりそうですね。
詳しくは降水のアニメで・・・・
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

アニメを作っている時間がなかったので、まず、今夜の予想天気図をチラッ見ていただいて・・・
短期予報解説資料というプロ用の資料に添付されている図で「何が起こっているのか?」を読んでいただければわかると思います・・・・今日は一般の方でもわかるような図でしたので。

ちなみに、図中のUCLは上空に寒気を伴った空気の渦。
上空に寒気を伴っているので、その下では大気不安定です。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
盆休みに気になる台風の様子から見ておきましょうか・・・・・

これは、説明いらないですよね?
台風の中心が予報円に入る確率が70%ということですから、安全マージンは大きくとる必要はあるんですけど、基本的には中心を結んだ点線付近を通ることが多いですよね。
オマケにアメリカ軍の計算値も見てみましょう。

今のところは、対馬付近を通過して日本海を北上程度に考えておいて、日本海に入るタイミングは、新しい情報が発表されるたびに、変化する可能性があるので、一応目安にしておいたほうがよさそうです。
問題は、何が起こるか?ということ・・・盆休みですから雨が心配ですよね?
台風が日本海を通過するとなると、南から湿った空気が流れ込むので、最初は九州方面、日本海に入ると広いエリアで、まとまった雨が降る可能性が高くなってきます。
12日までの雨のエリアの予想アニメを掲載しますけど、何時降るのか?という目では見ないようにしてください。
以後台風進路の新しい予想が発表されたら、台風の位置によって何が起こりそうか?をイメージするために使っていただきたいと思います。

南からの湿った空気の影響で、不安定性の雨・・・・毎朝、雨の情報に注意しておくしかないという感じです。
台風は、ここまでにして、今日の天気について・・・
上空の寒気と地上付近に流れ込む暖湿気が大気を不安定にするというのがポイント。
上空の寒気は・・・

寒気は、東日本から北日本へと北上していきます。
大気不安定は、北日本に移って行くわけですね。
それにあわせて、雨のエリアも・・・・・・

県内、だんだん弱まってくる傾向ですが、湿った空気が流れ込みやすい南部ほど、雨が残る・・・北部もなかなか回復しにくいという感じで計算されています。
この計算値をさらに考察する時間がないので、これも一つの目安にしていただければと思います。
計算値ばかり並べて、考察もなにもなくて、イヤな記事になっちゃいましたけど、多少は役立つ情報になればイイんですけど・・・・
ということで、今朝はバタバタのところ、台風まで発生しちゃったので、夕方あたり、時間があったら、盆休みの天気傾向をもうちょっとおちついてまとめなおしてアップしてみたいと思います。
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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)