2011年12月22日

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)


 クリスマス寒波というコトバがニュースや天気予報から聞こえてきますけど、荒れ模様の天気なのに、なんだかチラチラの雪をイメージさせるような気がして・・・・・・

 昨日はまともなブログ更新ができなかったので、今日は5日連続の長期政権?の寒波の様子を一挙にまとめておくことにしました。
 たぶん、後半の様子は微妙に変化してくると思いますが、連休も控えていますからガンバッテみました。

 その前に、今日の空模様をざっくりとチェックしておくことにします。

 まずは、今日のスタートライン・・・今朝3時の実況から。

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)


 日本海に低気圧がありますけど、この低気圧が今回の寒波の先頭を走る旗手のようなもの。
 レーダーの降水を見ると、九州南岸の前線の雨のほうが活発ですけど、今夜以降、日本海の低気圧が北海道付近に進んで、寒気を日本に導く(引っ張り込む)旗振り役になります。

 また、低気圧の西側にある寒冷前線・・・・これが日本付近にある比較的暖かい空気を東海上に掃き出すほうきのような役割。

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)


 今夜の低気圧、等圧線が何重にも増えて、まさに「急速」な発達
 等圧線が混雑するということは、気圧の「坂」が急になっているということですから、大陸の高気圧(山)から冷たい空気が転がり落ちてきます

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)


 冷たい空気・・・地上付近ではまず西日本方面からスウィングするように南下して、暖かい空気を東海上に押しやります。
 雨と雪の境目・・・・上空約1500m-6℃の寒気が、実況図で見た寒冷前線の位置と対応していて、まずは西日本から気温低下

 ここから、寒波が主役に躍り出ることになりますが・・・・寒波というくらいですから、まずは上空約5500mの高さの寒気の様子を5日間連続のアニメでチェックしてみましょう。

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)


 -30℃は雪の目安(上空約1500m-6℃とほぼ対応)、-36℃以下は大雪の目安と言われていますが、大雪の目安の寒気は24日北陸や長野県北部まで南下・・・・この冬一番の寒気間違いなし。
 そのまま25日まで居座って、26日(月)には東海上に抜けていくようです。

 この期間、北海道上空は-40℃以下・・・北海道シチューのCMみたいなホノボノとした雪景色じゃなくて、暴風雪・・・網走番外地のあの場面のような酷寒の景色になりそうですね。

 寒気をチェックしたところで、降水(雪)の様子と、寒気を運びこむ上空の空気の流れ・・・そして、雪雲を活発化させる上空の気圧の谷の様子5日間連続のアニメでチェック。

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)


 上空の空気の流れ(右側の図の水色矢印)を見ると、今日、低気圧を北海道付近に運ぶ空気の流れが、北海道付近で大きな流れから切り離されて(カットオフ)、渦を巻くようになります。
 寒冷渦(カットオフロー)といいますけど、渦を巻くようになると冷たい空気が渦の中に留まって動かなくなりますから・・・・寒気が停滞することになります。

 それだけならイイんですけど、寒冷渦が出来たあと、今度は西日本方面の上空の流れが強まって、寒気が南にも運び込まれるようになって、さらにそのタイミングで雪雲発達パワーを持った上空の気圧の谷も本州を通過
(鍋底型という人もいますけど、鍋の底は平らでしょ・・・普通・・・と思うんですけど・・・)

 24日から25日にかけて日本海の雪雲が活発化・・・このタイミング、上空の寒気もピークですよね。
 Kasayanの住む長野県付近も大雪の気配。

 活発になった雪雲が日本海沿岸だけではなく、内陸部まで流れ込むためには地上付近の風速も強くなければなりませんから、上空約1500m付近の風もチェック。

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)


 風が強い場所は刻々と変化しますが、25日は北陸付近を直撃
 地上付近の風が強まると内陸に雪雲が流れ込みやすくなりますが、日本海から水蒸気を吸い上げて成長する雪雲もたくさん生まれるようになって(ロール状対流って言います)、さらに長野県の山に強くぶつかるようになるので、上昇気流も強まって雪雲が成長しやすくなります。
 
 寒波の5日間・・・・久々に雪の関する様々な姿を見せてくれそうですが、それだけに防災上も様々なパターンの対応が必要になってくると思います。
 この冬に想定される雪のパターン(南岸低気圧を除く)を見せてくれそうですから、大雪の予行演習というカタチで終わってくれるとよいのですが

 大雪ポテンシャル(06 時からの24 時間)
  北日本~北陸で40~50cm、西日本日本海側・東海・長野20~30cm。
  波:明日まで、北日本7m、北陸地方6m。全国的に3~4m。

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県週間天気予報: http://www.imocwx.com/weekd.htm

 短期予報解説資料(他の資料も)
     http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe5782&cat=e2

 
 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

連休寒波5日間総まとめ!(12月22日)

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)




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Posted by kasayan at 06:38│Comments(4)雑記
この記事へのコメント
かつてのようにだんだん寒くならないで、急激に気温が変化してきつい気候になりましたね。
夏の気温と冬の気温を交換できる機械をドラエもんが持ってきてくれないかと思う今日この頃です。
Posted by DT33 at 2011年12月22日 08:57
こんにちは
雪には興味があります
質問ですが、北茨城やいわき市小名浜は24辺りに雪が降る可能性ありますかね
Posted by Zasu at 2011年12月22日 09:28
はじめまして

初めて拝見しましたが
とても分かり易く参考になりました。
有り難うございますm(__)m
Posted by カズカズ at 2011年12月23日 08:01
>>DT33
 昔は飯綱あたりでも12月には余裕で滑っていましたが、今は年明けスキー場というイメージですよね。
 ドラエも~ん・・なんとかしてよぉ~(のびた風)。

>>Zasuさん
 計算値的には北茨城、小名浜付近まで雪雲が流れ込む気配はみえません。
 一時的にふわぁ~と舞う可能性はゼロではないと思いますが。

>>カズカズさん
 お役にたてましたでしょうか?
 計算値は日々変化しますので、新しい情報でアップデートが大切です・・・が・・・今日の記事は分かりにくくてごめんなさい。
Posted by kasayankasayan at 2011年12月23日 08:42
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