2010年04月10日
天気予報は当たるのか?(4月10日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言

薄っすらと朝焼けの見える菅平。
ちょっと肌寒いですが、窓をあけると長野駅付近でもウグイスの鳴き声がビルの間にこだましていました。
ラジオをつけると、山本コータローとウィークエンドの「岬めぐり」がながれてきました。
昨日桜の開花宣言のあった長野市ですが、今年一番春らしい朝を迎えています。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

基本的には全国的に「まだ」晴れ傾向。
「まだ」というのは・・明日はぐずついちゃうからです。
また、「ほぼ晴れ」と書いてあるのは、ピーカンの晴れじゃないから。
どの天気マークも雲マークとセットになっていて・・・・「ほぼ晴れ」というわけです。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

県内の天気マークも雲マークとセット。
雲マークが右側ですから曇りベースということですけど、太陽マークのタイミングを予報文で見ると「朝から昼過ぎ 晴れ」ということですから、実質的には春らしい晴れというところですね。
予想気温もついに長野市で22℃。
昨日まではちょっと風が吹くと、春本番じゃないな・・・・という感じがしましたけど、今日は春を実感できそうです。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

昨日ピーカンの晴れをもたらした高気圧は今夜にかけてずーっと東の海上に去ってしまいます。
でも、高気圧のお尻がデカイ?ので、今日日中は高気圧の影響が残って晴れベースです。
高気圧のお尻には南から湿った空気が流れ込みやすいので、この空気が高気圧のお尻を隠すベールになります。
このため太平洋岸を中心に雲がかかりやすく、昨日のような晴れじゃなくて春の霞がかかったような晴れになるところが多そうですが、長野県は湿った空気の穴になって、午前中は比較的綺麗な空になるかも?
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
とりあえず今日いっぱいは大きく天気を崩すような要因はないので、大ざっぱにチェックしていきます。

上空と地上の天気図に、上空の気圧の谷や尾根、地上の風や12時間に降水量が予想されるエリアを書きこんでみました。
長野県に影響ありそうなのが沿海州に発生する低気圧と低気圧から延びる寒冷前線。
上空の気圧の谷と対応していてやや発達傾向。
寒冷前線に関係する雨が今夜北海道や東北の日本海側で降りそうですが、とりあえず今日いっぱいは県内に影響なし。
もっとも明日朝にかけて前線が通過するタイミングで影響が予想されます。
また、日本付近は高気圧の西の縁を北上する南西風の場になってます。
雨の心配はなさそう・・ということで、曇りの心配は?

ちょっとわかりにくいですけど、図中の縦の線で塗られたエリアのちょっと外側・・・灰色の線で囲んだエリアが曇りと感じられるエリア。
午前中は南の低気圧に近い関東付近で雲が広がりやすく、夜になると前線に近い日本海側に雲が広がってきます。
もっとも曇りと感じられ「にくい」エリアでも湿った空気が流れ込むので雲が広がりやすい状態でしょう。
曇りの心配?も日中はあまりなさそうです。
で・・・・22℃が予想されている長野・・・・暖かい空気の様子は・・・・

夜にかけて暖かい空気が北日本まで北上して0℃の線は北海道の北まで北上。
0℃の線が寒冷前線と対応していて、寒冷前線の北側には弱りかけた冬の寒気があります。
暖かい空気と冷たい空気は混じりあおうとしますが、まじりあって雨になるのが明日ですね。
暖かくなれば必ず反動があります。
ということで、今日も県内の予報がハズレる要素がありません。
今日も天気予報は当たる・・・です。
週末に春を満喫したければ今日ですよ!
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