2011年09月30日
前線通過後冬型の気圧配置、初雪の寒気南下(9月30日)
17時15分追記あり |
季節の変わり目に車を運転しながらラジオを聞いていると、季節を感じさせる曲がよくかかります。
9月といえば、松任谷由実の「9月には帰らない」、竹内まりやの「SEPTEMBER」、太田裕美の「9月の雨」なんかがよくかかるのですが(古くてごめんなさい)、「SEPTEMBER」は九月初旬、「9月には帰らない」は残暑もおさまる九月半ば、そして「9月の雨」は・・・・・今日あたりラジオで何度もかかるんじゃないでしょうか?
今朝の実況把握3点セット。

日本海沿岸に沿って延びる前線の雨雲がポイントということは、一目でわかると思います。
この前線は今夜にかけて太平洋岸まで南下して、明日は西高東低・・・冬型の気圧配置。

今日は前線通過のタイミングで一時的な強い雨や雷に注意。
そして雨が止んだあと・・・・今夜以降はこの秋一番の強い寒気の南下と冬型の気圧配置。
明日の予想天気図にマークを載せればよかったのですが、明日土曜日・・・太平洋側で晴れるものの、日本海沿岸ではぐずつき気味。
冬ならば雪になるところが、さすがに9月・・・何かが降ってもとりあえずは雨・・・・高い山では雪?
明日以降も、さらに寒気が南下しますから、明後日以降は北海道の各地から初雪の便りが届くかもしれません。
まずは今日・・・前線通過のタイミングで強い雨や雷がある・・・ということを、空気の湿り気や温度の様子を見るための専門天気図で確認。

前線が南下した後の今夜の予想図。
天気予報で「暖湿気」と赤の矢印で解説される340K以上の空気(雨の原料として十分な数字)は、南岸まで追いやられ、日本海からは300K以下の冷たく乾燥した空気が北風に乗ってやってきます。
冷たく乾燥した空気と暖かく湿った空気がぶつかれば・・・真夏に冷凍庫を開けたときのように、雲が発達して・・・・強い雨と雷。
二つの空気の間に何本もの線が引かれていますが、このあたりが異なる性質の空気がぶつかる場所・・・なので、前線にあたります。
太平洋岸中心にちょっと蒸し暑い陽気なりますが、今夜以降、北風が吹きはじめると一気に空気が入れ替わる・・・・そんな様子をアニメにしてみました。

冷たく乾燥した空気が南下してくるなら、日本海側がぐずつくのは変な感じがしますけど、日本海の海面水温は日本付近で23~24℃・・・・海面から海水が蒸発して雲ができ・・・これがやってくるのでぐずつき気味(冬なら雪)。
では、明日以降、西高東低の気圧配置になって寒気が南下してくる様子をチェック。

今夜、北日本の日本海側には、上空の気圧の谷。
そして、この気圧の谷の東側には、反時計回りの低気圧性の渦を作りやすい空気がたっぷり。
上空の気圧の谷がゆっくりと東に進むと、地上の低気圧が急速に発達して、立派な?西高東低の冬型の気圧配置が出来上がります。
そして、この上空の気圧の谷の西側を吹く上空の北西風が大陸の寒気を力強く運んでくるので・・・・

秋~晩秋~冬の寒気がまとめて日本付近を覆います。
北海道と関東の間の気温差は18℃も。
急激に気温が下がってくるということを実感していただけるのでは?
では、以上の天気変化の原因を頭にいれて・・・今日の雨の降り方を・・・・

今日の雨・・・まさに暖湿気と寒冷乾燥空気が戦う最「前線」の雨といえそうです。
何度も書いてきましたが・・・あくまでこれは生の計算値ですから、ご自分の地域の雨の降りだしは、安全マージンも考慮されている気象庁発表の府県天気予報でチェックしてくださいね。
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
なお、週末の天気は、今夜「時間があったら」追記しておきます。
17時15分追記 週末の天気傾向をざっくりと天気図とGSM(シミュレーション)でまとめておきました。 気象庁発表の明日・明後日の予報と見比べて使ってください。 気象庁発表予報: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/ ![]() ![]() ![]() |
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