2010年02月24日

天気予報は当たるのか?(2月24日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 昨日は、長野の梅開花の話を書きましたけど、春の陽気に全国各地の気象台から生物季節情報の電文がバンバン打たれていました。これは全部昨日の電文。
長野 長野 梅開花
岡山 岡山 雲雀初鳴
岡山 岡山 ウグイス初鳴
埼玉 熊谷 ウグイス初鳴
石川 金沢 椿開花
京都 京都 梅開花
鹿児島 鹿児島 モンシロチョウ初見
宮城 仙台 ウグイス初鳴
徳島 徳島 雲雀初鳴

 長野ローカルのニュースでも、梅の花をこぞって放送してましたが・・・・・
 観測開始以来2位の早さということですけど、比べている木が違うんですよね。
 気象台の職員の方に直接聞いたんですけど、気象台構内の梅が枯れちゃって城山公園の梅を標準木にしているとのこと。
 それに、標準木の場所は、東側は石垣、南側には大きなモニュメントがあって半日は日陰。
これが長野の平均的な木といってイイのかな?という感じ。
 状況の説明がない新聞情報も鵜呑みにできないですね。

 ところで、調べてみるとイチョウの落葉についても長野地方気象台から発表があるのですが、そのイチョウのある場所が長野市内の箱清水の湯福神社
 Kasayanはここの氏子で、小さいころ神輿を担いでいたんですけど、ここのイチョウが標準木だったとは知りませんでした。
 ちなみに、椿の標準木は元善町・・・善光寺の仁王門付近ですが、どの椿の木なんでしょうね?




 28日~3月9日までの気温・・・北海道を除いて真っ赤っか・・・
2月28日頃からの1週間は、気温が平年よりかなり高くなる確率が30%以上という「高温に関する異常天候早期警戒情報」が発表されています。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。





 北海道の北部にくもりエリアがありますけど、これだったら全国的に晴れというコメントをしてもOKの天気分布です。

 東日本や東北の太平洋側では、湿った東風が吹き込む影響を考慮して「のち くもり」にしてますけど、それも夜ですから問題なし。

 これなら県内の晴れもガチンコでしょう。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。





 全県で「所により 昼前 まで 霧」
暖かく湿った空気が残っているところで朝の気温が下がっているので、冷蔵庫のドアを開けたときのように霧が発生する可能性が出てきたんですね。
 濃霧注意報が早くも発表されてますから、朝の通勤はご注意を。

 長野県の周辺もほとんど太陽マーク一発
お隣の県の天気がズレこんできても太陽マーク一発に影響はなさそうです。

 予想最高気温は飯田で17℃
フェーン現象が発生すれば県内全域もっと気温が上昇する可能性もありますから、雪崩や屋根の落雪は特に注意が必要ですね。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。




 昨夜9時の衛星画像に実況天気図を合成(お手製ですよ)したものから、今夜9時の予想天気図にチェンジするアニメにしてみました。

 昨夜の晴れのエリアがガッチリ日本を覆うという感じ。
高気圧の西側を暖かく湿った空気が回り込むように北上してこの時期にしては異常な暖かさが予想されています。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 今朝は、もう最初から今日の予報は当たると宣言しちゃいます。

 湿った空気が流れ込んでくるし、午前中は霧の所も多いでしょうから、春霞のような青空をイメージしておけばよいと思います。

 で・・・・今日はテレビの解説の元ネタになる情報を掲載しておきます。

 まず、なんでこんなに晴れが続くの?という根拠から・・・・




 これ、上空5500m付近の天気図ですけど、日本付近は一昨日からずっと気圧の尾根
明日もその傾向が続くんですけど、地上の気圧配置を決定づける上空の様子が固定されちゃっているからです。

 次は、おなじみの暖かく湿った空気・・・の流れの様子。




 上空1500m付近の風の様子ですけど、三陸沖に中心を持つ高気圧の周辺を流れる風が北海道まで吹き込む様子が計算されています。
 これが暖かさの原因。




 このため、上空1500mで0℃のラインは北海道付近まで北上
明日には北海道の北側まで北上してしまう勢いです。

 いくらなんでも、この気温上昇は良いことなさそうですよね。

 今日、明日でとんでもない生物の活動の電文が発表されるかもしれません。

チホウソウケイ1 キシヨウ
高温に関する異常天候早期警戒情報(関東甲信地方)
平成22年2月23日14時30分
気象庁 地球環境・海洋部 発表

要早期警戒
警戒期間 2月28日頃からの約1週間
対象地域 関東甲信地方
警戒事項 かなりの高温(7日平均地域平年差+2.3℃以上)
確率   30%以上

 今回の検討対象期間(2月28日から3月9日まで)において、関東甲信
地方では、2月28日頃からの1週間は、気温が平年よりかなり高くなる確
率が30%以上となっています。また、この状態は3月3日頃からの1週間
まで継続する見込みです。
 農作物の管理等に注意して下さい。北部山沿いの積雪の多い地域では、な
だれに注意して下さい。また、今後の気象情報に注意して下さい。
 なお、関東甲信地方では、向こう2週間程度、気温の高い状態が続く見込
みです。

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