2010年03月14日
天気予報は当たるのか?(3月14日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
昨日朝の予報・・・特に長野県北部の予報はハズレだったと思います。
予想よりずっと東のエリアまで雨(雪)雲が流れ込んで、シトシト状態。
どこまで北アルプスや北信五岳の”壁”が雨(雪)を阻止できるか?の難しさを感じました。

昨日午後2時の衛星画像・・・可視画像といって人間の目で見えるのと同じ映像です。
長野県付近には南北に数本の雲の帯があって、それぞれアルプスの山々と一致した位置にあることがわかります。
これらの雲がもう少しシャープに縦に並ぶことを想像してたんですが、結構広がっています。
また、北部付近は北信五岳から志賀高原付近にかけて広く雲が拡大していて、日中は晴れ間がのぞくどころか雨(雪)もしつこく残りました。
上空の風速と風向の予測との微妙なズレで寒冷前線通過時の県内の天気は複雑に変化するようです。
関東は長野県にブロックされて晴れのエリアになっていますが・・・・昨年までは関東の天気ばかり見ていたのでちょっと甘く見ていたようです。
山の天気は変わりやすいなどといいますが、長野県・・・・難しいぞ!
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

天気マークの配置をわけると、うんと大ざっぱに二つのエリアにわけることができます。
「のち」回復エリアと、「のち」下り坂エリア。
本当に天気変化が早いですね。
もう西から下り坂に向かってしまいます。
まあ、長野県は回復エリアの真ん中くらいですから、予報の大ハズレはない感じはします。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

朝のうち曇っていても回復傾向。
本当は昨夜の時点で回復していると考えられたんですけど、ずいぶん尾を引いてしまいました。
南風が早めに入る南部ほど気温が上昇。
飯田17℃、松本12℃、長野10℃。
北部は昨日の午前中より低めですけど、午後から急激に気温が下がったので、昨日よりはずっと暖かく感じられそうですね。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

長野県だけなら、高気圧のど真ん中ですから、今日の天気については特に解説も必要ないですね。
西からやってくる気圧の谷。
今のところ、明日長野県に影響してくるのは、夜になってからのようです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日は高気圧のど真ん中へ。
基本的に晴れベースですから、雲の様子だけ見ておきましょう。

下層から上層までの全雲量の計算値ですが、長野県は晴れのど真ん中。
朝残っている低い雲が取れたら青空が広がるというイメージだと思います。
ただ、上空の湿気がそこそこ多いので、抜けるような・・ではない青空といったところかもしれません。

上空の気温は高気圧が南下してくるにしたがって、西から上昇してきて、凹型の0℃の線が凸型に変化します。
もっとも長野県や関東方面はイマイチ変化がありません。
関東などでは高気圧からの吹きだしの風で下がる傾向も。
数日前の暖かさまで回復するのは難しそうです。
昨日は、”もう一つの天気のシナリオ”の可能性を読めませんでしたが、実は今日も同じです。
今日の予報は当たると思いますが・・・・ハズレた昨日の流れで起こっている今日の天気ですから、ちょっと不安があるというのが正直なところです。
可能性の低いシナリオとして、弱ーい気圧の谷が出来る関東沖、北東風の影響で夜に雲が広がる関東付近の雲が南部の晴れに影響する?・・・ことが考えられますけど・・・・可能性低いわなぁ・・・・?
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