2010年03月12日
天気予報は当たるのか?(3月12日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今朝は放射冷却もあって、冷え込んだ感じがしますけど、気温の数字的には2月上旬のあの寒さほどではありません。

乱高下の気温に翻弄されながらも、少しずつ身体は春モードに変化しているんですね。

今朝5時の衛星画像ですが、春と冬、夏と冬の間に雲の帯が見えています。
春と夏の境目の上空の流れの蛇行が季節の入れ替わりの激しさの原因ですが、春から夏への入れ替わりも激しくなるんでしょうか?興味があるところです。
北半球はこれから春・夏のエリアが北上し、南半球では南極方面から冬のエリアが北上してきます。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

基本的に、日中は全国的に晴れベースですけど、強いて言えばこのようなエリア分けになります。
晴れベースの例外部分2か所の理由は予想天気図でチェックしましょう。
北の下り坂エリアは明日、他のエリアにも影響しそうです。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

このエリアの天気マークは、日本海側は太陽マーク一発ですが、太平洋側は雲マークとセットになっています。
もっとも、周囲の県も含めて予報文を読む限り、日中はほぼ晴れベースで、雨の心配はなし。
中部や南部で南風が「やや強く」と書かれていますが、これが影響しているようですね。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

テレビの天気予報の解説もだいたい同じようなものだと思います。
むしろ、明日の寒冷前線南下のほうを強調して解説しているキャスターも多いと思います。
全国天気でチェックした二つの晴れベースの例外エリア・・・・北は低気圧と寒冷前線の接近、南岸は湿った空気による雲が原因ですね。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
高気圧に覆われて晴れ・・・の部分を一応チェック。

北海道の日本海側で夜降水の可能性がありますが、全国的に日中は降水が計算されていません。
高気圧のエリア内ガチンコですから、まあこんなもんでしょう。
次は、南から暖湿流が流れ込んで気温上昇の部分もチェック。

上空1500mの0℃以下のエリアが、今日日中だけで西日本から北海道付近まで北上してしまいます。
一気に上空の寒気が北上し、晴れるということで、気温急上昇になるわけですね。
もっとも、今夜北海道付近にやってくる低気圧と寒冷前線の後ろ側には寒気があります。
暖かい空気と寒気がぶつかると雲が発達しますけど、明日の寒冷前線の前後は温度差が結構ありますから、明日は北日本中心に荒れ模様かもしれません。
で・・・・最後は、晴れの様子・・・南岸の曇り具合もチェック。

これは12時の雲の様子。本州にかかっている雲のほとんどは中層・下層の雲です。
南岸には南北に筋のような雲ができていますが、南西風がもたらす暖湿流による雲。
これが南岸にかかってくるのは、午後3時前後。
ということですから、日中はほぼ晴れ。先行する湿った空気は春霞ですね。
どうせ雨なんて降りませんし、晴れベースはガチンコですから、今日は天気予報の当たりハズレなんてヤボなことをしなくてもイイですよね。
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