2011年05月31日
東日本の風と全国の天気傾向(5月31日)
台風2号と台風2号崩れの低気圧に翻弄された月末でしたが、5月最終日はどうにか爽やかな晴天に恵まれそうです。
もっとも、明日6月1日には、早くも下り坂。
今日のブログはシンプルにまとめておきます。
ということで、まずは気圧配置と大ざっぱな風の様子から。

解説はすべて書き込んでありますから、この図の見方をちょっとだけ・・・・
テレビやネットでも予想天気図が表示されますけど、「何時の気圧配置なのか」と意識してご覧になっている方はいらっしゃいますか?
予想天気図はあくまで「ある時間の気圧配置」を切り取って表示しているだけですから、頭の中ではアニメーションのように気圧配置の動きをイメージすることが大切です。
「天気は西から変化する」というお約束で十分ですから、上の図に書き込んだ気圧配置の影響の変化を考えてみるのがオススメです。
で・・・・今日の天気分布と詳しい風の様子。

こちらも必要なことは図に書き込んであります。
東日本の太平洋側で北東の風が強く、山陰方面から下り坂というのが今日のポイント。
この図については、上で見た気圧配置と併せて天気変化と風の変化をイメージしてみてください。
こちらは今日の半分・・・正午の計算値を使っています。
以上で、終わり・・・ですが、オマケに高層天気図を使った簡単な天気変化のチェック方法を・・・・

上空5700m付近の天気図ですが、実線は等高度線と言って、普通の天気図の等圧線と同じに考えればOK。
地上より上空のほうがシンプルな気圧配置で、地上の気圧配置の傾向と対応していますが、地上の天気図はちょっとだけ上空の気圧配置より東に先行する傾向があります。
書き込みのように、上空の天気分布を考えて・・・ちょっとだけ東へ進めて考えると、地上の天気分布をシンプルにイメージすることができます。
また、上空の気圧の谷(等高度線が凹の部分)が深くなる傾向だと、地上の天気は悪化して、特に低気圧は発達傾向。
地上の天気図だけでは低気圧が発達するのかしないのか?わかりませんが、上空の気圧の谷が深まる傾向か否かをチェックすると、地上の低気圧の発達傾向もわかります。

そして、上の図と同じ高さの気温の分布。
-18℃以下のエリアが次にやってくる上空の気圧の谷と対応していることがわかります。
天気予報ではしばしば「上空の寒気の影響で大気が不安定」とか、「寒気を伴った低気圧の影響で」なんていう解説がありますが、まさにコレ。
書き込みのようなことが予想されます。
上空の天気図・・・興味ありませんか?
興味をもたれたのなら、以下のURLで入手して眺めてみてください。
http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2